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第2話
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レベルアップしてもレベルもスキルポイントもリセットされたら強くなれない。
ずっと強くなれないのか。
そして、俺は最初から弱い。
そうなればダンジョンで活躍することは出来ない?
俺はこの後どうなるんだ?
汗が噴き出る。
王を見ると深呼吸している。
そして作り笑いのように一瞬で笑顔を浮かべた。
「つい怒鳴ってしまった。すまんな。普通であれば戦えない者は城から出てもらう。だが、どうしたものか。もし他の仲間がハヤトを助けるというならワシは皆の意見を尊重しよう。当然皆の負担は増え、危険は高まるがどう思うだろうか?」
様子を伺うようにクラスメートを見る王。
そこにアサヒが間髪入れずに言った。
「ハヤトを助けるわけにはいかない。皆!考えて欲しいんだ!この国には危機が迫っている!僕たちは戦う必要があるんだ!そんな状態でハヤトの介護を続けたら、他の誰かが死ぬかもしれない!!」
アサヒの【死】の言葉で皆の顔が引きつる。
王はその瞬間口角を釣り上げて笑った。
王はアサヒを誘導した!
間違いない!
俺の面倒を見たくないんだ。
アサヒも王も表面上の言葉だけは取り繕う。
だがどちらも俺を追い出したいんだ。
俺はこれからどうなる?
全身から汗が噴き出てTシャツが体に張り付く。
知らない異世界で一人やって行けるのか?
中世ヨーロッパのゲームで良くあるような城。
嫌な予感がした。
人権は守られているのか?
いや、その可能性は低い。
王の機嫌1つで俺の首が飛ぶかもしれない。
息が苦しくなってくる。
「たしかに、俺達が戦ってハヤトを守れなかったらハヤトが死んでしまう」
「そ、そうね。ハヤトは戦わない方がいいわ」
他のみんなも俺を排除しようとしてくる。
アサヒと王の笑顔に俺は恐怖を感じた。
「ハヤト、抜けると言ってくれないか?みんなの為に」
「お、俺は、抜けても、生活して、いけるのか?俺はこの世界の事を知らないんだ」
「君は皆の命を危険に晒して人にぶら下がりながら生きていくって言うのかい!!」
「そ、それは」
「待つのだ。問題は無い。レベルアップ出来ずとも、雑用の仕事はある。異界の門を通った際にこの世界の言葉と読み書きの知識は手に入っている。現に文字は読めるのだろう?」
そう言って王は兵士から紙を奪い取るように取って俺に文字を見せた。
「読め、ます」
「金を持ってこさせよう。30万魔石を渡す。これだけあれば3カ月ほど暮らせる。雑用を一カ月こなせば10万魔石稼げる。そう考えれば悪くは無かろう?」
断れない。
俺はレールに嵌められている。
城から出て行くように仕向けられている。
俺は、どうすればいい。
王の言葉は信頼できない。
そこにアサヒが追い打ちをかけてくる。
「君はここに残ってみんなを危険に晒すのかい?」
言葉が出ない。
「皆で追い出そうとしなくても」
そこでヒメが声を出した。
「ヒメ、君ならハヤトを守れるのかい?君のスキルは強くないようだ」
「強くないかもだけど、でも」
「君にいい案があったら是非言って欲しい。僕も助けられる事ならハヤトを助けたいんだ!でも名案はない。君にいい案があれば聞かせて欲しい。このままハヤトを助ければ僕たちの誰かだけではなく、この国の民も死ぬ可能性がある。その命を犠牲にするリスクを無くしつつどうにかできる案はあるのかい?」
勇者アサヒは大きな声で皆に聞こえるように言った。
「それは、思いつかないけど……」
ヒメが俯いた。
そのタイミングで王が兵士に声をかける。
「兵士よ。ハヤトを門の外に案内せよ」
俺は頭が真っ白になり、それからの事をあまり覚えていない。
俺は城の外に出てからぼーっと景色を眺めた。
【王城】
「皆疲れただろう?今日はゆっくり休むのだ。皆の者、英雄達を案内するのだ」
皆が部屋から出て行くと、後ろに控える4人の女性がヴェールを取った。
皆同じ金色の髪に少しグリーンの入ったブルーの瞳をしていた。
皆美形だったが、その内の3人はきつい顔をしており、一番背の低い女性だけが悲しそうな顔をしていた。
「ファルナ、この程度で悲しんでいては王女の重責はこなせん。ワシの娘としてもっと立派になるのだ」
「……はい」
「所で皆、良い男は居たか?ファルナ、どうだ?」
「わたくしは、なにも」
他の3人も答える。
「まだ、始まったばかりですわ。分かりませんの」
「そうですわね。レベルを上げねば魅力は育ちませんわ」
「今後様子を見てから決めますわ」
「うむ、ワシも急ぎすぎたが、ワシの子である皆には必ず子を産んでもらう。よいな?」
「「心得ております」」
「お父様はお気に入りの者はおりまして?」
「ワシは、ヒメと言ったか?貰ってやってもいい」
「まあ、お父様の方が早く子をお作りになるかもしれませんわね」
「がっはっはっは!もう少ししたら可愛がってやるとしよう」
「……わたくしは外の空気を吸ってきますわ」
「まったく、ファルナは固すぎていかん」
王は3人の娘と話を弾ませる。
ファルナは王の元を離れると門の外を目指した。
【勇者アサヒ視点】
ハヤトのやつのあの表情、傑作だった!
