転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた

ぐうのすけ

文字の大きさ
上 下
70 / 136

第70話 キング

しおりを挟む
【ジョーカー視点】

 15000のゴブリンとキング・ジョーカーが裏門に布陣した。
 おかしい、防壁の上にセリアとレオナルドが立っている。
 1000のゴブリンとゴッズオがやられたのか?

 そう考えるのが自然だ。
 表門にいた遊び人の姿が今は見えない。
 まだ断定は出来ない。
 だが悪く考えておこう。

 戦力差3倍、これは城攻めに必要な兵の数だ。
 だが門は完全に破壊された。
 門の代わりに土嚢が置かれているが気休めにしかならない。
 攻めは継続だ。
 向こうはまさかキングが先頭に立って突撃するとは思わないだろう。

 キングはゴッズオの上位互換!

 僕より強い!

 土嚢だけでキングを止められるわけがない。

「ジョーカー、指揮は任せる」
「ワカッタヨ」

 キングは体長2メートル越えで筋骨隆々の体をした戦士タイプだ。
 大きなハンマーを片手で掲げた。

「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」

 その雄たけびだけでゴブリンの士気が上がる。
 
 大地を踏み鳴らしながら土嚢が詰まれた入り口に飛び込み、土嚢をハンマーで吹き飛ばした。

「サスガキング、セントウリョクモトウソツノウリョクモサイキョウダ」

 キングが防壁の中に入ると叫んだ。

「キングニツヅケ!!」
「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」

 チュドーン!

 防壁から突然爆発音が聞こえた。

 何が起きた!  



【ユウタ視点】

 キングが中に入って来た瞬間に俺はダイスレインで入り口を攻撃した。
 殺到するゴブリンを倒し、防壁が一部崩れて通り道を塞いだ。
 使うしかないように追い込まれていた。

 出来ればキングかジョーカーにダイスレインを使いたかった。

「レオナルドさん! 時間稼ぎは出来ました!」
「上出来だ!」

 セリアとレオナルドさんがゴブリンキングと戦う。
 セリアの使う魔法で轟音こだまする。

 瓦礫を取り除こうとするゴブリンを矢の雨が襲う。
 サーラが100発100中でゴブリンを倒していった。

「ロケットナイフ!」

 射程の長い10本のナイフが地味にゴブリンを倒していく。
 次はゴブリンキングの元へと向かう。

 ゴブリンキングはセリアの魔法で焼かれ、レオナルドさんと打ち合い消耗していた。

「マジックハンド!」

 10本の黒い手でゴブリンキングの手足を掴んだ。

「よくやった! 真・獅子の牙!」

 レオナルドさんの体が輝き、必殺のアーツがキングを捕えた。

 キングの胸に4回分の深い傷が入るがそれでもキングは倒れない。

「ファイアボム!」

 キングが爆発を受けるがそれを無視するようにハンマーを振りかぶった。

「ハンマーインパクト!」
「獅子の牙!」

 レオナルドさんが吹き飛ぶと燃えながらもキングが追い打ちをかけた。

「ハンマーインパクト! ハンマーインパクト!」

 キングが強すぎる。
 あのレオナルドさんが20メートルほど吹き飛ばされ木の家に衝突した。
 さっきから家が倒壊しまくっている。

「ファイアボム!」
「ナイフ! アタックダイス!」

 更に危機を察知したサーラも矢を連続で放った。

 俺とレオナルドさんが挟み撃ちにするように攻撃をする。
 100回以上の連撃でキングがドスンと後ろに倒れた。
 キングの上に瓦礫が崩れ落ちた。

「はあ、はあ、やりましたの?」
「レオナルド、すぐに治療しますね。エクスヒール!」

 レオナルドさんの傷が治っていく。

「助かった、ユウタ、どうした?」
「おかしい、なんで、キングが黒い霧に変わらないんだ?」

 瓦礫の隙間からキングが見えた。

「死んでいない! 止めを刺す!」
「も、もう魔力切れです!」
「セリアは下がってくれ!」

 レオナルドさんが飛び込もうとした瞬間に俺達は戦慄した。

 キングが逆再生をするように起き上がり、傷が癒えていく。

「くう! 復活能力か! 獅子の牙!」
「ハンマーインパクト!」

 レオナルドさんが吹き飛ばされた。

「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 キングの雄たけびで周囲が大きく振動する。

 これがゴブリンキング!

 セリアの魔力が切れレオナルドさんは吹き飛ばされた!

 キングが勢いを取り戻し、余裕でアーツを使っている!

「俺の固有スキルは復活だ! 1度だけすべてを完全回復して復活する!」
しおりを挟む
感想 23

あなたにおすすめの小説

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

異世界で美少女『攻略』スキルでハーレム目指します。嫁のために命懸けてたらいつの間にか最強に!?雷撃魔法と聖剣で俺TUEEEもできて最高です。

真心糸
ファンタジー
☆カクヨムにて、200万PV、ブクマ6500達成!☆ 【あらすじ】 どこにでもいるサラリーマンの主人公は、突如光り出した自宅のPCから異世界に転生することになる。 神様は言った。 「あなたはこれから別の世界に転生します。キャラクター設定を行ってください」 現世になんの未練もない主人公は、その状況をすんなり受け入れ、神様らしき人物の指示に従うことにした。 神様曰く、好きな外見を設定して、有効なポイントの範囲内でチートスキルを授けてくれるとのことだ。 それはいい。じゃあ、理想のイケメンになって、美少女ハーレムが作れるようなスキルを取得しよう。 あと、できれば俺TUEEEもしたいなぁ。 そう考えた主人公は、欲望のままにキャラ設定を行った。 そして彼は、剣と魔法がある異世界に「ライ・ミカヅチ」として転生することになる。 ライが取得したチートスキルのうち、最も興味深いのは『攻略』というスキルだ。 この攻略スキルは、好みの美少女を全世界から検索できるのはもちろんのこと、その子の好感度が上がるようなイベントを予見してアドバイスまでしてくれるという優れモノらしい。 さっそく攻略スキルを使ってみると、前世では見たことないような美少女に出会うことができ、このタイミングでこんなセリフを囁くと好感度が上がるよ、なんてアドバイスまでしてくれた。 そして、その通りに行動すると、めちゃくちゃモテたのだ。 チートスキルの効果を実感したライは、冒険者となって俺TUEEEを楽しみながら、理想のハーレムを作ることを人生の目標に決める。 しかし、出会う美少女たちは皆、なにかしらの逆境に苦しんでいて、ライはそんな彼女たちに全力で救いの手を差し伸べる。 もちろん、攻略スキルを使って。 もちろん、救ったあとはハーレムに入ってもらう。 下心全開なのに、正義感があって、熱い心を持つ男ライ・ミカヅチ。 これは、そんな主人公が、異世界を全力で生き抜き、たくさんの美少女を助ける物語。 【他サイトでの掲載状況】 本作は、カクヨム様、小説家になろう様でも掲載しています。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜

霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!! 「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」 回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。 フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。 しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを…… 途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。 フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。 フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった…… これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である! (160話で完結予定) 元タイトル 「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

処理中です...