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第56話 教官
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「何だ、そんな事か」
西高校の生徒がニヤッと笑った。
「へへへ、いくらソウルランクCのアキラでもこの人数に囲まれたらおとなしく言う事を聞くしかねえよなあ!」
「ぷくく、だっさ!」
「口だけだよな。アキラはやっぱりアキラだ」
『自分で探してモンスターを狩れ!』
『そうだそうだ!』
『みんなの邪魔をするなよ!』
「うるせえ! アキラはやるって言ってるんだからよお!」
「まずはドロップ品を拾う。その後で存分に使ってやろう」
クラックがニヤッと笑った。
一応、釘を刺しておこう。
『クラック、やり過ぎないでくれよ?』
「望み通りにするだけだ、くっくっく」
嫌な予感がする。
「おい! 早くしろよ!」
「あんまり遅いなら迷惑料が必要だな」
「落ちている魔石は俺達の物でいいんじゃね?」
「拾い終わりましたよ」
「リツカ、メイ、下がってくれ。今使って大丈夫か?」
「ああ、何言ってやがる! 俺達は待ちくたびれてんだよ!」
「早く使えよのろまが!」
「そうか、それは良かった」
キュインキュイン!
「サモンモンスター!」
サモンモンスターを使った瞬間にクラックは後ろに飛んだ。
「へっへっへ、一気に叩くぜ!」
「行くぞおめえら!」
「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」
ヤンキーとニワトリが戦闘を開始した。
キュインキュイン!
クラックがヤンキーの逃げ道を塞ぐように移動した。
「サモンモンスター! 存分に使ってやろう! 大盤振る舞いだ!」
「へ、へへへ、ありがてえ!」
「余裕余裕!」
キュインキュイン!
「サモンモンスター! 更に向こうから3メートル級が来る。頑張れよ」
「な、なんだと」
「3メートル級が3体来る」
ばっさばっさばっさ!
鳥の羽音が聞こえて3メートル級が3体ヤンキーを狙った。
キュインキュイン!
「サモンモンスター! まだ足りないだろう? もっと使ってやろう」
「もういらねえ!」
「いらねえよ!」
「てめえ! 調子に乗るなよ!」
「遠慮するな。存分に使ってやると言っただろう」
キュインキュイン!
「サモンモンスター!」
「やめろ! 殺すぞ!」
「ふざけるなああ!」
「いでえ! 突かれた、早く倒せよ!」
「ああああ! 爪で血が、いてえ!」
「お前が倒せ! 人のせいにすんな!」
キュインキュイン!
「サモンモンスター!」
「もうやめろお、ぐは!」
「よそ見をするな! 今はモンスターが目の前にいる! 戦え、必死でな」
キュインキュイン!
「サモンモンスター!」
「もう、もうやめてくれええ! うあああああ!」
「お前は鬼だ、ひいいいいいい!」
「いでえ、いでえよお!」
ヤンキーが泣きだした。
「その程度で人は死なん! 死なない程度に手加減してやっている!」
ヤンキーは攻撃を受けながら必死で戦う。
「そこ! 剣の振りが甘い! 疲れている時こそ型を意識しろ!」
「たすけ! 助けろよおお!」
「お前は位置取りが悪い!」
「もうやめてくれえええええ!」
「斜め前に出るだけで有利に立ち回れる。そこ、連携がなっていない! 斧の攻撃が終わってなぜすぐに攻撃しない! なぜチャンスを棒に振った!?」
「ひいいいいい!」
「お前! 人を盾にして休むな!」
クラックが石を投げつけた。
「ひいいい!」
「疲れてからが本番だ、次行くぞ!」
キュインキュイン!
「サモンモンスター!」
「「やめてくれええええええええええ!!」」
こうしてクラックはヤンキーをしごき続けた。
◇
「サモンモンスターのラストを行くぞ!」
「勘弁してください!」
ドカ!
口答えをしたヤンキーを剣の横腹で叩きつける。
「強くなりたいんだろう! 魔石が欲しいんだろう!? なら歯を食いしばって前に出ろ! 魔石はくれてやる! 指導もしてやる! あ、逃げるな!」
「もう無理だあああああ!」
1人が逃げ出すと後を追うように2人、10人と逃げ出す。
「「うあああああああああああああああああああああああああ!」」
「皆行っちゃいましたよ」
「……ニワトリ狩りを続ける」
【掲示板】
アキラ(クラック君)がヤンキーを追い払う配信見た?
見た、あれはゲーム画像だな。
ゲームにしてはキャラにずいぶんと手をかけている、本物だろ?