僕の思惑に気づく者は少ない方が良い。
あいつは人の事が興味ない様なふりをして僕の考えに気づく。
僕の内面を読み取り、不機嫌な顔をするあいつが邪魔だった。
それにヒメがハヤトを庇ったのも気に入らない。
あいつが居なくなって本当に良かった。
後はゆっくりヒメを俺の女にする。
そして他の女も俺が頂く。
僕は城から街を見渡した。
この世界は僕にとって都合がいい。
ほとんどが年頃の女で男が少ない。
今は冬のようだけど、皆露出の多い服を着ているし皆美形だ。
冬でも温かくする方法があるようだ。
紋章装備か、僕もすぐに使おう。
兵士ですらほぼ女で短いスカートを履いている。
そして王の近くに居たヴェールで顔を隠した女、あれもいい。
恐らく美人だ。
スタイルは言うまでもない。
まずは準備だ。
この国の事を調べる。
そして、僕が成り上がろう。
なんせ僕は選ばれた勇者だ。
くくくくく。
しかしハヤトのあの顔、何度も思い出す。
笑いが止まらないよ。
コンコン!
クラスメートも女性が訪ねてきたので部屋の中に入れた。
「良い事でもあったの?」
「いや、不安で仕方ないよ。でも、こういう時こそ笑顔を作るべきだと思うんだ。まずは笑って心を安定させたいんだよ」
「アサヒ君は凄いのね」
「そんな事無いさ。ただ態度に出さないようにしているだけだよ」
「その心がけが凄いよ。アサヒ君と話してたら元気が出た。ありがとね」
クラスメートが帰っていく。
クラスの女全員を抱く。
それも悪くない。
ああ、僕のハーレム!
この世界は夢のようだ!
成り上がって。
地位も、
名誉も、
女も全部手に入れよう!
ずっと強くなれないのか。
そして、俺は最初から弱い。
そうなればダンジョンで活躍することは出来ない?
俺はこの後どうなるんだ?
汗が噴き出る。
王を見ると深呼吸している。
そして作り笑いのように一瞬で笑顔を浮かべた。
「つい怒鳴ってしまった。すまんな。普通であれば戦えない者は城から出てもらう。だが、どうしたものか。もし他の仲間がハヤトを助けるというならワシは皆の意見を尊重しよう。当然皆の負担は増え、危険は高まるがどう思うだろうか?」
様子を伺うようにクラスメートを見る王。
そこにアサヒが間髪入れずに言った。
「ハヤトを助けるわけにはいかない。皆!考えて欲しいんだ!この国には危機が迫っている!僕たちは戦う必要があるんだ!そんな状態でハヤトの介護を続けたら、他の誰かが死ぬかもしれない!!」
アサヒの【死】の言葉で皆の顔が引きつる。
王はその瞬間口角を釣り上げて笑った。
王はアサヒを誘導した!
間違いない!
俺の面倒を見たくないんだ。
アサヒも王も表面上の言葉だけは取り繕う。
だがどちらも俺を追い出したいんだ。
俺はこれからどうなる?
全身から汗が噴き出てTシャツが体に張り付く。
知らない異世界で一人やって行けるのか?
中世ヨーロッパのゲームで良くあるような城。
嫌な予感がした。
人権は守られているのか?
