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第63話 2つの影
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朝起きると体の調子がいい。
スティールソードのおかげで筋肉痛が回復している。
メイは疲れているから俺1人だけでゲートにでも行こうかな?
兄さんが起きると朝食を済ませる。
「兄さんは今日どうするの? ライカさんとゲート?」
「むう、一緒に来るか?」
「いやいいって、今日は休もうかなーと」
嘘だ。
ゲートに1人で行くと言えば兄さんは俺を一緒に連れて行こうとするだろう。
曖昧にごまかしつつ兄さんが出かけてから1人でゲートに行く。
街の警報も鳴った。
「……溢れ出しで、防壁西を突破された?」
「まだ早朝だ、西高校の生徒は寝ているだろう」
「しばらくすれば西高校の生徒が集まってきそうだね。今日も迂回して東からゲートに行った方が良いと思う」
どうせモンスターを狩りに行ってもトラブルにしかならない。
防壁西には近づかず迂回してゲートに入ろう。
リツカに連絡してみるか
「うむ、道場に行ってくる」
「行ってらっしゃい」
俺は兄さんを笑顔で見送った。
兄さんの気配が無くなるまで家から出ない。
水道水でも飲もう。
ごくごく。
あーうまい。
フォーン! フォーン! フォーン!
また警報が鳴った!
思ったより状況が悪いのか。
『防壁西からモンスターが大量に溢れ出しています。冒険者は至急現場に急行してください。繰り返します。防壁西からモンスターが大量に溢れ出しています。冒険者は至急現場に急行してください』
おかしい、いつもなら命知らずの西高校生が鉄砲玉のようにモンスターに向かって行くのに。
防壁に取り付けられた配信動画を見るとモンスターが大量に溢れていた。
「これは、まずいぞ!」
メイから連絡だ。
『メイママです。メイを起こすので連れて行ってね』
『追伸、リツカちゃんも合流します』
『了解です! すぐに出かけます!』
次はハンダからか。
『合流すんべ』
『OK、メイとリツカとも合流する、連絡しつつ合流だ』
ハンダパーティー3人とリツカ、メイが集まり現場に向かった。
バチバチバチバチ!
ライカさんの雷撃が10メートル級のウサギにヒットした。
「きあああああああい!」
兄さんの連撃でウサギが倒れる。
「兄さん!」
「アキラか」
大人の冒険者が俺達に向かって叫んだ。
「アキラ君! こっちに来てくれ! 10メートル級の牛に手こずっている!」
状況が見えてきた。
10メートル級に手こずっているが、それ以外ならみんなで対処できるだろう。
10メートル級を倒せばこっちの勝ちだ。
「分かりました! 6人で倒します! 俺がディフェンスダウンを当ててから攻撃して欲しい!」
「「了解!」」
「パーティーを組むべ!」
「「パーティーを組む!」」
俺は10メートル級の牛に向かい走った。
キュインキュイン!
「ディフェンスダウン!」
その瞬間にハンダたちの銃撃で10メートル級が倒れた。
頼もしい!
俺達は5連続で10メートル級を倒した。
魔石を拾う暇が無かったことが残念だがモンスターは一掃された。
「せめてこの魔石だけでも拾おうか。多分他の魔石は拾われてるだろうな」
みんなでドロップ品を拾ってため息をついた。
「駄目かもしれませんが一応戻ってみましょう」
「希望を捨てるには早いべ」
「そうだな、行ってみよう」
前に倒した10メートル級の所に向かうと魔石がそのままあった。
「ありました! ありましたよ!」
違和感を感じた。
周りを見渡すと西高校の生徒がいない。
大人冒険者ばかりだ。
「君たちの魔石は拾わないでおいたよ」
「あ、ありがとうございます」
「当然の事だ」
「本当に助かります」
「人として当然の事だよ」
人として当然、当たり前が心地いい。
「全部拾うべ」
「おっし、ラッキーだったな。でも、なんで西高校の生徒がいなかったんだろう?」
「確かに、おかしいべ」
「……原因が分かったよ。東のショッピングセンターが占拠されてる。テロリストに西高校の生徒もいるみたいだ」
大人の冒険者が近づいてきた。
「ご苦労様、もしかして聞いていないのかい?」
「何がですか?」
「キドウ君とライカちゃんがショッピングセンターの鎮圧に向かったよ」
「ここはもう大丈夫だから、皆はショッピングセンターに向かっても大丈夫だ」
「私達もすぐに行こう!」
6人でショッピングセンターに向かった。
スティールソードのおかげで筋肉痛が回復している。
メイは疲れているから俺1人だけでゲートにでも行こうかな?
