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第8話
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俺は始まりのダンジョンに入った。
ダンジョンに入る事は誰にも言っていない。
この世界でダンジョンは『危険な場所』と思われている。
入るものはあまりいない。
ゲームでは盗賊を何とか追い返すイベントの後、力不足を感じて修行の為にダストとアリシアがここに来てレベルを上げる。
最初はほぼゲームシステムを覚えるイベント戦だから、このダンジョンが初のまともな戦いと言える。
俺はやられたらやり返す主義だ。
ダストにばれないようにダストの足を引っ張る!
今はこれがベストだ!
しかもここにはざまあチケットがある。
手に入れておきたい。
ダストは俺にざまあチケットを使おうとした。
ダストにこれ以上ざまあチケットを持たせるわけにはいかない。
始まりのダンジョンはそこまで価値の高い宝は無いけど、レベルを上げつつ資金を手に入れるには丁度いい。
ダンジョンの中は草原と違って魔物が多い。
まずは入り口付近で様子見だな。
早速ゴブリンが、6体!
俺は円盾を構えて防御を固める。
こいつらゲームと違って石や短剣を投げつけてくる。
基本通りに盾でゴブリンの動きを止めてメイスで1体倒す!
投げてきた短剣を盾で受ける。
時間はかかるけど、丁寧に2体目、3体目と確実に倒していく。
残り3体になった所で俺は包囲された。
後ろや横から攻撃を受けるが、前のゴブリンを倒して方向転換し、攻撃を受けながらゴブリンを全滅させた。
俺はゴールドを回収する。
「……また来た」
今度はオーク3体か。
オークは俺と同じでこん棒と盾を持っている。
俺は1体にターゲットを絞って攻撃する。
どうしても残りのオークから攻撃を受けるが、出来るだけ位置取りを工夫して1体を倒した。
こうしてダメージを受けつつオークを全滅させる。
『レベルが10から11に上がりました』
「ヒール!」
俺は2回しか使えないヒールを使ってダメージを回復させた。
だが、入り口付近にいれば死ぬ気がしない。
俺はダンジョンの入り口付近でヒールを2回使い切るまで戦ってレベル12になって村に戻った。
みんなが話しかけてくる。
「おめえ、ボロボロじゃねーか。大丈夫か?」
「大丈夫だ」
「そのまま帰ったらお母さんが心配するわよ」
「大丈夫だ。装備がボロボロなだけだから」
「血が出てるわ」
「かすり傷だから大丈夫」
俺は皆に心配された後、武器屋に戻った。
「ゲット!ボロボロじゃないの!」
「大丈夫だよ」
「ゲット、今日はしっかり食べて風呂に入ってゆっくり眠れ」
「うん、ありがとう」
父さんも母さんも心配してくれている。
次から川で血を落としてから帰ろう。
俺はたっぷり食べて、ゆっくりお風呂に浸かって眠った。
◇
朝起きてテーブルに座ると、父さんと母さんが俺を見る。
「ゲット、今日も魔物を狩りに行くのか?」
「そうだけど?なんで?」
「装備を変えてくれ」
「でも、お金が貯まってないんだ」
「後で払えばいい」
「私も父さんも心配してるのよ。いいから装備を変えなさい」
「分かった。必ずお金は払うよ」
父さんが武器屋から武具を持って来る。
武器屋と書いているけど、防具もポーションも食べ物も売っている。
最初に武器屋としてオープンしたからそのままの流れでずっと武器屋の名前のまま商売している。
