上 下
65 / 179

第65話

しおりを挟む
【カイン視点】

 カインがスティンガーに突き落とされた時の話にさかのぼる。

 くそ!選ばれた僕を突き落とすなんて、スティンガーはどうかしてる。
 マジックポーションを飲みすぎて、最近頭痛が酷い。
 もう少し、英雄騎士団を倒せば、ファルナを僕の物にする。
 ついでにアオイも、ハヤトと一緒にいる女も貰って、異世界ハーレムを作る。
 
 ぢゅふふふふ。
 楽しみだ。
 いたた、頭が、痛い。
 少し、仮眠が必要だ。

 マジックポーションを飲みすぎた副作用と、スティンガーに受けた傷で、体が重い。
 血を流しすぎた。
 
 スティンガーの気配は消えた。
 僕が倒したようなものだね。
 これで僕は、ファルナの好感度爆上がりのハーレム確定さ!

 僕はポーションを飲んで眠った。

 敵の反応がある!
 僕は素早く起き上がろうとした。
 ポーションの副作用と血を流しすぎてうまく動けない!

「クロスラッシュ!はははははは!汗豚!よくやったよ!」

 アサヒのクロスラッシュの斬撃と通常攻撃で僕は何度も斬られた。

「ひぎいいいいい!」

 アサヒは僕を何度も攻撃する。
 何度も斬り刻む。

 狂ったように斬り刻む。
 
「とどめだよ!クロスラッシュ!」

 十字の斬撃で、僕は倒れた。

「汗豚君、僕の思うようにうまく踊れたようだね。おかげでツヨシも、スティンガーも、君も殺すことが出来るよ」

「や、やめ!」

「はははは!はははは!」

 僕はアサヒの双剣で何度も突き刺されて、意識を失っていく。
 僕の、ハーレム、ファル、ナ。
 




【ハヤト視点】

「ぼくと、して、ほしいんだ」

 エリスは上目遣いで俺の目を見る。
 そして、俺の服の袖を掴む。

 そのしぐさで一気に体が熱くなる。

「そうですね!エリスは教会に行くと言ってから、ずっとでした!ハヤトさん!エリスを女にしてあげましょう!」
「話は聞いているのです!エリスに避妊の紋章を張り付け、儀式を行いつつ事を進めるのです」

「ちょっと待ちなさい!エリスとハヤトがするの?おかしいわよ!」
「アオイも一緒に見届けるのです!奴隷の紋章はまだLV1なのです!ハヤトの近くに居ないと駄目なのです。ハヤトさん、アオイを黙らせるのです!」

「アオイ、黙ってついて来てくれ」
「むぐ!」

 アオイが発言できなくなる。

 奴隷LV1だと、距離を取れば強制の効果は薄れる。
 最悪逃げられ、紋章を解除されるのだ。

 ヒメは真っ赤になってその場に残っていた。

 俺達は大部屋に隣接する儀式部屋に入った。
 キングサイズを超える大きなベッドが中央に鎮座し、ほぼ部屋を埋めている。
 ベッドの横には水差しが置かれたテーブルが配置されていた。

 俺とエリスがベッドに座り、トレイン娘・シスターちゃん・アオイ用の椅子が用意されベッドの周りに座る。


 シスターちゃんの儀式によって、エリスの丹田に避妊の紋章が刻まれた。

「はあ、はあ!体が、熱いよ」
「さあ、ハヤトさん。エリスを女にするのです。体のほてりを沈めてあげるのです!」

「ちょ、ちょっといいか?アオイは分かった。紋章の効果は近くに無いと駄目なんだろ?でも、トレイン娘も、シスターちゃんもずっと見ているのか?あれだよな?アオイを分からせるために付き添いをする趣旨だったよな?」

