48 / 136
第48話 思わぬ一手
しおりを挟む
次の日の朝、ゴブリンの軍勢が現れた。
5000の軍勢と3人のエース。
アリーチェが王都に行く前に出てくるとは、本当に邪魔な奴らだ。
対してこっちは冒険者と兵を合わせて1000人。
エースはセリアと勇敢なレオナルドの2人だけだ。
国はゴブリンの動きを察知したがたくさんの軍を送る事は出来なかったようだ。
レオナルドさんが呟いた。
「防衛設備の無いここを狙われたか。それに嫌な予感がする」
「僕もです」
「転生者の遊び人ユウタ、その予感や考えを何でもいいから聞きたい」
俺はゴブリンの向こう側を見た。
狡猾なロックショット
神出鬼没のジョーカー
剛腕のゴッズオ
3体を眺めた。
指揮をしているのは狡猾なロックショットだろう。
ゴブリンの陣を見ると、セリアに大魔法を撃たせようとしているように見える。
狡猾なロックショットは転生前にいた上司に似ている。
何となく、考えが分かった。
「狡猾なロックショットはゴブリンの軍を使いセリアに魔法を使わせてレオナルドさんを弱らせたうえでエース2人を殺そうとしているように見えます。このまま策に乗れば負けるでしょう」
「ああ、俺も嫌な予感がする」
考えろ、ロックショットの計算を狂わせる方法は無いか?
ロックショットは臆病で、ずる賢く、ゴブリンを駒のように使う。
そして、
「あ!1つあった!」
「なんだ?言ってみろ。何でもいい」
「かなり危険な賭けですが、1つ方法があります。それは」
俺は策を話した。
セリアが怒る。
「駄目です!危険すぎます!」
「わたくしも反対ですわ。無茶が過ぎます」
「ダメ!絶対ダメ!死にに行くようなものよ!」
サーラとアリーチェも反対した。
周りからも反対の声が出た。
「ユウタ、そりゃ無茶だ。狂ってるぜ」
「でも、狂ったことをしなければロックショットの計算を覆すことは出来ない。俺の案がいいと思う」
「死ぬぜ?」
「危ないのは分かる、でも、これが一番いい、そう思えるんだ」
「喝じゃ!!」
おさわりじじいがマイクを持って叫んだ。
「ユウタの言う事はワシにもわかる。ワシは思うんじゃ、ユウタは今、この時の為に力を蓄えて来たのではないかとな」
おさわりじじいの雰囲気がいつもと違い真剣だ。
みんながおさわりじじいの言葉に耳を傾ける。
「ユウタ、やるのじゃ。なあに、うまくいく。ワシはユウタを信じる。遊び人としての勘が大丈夫だと言っておる」
「ダメ!絶対にダメ!」
「私は納得できません」
「わたくしも反対ですわ」
「アリーチェ、セリア、サーラ、本当は気づいているんじゃろ?ユウタの判断の速さ、行動の的確さ、ステータスだけでは計り知れない異様な回避能力、今は我を捨てるんじゃ!メスの心は捨てるんじゃ!ユウタ、行くんじゃ!今すぐに!」
「分かった。行って来る」
俺は歩き出した。
【狡猾なロックショット視点】
「がはははははは!焦るがいい!怯えるがいい!セリア、ゴブリンの軍に魔法を使え、レオナルド、ゴブリンの群れに飛び込め!弱った瞬間にエースで袋叩きにしてくれる!」
駒の数は俺が上!
エースの数も俺が上!
普通に戦っても俺が勝つ!
そこにこの俺の知略が合わされば更に勝利は間違いなしだ!
ん?なんだ?
あの生意気な遊び人が1人で歩いてくる?
何を考えている?
ユウタはたった一人でゴブリンの大軍に歩いて行った。
5000の軍勢と3人のエース。
アリーチェが王都に行く前に出てくるとは、本当に邪魔な奴らだ。
対してこっちは冒険者と兵を合わせて1000人。
エースはセリアと勇敢なレオナルドの2人だけだ。
国はゴブリンの動きを察知したがたくさんの軍を送る事は出来なかったようだ。
レオナルドさんが呟いた。
「防衛設備の無いここを狙われたか。それに嫌な予感がする」
「僕もです」
「転生者の遊び人ユウタ、その予感や考えを何でもいいから聞きたい」
俺はゴブリンの向こう側を見た。
狡猾なロックショット
神出鬼没のジョーカー
剛腕のゴッズオ
3体を眺めた。
指揮をしているのは狡猾なロックショットだろう。
ゴブリンの陣を見ると、セリアに大魔法を撃たせようとしているように見える。
狡猾なロックショットは転生前にいた上司に似ている。
何となく、考えが分かった。
「狡猾なロックショットはゴブリンの軍を使いセリアに魔法を使わせてレオナルドさんを弱らせたうえでエース2人を殺そうとしているように見えます。このまま策に乗れば負けるでしょう」
「ああ、俺も嫌な予感がする」
考えろ、ロックショットの計算を狂わせる方法は無いか?
