上 下
34 / 116

第34話 4強の力

しおりを挟む
 パンパンパンパンパンパンパンパンパン!

 ハンダが銃を乱射してイノシシを倒す。

「いきなり撃った!」
「憎きイノシシは即倒すべ!」

 パンパンパンパンパンパンパンパンパン!

 カチャン、カチャ!
 リロードして更に撃つ。

 パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパン!

「「ぶひいいいいいいいいいいいいいいいい!」」

 突撃して来るイノシシをハンダは銃で倒していく。
 イノシシはウサギよりしぶとく、突進攻撃をしてくる戦士タイプのモンスターだ。
 突進してトップスピードに乗ったイノシシはウサギを超える速度となる。

 カチャン、カチャ!
 パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパン!

 リツカとマナもハンドガンでイノシシを倒していく。

「3メートル級が来ましたよ!」

「ぶひいいいいいいいいいいいいいいいい!」

「俺が倒す!」

 剣を抜いて突進攻撃を躱しつつすれ違うように足を斬りつけた。
 転倒した3メートル級の後ろから剣の連撃を繰り出した。

 3メートル級がドロップ品に変わる。

「アキラが強くなってます!」
「前よりはな」

 クラックに心を開いた事でクラックの剣術経験が俺に流れ込んだ。
 寝て起きるだけでも俺の剣術とクラックの剣術が点と点が繋がって線になるような体感があった。

「それに、キドウの斬り抜けのようでした」
「兄さんほどではないけど、兄さんの動きが少しだけ分かってきた」

 剣の技能が上がった事で兄さんの動きが少しだけ理解できた。
 やはり兄さんの技量は高い。

「……5メートル級が出て来るぞ!」

「ぶひいいいいいいいいいいいいいいいい!」

 バッキャボッキャ!
 木をなぎ倒しながら突進してくる。

「俺の力を試す!」
「今日のアキラはいつもと違います!」
「今日は、うまく戦える気がする、楽しみだ。うおおおおお、あ」

 パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパン!
 カチャン、カチャ!
 パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパン!

 5メートル級が倒れた。

「……あ、なんか、わりいな、飯食って帰んべ」
「いや、いいんだ。まだ終わっていない。ダンジョンが残って」

 リツカがダンジョンに飛び込んだ。

「あ!」
「……ダンジョンが消えていきます」
「そうだな」

「中にはモンスターがいなくて、コアしかなかったよ。割ってきた」
「リツカはいつもあんな感じよ」

「魔石も、持って帰んべ、おいらはいらねえよ。報酬も、振りこんだべ」

 メイが笑顔で俺の肩に手を置いた。

「大丈夫です、私は戦ってすらいませんから」
「次があるよな」
「次があります」

「……焼肉、食ってけ」

 みんなで森から戻った。


 じゅううううううう~!

「うめえ! 焼肉うめえ!」

 俺達は外で炭火の焼肉をした。
 ハンダは気を使ったのか、野菜と肉がたっぷり用意してくれてみんなで楽しんだ。

「アキラ、流石に食べすぎですよ」

 くちゃくちゃくちゃくちゃ!

「きゅうも、アキラの真似をしなくていいんですよ?」

 くちゃくちゃくちゃくちゃ!

「うまい、兄さんも連れて来たかったな」
「多分、キドウはゲートに行ってますよ。きっとライカさんと一緒に」

 兄さんなら無理をしてでも行きそうだ。

「邪魔しちゃ悪いか」
「ですです、今を楽しみましょう」

 俺達は焼肉を楽しんで車の中できゅうと一緒に眠った。


【メイ視点】

 きゅうがアキラの脇に潜り込んで眠る。

「きゅうは寝るのもマネをするのね」
「家の食事より楽しそうだったね」
「アキラは、高級なのに慣れてないんです」

「そっか、次は違う食事を考えよう。冬休みが終わるまでにもう一回ゲートに行くのもいいね。それと、ゲームもしたい。アキラがいると退屈しないね」
「ゲート、もっと魔法弾を作らないとまずいわね」