俺の前に鉄の円盾・くさりかたびらのローブ・ロングブーツが置かれる。
「装備してみてくれ」
ゲット 人族 男
レベル: 12
HP: 120 SS
MP: 24 G
物理攻撃: 48 E
物理防御:120 SS
魔法攻撃:120 SS
魔法防御: 24 G
すばやさ: 24 G
固有スキル:無し
スキル:『メイスLV23』『盾LV26』『子供LV1』『ファイアLV20』『ハイファイアLV10』『ヒールLV8』『リカバリーLV1』『トラップLV10』『宝感知LV1』『ストレージLV10』
武器 鉄のメイス:150
防具 鉄の円盾:50 くさりかたびらのローブ:30 ロングブーツ:20
防具がすべて一新された。
旧装備は木の円盾:30 布の服:10 木の靴:10だったので防御力は倍増した。
「ぴったりで、安心感があるよ」
「最高級品じゃないが問題無く装備出来てよかった」
「十分だよ!」
母さんが俺を抱きしめる。
「無理はしないですぐ帰って来るのよ」
「分かったよ」
俺は嘘をついてダンジョンに向かった。
こんなに良くされたら頑張りたくなる。
誰が盗賊に殺されるか分からない。殺されるのは父さんかもしれないし母さんかもしれない。
過去の行動が変わっているから、皆の動きが変わり、誰が殺されるか分からなくなっているのだ。
俺も皆も死なないよう強くなる。
俺は一カ月間ひたすらダンジョンの入り口で魔物を狩った。
稼いだお金は父さんに渡して更に良い装備を作って貰った。
ゲット 人族 男
レベル: 20
HP: 200 SS
MP: 40 G
物理攻撃: 80 E
物理防御:200 SS
魔法攻撃:200 SS
魔法防御: 40 G
すばやさ: 40 G
固有スキル:無し
スキル:『メイスLV26』『盾LV28』『子供LV1』『ファイアLV20』『ハイファイアLV10』『ヒールLV15』『リカバリーLV1』『トラップLV10』『宝感知LV1』『ストレージLV12』
武器 黒鉄のメイス:200
防具 黒鉄の円盾:70 ハイブリッドローブ:50 バトルブーツ:40
レベルが上がりにくくなってきた。
ここの推奨レベルは10だけど俺はソロだ。
多めにレベルアップした。
でも、ゲームと違って魔物が少なくなっている。
魔物を狩れば狩るほど無くなる、か。
リアルなら当然だよな。
次は中層に行こう。
ダンジョンに入る事は誰にも言っていない。
この世界でダンジョンは『危険な場所』と思われている。
入るものはあまりいない。
ゲームでは盗賊を何とか追い返すイベントの後、力不足を感じて修行の為にダストとアリシアがここに来てレベルを上げる。
最初はほぼゲームシステムを覚えるイベント戦だから、このダンジョンが初のまともな戦いと言える。
俺はやられたらやり返す主義だ。
ダストにばれないようにダストの足を引っ張る!
今はこれがベストだ!
しかもここにはざまあチケットがある。
手に入れておきたい。
ダストは俺にざまあチケットを使おうとした。
ダストにこれ以上ざまあチケットを持たせるわけにはいかない。
始まりのダンジョンはそこまで価値の高い宝は無いけど、レベルを上げつつ資金を手に入れるには丁度いい。
ダンジョンの中は草原と違って魔物が多い。
まずは入り口付近で様子見だな。
早速ゴブリンが、6体!
俺は円盾を構えて防御を固める。
こいつらゲームと違って石や短剣を投げつけてくる。
基本通りに盾でゴブリンの動きを止めてメイスで1体倒す!
