60 / 179
第60話
しおりを挟む
【アオイ視点】
ツヨシに敗北した私は、またスティンガーの元に運ばれた。
「スティンガー団長!豚が罠にかかりました!」
兵士が走って入って来る。
「くっくっく!ついに罠にはまったか!殺す!総攻撃を仕掛ける!」
私は媚薬風呂に漬けられ、スティンガーと多くの団員が出かけて行った。
そこにカインがやって来る。
「ぷっふー!陽動に引っかかった。アオイ、助けてあげるよ」
ああ、やっと助かった。
意識がぼやける。
体が熱い。
カインは私をシーツに包んで逃げ出す。
私は、助かった。
やっと、助かった。
◇
私は人の気配が無い空き家のベッドで目を覚ます。
「こ、ここなら大丈夫だよ」
「そうね」
「……お、お礼は無いのかい?」
「ありがとう、助かったわ」
汗豚め!
元気になったらひどい目に合わせてやる!
助けてもらったから殺しはしないけれど、仕返しはする!
「き、君の体は、だ、大丈夫かい?は、肌がピンク色だ」
「媚薬と紋章で、おかしくなっているのよ。異常解除のポーションを飲ませなさい」
「そ、そんな事より、ぼ僕へのお礼に、こ、心がこもっていないね」
「ち、分かったわよ。本当に感謝してるのよ。ありがとう」
「う、上辺だけの、こ、言葉だね」
「感謝してるわ!それより異常解除のポーションを出しなさい!」
カインは話を引き延ばすようにじらした。
◇
カインは何度も話を引き延ばした。
カインの息が荒い。
私に異常解除のポーションを渡さない。
「く、苦しそうだね。も、もしお願いするなら、ぼ、僕が楽にしてあげるよ」
「苦しいわ、早く、はあ、はああ!異常解除のポーションを、わた、して」
「そ、そうじゃないだろ!ぼ、僕にお願いするんだ!あ、アオイから、ぼ、僕にお願いするんだ」
「お願い、早、く、異常解除の、ポーション、を」
「く、苦しいなら背中を撫でてあげるよ」
「い、いらない、ふぁああ!」
私はカインを撫でられた瞬間に声を上げる。
「き、気持ちいいんだね」
「ち、ちが、ん、あああ」
また撫でられて声が出る。
「も、もっと撫でてあげるよ」
「やめ、ポーションをん、ああ、んあああ、あふう、ぐ」
私は何度も言葉を途中で止められた。
「ぽーしょ、ひん!ぽーひょおおん」
何度も何度も止められた。
何度も私の言葉を止めてカインは私を撫で続けた。
汗豚は私を後ろから抱きかかえて動きを封じて何度も体を撫でる。
しつこく何度も体を撫でる。
そして絶対に異常解除のポーションは飲ませない。
「もう、やめ」
「そ、そうじゃないよ。ぼ、僕にお願いするんだ。お、女にして欲しいってお、お願いするんだ」
「はあ、はあ、おねがいよ」
その瞬間にカインはニタアっと笑った。
「何をお願いして欲しいか言うんだ!」
カインは自信満々の言葉で言った。
「私を、女に、してください」
私は、カインに負けた。
◇
私はベッドでまどろむ。
へたくそなカインに私は弄ばれた。
「ぷっふー!体が熱いのかい?き、君はいつもツンツンした態度だったけど、ぼ、僕に女にして欲しくてたまらなかったんだね」
「はあ!はあ!ち、ちがう、わ、よ」
急にカインの言葉が流暢になる。
まるで脳内で何度も考えたセリフを言うみたいに、芝居がかって見える。
「君が僕に女にして欲しくてたまらなかったのは分かるよ。でも、あんまり激しく僕を求められても困るよ。僕の魅力が高くて、僕のテクニックが最高だからって、僕におぼれすぎるのは良くないよ。まあ、君がどうしても僕にして欲しいと頼み込んだからしてあげたけど、アオイはそこまで僕のタイプじゃないんだ。僕は君が何度も求めたから仕方なくしてあげただけなんだよ。でも、また君が何度も僕を求めてくるなら、僕のハーレムに入れてあげてもいいよ」
「ッーーーーーーーー!!」
許せない!
