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獣人の国

245:乱暴に愛し合う【ディランSIDE】

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 俺はユウの肌を夢中で貪った。
最初は手だった。

手の甲に舌を這わせ、指を舐め、吸い上げた。

ユウの顔が徐々に羞恥に赤く染まっていくのを
俺は満足して、ユウに口づける。

マイクも同じようにユウの肌を味わいながら
ユウの寝間着を脱がしていく。

互いに気に食わない存在なのに、
ユウを守るときや、抱く時は
まるで示し合わせたかのように
連携がうまくいく。

互いにユウに惚れているからだろうか。

俺は最初からマイクは気に入らなかった。

もともと、幼いユウを毒牙にかける
変態神父だと思っていたし、
俺がユウを恋愛対象として
守りたいと思っていることに
気が付いてからは、恋敵として
敵認定していた。

それはマイクも同じだと思う。

俺もこいつもユウを愛していて
守りたくて、抱きたくて。

自分だけのものにしたいのに、
世界を創った女神の意志で
それができない。

その辛さも、苦しさも、
全部俺と同じものをマイクは持っている。

だから気に入らないが、
認めてはいる。

俺は魔法が得意ではないので
出来ることと言えば
野宿の際に焚火に小さな火をつけるぐらいだ。

だが、マイクは違う。

こいつが料理を作るのも、
湯殿の準備をするのも、
すべて魔法が使えるからだ。

旅の途中で廃屋に泊まったとしても、
ユウが眠る場所だけは
いつも清潔で綺麗な床だった。

埃っぽい部屋も、
一瞬で浄化されたように綺麗になる。

ユウは気が付いていない様子だが
マイクは何も言わず、
ただユウの為だけに魔法を使っていた。

それがどれだけ凄いことか
俺にだってわかる。

そしてマイクは、
魔法を使ったことを
何一つ言わないのだ。

ユウの『力』は、使ったら
原動力の<愛>が無くなるらしい。

だからかユウは同じ様に魔法も使ったら
魔力が無くなると言って、
マイクが魔法を使うのを
嫌がる素振りをしたことがある。

魔力は使っても自然に回復するし
マイクの様子を見ていても、
ちょっとした魔法を使うぐらい
何の支障もないと言うことは
俺でもすぐにわかった。

だがユウは、大きな魔法は
極力使わないで欲しいとか
小さな魔法も、回数を重ねたらダメだとか
そんなことをマイクに一生懸命伝えていた。

その仕草は可愛かったが、
マイクを心配している様子は気に入らない。

マイクは俺の不機嫌さに気づいていのただろう。
勝ち誇ったような微笑でユウに
「心配していただけて嬉しいです」なんて言っていた。

それからマイクはユウに気づかれないように
魔法を使うようになったのだ。

自分の功績をユウに褒められることも、
認められることも望まずに、
ただユウが快適に過ごせるためだけに
マイクは動く。

その想いだけは、
その想いの強さだけは、俺は認めている。

俺も、ユウのためだけの
この世界に存在しているのだと
そう思っているから。

だが、だからと言って
ユウをあいつに任せるかといえば
そんなことできるはずもない。

俺はいつだってユウに愛されて
ユウに特別扱いされたいんだ。

だから俺はあいつと競うように
ユウの身体に触れる。

俺の方がもっとユウを愛せる。
もっと気持ちよくさせてやれる。

もっと、もっと!

俺は夢中だった。
俺に煽られるようにマイクもユウの肌に
溺れているようだった。

柔らかくて白い肌は、
少し歯を当てただけですぐに赤くなる。

もし俺が獣人で、肉食だったら
真っ先にユウを食べたいと思う。

だってこんなにユウの身体は
美味しそうに色づいているのだから。

俺はユウの赤い胸の突起にしゃぶりついた。

甘く咬み、吸い上げ、唇で押さえて引っ張る。

横目でマイクの追うと、
マイクは片手で、俺が口に入れている突起とは
逆の胸飾りを摘まみながら、
ユウの脇腹に舌を這わせていた。

マイクの舌の動きに、ユウが可愛く喘ぐ。

それが気に入らなくて
俺はユウの突起を乱暴に吸った。

「ひゃっ」
と声が挙がり、少しだけ満足する。

するとマイクがユウの胸から手を離し、
足もとに移動した。

「私はこやつのように
乱暴な真似はしません、ユウさま」

マイクはそう言ったかと思うと
ゆっくりとユウの樹幹に触れる。

「私に触れられた場所から
どうぞキモチイイを感じてください」

なんだと!?

と思った俺の目の前で、
マイクはユウの樹幹を口に入れた。

ユウが目を見開き、可愛く喘ぐ。

マイクに負けたくないと思ったが、
ユウの瞳がどんどん蕩け、
頬が、白い肌が赤くなるのを見ているだけで
俺は欲棒が痛いほど昂っていくのを感じた。

あの小さな口に、俺のモノを咥えさせたい。

ユウを愛したいとか、
ユウをキモチイイにしたいとか。

そんな気持ちが消え去って、
ユウを
そんな気持ちが沸き起こる。

征服したい。
ユウを、俺のモノで汚したい。

言うならば凌辱したい、そんな気持ちにもなる。

その想いに気が付くと、
もう止まれなかった。

「ユウ、口を開けろよ」

俺はユウの頭のそばで膝を付く。

猛る欲棒をユウの口元に持って行き、
指でユウの口をこじあけた。

小刻みに喘いでいたユウは
あっけなく口を開き、
俺はそこに欲棒を押し込む。

ユウは苦しかったのか
顔をしかめたが、文句はいわなかった。

ただ舌で押し出そうとしたのだろうか。
舌が欲棒の先にあたって、
俺はそれだけで射精しそうになった。

俺の欲棒は何故かデカくなっていて、
これも獣化のせいかと、なんとなく思う。

これでユウの熱く狭い中に押し入ったら
どれほどキモチイイだろうか。

そんなことを思いながら
俺はユウの口を欲棒でかき回す。

ユウの口からはだらだらと唾液が落ちて
そんな姿さえ、淫らで美しかった。

部屋には甘い匂いが漂っていたが
それがユウの唾液のせいなのか
蜜のせいなのかもわからなくなっている。

ただ甘い匂いは媚薬のように俺を酔わせた。

あれほど不愉快だったマイクのことさえ
気にならなくなっている。

俺はただ、ユウと肌を重ね、
ユウのぬくもりを感じたい。

ユウを抱き、欲棒で貫き、
ユウを愛したい。

ただそれだけだ。

いや、違う。
俺の精液でユウを汚したい。

そんな思いもある。

ユウはセイジョで女神の使いだから
俺とこの世界でずっと生きるのは
無理かもしれない。

でも俺がユウを穢すことで、
ユウは女神と切り離されることには
ならないだろうか。

堕天使のように、
女神の世界からこの世界に
堕ちてはくれないだろうか。

地上に堕ちたら、ユウはセイジョではなく
ただの人間になる。

いや、そうなって欲しい。

そんなことをウダウダ考えながら
俺の身体はユウの舌や口内の気持ち良さに
悶えている。

あぁ、このままユウに射精してもいいだろうか。
ユウは俺のモノを飲んでくれるだろうか。

俺は夢中で腰を動かす。

ユウを穢すなら、
ユウの肌に精液をかけるのもいいだろう。

俺は高まる射精感にひきずられるまま
夢中でユウの口内を味わった。









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