「私の分をあげるよ」
「いいわよ、自分の分は自分でやるわ。もう弾切れはごめんよ」
「次は何発分作るんですか?」
「次は1000発作るわ!」

「足りなくなるフラグです」
「足りなくなるね」
「ま、まずは1000発ね」

 リツカの家にアキラを運んだ。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

俺だけ成長限界を突破して強くなる~『成長率鈍化』は外れスキルだと馬鹿にされてきたけど、実は成長限界を突破できるチートスキルでした~

つくも
ファンタジー
Fランク冒険者エルクは外れスキルと言われる固有スキル『成長率鈍化』を持っていた。 このスキルはレベルもスキルレベルも成長効率が鈍化してしまう、ただの外れスキルだと馬鹿にされてきた。 しかし、このスキルには可能性があったのだ。成長効率が悪い代わりに、上限とされてきたレベル『99』スキルレベル『50』の上限を超える事ができた。 地道に剣技のスキルを鍛え続けてきたエルクが、上限である『50』を突破した時。 今まで馬鹿にされてきたエルクの快進撃が始まるのであった。

才能オールF冒険者の俺は遭難してバリア魔法が覚醒した~胸糞NTRされたヒロインが嫁になった上、むかつくあいつはざまあされる~

ぐうのすけ
ファンタジー
※注意 胸糞NTRのダークファンタジー要素有り 現代に異界が出現して魔力が溢れ人類は覚醒した。 それから5年が経ち、冒険者高校の卒業をまじかに控えた仙道優也は無能と馬鹿にされながらも異界探索に向かう。 そこで突如、大量のモンスターが発生しクラスメートを襲う。モンスターの群れに飛び込みクラスメートを助ける優也だったがクラスメートは優也をおとりにしてその場から逃げ出した。 遭難し、力尽きかけた優也の前にタワーが出現し、そこに避難する。 「そうか、クズを助けても意味がない!俺が馬鹿だった!」 攻撃スキルを持たない優也のスキルが覚醒し、成長していく。 キツネ耳の不思議な女性、雪女のような女性、幼馴染、ギルドの受付嬢を助け、ハーレムを築いていく。 一方優也をバカにしていたクラスメートの勇也は衰退し追い詰められていく 最弱のオールFランクが覚醒して成り上がる現代ダークファンタジーが今始まる!

一級警備員の俺が異世界転生したら一流警備兵になったけど色々と勧誘されて鬱陶しい

司真 緋水銀
ファンタジー
【あらすじ】 一級の警備資格を持つ不思議系マイペース主人公、石原鳴月維(いしはらなつい)は仕事中トラックに轢かれ死亡する。 目を覚ました先は勇者と魔王の争う異世界。 『職業』の『天職』『適職』などにより『資格(センス)』や『技術(スキル)』が決まる世界。 勇者の力になるべく喚ばれた石原の職業は……【天職の警備兵】 周囲に笑いとばされ勇者達にもつま弾きにされた石原だったが…彼はあくまでマイペースに徐々に力を発揮し、周囲を驚嘆させながら自由に生き抜いていく。 -------------------------------------------------------- ※基本主人公視点ですが別の人視点も入ります。 改修した改訂版でセリフや分かりにくい部分など変更しました。 小説家になろうさんで先行配信していますのでこちらも応援していただくと嬉しいですっ! https://ncode.syosetu.com/n7300fi/ この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

俺が異世界帰りだと会社の後輩にバレた後の話

猫野 ジム
ファンタジー
会社員(25歳・男)は異世界帰り。現代に帰って来ても魔法が使えるままだった。 バレないようにこっそり使っていたけど、後輩の女性社員にバレてしまった。なぜなら彼女も異世界から帰って来ていて、魔法が使われたことを察知できるから。 『異世界帰り』という共通点があることが分かった二人は後輩からの誘いで仕事終わりに食事をすることに。職場以外で会うのは初めてだった。果たしてどうなるのか? ※ダンジョンやバトルは無く、現代ラブコメに少しだけファンタジー要素が入った作品です ※カクヨム・小説家になろうでも公開しています

死んだら男女比1:99の異世界に来ていた。SSスキル持ちの僕を冒険者や王女、騎士が奪い合おうとして困っているんですけど!?