やっぱり殺す!
私に異常解除のポーションを飲ませず、追い込んでお願いさせて私の体を奪った!
しかも全部私のせいにして来る!
こいつは駄目よ!
絶対にダメよ!
「そ、その目は、良くないな」
「しないわ!あんたとはしないわよ!」
「あ、あれだけお願いされたんだ。お、お願いされたからには、最後までやってあげるよ」
「やめなさい!く!」
私は、カインに意識を奪われる。
薄れゆく景色の中でカインを睨む。
カイン、あなたは最、低、よ!
私が目を覚ますと、うさぎ亭の大部屋に居た。
まだ暗い。
私はカインを睨む。
もう少しで媚薬の効果が弱まる。
カインに管理されるように女にされ、体を撫でられ続けてきた。
でも、もう少しの辛抱よ。
体が戻ってきたらカインを、殺す。
もう奪われるのは嫌。
もう奪わせない。
出来れば異常解除のポーションを飲みたい。
そうすれば体は楽になるはず。
カインが私に迫って来る。
「き、君は、わ、分かっていないなあ。ぼ、僕が分からせてあ、あげるよ」
「な、なに媚薬を出してるのよ!、や、やめ」
私はカインに媚薬を塗られ、活路を封じられた。
最悪の状態に後戻りし、私が気絶している時以外カインが私を好きにして私を管理し続けた。
私は何も抵抗できず、手段を封じられて過ごした。
もう、何日経ったか分からない。
いつも考えられないように追い込まれて私はカインに負け続けた。
ツヨシに敗北した私は、またスティンガーの元に運ばれた。
「スティンガー団長!豚が罠にかかりました!」
兵士が走って入って来る。
「くっくっく!ついに罠にはまったか!殺す!総攻撃を仕掛ける!」
私は媚薬風呂に漬けられ、スティンガーと多くの団員が出かけて行った。
そこにカインがやって来る。
「ぷっふー!陽動に引っかかった。アオイ、助けてあげるよ」
ああ、やっと助かった。
意識がぼやける。
体が熱い。
カインは私をシーツに包んで逃げ出す。
私は、助かった。
やっと、助かった。
◇
私は人の気配が無い空き家のベッドで目を覚ます。
「こ、ここなら大丈夫だよ」
「そうね」
「……お、お礼は無いのかい?」
「ありがとう、助かったわ」
汗豚め!
元気になったらひどい目に合わせてやる!
助けてもらったから殺しはしないけれど、仕返しはする!
「き、君の体は、だ、大丈夫かい?は、肌がピンク色だ」
「媚薬と紋章で、おかしくなっているのよ。異常解除のポーションを飲ませなさい」
「そ、そんな事より、ぼ僕へのお礼に、こ、心がこもっていないね」
「ち、分かったわよ。本当に感謝してるのよ。ありがとう」
「う、上辺だけの、こ、言葉だね」
「感謝してるわ!それより異常解除のポーションを出しなさい!」
カインは話を引き延ばすようにじらした。
◇
カインは何度も話を引き延ばした。
カインの息が荒い。
私に異常解除のポーションを渡さない。
「く、苦しそうだね。も、もしお願いするなら、ぼ、僕が楽にしてあげるよ」
「苦しいわ、早く、はあ、はああ!異常解除のポーションを、わた、して」
「そ、そうじゃないだろ!ぼ、僕にお願いするんだ!あ、アオイから、ぼ、僕にお願いするんだ」
「お願い、早、く、異常解除の、ポーション、を」
「く、苦しいなら背中を撫でてあげるよ」
「い、いらない、ふぁああ!」
私はカインを撫でられた瞬間に声を上げる。
「き、気持ちいいんだね」
「ち、ちが、ん、あああ」
また撫でられて声が出る。
「も、もっと撫でてあげるよ」
「やめ、ポーションをん、ああ、んあああ、あふう、ぐ」
私は何度も言葉を途中で止められた。