投げてきた短剣を盾で受ける。
時間はかかるけど、丁寧に2体目、3体目と確実に倒していく。
残り3体になった所で俺は包囲された。
後ろや横から攻撃を受けるが、前のゴブリンを倒して方向転換し、攻撃を受けながらゴブリンを全滅させた。
俺はゴールドを回収する。
「……また来た」
今度はオーク3体か。
オークは俺と同じでこん棒と盾を持っている。
俺は1体にターゲットを絞って攻撃する。
どうしても残りのオークから攻撃を受けるが、出来るだけ位置取りを工夫して1体を倒した。
こうしてダメージを受けつつオークを全滅させる。
『レベルが10から11に上がりました』
「ヒール!」
俺は2回しか使えないヒールを使ってダメージを回復させた。
だが、入り口付近にいれば死ぬ気がしない。
俺はダンジョンの入り口付近でヒールを2回使い切るまで戦ってレベル12になって村に戻った。
みんなが話しかけてくる。
「おめえ、ボロボロじゃねーか。大丈夫か?」
「大丈夫だ」
「そのまま帰ったらお母さんが心配するわよ」
「大丈夫だ。装備がボロボロなだけだから」
「血が出てるわ」
「かすり傷だから大丈夫」
俺は皆に心配された後、武器屋に戻った。
「ゲット!ボロボロじゃないの!」
「大丈夫だよ」
「ゲット、今日はしっかり食べて風呂に入ってゆっくり眠れ」
「うん、ありがとう」
父さんも母さんも心配してくれている。
次から川で血を落としてから帰ろう。
俺はたっぷり食べて、ゆっくりお風呂に浸かって眠った。
◇
朝起きてテーブルに座ると、父さんと母さんが俺を見る。
「ゲット、今日も魔物を狩りに行くのか?」
「そうだけど?なんで?」
「装備を変えてくれ」
「でも、お金が貯まってないんだ」
「後で払えばいい」
「私も父さんも心配してるのよ。いいから装備を変えなさい」
「分かった。必ずお金は払うよ」
父さんが武器屋から武具を持って来る。
武器屋と書いているけど、防具もポーションも食べ物も売っている。
最初に武器屋としてオープンしたからそのままの流れでずっと武器屋の名前のまま商売している。
俺の前に鉄の円盾・くさりかたびらのローブ・ロングブーツが置かれる。
「装備してみてくれ」
ゲット 人族 男
レベル: 12
HP: 120 SS
MP: 24 G
物理攻撃: 48 E
物理防御:120 SS
魔法攻撃:120 SS
魔法防御: 24 G
すばやさ: 24 G
固有スキル:無し
スキル:『メイスLV23』『盾LV26』『子供LV1』『ファイアLV20』『ハイファイアLV10』『ヒールLV8』『リカバリーLV1』『トラップLV10』『宝感知LV1』『ストレージLV10』
武器 鉄のメイス:150
防具 鉄の円盾:50 くさりかたびらのローブ:30 ロングブーツ:20
防具がすべて一新された。
旧装備は木の円盾:30 布の服:10 木の靴:10だったので防御力は倍増した。
「ぴったりで、安心感があるよ」
「最高級品じゃないが問題無く装備出来てよかった」
「十分だよ!」
母さんが俺を抱きしめる。
「無理はしないですぐ帰って来るのよ」
「分かったよ」
俺は嘘をついてダンジョンに向かった。
こんなに良くされたら頑張りたくなる。
誰が盗賊に殺されるか分からない。殺されるのは父さんかもしれないし母さんかもしれない。
過去の行動が変わっているから、皆の動きが変わり、誰が殺されるか分からなくなっているのだ。
俺も皆も死なないよう強くなる。
俺は一カ月間ひたすらダンジョンの入り口で魔物を狩った。
稼いだお金は父さんに渡して更に良い装備を作って貰った。
ゲット 人族 男
レベル: 20
HP: 200 SS
MP: 40 G
物理攻撃: 80 E
物理防御:200 SS
魔法攻撃:200 SS
魔法防御: 40 G
すばやさ: 40 G
固有スキル:無し
スキル:『メイスLV26』『盾LV28』『子供LV1』『ファイアLV20』『ハイファイアLV10』『ヒールLV15』『リカバリーLV1』『トラップLV10』『宝感知LV1』『ストレージLV12』
武器 黒鉄のメイス:200
防具 黒鉄の円盾:70 ハイブリッドローブ:50 バトルブーツ:40
レベルが上がりにくくなってきた。
ここの推奨レベルは10だけど俺はソロだ。
多めにレベルアップした。
でも、ゲームと違って魔物が少なくなっている。
魔物を狩れば狩るほど無くなる、か。
リアルなら当然だよな。
次は中層に行こう。
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