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皇后の女官として

久しぶりの実家

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 私は、皇宮をでると家に向かった。
 私の家はまぁ庶民からみれば広い方だ。
「あ、お姉様。」
「玉華!」
「あれ?お兄様と永助は?」
「あ、そうそう!お兄様はね。なんと、第一副騎士団長になったんだって!!」
 第一副騎士団長は事実2番目に偉い。しかし、団長ではない。
「えええー!!」
「それで、永助は皇室認定の研究者となったの!」
「ええええ!!!!」
「お姉様ったら、驚きすぎー。」
「そうだったのね。」
「お姉様、2週間いるの?」
「ええ。そうよ。」
 ちなみに、もっとも稼いでいるのはお兄様で私はその次、永助は3番目に玉華は4番目だがそれでも十分に暮らせる。
「玉華は…たしか…文官だった?」
「ええ。そうよ。」
「それでね、私…結婚しまぁす!」
「「「ええええ!!」」」と、いつの間にか帰ってきたお兄様と弟と私はとてもびっくりした。
「おい、相手は?」
「相手は第一副騎士団長の景永けいえい様よっ。」
「ああ。景永か。」
「副騎士団長って、2人なのですか?」
「ああ。そうだ。」
「景永か…団長の家族だ。」
「え。そうなのですか!?」と、玉華は驚く。
「…知らなかったのか。」
「は、はい。」
「はぁ。最近、帰るのがやけに早いと思ったらそういうことか。」
「ふふ。」
「そういえば、団長最近変だよな。」
「ああ。俺も前あったことあるぜ。」と、永祐がいう。
「え、それ私も思ったわ。」
「ふーん。」
「玉林、お前…ふーんて。」
「何が悪いの?」
「いや…。」
「何か体調が悪いのかしら?」
「いや…とある人に片思いしているそうだ…。」と、言うとしーんとなった。
「え…あの団長が…?」
「え。うそ?」
「いやー。ようやく、恋に落ちてくれたか。」
「その相手の人は?」
「うーん。たしか、弱そうにみえるが賢いという女性だってよ。」
「誰なのかしら?」
「さあな?」
「あ。もしかして、えんさんでは?」と、私がいう。
「円さんって、皇子の先生の?」
「ええ。」
「いや、それはない。」
「え?」
「俺もそう思って聞いたんだが彼女は違うらしい。」
 ちなみに、円さんは既婚者である。
「…誰なんでしょうね。」
「団長が惚れそうな女性…。」
「賢い女性…。」
「弱そうにみえる女性…。」
 まさか、その女性が私だとは思わなかった。
 その頃…。
 景昭の屋敷にて。
「はっくしょん!」
「ふぅ。誰か俺のことをいってるな。」
「はぁ。寝るか…。」
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