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第44話 トリックスターじじい

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 サーラのおかげでおさわりレベル10になった。
 サーラのマッサージは本当にいい。
 サーラのあの顔や仕草、恥ずかしがる表情にゾクゾクした。

 最初はサーラに操られていると思っていた。
 でも、今は俺がサーラを操る感じになっていた。
 サーラには何も言えないな。


 俺はステータスを眺めた。


 ユウタ・男・15才
 ジョブ:遊び人
 体力:    86
 魔力:  149
 速力:  115
 器用:  115
 幸運:  249
 スキル:ステッキレベル10、曲芸レベル8、おさわりレベル10、ギャンブルレベル6
 固有スキル:???


 能力値はオール100以上にしたい、セリアのステータス、あの上げ方は参考になる。
 体力が足りないか。
 体力が上がればステッキで叩いた時の威力が上がる。
 

 スキルも上げたい。
 特に気になるのはギャンブルのレベルが低い点だ。
 一見役に立たないと思えるスキルでもアタックダイスのように急に強くなる事がある。
 それに、すべてのレベルが10に上がれば何かを掴めるような感覚があった。

 ……まずは体力を100越えにする。
 1つ1つやっていく。

 セリアとアリーチェがいる。
 魔物と戦ったせいか疲れているようだ。

「帰ってきていたのか」
「あ!ユウタ、久しぶりね」
「おはようございます」
「おはよう」

「セリアとアリーチェ発見じゃああああ!きえええええええい!」

「「おさわりじじい!」」

「おさわりじじい、まだいたのか?」
「当然じゃ、まだ修行は終わっておらん」

 セリアとアリーチェがその場を離れようとする。

「待つんじゃ!2人共止まるんじゃ!」
「おさわりもマッサージも受けませんよ」
「おさわりじじいは信頼できないのよ」

「せんせん!せんわい!」

 まったく信頼できない。

「ユウタ、お前は確かにワシより強い、じゃが、スキルに伸びなやんでいるんじゃろう?」
「いや、地味に上がっている」
「当ててやるわい、ギャンブルが伸びずに成長が遅れているんじゃろ?」

「話を聞いてくれ。でもそうだな。アリーチェ、セリア、疲れただろ?離れて大丈夫だ。ゆっくり休んでくれ」
「待つんじゃあああ!ユウタ、お前はなっとらん!お前が伸び悩んでいる理由、それは理性がお前を縛っているからじゃ!その証拠にアリーチェとセリアを見るんじゃ!」
「見た」

「そう、それじゃ!本来誰もが持っている男としての本能を理性が抑えこんでおる!セリアのスリットの入った太ももを見るんじゃ!本能のまま動けばこうなる!」

 おさわりじじいがセリアを狙った。

 バチバチバチバチ!

「ぎゃああああああああああああああああ!」

 おさわりじじいが倒れるがまたむくりと起き上がる。

「アリーチェのあのビキニアーマーを見るんじゃ!あの乳、むっちりとした下半身、そこに食い込むビキニアーマーを!きえええええええええええい!」

 おさわりじじいがアリーチェに飛び込むがアリーチェに斬られた。

「ぎゃああああああああああああああああ!」

「なるほど、本能に従順に生きれば電撃を受けて斬られると、そう言う事だよな?所でアリーチェ、腕を上げたな」
「当然よ」

「なっとらん」

 むくり!

「まだ起き上がるのか!」
「理性で本能を縛っていては伸び悩む!喝じゃ喝!セリア!魔力が切れかけておるな!目が泳いでいる!セリアは分かりやすいからのう!」

 バチバチバチ!

「ひょっひょっひょ!電撃が弱まって来た!おさわりじゃああああ!」

 セリアの電撃が消えるとアリーチェがセリアを庇うように斬りつけた。

「ぎゃああああああああああああああああ!」
「おさわりじじい、セリアが弱っているのに容赦ないな」
「よ、容赦ないのはアリーチェじゃワイ!」

「ユウタ!今から修行じゃあああああ!」
「えええ!急になんなんだ?」

 おさわりじじいは急に叫んだ。
 急に流れが変わる。
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