いや、その可能性は低い。
王の機嫌1つで俺の首が飛ぶかもしれない。
息が苦しくなってくる。
「たしかに、俺達が戦ってハヤトを守れなかったらハヤトが死んでしまう」
「そ、そうね。ハヤトは戦わない方がいいわ」
他のみんなも俺を排除しようとしてくる。
アサヒと王の笑顔に俺は恐怖を感じた。
「ハヤト、抜けると言ってくれないか?みんなの為に」
「お、俺は、抜けても、生活して、いけるのか?俺はこの世界の事を知らないんだ」
「君は皆の命を危険に晒して人にぶら下がりながら生きていくって言うのかい!!」
「そ、それは」
「待つのだ。問題は無い。レベルアップ出来ずとも、雑用の仕事はある。異界の門を通った際にこの世界の言葉と読み書きの知識は手に入っている。現に文字は読めるのだろう?」
そう言って王は兵士から紙を奪い取るように取って俺に文字を見せた。
「読め、ます」
「金を持ってこさせよう。30万魔石を渡す。これだけあれば3カ月ほど暮らせる。雑用を一カ月こなせば10万魔石稼げる。そう考えれば悪くは無かろう?」
断れない。
俺はレールに嵌められている。
城から出て行くように仕向けられている。
俺は、どうすればいい。
王の言葉は信頼できない。
そこにアサヒが追い打ちをかけてくる。
「君はここに残ってみんなを危険に晒すのかい?」
言葉が出ない。
「皆で追い出そうとしなくても」
そこでヒメが声を出した。
「ヒメ、君ならハヤトを守れるのかい?君のスキルは強くないようだ」
「強くないかもだけど、でも」
「君にいい案があったら是非言って欲しい。僕も助けられる事ならハヤトを助けたいんだ!でも名案はない。君にいい案があれば聞かせて欲しい。このままハヤトを助ければ僕たちの誰かだけではなく、この国の民も死ぬ可能性がある。その命を犠牲にするリスクを無くしつつどうにかできる案はあるのかい?」
勇者アサヒは大きな声で皆に聞こえるように言った。
「それは、思いつかないけど……」
ヒメが俯いた。
そのタイミングで王が兵士に声をかける。
「兵士よ。ハヤトを門の外に案内せよ」
俺は頭が真っ白になり、それからの事をあまり覚えていない。
俺は城の外に出てからぼーっと景色を眺めた。
【王城】
「皆疲れただろう?今日はゆっくり休むのだ。皆の者、英雄達を案内するのだ」
皆が部屋から出て行くと、後ろに控える4人の女性がヴェールを取った。
皆同じ金色の髪に少しグリーンの入ったブルーの瞳をしていた。
皆美形だったが、その内の3人はきつい顔をしており、一番背の低い女性だけが悲しそうな顔をしていた。
「ファルナ、この程度で悲しんでいては王女の重責はこなせん。ワシの娘としてもっと立派になるのだ」
「……はい」
「所で皆、良い男は居たか?ファルナ、どうだ?」
「わたくしは、なにも」
他の3人も答える。
「まだ、始まったばかりですわ。分かりませんの」
「そうですわね。レベルを上げねば魅力は育ちませんわ」
「今後様子を見てから決めますわ」
「うむ、ワシも急ぎすぎたが、ワシの子である皆には必ず子を産んでもらう。よいな?」
「「心得ております」」
「お父様はお気に入りの者はおりまして?」
「ワシは、ヒメと言ったか?貰ってやってもいい」
「まあ、お父様の方が早く子をお作りになるかもしれませんわね」
「がっはっはっは!もう少ししたら可愛がってやるとしよう」
「……わたくしは外の空気を吸ってきますわ」
「まったく、ファルナは固すぎていかん」
王は3人の娘と話を弾ませる。
ファルナは王の元を離れると門の外を目指した。
【勇者アサヒ視点】
ハヤトのやつのあの表情、傑作だった!
僕の思惑に気づく者は少ない方が良い。
あいつは人の事が興味ない様なふりをして僕の考えに気づく。
僕の内面を読み取り、不機嫌な顔をするあいつが邪魔だった。
それにヒメがハヤトを庇ったのも気に入らない。
あいつが居なくなって本当に良かった。
後はゆっくりヒメを俺の女にする。
そして他の女も俺が頂く。
僕は城から街を見渡した。
この世界は僕にとって都合がいい。
ほとんどが年頃の女で男が少ない。
今は冬のようだけど、皆露出の多い服を着ているし皆美形だ。
冬でも温かくする方法があるようだ。
紋章装備か、僕もすぐに使おう。
兵士ですらほぼ女で短いスカートを履いている。
そして王の近くに居たヴェールで顔を隠した女、あれもいい。
恐らく美人だ。
スタイルは言うまでもない。
まずは準備だ。
この国の事を調べる。
そして、僕が成り上がろう。
なんせ僕は選ばれた勇者だ。
くくくくく。
しかしハヤトのあの顔、何度も思い出す。
笑いが止まらないよ。
コンコン!
クラスメートも女性が訪ねてきたので部屋の中に入れた。
「良い事でもあったの?」
「いや、不安で仕方ないよ。でも、こういう時こそ笑顔を作るべきだと思うんだ。まずは笑って心を安定させたいんだよ」
「アサヒ君は凄いのね」
「そんな事無いさ。ただ態度に出さないようにしているだけだよ」
「その心がけが凄いよ。アサヒ君と話してたら元気が出た。ありがとね」
クラスメートが帰っていく。
クラスの女全員を抱く。
それも悪くない。
ああ、僕のハーレム!
この世界は夢のようだ!
成り上がって。
地位も、
名誉も、
女も全部手に入れよう!
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