待てって、キャラクリは安く出来る、ファンタジーソウルと現実は見た目の区別がつかないほどリアルだ。
それにファンタジーソウルのスタッフは宣伝がうまい。
現実とゲームの間を意識させる2.5次元戦略がうまいんだよ。
でも、あの声とか必死そうな顔は普通じゃなかった、血も出てたし。
それにアキラ・メイ・リツカが第13ゲートに入った証言は取れてる。
防壁にある監視カメラの映像も公開されてるからそこは間違いが無い。
そこはあれだろ、リアルを求めた結果だ。
多分この議論は終わらない。
しかし、配信で毎日ニワトリを狩り続けてるけど、皆飽きないのかね?
あれも現実かどうかわからん。
少なくともメイがケバイデチューンを解除したのは本当だ。
そしてゲートに向かったのも本当だ。
配信を見ているとゲームをやりたくなってくるな。
術中にはまったか、愚か者め、俺もゲームやろ。
あの配信がガチなら、皆大儲けだな。
魔石が1つ1000ポイントだから大儲けみたいな単純な話にはならない。
銃弾や使えば消耗する武器、更に回復のカードや防具の整備で結構金がかかる。
防御フィールド付きの制服は補助があるから安いだろ?
それでも素材から武具や物資代が引かれてそれが利益になるから思ったより利益は低いで。
本当に稼げるやつは慎重に生き残ってソウルアップを何回もして熟練の域まで到達した猛者だけだ。
ヤンキーみたいな奴は基本のスキル訓練を受けずに前に出て死ぬ人間が多い。
たまに強いやつが生き残って強くなることはあるけどな。
そんなバカばかりじゃないだろ?
高校生の死亡率を調べてみるといい。
西高校の死亡率と他校を比較してみ?
西高校の生徒だけ死亡率が多いから。
ほんまや!
西高校の生徒がいなくなるんじゃないか?
問題無い、毎年1年生が入って来るから、キリ!
ソウルランクDくらいから、いくらモンスターを狩ってもそれだけじゃソウルアップ出来なくなってくる。
スキルの鍛錬も積まないとソウルアップ出来なくなるから、努力しないタイプは結局伸び悩む。
コツコツ続けられる人間が上に行く。
よく言うよな、スキル訓練に最低5年、ゲートに通って3年、熟練になるまでに8年。
実際はスキル訓練をしながらゲートい行くから並列してやったりするけど、8年で熟練になるは間違っていないと思う。
西高校の生徒がニヤッと笑った。
「へへへ、いくらソウルランクCのアキラでもこの人数に囲まれたらおとなしく言う事を聞くしかねえよなあ!」
「ぷくく、だっさ!」
「口だけだよな。アキラはやっぱりアキラだ」
『自分で探してモンスターを狩れ!』
『そうだそうだ!』
『みんなの邪魔をするなよ!』
「うるせえ! アキラはやるって言ってるんだからよお!」
「まずはドロップ品を拾う。その後で存分に使ってやろう」
クラックがニヤッと笑った。
一応、釘を刺しておこう。
『クラック、やり過ぎないでくれよ?』
「望み通りにするだけだ、くっくっく」
嫌な予感がする。
「おい! 早くしろよ!」
「あんまり遅いなら迷惑料が必要だな」
「落ちている魔石は俺達の物でいいんじゃね?」
「拾い終わりましたよ」
「リツカ、メイ、下がってくれ。今使って大丈夫か?」
「ああ、何言ってやがる! 俺達は待ちくたびれてんだよ!」
「早く使えよのろまが!」
「そうか、それは良かった」
キュインキュイン!
「サモンモンスター!」
サモンモンスターを使った瞬間にクラックは後ろに飛んだ。
「へっへっへ、一気に叩くぜ!」
「行くぞおめえら!」
「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」
ヤンキーとニワトリが戦闘を開始した。
キュインキュイン!
クラックがヤンキーの逃げ道を塞ぐように移動した。
「サモンモンスター! 存分に使ってやろう! 大盤振る舞いだ!」
「へ、へへへ、ありがてえ!」
「余裕余裕!」
キュインキュイン!
「サモンモンスター! 更に向こうから3メートル級が来る。頑張れよ」
「な、なんだと」
「3メートル級が3体来る」
ばっさばっさばっさ!
鳥の羽音が聞こえて3メートル級が3体ヤンキーを狙った。
キュインキュイン!
「サモンモンスター! まだ足りないだろう? もっと使ってやろう」
「もういらねえ!」
「いらねえよ!」
「てめえ! 調子に乗るなよ!」
「遠慮するな。存分に使ってやると言っただろう」
キュインキュイン!
「サモンモンスター!」
「やめろ! 殺すぞ!」
「ふざけるなああ!」
「いでえ! 突かれた、早く倒せよ!」
「ああああ! 爪で血が、いてえ!」
「お前が倒せ! 人のせいにすんな!」
キュインキュイン!