ロックショットは臆病で、ずる賢く、ゴブリンを駒のように使う。
そして、
「あ!1つあった!」
「なんだ?言ってみろ。何でもいい」
「かなり危険な賭けですが、1つ方法があります。それは」
俺は策を話した。
セリアが怒る。
「駄目です!危険すぎます!」
「わたくしも反対ですわ。無茶が過ぎます」
「ダメ!絶対ダメ!死にに行くようなものよ!」
サーラとアリーチェも反対した。
周りからも反対の声が出た。
「ユウタ、そりゃ無茶だ。狂ってるぜ」
「でも、狂ったことをしなければロックショットの計算を覆すことは出来ない。俺の案がいいと思う」
「死ぬぜ?」
「危ないのは分かる、でも、これが一番いい、そう思えるんだ」
「喝じゃ!!」
おさわりじじいがマイクを持って叫んだ。
「ユウタの言う事はワシにもわかる。ワシは思うんじゃ、ユウタは今、この時の為に力を蓄えて来たのではないかとな」
おさわりじじいの雰囲気がいつもと違い真剣だ。
みんながおさわりじじいの言葉に耳を傾ける。
「ユウタ、やるのじゃ。なあに、うまくいく。ワシはユウタを信じる。遊び人としての勘が大丈夫だと言っておる」
「ダメ!絶対にダメ!」
「私は納得できません」
「わたくしも反対ですわ」
「アリーチェ、セリア、サーラ、本当は気づいているんじゃろ?ユウタの判断の速さ、行動の的確さ、ステータスだけでは計り知れない異様な回避能力、今は我を捨てるんじゃ!メスの心は捨てるんじゃ!ユウタ、行くんじゃ!今すぐに!」
「分かった。行って来る」
俺は歩き出した。
【狡猾なロックショット視点】
「がはははははは!焦るがいい!怯えるがいい!セリア、ゴブリンの軍に魔法を使え、レオナルド、ゴブリンの群れに飛び込め!弱った瞬間にエースで袋叩きにしてくれる!」
駒の数は俺が上!
エースの数も俺が上!
普通に戦っても俺が勝つ!
そこにこの俺の知略が合わされば更に勝利は間違いなしだ!
ん?なんだ?
あの生意気な遊び人が1人で歩いてくる?
何を考えている?
ユウタはたった一人でゴブリンの大軍に歩いて行った。
0
お気に入りに追加
428
あなたにおすすめの小説
【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
トップ冒険者の付与師、「もう不要」と言われ解雇。トップ2のパーティーに入り現実を知った。
空
ファンタジー
そこは、ダンジョンと呼ばれる地下迷宮を舞台にモンスターと人間が暮らす世界。
冒険者と呼ばれる、ダンジョン攻略とモンスター討伐を生業として者達がいる。
その中で、常にトップの成績を残している冒険者達がいた。
その内の一人である、付与師という少し特殊な職業を持つ、ライドという青年がいる。
ある日、ライドはその冒険者パーティーから、攻略が上手くいかない事を理由に、「もう不要」と言われ解雇された。
新しいパーティーを見つけるか、入るなりするため、冒険者ギルドに相談。
いつもお世話になっている受付嬢の助言によって、トップ2の冒険者パーティーに参加することになった。
これまでとの扱いの違いに戸惑うライド。
そして、この出来事を通して、本当の現実を知っていく。
そんな物語です。
多分それほど長くなる内容ではないと思うので、短編に設定しました。
内容としては、ざまぁ系になると思います。
気軽に読める内容だと思うので、ぜひ読んでやってください。
インチキ呼ばわりされて廃業した『調理時間をゼロにできる』魔法使い料理人、魔術師養成女子校の学食で重宝される
椎名 富比路
ファンタジー
イクタは料理の時間を省略できる魔法の才能があったが、インチキ呼ばわりされて廃業に。
魔法学校の学食に拾ってもらい、忙しい日々を送る。
仕事が一段落して作業場を片付けていたら、悪役令嬢デボラが学食フロアの隅で寝泊まりしようとしていた。
母国が戦争状態になったせいで、援助を止められてしまったらしい。
イクタは、デボラの面倒を見ることに。
その後も、問題を抱えた女生徒が、イクタを頼ってくる。
ボクシングのプロを目指す少女。
魔王の娘であることを隠す、ダークエルフ。
卒業の度に、変装して学生になりすます賢者。
番長と生徒会長。
イクタと出会い、少女たちは学び、変わっていく。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる