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安い時に買って高くなったら売る。それが出来れば金持ちだ
インサイダー侯爵はご立腹のようです 【インサイダー視点】
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「インサイダー様、王都のポーションの価格がまた下落しました」
「内政の英雄の仕業か!忌々しい!お前は下がれ」
奴に一泡吹かせる為4貴族を送り込んだがそれは失敗した。
しかもマネックの奴がワシを裏切りおった!
結果ワシは無駄な金と派閥の貴族全てを失った。
それだけではない。
ワシの領地のネコ族を奪った。
そのせいで港の収益はネコ族がいた時の10%を切った。
人が少なくなった港町は徐々に荒れておる。
ワシにはポーションの利権しかないのだ。
せっかくポーションの販売を停止し、高値でポーションを売ろうとしたがそれすら内政の英雄に邪魔された!
しかも聞けば内政の英雄はドリアード族を味方につけ薬草を栽培し、うさぎ族にポーションを作らせているらしい。
ワシが大量に蓄えたポーションを吐き出すしかないのか!
だがワシがポーションを王都に持って行けばポーションの価格はさらに下がる。
昔のように利益は上げられなくなるだろう。
だがポーションを貯めたままにすれば今度はワシの地位が危うい。
徐々に爵位を引き下げられ、ワシの領地すら奪われかねん。
このままではまずい。
ワシが直接内政の英雄の元に赴き、貴族の常識を教えてやらねばならんか。
だが、最近魔物と遭遇する事が多い。
グレスの奴が魔物狩りをサボっているせいだ。
インサイダーの幸運値はじわじわと下がり、魔物との遭遇率が上がっていた。
そして領民が減った事で魔物狩りをする人員も不足していたのだ。
◇
【ジュン視点】
「インサイダー侯爵が領地にやってきました。今領地の外で騒いでいるようです」
「インサイダーか、何か策があるのか?」
「分かりませんが、用心はするべきかと」
「私が王に知らせてくるにゃあ」
「……そうだな。頼む。念のため柵の外でインサイダーと話をする。コーヒーを飲み終わってからゆっくり向かう」
「かしこまりました」
ウサットが準備のために下がる。
あいつの為に急ぐ気はない。
コーヒーを飲んだらゆっくりと歩いて向かおう。
領地の外とを仕切る柵に着くとインサイダーが声を荒げて叫んでいる。
「まだ内政の英雄は来ないのか!ワシを待たせるとはどういう了見だ!」
兵士が怒鳴られている。
兵士には悪い事をしたな。
俺は柵のやぐらに上る。
リース以外の全幹部も俺の横に立つ。
「すまない。兵士には負担をかけた」
「まったくだ。ワシを待たせるとはいい度胸だ。とっとと扉を開けろ!」
「インサイダーにはもっと待ってもらっても良かった。俺が謝ったのはロングスパン領の兵士に対してだ!」
「フィル、あいつボロボロじゃね?」
「幸運値が低い為、ここに来るまで不運が続いたんでしょう」
「で?何の用だ?」
「いいから扉を開けろ!」
「まず要件を言え」
「いいから開けろ!旅をしてきたワシをねぎらうのが礼儀だ!」
「悪いが俺にその気はない。で?何の用だ?」
インサイダーは疲れている。
俺はインサイダーと話を続けた。
インサイダーが怒鳴っても怖くない。
勝手に消耗していく。
あいつは怒鳴ってどこまで消耗していくか興味がわいてきた。
普通疲れたら怒鳴るのをやめるよな?
どこまで続けるんだろ?
しばらく話が続いた。
◇
「だから何の用だ?ここで話せ」
「扉を開けろ!」
「後ろから魔物が迫って来るぞ。早く倒すんだな」
「み、皆でワシを守るのだ!」
こうしてインサイダーが後ろに隠れつつ兵士を怒鳴る。
インサイダーの兵士が魔物を倒していく。
魔物を倒し終わると兵士を怒鳴りつけ、俺にも怒鳴る。
「はあ、はあ、き、貴様あ、なぜ、助けない!なぜ黙ってみていた!はあ、はあ」
あんなに疲れながら怒鳴れるのか。
やっぱりあいつは特殊だ。
領の中に入れたくない。
そこに王とグレスがやってきた。
後ろには兵が続く。
「インサイダー。ロングスパン領に何の用だ?」
「こいつは常識がなっていない。ワシを一向に領の中に入れん」
また始まったか。
質問に答えないやつ。
インサイダーは追い詰められている。
特に策を持って来たわけではないようだ。
弱みを握っているならすぐに手札を出すはずだがただ入れろと怒鳴るばかりだ。
このままポーションを王都に流し、インサイダーを追い詰めれば終わりじゃないか?
