W職業持ちの異世界スローライフ

第29話

水路作りをしよう！

と思ったのがついさっき。

そして今。

「そこまで出来ているのなら村長は必要ありませんよね？」

と言われ、あ、はい、としか言えませんでした。

ま、まぁ確かにコンクリートは出来たし、量産も出来た。

あとはそのコンクリートを穴を掘って置くだけなんだが。

あ、水路を作るにあたって水路の蓋も用意しました。

これで土や石が水路に入ることも、変な昆虫が水路で溺れることもないよね。

「私たちがやるので村長はゆっくりしてください、ね？」

圧、圧がすごい。

そこまで言われては俺も黙っているしかない。

ただ、ため池は作らせて。

これは流石に重労働すぎるし、時間かかるし、重労働だ。(2回目)

まぁ村から出ないのなら、ということでおっけーを貰えた。

村から出なきゃいいのか…。

そんなこんなで始まった水路作り。

まぁ給水排水往復4週間もあれば出来るだろうと思ったが、実際は2ヶ月近くかかった。

理由はコンクリートが重いのである。

移動だけでも大変なのだが、穴を掘る、降ろす、繋げる、蓋をする。

うん、これもこれで重労働だったな。

「やっぱり俺がアイテムボックスに入れて持っていった方が良かったんじゃ…」

「いえ！いい運動になりました！」

あ、そう…？

水路のほうにはスライムさんを何匹か投入。

スライムさんが流されないように網も作っておいた。

これで水もいくらか綺麗になるだろう。

そして季節は夏の月になる。

ため池が出来たことでやりたいことが。

プールに入りたい。

さすがに使う予定のため池にドボンはしたくないので排水路スライムさんとため池の間に大きくプールを作ってみた。

「村長、これは？」

「プールだ、暑いから水浴びのようなものだな」

「なるほど」

あ、しまった。水着の用意がない。

アラクネに耐水の服はないかと聞いたら、カバトロというカエル型の魔物の皮が使えるとのこと。

コアに聞くと20階層レベルの魔物なので簡単にサクッと狩りに行った。

これで水着を作ってもらう。

そして出来たものがこちらである。

「なんか…下着のまま歩いているみたいで恥ずかしいですね…」

眼福です。

「おぉ村長！なんか面白いことしてるな！俺達も混ぜてくれ！」

エルダードワーフ…意外と筋肉あるな…。

『スラも泳ぐー』

スラは可愛い。

『私は水は少し苦手なもので…面目ない…』

タイガは入らないよう。

聖獣でも苦手なものがあるんだなぁ。