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第71話
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【バンブー視点】
イクスが毎日配信を行うようになってから半年が経った。
ソナパの業績は大きく落ち込んだ。
私はイクスの配信を毎日見るようになっていた。
チャンネルを開くと目を引くサムネイルが飛び込んできた。
『4英雄の奴隷に関する重大なお知らせ』
私はすぐに配信を開いて待機した。
イクスは何を言う?
発言によってはソナパが大きなダメージを負う事になる。
『魔王だ』
『ドラグだ』
『パープルメアです』
『アクリスピ』
『イクス、お前いつまで魔王キャラをやるつもりだ?』
『……そんな事はどうでもいい』
観客から笑い声が聞こえる。
『今日は大事な話をする。まずは俺から』
『私から始める』
アクリスピが割り込んでそこでも笑いが起きる。
『今奴隷解放の貢献をする事で、冒険者の星ポイントを2倍ゲットのチャンス!後3か月限定、お買い得企画、皆も参加するべき!』
アクリスピはパチパチと自分で拍手をした。
『更に奴隷冒険者限定、アクリスピと行く強化合宿!美味しいご飯も付いてお買い得!これも3カ月限定!私からは以上』
なんだと、更に奴隷の購入と解放が進んでしまう!
この3カ月で一気に奴隷を買う気か!
『次は俺からだぜ。ナインステート限定でギルドにも冒険者と同じ星制度を設けた。後3か月後から星が無いギルドは国から仕事を受ける時に仕事を取りにくくなる。後3か月の間に頑張って星を取ってくれ。奴隷解放への寄付をすれば1つ星は簡単に取れてお勧めだぜ!』
『次は私ね。ナインステートでは悪徳ギルドは星を取れなくなるわ。可哀そうだから後3か月猶予期間はあげるけど、3か月で星を取れないとギルドの存続が厳しくなると思うわ。それと、4国の内ナインステートだけがホワイト化しちゃうと、ナインステートに人が移住してくると思うわ。他の3国も早めにナインステートのマネをしないと、ナインステートに多くの利益を持って行かれちゃうわよ。良い政策はどんどん真似をして良くしていきましょう』
悪徳ギルドだと!?
ソナパが引っかかる可能性が高い!
『最後は俺からだ。これから3か月後に悪徳ギルド認定を受けたギルドの名前を公開する。と言っても真っ白なギルドは存在しない。よほど悪い事をしない限り問題はない。問題があるとすれば例えば奴隷を使い潰し、ネットで叩かれているようなギルドは危ない。すぐに経営を見直すべきだろう。出来ない場合はすぐにナインステートから撤退する事だな。だが撤退したところで他の3国は時間差でナインステートの後追いをしているだろう。すぐに経営を見直すのが1番だな』
私は嫌な予感がしてすぐにコメントを見た。
『いや、悪徳ギルドってソナパの事だよな』
『ソナパだwwwwww』
『お母さんがソナパの会長と握手をしているのを見て100回以上コメントを打ち込んだ努力は無駄じゃなかったか』
『真っ先にソナパが監査を受けるだろうな』
『ドラグなら先頭に立ってソナパを監査しに行くだろ』
『ドラグならやる』
『俺もソナパには依頼しないようにしてる』
『俺もだ。ソナパ奴隷の痩せ方と怯え方は異常』
『ソナパはなあ。奴隷解放率が低すぎるんだよなあ。いずれ監査対象になるのは目に見えていた』
『今まで見て見ぬふりをしていた国もネットでここまで炎上すれば動くことになるだろうな』
まずい!
悪評がさらに高まっている!
経営は更に傾くだろう。
どうする?どうすればいい!?
……借金奴隷を売る、か。
今の内に借金奴隷を売却してギルドを大幅に縮小する。
犯罪者奴隷だけを扱う事で、小さく、経営規模は10%以下になるだろう。
だが、それ以外の方法はあるのか!?
……思いつかない。
『今はネットの時代だ。ブラックギルドは衰退して、ホワイトギルドが残っていくだろう。悪徳ギルドのみんな、ホワイト化の波は迫っている。俺からは以上だ。配信を終わる』
「……」
「バンブー様?どうされました」
「は、はははは、借金奴隷をすべて売る。拠点の9割を売りに出す。ナインステートからは完全に撤退します」
私は水の入ったコップを持った。
コップの水が震えている。
私の手が震えているのか。
喉がカラカラに乾く。
震える手でコップの水を飲みほした。
「水を、もう一杯貰います」
「……はい。凄い汗です。大丈夫ですか?」
「……大丈夫です」
私のギルドはその後大きく衰退した。
イクスが毎日配信を行うようになってから半年が経った。
ソナパの業績は大きく落ち込んだ。
私はイクスの配信を毎日見るようになっていた。
チャンネルを開くと目を引くサムネイルが飛び込んできた。
『4英雄の奴隷に関する重大なお知らせ』
私はすぐに配信を開いて待機した。
イクスは何を言う?
