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第2章
皇貴妃を陥れる
しおりを挟む「なんですって…?私の手下が解雇された…?」
「はい…。どうやら、皇貴妃は、実家からの者を受け入れるそうです…。」
「そんな…。どうしましょう…。」
(いい加減、諦めてほしいのですが…。)
それが、侍女たちの本心であった。
しかし、身分が下の者は上の者には逆らうことは許されない。
それが、この皇宮の奥にある後宮の暗黙のルールである…。
逆らうと、心が広い者から許してくれたり受け入れたりしてくれるが…それはごく一部…。
光妃に、絶対に逆らえば己は解雇されるのである。
そんな事は一目瞭然…。
自らは、家族を養うため、暮らすためなどお金を稼ぐために来たのである…
。だめだと思っていることもするしかないのである…。
「そうだわ。」
「どうしました…?」
「噂を流しなさい…。『皇貴妃が皇后を陥れようとしている。』とね。」
「…かしこまりました。」と、筆頭侍女の白樺は頷くのである。
が、本心は…。
(無駄だと思いますわ…。どうしましょう…。あの御方の力をかりることにしましょうか…。)
そして、その日の夜―
「白樺さん、あの御方の力を借りるのですか…?」
「ええ、そうなの…。私も行きますわ…。光妃の暴動は酷すぎます…。」
「ありがとう…。」
あの御方―とは
「「皇后に謁見します。」」
「楽にしなさい。」
そう…後宮の主であり妃嬪の中心となる皇后である…。
「貴女たちは、光妃の侍女ね?」
「どうしたの?」
「実は…。」
「まぁ…そんな事が…?わかったわ。明日陛下の生誕を祝う会があるから貴女達にはそこで証言してほしいの。」
「「かしこまりました。」」
「騒ぎになる前に片付けないと…。」
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