「ぽーしょ、ひん!ぽーひょおおん」
何度も何度も止められた。
何度も私の言葉を止めてカインは私を撫で続けた。
汗豚は私を後ろから抱きかかえて動きを封じて何度も体を撫でる。
しつこく何度も体を撫でる。
そして絶対に異常解除のポーションは飲ませない。
「もう、やめ」
「そ、そうじゃないよ。ぼ、僕にお願いするんだ。お、女にして欲しいってお、お願いするんだ」
「はあ、はあ、おねがいよ」
その瞬間にカインはニタアっと笑った。
「何をお願いして欲しいか言うんだ!」
カインは自信満々の言葉で言った。
「私を、女に、してください」
私は、カインに負けた。
◇
私はベッドでまどろむ。
へたくそなカインに私は弄ばれた。
「ぷっふー!体が熱いのかい?き、君はいつもツンツンした態度だったけど、ぼ、僕に女にして欲しくてたまらなかったんだね」
「はあ!はあ!ち、ちがう、わ、よ」
急にカインの言葉が流暢になる。
まるで脳内で何度も考えたセリフを言うみたいに、芝居がかって見える。
「君が僕に女にして欲しくてたまらなかったのは分かるよ。でも、あんまり激しく僕を求められても困るよ。僕の魅力が高くて、僕のテクニックが最高だからって、僕におぼれすぎるのは良くないよ。まあ、君がどうしても僕にして欲しいと頼み込んだからしてあげたけど、アオイはそこまで僕のタイプじゃないんだ。僕は君が何度も求めたから仕方なくしてあげただけなんだよ。でも、また君が何度も僕を求めてくるなら、僕のハーレムに入れてあげてもいいよ」
「ッーーーーーーーー!!」
許せない!
やっぱり殺す!
私に異常解除のポーションを飲ませず、追い込んでお願いさせて私の体を奪った!
しかも全部私のせいにして来る!
こいつは駄目よ!
絶対にダメよ!
「そ、その目は、良くないな」
「しないわ!あんたとはしないわよ!」
「あ、あれだけお願いされたんだ。お、お願いされたからには、最後までやってあげるよ」
「やめなさい!く!」
私は、カインに意識を奪われる。
薄れゆく景色の中でカインを睨む。
カイン、あなたは最、低、よ!
私が目を覚ますと、うさぎ亭の大部屋に居た。
まだ暗い。
私はカインを睨む。
もう少しで媚薬の効果が弱まる。
カインに管理されるように女にされ、体を撫でられ続けてきた。
でも、もう少しの辛抱よ。
体が戻ってきたらカインを、殺す。
もう奪われるのは嫌。
もう奪わせない。
出来れば異常解除のポーションを飲みたい。
そうすれば体は楽になるはず。
カインが私に迫って来る。
「き、君は、わ、分かっていないなあ。ぼ、僕が分からせてあ、あげるよ」
「な、なに媚薬を出してるのよ!、や、やめ」
私はカインに媚薬を塗られ、活路を封じられた。
最悪の状態に後戻りし、私が気絶している時以外カインが私を好きにして私を管理し続けた。
私は何も抵抗できず、手段を封じられて過ごした。
もう、何日経ったか分からない。
いつも考えられないように追い込まれて私はカインに負け続けた。
10
お気に入りに追加
2,646
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢の選んだ末路〜嫌われ妻は愛する夫に復讐を果たします〜
ノルジャン
恋愛
モアーナは夫のオセローに嫌われていた。夫には白い結婚を続け、お互いに愛人をつくろうと言われたのだった。それでも彼女はオセローを愛していた。だが自尊心の強いモアーナはやはり結婚生活に耐えられず、愛してくれない夫に復讐を果たす。その復讐とは……?