わんた
ファンタジー
DVの父から母を守って死ぬと、異世界の住民であるイオディプスの体に乗り移って目覚めた。 ここは、男女比率が1対99に偏っている世界だ。 しかもスキルという特殊能力も存在し、イオディプスは最高ランクSSのスキルブースターをもっている。 他人が持っているスキルの効果を上昇させる効果があり、ブースト対象との仲が良ければ上昇率は高まるうえに、スキルが別物に進化することもある。 本来であれば上位貴族の夫(種馬)として過ごせるほどの能力を持っているのだが、当の本人は自らの価値に気づいていない。 贅沢な暮らしなんてどうでもよく、近くにいる女性を幸せにしたいと願っているのだ。 そんな隙だらけの男を、知り合った女性は見逃さない。 家で監禁しようとする危険な女性や子作りにしか興味のない女性などと、表面上は穏やかな生活をしつつ、一緒に冒険者として活躍する日々が始まった。

俺だけ展開できる聖域《ワークショップ》~ガチャで手に入れたスキルで美少女達を救う配信がバズってしまい、追放した奴らへざまあして人生大逆転~

椿紅颯
ファンタジー
鍛誠 一心(たんせい いっしん)は、生ける伝説に憧憬の念を抱く駆け出しの鍛冶師である。 探索者となり、同時期に新米探索者になったメンバーとパーティを組んで2カ月が経過したそんなある日、追放宣言を言い放たれてしまった。 このことからショックを受けてしまうも、生活するために受付嬢の幼馴染に相談すると「自らの価値を高めるためにはスキルガチャを回してみるのはどうか」、という提案を受け、更にはそのスキルが希少性のあるものであれば"配信者"として活動するのもいいのではと助言をされた。 自身の戦闘力が低いことからパーティを追放されてしまったことから、一か八かで全て実行に移す。 ガチャを回した結果、【聖域】という性能はそこそこであったが見た目は派手な方のスキルを手に入れる。 しかし、スキルの使い方は自分で模索するしかなかった。 その後、試行錯誤している時にダンジョンで少女達を助けることになるのだが……その少女達は、まさかの配信者であり芸能人であることを後々から知ることに。 まだまだ驚愕的な事実があり、なんとその少女達は自身の配信チャンネルで配信をしていた! そして、その美少女達とパーティを組むことにも! パーティを追放され、戦闘力もほとんどない鍛冶師がひょんなことから有名になり、間接的に元パーティメンバーをざまあしつつ躍進を繰り広げていく! 泥臭く努力もしつつ、実はチート級なスキルを是非ご覧ください!

18禁NTR鬱ゲーの裏ボス最強悪役貴族に転生したのでスローライフを楽しんでいたら、ヒロイン達が奴隷としてやって来たので幸せにすることにした

田中又雄
ファンタジー
『異世界少女を歪ませたい』はエロゲー+MMORPGの要素も入った神ゲーであった。 しかし、NTR鬱ゲーであるためENDはいつも目を覆いたくなるものばかりであった。 そんなある日、裏ボスの悪役貴族として転生したわけだが...俺は悪役貴族として動く気はない。 そう思っていたのに、そこに奴隷として現れたのは今作のヒロイン達。 なので、酷い目にあってきた彼女達を精一杯愛し、幸せなトゥルーエンドに導くことに決めた。 あらすじを読んでいただきありがとうございます。 併せて、本作品についてはYouTubeで動画を投稿しております。 より、作品に没入できるようつくっているものですので、よければ見ていただければ幸いです!

処理中です...