「細かい事はいいのです!」
「え、ちょ!」

「ハヤトさん!私、してるのを見たいんです!」
「正直すぎる。正直なのは嫌いじゃないけど」

 アオイは不機嫌そうに俺とエリスを見ていた。

 3人も見ている前でするってある?
 おかしくない?
 落ち着かないけど、始めたら、止められなくなる。

「理性じゃないのです!気持ちなのです!」

 シスターちゃんの熱量がいつもより高い。

「いきなりだと緊張すると思います。なので、ハヤトさんがエリスを後ろから抱きしめて手で撫でる所から始めましょう!」
「始めたら止められなくなるんだ!」

「い、いいよ。すぐに、はやく、きて、欲しいんだ」

 俺の心の封印は解除された。

 エリスを後ろから抱きしめてベッドに座らせた。
 体を後ろから撫でる。

 エリスは撫でているだけなのに声を上げる。
 両手で顔を隠しつつ声を押さえようとする。

「ふ!ん!んん!あ、んああ!はあ、はあ!」

 エリスはくすぐりに弱く、体が敏感だ。
 ただでさえ敏感なのに薬でおかしくされているんだ。
 こうなるのは当然か。

「エリス、速く撫でるのとゆっくり撫でるの、どっちがいい?」

 エリスはフルフルと首を横に振った。
 早い方が反応が良いか。
 撫でる手を早くした。

 エリスは我慢できなくなって俺の腕を押さえる。

「ンおお!駄目!もう僕ダメなんんんんああああああああ!」

 俺はエリスの頭を撫でた。


「エリスの声は可愛いな。口から手を放してくれたおかげで顔も良く見える」


 エリスは俺を掴んでいた腕を話してまた顔を隠す。

「顔を隠すと俺の手をガードできなくなるけど?」

 エリスの体が大きく仰け反り、俺の腕をまた抑える。

「また可愛い顔を見られる」

 エリスは俺の腕を押さえたり顔を隠したりして焦りだした。

「エリス、太ももも撫でるぞ」
「はうん!はひい!」
「太ももは弱い?」
「よわひいいい!」

 エリスは撫でられるたびに大きく反応し、どんどん感度が良くなっていく。
 そして、ゲームでエリスの弱い部分は知っているけど、何度も撫で方を変えてエリスが反応した部分ややり方を何度も繰り返して更にエリスの弱い部分を探していく。

 エリスはどんどん耐えられなくなって指で体をなぞっただけで体がのけぞるようになり、全身が熱くなってピンク色に染まっていった。

 まるで酔っぱらってうとうとしている状態になった。

「さて、始めようか」
「もう、十分だよ、僕これ以上」

 俺はエリスが話している途中でエリスを撫でる。



 ◇




 エリスが俺の横で眠る。

「やっぱりなのです!」
「え?何がだ?」
「何でもないのです」

「絶対何かあっただろ?気になるんだ!」
「ハヤトさん、多分ですけどいいですか?」
「言ってくれ」

「ハヤトさんは、エリスの体を撫でる時に、ずっとエリスの顔を見ていました。ずっとエリスの顔を見て、エリスの反応を確かめるように動いて、エリスの弱い所を探して、エリスが耐えられなくなるように動いていましたよ!」

「言い方!違うって!どうしたら気持ちがいいか心配で、気持ち良くなってほしかったんだ!」

「それなのです!何度もねっとりと顔を見て、エリスが反応するように動いて、最後はエリスを操って操作するように堪能していたのです!エリスを失神させる為に動いているように見えるのです!」

「だから言い方が悪いだろ!俺はただ、下手な動き方はしたくないって」
「テクニシャンなのです!」
「テクニシャンです!」

「え~~!俺必死で頑張っていたんだ」

 それに、エリスってヒロインの中ではチョロインだ。
 体が敏感で、くすぐりに弱い。
 それだけなんだ。




 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢の選んだ末路〜嫌われ妻は愛する夫に復讐を果たします〜

ノルジャン
恋愛
モアーナは夫のオセローに嫌われていた。夫には白い結婚を続け、お互いに愛人をつくろうと言われたのだった。それでも彼女はオセローを愛していた。だが自尊心の強いモアーナはやはり結婚生活に耐えられず、愛してくれない夫に復讐を果たす。その復讐とは……? ※残酷な描写あり ⭐︎6話からマリー、9話目からオセロー視点で完結。 ムーンライトノベルズ からの転載です。