発言によってはソナパが大きなダメージを負う事になる。
『魔王だ』
『ドラグだ』
『パープルメアです』
『アクリスピ』
『イクス、お前いつまで魔王キャラをやるつもりだ?』
『……そんな事はどうでもいい』
観客から笑い声が聞こえる。
『今日は大事な話をする。まずは俺から』
『私から始める』
アクリスピが割り込んでそこでも笑いが起きる。
『今奴隷解放の貢献をする事で、冒険者の星ポイントを2倍ゲットのチャンス!後3か月限定、お買い得企画、皆も参加するべき!』
アクリスピはパチパチと自分で拍手をした。
『更に奴隷冒険者限定、アクリスピと行く強化合宿!美味しいご飯も付いてお買い得!これも3カ月限定!私からは以上』
なんだと、更に奴隷の購入と解放が進んでしまう!
この3カ月で一気に奴隷を買う気か!
『次は俺からだぜ。ナインステート限定でギルドにも冒険者と同じ星制度を設けた。後3か月後から星が無いギルドは国から仕事を受ける時に仕事を取りにくくなる。後3か月の間に頑張って星を取ってくれ。奴隷解放への寄付をすれば1つ星は簡単に取れてお勧めだぜ!』
『次は私ね。ナインステートでは悪徳ギルドは星を取れなくなるわ。可哀そうだから後3か月猶予期間はあげるけど、3か月で星を取れないとギルドの存続が厳しくなると思うわ。それと、4国の内ナインステートだけがホワイト化しちゃうと、ナインステートに人が移住してくると思うわ。他の3国も早めにナインステートのマネをしないと、ナインステートに多くの利益を持って行かれちゃうわよ。良い政策はどんどん真似をして良くしていきましょう』
悪徳ギルドだと!?
ソナパが引っかかる可能性が高い!
『最後は俺からだ。これから3か月後に悪徳ギルド認定を受けたギルドの名前を公開する。と言っても真っ白なギルドは存在しない。よほど悪い事をしない限り問題はない。問題があるとすれば例えば奴隷を使い潰し、ネットで叩かれているようなギルドは危ない。すぐに経営を見直すべきだろう。出来ない場合はすぐにナインステートから撤退する事だな。だが撤退したところで他の3国は時間差でナインステートの後追いをしているだろう。すぐに経営を見直すのが1番だな』
私は嫌な予感がしてすぐにコメントを見た。
『いや、悪徳ギルドってソナパの事だよな』
『ソナパだwwwwww』
『お母さんがソナパの会長と握手をしているのを見て100回以上コメントを打ち込んだ努力は無駄じゃなかったか』
『真っ先にソナパが監査を受けるだろうな』
『ドラグなら先頭に立ってソナパを監査しに行くだろ』
『ドラグならやる』
『俺もソナパには依頼しないようにしてる』
『俺もだ。ソナパ奴隷の痩せ方と怯え方は異常』
『ソナパはなあ。奴隷解放率が低すぎるんだよなあ。いずれ監査対象になるのは目に見えていた』
『今まで見て見ぬふりをしていた国もネットでここまで炎上すれば動くことになるだろうな』
まずい!
悪評がさらに高まっている!
経営は更に傾くだろう。
どうする?どうすればいい!?
……借金奴隷を売る、か。
今の内に借金奴隷を売却してギルドを大幅に縮小する。
犯罪者奴隷だけを扱う事で、小さく、経営規模は10%以下になるだろう。
だが、それ以外の方法はあるのか!?
……思いつかない。
『今はネットの時代だ。ブラックギルドは衰退して、ホワイトギルドが残っていくだろう。悪徳ギルドのみんな、ホワイト化の波は迫っている。俺からは以上だ。配信を終わる』
「……」
「バンブー様?どうされました」
「は、はははは、借金奴隷をすべて売る。拠点の9割を売りに出す。ナインステートからは完全に撤退します」
私は水の入ったコップを持った。
コップの水が震えている。
私の手が震えているのか。
喉がカラカラに乾く。
震える手でコップの水を飲みほした。
「水を、もう一杯貰います」
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「……大丈夫です」
私のギルドはその後大きく衰退した。
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