※残酷な描写あり
⭐︎6話からマリー、9話目からオセロー視点で完結。
ムーンライトノベルズ からの転載です。
いらないと言ったのはあなたの方なのに
水谷繭
恋愛
精霊師の名門に生まれたにも関わらず、精霊を操ることが出来ずに冷遇されていたセラフィーナ。
セラフィーナは、生家から救い出して王宮に連れてきてくれた婚約者のエリオット王子に深く感謝していた。
エリオットに尽くすセラフィーナだが、関係は歪つなままで、セラよりも能力の高いアメリアが現れると完全に捨て置かれるようになる。
ある日、エリオットにお前がいるせいでアメリアと婚約できないと言われたセラは、二人のために自分は死んだことにして隣国へ逃げようと思いつく。
しかし、セラがいなくなればいいと言っていたはずのエリオットは、実際にセラが消えると血相を変えて探しに来て……。
◆表紙画像はGirly drop様からお借りしました🍬
◇いいね、エールありがとうございます!
<完結済>画面から伸びて来た手に異世界へ引きずりこまれ、公爵令嬢になりました。
詩海猫
恋愛
「今日こそ、クリアしてやるんだから……!」
そう意気込みながら手にしたコントローラを振りかざしてモンスターをぶっ飛ばしていたら、突然画面が真っ暗になり、のびてきた手に画面の中の引きずりこまれた女子高生・紫亜は目が覚めたら知らない場所にいた。
今さら、私に構わないでください
ましゅぺちーの
恋愛
愛する夫が恋をした。
彼を愛していたから、彼女を側妃に迎えるように進言した。
愛し合う二人の前では私は悪役。
幸せそうに微笑み合う二人を見て、私は彼への愛を捨てた。
しかし、夫からの愛を完全に諦めるようになると、彼の態度が少しずつ変化していって……?
タイトル変更しました。
彼は誰
Rg
BL
戸嶋朝陽は、四年間思い続けていた相手、高比良衣知がとある事情から転がり込んできたことを“最初で最後のチャンス”だと思い軟禁する。
朝陽にとっての“愛”とは、最愛の彼を汚れた世界から守ること。
自分にとって絶対的な存在であるために、汚れた彼を更生すること。
そんな歪んだ一途な愛情が、ひっそりと血塗られた物語を描いてゆく。
[完結]悪役令嬢様。ヒロインなんかしたくないので暗躍します
紅月
恋愛
突然の事故死の後、なんでこんなアニメか乙女ゲームのヒロインの様な子に転生してるの?しかもコイツ(自分だけど)事故物件。
家とか周りに迷惑かけない様にしようとしたら……。
可愛い悪役令嬢様とも出会い、ヒロインなんてしたくないので、私、暗躍します。
悪意か、善意か、破滅か
野村にれ
恋愛
婚約者が別の令嬢に恋をして、婚約を破棄されたエルム・フォンターナ伯爵令嬢。
婚約者とその想い人が自殺を図ったことで、美談とされて、
悪意に晒されたエルムと、家族も一緒に爵位を返上してアジェル王国を去った。
その後、アジェル王国では、徐々に異変が起こり始める。
所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!
ユウ
恋愛
辺境伯爵令嬢のリーゼロッテは幼馴染と婚約者に悩まされてきた。
幼馴染で親友であるアグネスは侯爵令嬢であり王太子殿下の婚約者ということもあり幼少期から王命によりサポートを頼まれていた。
婚約者である伯爵家の令息は従妹であるアグネスを大事にするあまり、婚約者であるサリオンも優先するのはアグネスだった。
王太子妃になるアグネスを優先することを了承ていたし、大事な友人と婚約者を愛していたし、尊敬もしていた。
しかしその関係に亀裂が生じたのは一人の女子生徒によるものだった。
貴族でもない平民の少女が特待生としてに入り王太子殿下と懇意だったことでアグネスはきつく当たり、婚約者も同調したのだが、相手は平民の少女。
遠回しに二人を注意するも‥
「所詮あなたは他人だもの!」
「部外者がしゃしゃりでるな!」
十年以上も尽くしてきた二人の心のない言葉に愛想を尽かしたのだ。
「所詮私は他人でしかないので本当の赤の他人になりましょう」
関係を断ったリーゼロッテは国を出て隣国で生きていくことを決めたのだが…
一方リーゼロッテが学園から姿を消したことで二人は王家からも責められ、孤立してしまうのだった。
なんとか学園に連れ戻そうと試みるのだが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる