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第82話
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ワッフルが俺に抱きついてきた。
「あああ、感謝しますわ!これで仲間を救い、新たな協力者も得られましたわ!」
急に抱きつかれるとドキッとする。
「おほん!ワッフル様、人目があります。そのような事は人目を忍んでいただきたい」
セバスの言い方だと隠れてなら何をしてもいいのか?
「し、失礼しましたわ。わたくし達はこれから解放軍として国を解放しますわ!」
今まで仲間を人質に取られていたから動けなかったのか。
ワッフルが王になるなら隣国として助かる。
「どこまで出来るか分からないが物資の補充をしたい」
「助かりますわ!」
「ワッフル様、落ち着くのです。アキ、見返りは何だ?」
セバスが睨むような目で俺を見た。
「良い国を作って良い外交をしてほしい。それがシルフィ王国の国益になるでは足りないか?」
「それだけか?」
「隣国がまともってかなりでかいと思うぞ。それだけで済ませるセバスの感覚は少しずれていると思う。将来お互いに困ったら手を取り合って支え合える、そんな関係になりたい」
ワッフルは俺の両手を握った。
まるで今からダンスを踊るようだ。
「セバスは武人なのですわ。アキは長い目で見た国益を考えていますわね」
「そうなる」
「むう、かしこまりました」
「グラディウス様と王に報告の手紙を出したいのです!」
「我らも戦いに協力させてください!」
ダッシュドラゴン部隊が名乗りを上げる。
「すぐに手紙を書く。グラディウスと王が何か言うまで俺の判断という事にしてワッフルに協力して欲しい」
「「了解しました!!」
「アキ、よろしければ今から食事をしませんか?」
「すまないが、次の機会にしよう。今から手紙を書いて両手の紋章を刻んで皆の傷を癒して武具を修理したい」
「フレイム王国が追い詰められた理由が分かった」
錬金術で言えばクラフトもいるんだけどな。
「こっちからしたらセバスが厄介だった」
俺とセバスが笑う。
「本当に集中する。手紙の文章が変だと色々おかしくなってしまう」
俺はその日からワッフルに協力して村や都市を解放する旅を始めた。
大戦後で兵士の守りが不足しており、解放は順調に進んだ。
◇
「まずいな、順調すぎる」
「何か問題があるのか?」
セバスが俺を見て言った。
ワッフルは考え込むように俺を見た。
「魔石の洞窟にある城に民を受け入れる方向で動いていただろ?収容人数をオーバーしている。ここにいる民は食料を奪われている。助ければ助けただけシルフィ王国の食料が減る」
最初は領地を解放する方針だったが、魔石の洞窟がある城への移民希望者があまりにも多かった。
せっかく作物を育てても王に奪われ、機嫌一つで殺され、若くて顔の良い女性は奪われてきた。
王の悪政があまりにひどすぎたのだ。
もちろん『ワシは故郷に骨を埋める!』という者もいたが、そういう者はそのままにして希望者だけを移民させてきた。
それでも収容人数が足りない。
「王であるグリードを討てば解決する」
「それなんだけど、色々対策を考えている。すぐに王を討つ流れにはならない」
「少しよろしいでしょうか?」
「言ってくれ」
「民をシルフィ王国の民として移民させたいのですわ。わたくしは国の存続よりも民の存続を優先したいのですわ」
魔石の洞窟に民を移民させた時点でワッフルは亡命したようなものだ。
「……今いる民を連れて魔石の洞窟に向かう。グラディウスに頼んでみよう」
「助かりますわ!」
ワッフルは俺の手を両手で握った。
ワッフルは人と壁を作らないタイプだな。
位境遇だったと思うが、思ったよりリア充だ。
魔石の洞窟の城に移動するとプリンが走って来るが、ワッフルを見て急に不機嫌になった。
「プリン、久しぶりだな」
「そうね」
「……どうした?」
「何でもないわ」
「またお会いしましたわね。一度話をしたいと思っていましたわ」
「そう、いつもアキの隣にいるの?」
「たまたまですわ。それにまだ何もしていませんわよ」
「まだ何も?これからスルの?」
「男女の関係はいつどうなるか分かりませんわよね?」
「……」
妙に空気がピリついている。
プリンは裏表がなくて素直な性格だけど、ワッフルは王族らしい性格をしている。
俺と話す時も常にニコニコしているけど常に俺を観察しているし、何かを言うタイミングをいつも考えているように見えた。
内面的にはチョコに似ているのかもしれない。
突然プリンが言った。
「私もアキと一緒に行くわ」
「ん?」
「一緒にみんなを助けるわ」
「ふふふ、可愛らしい方ですわね」
「どういう意味よ!」
「ワッフル、プリンはいつもからかわれている。そういうのを嫌がるぞ」
「失礼しましたわ」
「早く話をつけたい。グラディウスの所に行くぞ」
俺の後をワッフルとプリンがついてくる。
俺は横目で見ていた。
セバスが隠れて笑っている事に。
ワッフルとセバスの事が分かって来た。
「あああ、感謝しますわ!これで仲間を救い、新たな協力者も得られましたわ!」
急に抱きつかれるとドキッとする。
「おほん!ワッフル様、人目があります。そのような事は人目を忍んでいただきたい」
セバスの言い方だと隠れてなら何をしてもいいのか?