突如空が歪み、大きく女神の映像が浮かんだ。
「内政の英雄の仕業か!忌々しい!お前は下がれ」
奴に一泡吹かせる為4貴族を送り込んだがそれは失敗した。
しかもマネックの奴がワシを裏切りおった!
結果ワシは無駄な金と派閥の貴族全てを失った。
それだけではない。
ワシの領地のネコ族を奪った。
そのせいで港の収益はネコ族がいた時の10%を切った。
人が少なくなった港町は徐々に荒れておる。
ワシにはポーションの利権しかないのだ。
せっかくポーションの販売を停止し、高値でポーションを売ろうとしたがそれすら内政の英雄に邪魔された!
しかも聞けば内政の英雄はドリアード族を味方につけ薬草を栽培し、うさぎ族にポーションを作らせているらしい。
ワシが大量に蓄えたポーションを吐き出すしかないのか!
だがワシがポーションを王都に持って行けばポーションの価格はさらに下がる。
昔のように利益は上げられなくなるだろう。
だがポーションを貯めたままにすれば今度はワシの地位が危うい。
徐々に爵位を引き下げられ、ワシの領地すら奪われかねん。
このままではまずい。
ワシが直接内政の英雄の元に赴き、貴族の常識を教えてやらねばならんか。
だが、最近魔物と遭遇する事が多い。
グレスの奴が魔物狩りをサボっているせいだ。
インサイダーの幸運値はじわじわと下がり、魔物との遭遇率が上がっていた。
そして領民が減った事で魔物狩りをする人員も不足していたのだ。
◇
【ジュン視点】
「インサイダー侯爵が領地にやってきました。今領地の外で騒いでいるようです」
「インサイダーか、何か策があるのか?」
「分かりませんが、用心はするべきかと」
「私が王に知らせてくるにゃあ」
「……そうだな。頼む。念のため柵の外でインサイダーと話をする。コーヒーを飲み終わってからゆっくり向かう」
「かしこまりました」
ウサットが準備のために下がる。
あいつの為に急ぐ気はない。
コーヒーを飲んだらゆっくりと歩いて向かおう。
領地の外とを仕切る柵に着くとインサイダーが声を荒げて叫んでいる。
「まだ内政の英雄は来ないのか!ワシを待たせるとはどういう了見だ!」
兵士が怒鳴られている。
兵士には悪い事をしたな。
俺は柵のやぐらに上る。
リース以外の全幹部も俺の横に立つ。
「すまない。兵士には負担をかけた」
「まったくだ。ワシを待たせるとはいい度胸だ。とっとと扉を開けろ!」
「インサイダーにはもっと待ってもらっても良かった。俺が謝ったのはロングスパン領の兵士に対してだ!」
「フィル、あいつボロボロじゃね?」
「幸運値が低い為、ここに来るまで不運が続いたんでしょう」
「で?何の用だ?」
「いいから扉を開けろ!」
「まず要件を言え」
「いいから開けろ!旅をしてきたワシをねぎらうのが礼儀だ!」
「悪いが俺にその気はない。で?何の用だ?」
インサイダーは疲れている。
俺はインサイダーと話を続けた。
インサイダーが怒鳴っても怖くない。
勝手に消耗していく。
あいつは怒鳴ってどこまで消耗していくか興味がわいてきた。
普通疲れたら怒鳴るのをやめるよな?
どこまで続けるんだろ?
しばらく話が続いた。
◇
「だから何の用だ?ここで話せ」
「扉を開けろ!」
「後ろから魔物が迫って来るぞ。早く倒すんだな」
「み、皆でワシを守るのだ!」
こうしてインサイダーが後ろに隠れつつ兵士を怒鳴る。
インサイダーの兵士が魔物を倒していく。
魔物を倒し終わると兵士を怒鳴りつけ、俺にも怒鳴る。
「はあ、はあ、き、貴様あ、なぜ、助けない!なぜ黙ってみていた!はあ、はあ」
あんなに疲れながら怒鳴れるのか。
やっぱりあいつは特殊だ。
領の中に入れたくない。
そこに王とグレスがやってきた。
後ろには兵が続く。
「インサイダー。ロングスパン領に何の用だ?」
「こいつは常識がなっていない。ワシを一向に領の中に入れん」
また始まったか。
質問に答えないやつ。
インサイダーは追い詰められている。
特に策を持って来たわけではないようだ。
弱みを握っているならすぐに手札を出すはずだがただ入れろと怒鳴るばかりだ。
このままポーションを王都に流し、インサイダーを追い詰めれば終わりじゃないか?
突如空が歪み、大きく女神の映像が浮かんだ。
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