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第41話

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 俺はまたダンジョンに走った。
 
【ダンジョン3階】

 近接ゴブのパーティーが出て来た。
 全部で3体。

 丁度いい。
 カウンターを使う!

 短剣ゴブが斬りこんできた瞬間に通常攻撃を繰り出す。
 カウンターの発動条件は、相手の攻撃に合わせて通常攻撃を使うだけだ。

 短剣ゴブにカウンターが決まり、魔物が魔石に変わった。
 続いて斬りかかってきた剣ゴブも同じように倒す。

 最後の槍ゴブだけはあっちの方がリーチが長い。
 刀の攻撃範囲に居ないとカウンターは発動しないのだ。
 槍ゴブの攻撃の瞬間に前に一歩踏み込んで通常攻撃を使う。

 3体のゴブリンはあっという間に全滅した。

 カウンターは、強い。
 パッシブスキルな分クールタイムが無い。
 派手さは無いが基礎の戦闘力を引き上げてくれる。

 カウンターが発動すればこちらはダメージを受けず、敵は2倍のダメージを与えられる。
 
 今まで苦戦していたアサルトボアのボスと雑魚の集団も、カウンター&ステップで余裕じゃね?
 いや、その前に、殴り魔・刀コンボがまだだ。

 どっちも使おう。
 俺は口角を釣り上げた。
 そしてボスを探して徘徊する。



「出てこーい!早くー!」

 出てこない。
 出て来て欲しい時に出てこないのはあるあるだ。
 ひたすら雑魚を倒し続けた。

 雑魚をステップとカウンターを駆使して倒していくが、一切ダメージを受けない。
 弓ゴブと杖ゴブ以外は待ってるだけで突っ込んで来てくれる。
 楽だな。

 突っ込んできたらステップとカウンターで瞬殺できる。

 アサルトボアのパーティーが出てくる。
 かもだな。

 アサルトボアは馬鹿正直に突撃してくる。
 包囲されると後ろから攻撃される危険があるが、前から来るならカウンターの餌食だ。

 カウンター!カウンター!カウンター!



 アサルトボアを全滅させる。
 余裕すぎる。

 刀の耐久力が減ってきた。
 リペアのカードを使おう。

 俺はストレージからリペアのカードを取り出して武器をしまう。
 右手の甲の紋章にリペアのカードを当てると、カードが光って刀の耐久力を回復させていく。
 そしてリペアのカードが消える。

 金が貯まったらリペアのカードを大量に買おう。
 いや、ジョブチェンジもしたいし武具も変えたい。
 金がネックか。
 6階まで到達すれば金は楽になる。

 ボスを倒したら、ちょっと4階に行って来よう。
 俺はボスを探した。



 居ない、だと!
 いや、ファルナクエが異常だったのだ。
 普通にダンジョンを探索してボス7体が同時に出てくることは中々ない。

 グオオオオオオオオオオオ!

 居た!
 やっと見つけた!
 へっへっへ!殴り魔・刀コンボの餌食になれ!
 俺は走ってボスの元に向かった。

 
 アサルトボアか。
 さすがに慣れた。
 転移して何体もボスを倒した。

 アサルトボアのボスが俺を見つけ、突撃してくる。

「カースウォー!月光!」

 カースウォーで1分間攻撃力・防御力・速度を40%引き上げる。
 更に刀専用アーツの月光は15秒間攻撃力を30%引き上げる。
 カースウォーと月光の攻撃力アップ効果は累積する。
 俺の攻撃力は今70%アップしている。

 カースウォーの黒いオーラと月光の淡い月の光のオーラが交わるように輝く。

 アサルトボアが射程に入ったタイミングでアーツを使う。

「三日月!」

 三日月形の斬撃がアサルトボアに飛んでいく。
 射程は中距離までだがリーチが長いのだ。
 斬月のアーツより威力は落ちるが使い勝手はいい。

 三日月がボスにヒットし、動きが一瞬止まった。
 その瞬間にステップで接近する。

「斬月!」

 カースウォーと月光でブーストして三日月と斬月を決める。
 ボスが大きな十字の傷を受ける。

 これが殴り魔・刀コンボだ。
 後は攻撃力が高い内に通常攻撃の連撃を食らわせる。

 アサルトボアが倒れ、魔石とドロップアイテムを吐き出した。

 かっちりハマった感が気持ちいい。
 もっとしぶとい敵なら、通常攻撃の後に更に三日月と斬月でフィニッシュを決めるが、3階のボスならそこまで必要ないようだ。

 4階に行きたくなってくる。
 だがもう暗くなってきた。
 そして刀の耐久力も低い。

 それに、今日は疲れた。
 帰ろう。
 俺はランニングのように速度を押さえて走って帰った。











 
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