兄さんが起きると朝食を済ませる。
「兄さんは今日どうするの? ライカさんとゲート?」
「むう、一緒に来るか?」
「いやいいって、今日は休もうかなーと」
嘘だ。
ゲートに1人で行くと言えば兄さんは俺を一緒に連れて行こうとするだろう。
曖昧にごまかしつつ兄さんが出かけてから1人でゲートに行く。
街の警報も鳴った。
「……溢れ出しで、防壁西を突破された?」
「まだ早朝だ、西高校の生徒は寝ているだろう」
「しばらくすれば西高校の生徒が集まってきそうだね。今日も迂回して東からゲートに行った方が良いと思う」
どうせモンスターを狩りに行ってもトラブルにしかならない。
防壁西には近づかず迂回してゲートに入ろう。
リツカに連絡してみるか
「うむ、道場に行ってくる」
「行ってらっしゃい」
俺は兄さんを笑顔で見送った。
兄さんの気配が無くなるまで家から出ない。
水道水でも飲もう。
ごくごく。
あーうまい。
フォーン! フォーン! フォーン!
また警報が鳴った!
思ったより状況が悪いのか。
『防壁西からモンスターが大量に溢れ出しています。冒険者は至急現場に急行してください。繰り返します。防壁西からモンスターが大量に溢れ出しています。冒険者は至急現場に急行してください』
おかしい、いつもなら命知らずの西高校生が鉄砲玉のようにモンスターに向かって行くのに。
防壁に取り付けられた配信動画を見るとモンスターが大量に溢れていた。
「これは、まずいぞ!」
メイから連絡だ。
『メイママです。メイを起こすので連れて行ってね』
『追伸、リツカちゃんも合流します』
『了解です! すぐに出かけます!』
次はハンダからか。
『合流すんべ』
『OK、メイとリツカとも合流する、連絡しつつ合流だ』
ハンダパーティー3人とリツカ、メイが集まり現場に向かった。
バチバチバチバチ!
ライカさんの雷撃が10メートル級のウサギにヒットした。
「きあああああああい!」
兄さんの連撃でウサギが倒れる。
「兄さん!」
「アキラか」
大人の冒険者が俺達に向かって叫んだ。
「アキラ君! こっちに来てくれ! 10メートル級の牛に手こずっている!」
状況が見えてきた。
10メートル級に手こずっているが、それ以外ならみんなで対処できるだろう。
10メートル級を倒せばこっちの勝ちだ。
「分かりました! 6人で倒します! 俺がディフェンスダウンを当ててから攻撃して欲しい!」
「「了解!」」
「パーティーを組むべ!」
「「パーティーを組む!」」
俺は10メートル級の牛に向かい走った。
キュインキュイン!
「ディフェンスダウン!」
その瞬間にハンダたちの銃撃で10メートル級が倒れた。
頼もしい!
俺達は5連続で10メートル級を倒した。
魔石を拾う暇が無かったことが残念だがモンスターは一掃された。
「せめてこの魔石だけでも拾おうか。多分他の魔石は拾われてるだろうな」
みんなでドロップ品を拾ってため息をついた。
「駄目かもしれませんが一応戻ってみましょう」
「希望を捨てるには早いべ」
「そうだな、行ってみよう」
前に倒した10メートル級の所に向かうと魔石がそのままあった。
「ありました! ありましたよ!」
違和感を感じた。
周りを見渡すと西高校の生徒がいない。
大人冒険者ばかりだ。
「君たちの魔石は拾わないでおいたよ」
「あ、ありがとうございます」
「当然の事だ」
「本当に助かります」
「人として当然の事だよ」
人として当然、当たり前が心地いい。
「全部拾うべ」
「おっし、ラッキーだったな。でも、なんで西高校の生徒がいなかったんだろう?」
「確かに、おかしいべ」
「……原因が分かったよ。東のショッピングセンターが占拠されてる。テロリストに西高校の生徒もいるみたいだ」
大人の冒険者が近づいてきた。
「ご苦労様、もしかして聞いていないのかい?」
「何がですか?」
「キドウ君とライカちゃんがショッピングセンターの鎮圧に向かったよ」
「ここはもう大丈夫だから、皆はショッピングセンターに向かっても大丈夫だ」
「私達もすぐに行こう!」
6人でショッピングセンターに向かった。
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