いらないと言ったのはあなたの方なのに

水谷繭
恋愛
精霊師の名門に生まれたにも関わらず、精霊を操ることが出来ずに冷遇されていたセラフィーナ。 セラフィーナは、生家から救い出して王宮に連れてきてくれた婚約者のエリオット王子に深く感謝していた。 エリオットに尽くすセラフィーナだが、関係は歪つなままで、セラよりも能力の高いアメリアが現れると完全に捨て置かれるようになる。 ある日、エリオットにお前がいるせいでアメリアと婚約できないと言われたセラは、二人のために自分は死んだことにして隣国へ逃げようと思いつく。 しかし、セラがいなくなればいいと言っていたはずのエリオットは、実際にセラが消えると血相を変えて探しに来て……。 ◆表紙画像はGirly drop様からお借りしました🍬 ◇いいね、エールありがとうございます!

<完結済>画面から伸びて来た手に異世界へ引きずりこまれ、公爵令嬢になりました。

詩海猫
恋愛
「今日こそ、クリアしてやるんだから……!」 そう意気込みながら手にしたコントローラを振りかざしてモンスターをぶっ飛ばしていたら、突然画面が真っ暗になり、のびてきた手に画面の中の引きずりこまれた女子高生・紫亜は目が覚めたら知らない場所にいた。

今さら、私に構わないでください

ましゅぺちーの
恋愛
愛する夫が恋をした。 彼を愛していたから、彼女を側妃に迎えるように進言した。 愛し合う二人の前では私は悪役。 幸せそうに微笑み合う二人を見て、私は彼への愛を捨てた。 しかし、夫からの愛を完全に諦めるようになると、彼の態度が少しずつ変化していって……? タイトル変更しました。

彼は誰

Rg
BL
戸嶋朝陽は、四年間思い続けていた相手、高比良衣知がとある事情から転がり込んできたことを“最初で最後のチャンス”だと思い軟禁する。 朝陽にとっての“愛”とは、最愛の彼を汚れた世界から守ること。 自分にとって絶対的な存在であるために、汚れた彼を更生すること。 そんな歪んだ一途な愛情が、ひっそりと血塗られた物語を描いてゆく。

[完結]悪役令嬢様。ヒロインなんかしたくないので暗躍します

紅月
恋愛
突然の事故死の後、なんでこんなアニメか乙女ゲームのヒロインの様な子に転生してるの?しかもコイツ(自分だけど)事故物件。 家とか周りに迷惑かけない様にしようとしたら……。 可愛い悪役令嬢様とも出会い、ヒロインなんてしたくないので、私、暗躍します。

悪意か、善意か、破滅か

野村にれ
恋愛
婚約者が別の令嬢に恋をして、婚約を破棄されたエルム・フォンターナ伯爵令嬢。 婚約者とその想い人が自殺を図ったことで、美談とされて、 悪意に晒されたエルムと、家族も一緒に爵位を返上してアジェル王国を去った。 その後、アジェル王国では、徐々に異変が起こり始める。

所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!

ユウ
恋愛
辺境伯爵令嬢のリーゼロッテは幼馴染と婚約者に悩まされてきた。 幼馴染で親友であるアグネスは侯爵令嬢であり王太子殿下の婚約者ということもあり幼少期から王命によりサポートを頼まれていた。 婚約者である伯爵家の令息は従妹であるアグネスを大事にするあまり、婚約者であるサリオンも優先するのはアグネスだった。 王太子妃になるアグネスを優先することを了承ていたし、大事な友人と婚約者を愛していたし、尊敬もしていた。 しかしその関係に亀裂が生じたのは一人の女子生徒によるものだった。 貴族でもない平民の少女が特待生としてに入り王太子殿下と懇意だったことでアグネスはきつく当たり、婚約者も同調したのだが、相手は平民の少女。 遠回しに二人を注意するも‥ 「所詮あなたは他人だもの!」 「部外者がしゃしゃりでるな!」 十年以上も尽くしてきた二人の心のない言葉に愛想を尽かしたのだ。 「所詮私は他人でしかないので本当の赤の他人になりましょう」 関係を断ったリーゼロッテは国を出て隣国で生きていくことを決めたのだが… 一方リーゼロッテが学園から姿を消したことで二人は王家からも責められ、孤立してしまうのだった。 なんとか学園に連れ戻そうと試みるのだが…

処理中です...