「サモンモンスター!」
「もうやめろお、ぐは!」
「よそ見をするな! 今はモンスターが目の前にいる! 戦え、必死でな」
キュインキュイン!
「サモンモンスター!」
「もう、もうやめてくれええ! うあああああ!」
「お前は鬼だ、ひいいいいいい!」
「いでえ、いでえよお!」
ヤンキーが泣きだした。
「その程度で人は死なん! 死なない程度に手加減してやっている!」
ヤンキーは攻撃を受けながら必死で戦う。
「そこ! 剣の振りが甘い! 疲れている時こそ型を意識しろ!」
「たすけ! 助けろよおお!」
「お前は位置取りが悪い!」
「もうやめてくれえええええ!」
「斜め前に出るだけで有利に立ち回れる。そこ、連携がなっていない! 斧の攻撃が終わってなぜすぐに攻撃しない! なぜチャンスを棒に振った!?」
「ひいいいいい!」
「お前! 人を盾にして休むな!」
クラックが石を投げつけた。
「ひいいい!」
「疲れてからが本番だ、次行くぞ!」
キュインキュイン!
「サモンモンスター!」
「「やめてくれええええええええええ!!」」
こうしてクラックはヤンキーをしごき続けた。
◇
「サモンモンスターのラストを行くぞ!」
「勘弁してください!」
ドカ!
口答えをしたヤンキーを剣の横腹で叩きつける。
「強くなりたいんだろう! 魔石が欲しいんだろう!? なら歯を食いしばって前に出ろ! 魔石はくれてやる! 指導もしてやる! あ、逃げるな!」
「もう無理だあああああ!」
1人が逃げ出すと後を追うように2人、10人と逃げ出す。
「「うあああああああああああああああああああああああああ!」」
「皆行っちゃいましたよ」
「……ニワトリ狩りを続ける」
【掲示板】
アキラ(クラック君)がヤンキーを追い払う配信見た?
見た、あれはゲーム画像だな。
ゲームにしてはキャラにずいぶんと手をかけている、本物だろ?
待てって、キャラクリは安く出来る、ファンタジーソウルと現実は見た目の区別がつかないほどリアルだ。
それにファンタジーソウルのスタッフは宣伝がうまい。
現実とゲームの間を意識させる2.5次元戦略がうまいんだよ。
でも、あの声とか必死そうな顔は普通じゃなかった、血も出てたし。
それにアキラ・メイ・リツカが第13ゲートに入った証言は取れてる。
防壁にある監視カメラの映像も公開されてるからそこは間違いが無い。
そこはあれだろ、リアルを求めた結果だ。
多分この議論は終わらない。
しかし、配信で毎日ニワトリを狩り続けてるけど、皆飽きないのかね?
あれも現実かどうかわからん。
少なくともメイがケバイデチューンを解除したのは本当だ。
そしてゲートに向かったのも本当だ。
配信を見ているとゲームをやりたくなってくるな。
術中にはまったか、愚か者め、俺もゲームやろ。
あの配信がガチなら、皆大儲けだな。
魔石が1つ1000ポイントだから大儲けみたいな単純な話にはならない。
銃弾や使えば消耗する武器、更に回復のカードや防具の整備で結構金がかかる。
防御フィールド付きの制服は補助があるから安いだろ?
それでも素材から武具や物資代が引かれてそれが利益になるから思ったより利益は低いで。
本当に稼げるやつは慎重に生き残ってソウルアップを何回もして熟練の域まで到達した猛者だけだ。
ヤンキーみたいな奴は基本のスキル訓練を受けずに前に出て死ぬ人間が多い。
たまに強いやつが生き残って強くなることはあるけどな。
そんなバカばかりじゃないだろ?
高校生の死亡率を調べてみるといい。
西高校の死亡率と他校を比較してみ?
西高校の生徒だけ死亡率が多いから。
ほんまや!
西高校の生徒がいなくなるんじゃないか?
問題無い、毎年1年生が入って来るから、キリ!
ソウルランクDくらいから、いくらモンスターを狩ってもそれだけじゃソウルアップ出来なくなってくる。
スキルの鍛錬も積まないとソウルアップ出来なくなるから、努力しないタイプは結局伸び悩む。
コツコツ続けられる人間が上に行く。
よく言うよな、スキル訓練に最低5年、ゲートに通って3年、熟練になるまでに8年。
実際はスキル訓練をしながらゲートい行くから並列してやったりするけど、8年で熟練になるは間違っていないと思う。
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あらすじを読んでいただきありがとうございます。
併せて、本作品についてはYouTubeで動画を投稿しております。
より、作品に没入できるようつくっているものですので、よければ見ていただければ幸いです!
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