「し、失礼しましたわ。わたくし達はこれから解放軍として国を解放しますわ!」
今まで仲間を人質に取られていたから動けなかったのか。
ワッフルが王になるなら隣国として助かる。
「どこまで出来るか分からないが物資の補充をしたい」
「助かりますわ!」
「ワッフル様、落ち着くのです。アキ、見返りは何だ?」
セバスが睨むような目で俺を見た。
「良い国を作って良い外交をしてほしい。それがシルフィ王国の国益になるでは足りないか?」
「それだけか?」
「隣国がまともってかなりでかいと思うぞ。それだけで済ませるセバスの感覚は少しずれていると思う。将来お互いに困ったら手を取り合って支え合える、そんな関係になりたい」
ワッフルは俺の両手を握った。
まるで今からダンスを踊るようだ。
「セバスは武人なのですわ。アキは長い目で見た国益を考えていますわね」
「そうなる」
「むう、かしこまりました」
「グラディウス様と王に報告の手紙を出したいのです!」
「我らも戦いに協力させてください!」
ダッシュドラゴン部隊が名乗りを上げる。
「すぐに手紙を書く。グラディウスと王が何か言うまで俺の判断という事にしてワッフルに協力して欲しい」
「「了解しました!!」
「アキ、よろしければ今から食事をしませんか?」
「すまないが、次の機会にしよう。今から手紙を書いて両手の紋章を刻んで皆の傷を癒して武具を修理したい」
「フレイム王国が追い詰められた理由が分かった」
錬金術で言えばクラフトもいるんだけどな。
「こっちからしたらセバスが厄介だった」
俺とセバスが笑う。
「本当に集中する。手紙の文章が変だと色々おかしくなってしまう」
俺はその日からワッフルに協力して村や都市を解放する旅を始めた。
大戦後で兵士の守りが不足しており、解放は順調に進んだ。
◇
「まずいな、順調すぎる」
「何か問題があるのか?」
セバスが俺を見て言った。
ワッフルは考え込むように俺を見た。
「魔石の洞窟にある城に民を受け入れる方向で動いていただろ?収容人数をオーバーしている。ここにいる民は食料を奪われている。助ければ助けただけシルフィ王国の食料が減る」
最初は領地を解放する方針だったが、魔石の洞窟がある城への移民希望者があまりにも多かった。
せっかく作物を育てても王に奪われ、機嫌一つで殺され、若くて顔の良い女性は奪われてきた。
王の悪政があまりにひどすぎたのだ。
もちろん『ワシは故郷に骨を埋める!』という者もいたが、そういう者はそのままにして希望者だけを移民させてきた。
それでも収容人数が足りない。
「王であるグリードを討てば解決する」
「それなんだけど、色々対策を考えている。すぐに王を討つ流れにはならない」
「少しよろしいでしょうか?」
「言ってくれ」
「民をシルフィ王国の民として移民させたいのですわ。わたくしは国の存続よりも民の存続を優先したいのですわ」
魔石の洞窟に民を移民させた時点でワッフルは亡命したようなものだ。
「……今いる民を連れて魔石の洞窟に向かう。グラディウスに頼んでみよう」
「助かりますわ!」
ワッフルは俺の手を両手で握った。
ワッフルは人と壁を作らないタイプだな。
位境遇だったと思うが、思ったよりリア充だ。
魔石の洞窟の城に移動するとプリンが走って来るが、ワッフルを見て急に不機嫌になった。
「プリン、久しぶりだな」
「そうね」
「……どうした?」
「何でもないわ」
「またお会いしましたわね。一度話をしたいと思っていましたわ」
「そう、いつもアキの隣にいるの?」
「たまたまですわ。それにまだ何もしていませんわよ」
「まだ何も?これからスルの?」
「男女の関係はいつどうなるか分かりませんわよね?」
「……」
妙に空気がピリついている。
プリンは裏表がなくて素直な性格だけど、ワッフルは王族らしい性格をしている。
俺と話す時も常にニコニコしているけど常に俺を観察しているし、何かを言うタイミングをいつも考えているように見えた。
内面的にはチョコに似ているのかもしれない。
突然プリンが言った。
「私もアキと一緒に行くわ」
「ん?」
「一緒にみんなを助けるわ」
「ふふふ、可愛らしい方ですわね」
「どういう意味よ!」
「ワッフル、プリンはいつもからかわれている。そういうのを嫌がるぞ」
「失礼しましたわ」
「早く話をつけたい。グラディウスの所に行くぞ」
俺の後をワッフルとプリンがついてくる。
俺は横目で見ていた。
セバスが隠れて笑っている事に。
ワッフルとセバスの事が分かって来た。
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