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新しい世界
105:お医者さんごっこ…?
しおりを挟むマイクは物凄い笑顔だった。
私を安心させるためだと思うけれど
逆に胡散臭く感じる。
浴室の床は冷たくはない。
元の世界で何度か言ったことがある
スーパー銭湯の寝転び湯のように
床に温かい湯が流れているからだ。
ゴミが床に溜まらないので、
衛生的にも良いと思うし、
この街は水が豊富な街なのかもしれない。
それとも、
それが当たり前だと
宿泊客が思う程の高級宿なのか。
マイクはまず、失礼します、と
声を掛けてから、私の頬を手のひらで
包むように触れた。
そして指先で耳の後ろを撫でるように
首筋へと動かしていく。
「ここに…大きな血管があります。
傷を負うと大変なことになります」
知ってる。
と、思ったけど、素直に頷いておく。
マイクはさっきまでの甘い雰囲気を消し、
学校の先生みたいになった。
先生…お医者さん、かな。
「ここ、は心臓です」
マイクが左胸に手を置く。
「ユウさまの心臓もドクドクと
動いていますね。
……可愛らしい」
ん?
心臓が動いてるから、可愛い?
聞き間違えかな?
「そして、ここは」
マイクが私の胸の突起を
軽く摘まむ。
「もしユウさまが『聖樹』の実を
お召し上がりになり、
お子ができれば、ここから
お子を育てるための乳が出ます」
思わず目を見開いてしまった。
ビックリした。
さすが、男性しかいない世界は
衝撃がある。
「けれど、お子がいない間は…」
マイクは突起を軽く引っ張ったり、
そして親指と人差し指で突起を摘まんだり。
くりくりと遊ぶように指を動かす。
「キモチイイになります」
ご存じですよね?
と、言われて、顔が熱くなった。
「ユウさまのキモチイイ場所は
全部、把握させていただいております」
マイクが胸の突起から指をずらし、
おへそあたりを指でクルリと撫でる。
「ここも…お好きですよね?」
ぞく、っとする。
気が付かれてないと思っていたのに。
私がおへそを舐められる快感に
目覚めたことを知られていた。
「そしてここは…」
さらに指が下に動く。
「キモチイイと固く勃起してくる場所です。
可愛らしいユウさまは精液は出ないようですが
甘い蜜は…すでに漏らされておりますね?」
ふふ、と樹幹を撫でられ、
私は声が出ないように、口もとを手で押さえた。
興奮していた。
じぶんでも、ビックリするぐらいに。
「蜜で濡れてあまり見えないようですが、
先ほどのように…この先端には
可愛らしい穴が開いております」
マイクが私に見せるように
樹幹の先端をぱっくりと開けた。
思わず目が釘付けになる。
「ここからユウさまは蜜をお出しになります。
もちろん、尿もここからですが」
マイクは樹幹の先を
パクパクと、広げたり閉じたりする。
「ユウさまは蜜を漏らされることが
多いようですね」
なんて言われて。
私は思わず顔を背けた。
だって、そう言って私の樹幹を持つマイクの指が
すでに私の漏らした蜜で
べたべたに濡れていたのだから。
「こうして、上下に扱くと
キモチイイになるのは
ユウさまもご存じでしょう。
こうして皮をむくように…」
「ふぁぁっ」
強い刺激に、思わず手の隙間から
声が漏れてしまった。
「申し訳ございません。
少し性急でしたでしょうか。
では先にこちらを確かめましょうか」
マイクが私の腰を引き寄せる。
もしかして逃げないように、だろうか。
マイクは私の前に跪くようにして
片手で私の腰を押さえ。
片手で私の樹幹の…下に触れる。
「この可愛らしい袋は
本来、精液を作るためのものですが
ユウさまの身体は…どうなのでしょう」
やんわりと袋を揉まれる。
その刺激に、舌で舐められ
口の中で転がされた感触を思い出し、
お尻がキュッと締まった。
「感じていらっしゃるのですね」
可愛らしい、とマイクはにこやかに言う。
「ここも…先に見ておきましょう。
あとで舐めて差し上げますから」
マイクは袋から指を離して
私の双丘の奥に指を入れる。
「ご自身でご覧になることは
無いかもしれませんが…
先ほどまで私の愛を受け入れてくださった場所です」
私の体内に、マイクの指先が、
つぷり、と入った。
「まだ…私の液が残っているようですね。
掻きだしておきましょうか」
指が…マイクの指が、入ってくる。
背中がゾクゾクして、
私は無意識にこれから来る快感に期待した。
けれど、マイクは指を奥に進めることは無かった。
座っているから、無理なのだろうか。
マイクを見ると、
とても良い笑顔を見せてくれた。
首を傾げると、申し訳ありません。
とマイクは笑顔のまま言う。
「あまりにもユウさまが
私の指を欲しがる姿が嬉しくて」
欲しがってない、とは言えない。
言えないけど。
マイクは私の腰を持ち上げ
私を膝立にさせた。
「私の身体も…ご覧になりますか?」
「え?」
「ユウさまと同じですよ」
マイクが私の前に…決して私と同じではない
太くて大きくそそり立った…欲棒を見せた。
「ユウさまと同じ、です。
私もユウさまと同じ場所から精液が出ます。
もちろん、快感もあります。
女神の愛し子であるユウさまと
同じであることは無いでしょうが、
見た目は…同じのようですね」
……同じ。
マイクも私と同じ、なのか。
「じゃあ…」
私はマイクに手を伸ばした。
「マイクも…私が触れたら、キモチイイ?」
マイクが、息を飲んだ。
「私みたいに…もっと、って思う?」
「は…い、もちろん」
「そうなんだ。一緒…なんだ」
私だけが、すぐにキモチイイに
なるわけではなかいのか。
女神ちゃんの『祝福』のせいで
私だけが快感に溺れているのではないかと
思っていたけれど。
なら、って思う。
今まで沢山、キモチイイをしてくれたから
私もマイクに返したい。
普段なら。
情事の後とはいえ、
こんなに理性のある時には
絶対にできないと思う。
でも、今なら積極的に動けそうな気がした。
「じゃあ…マイクと私のキモチイイの場所が
同じか、教えて?」
マイクの欲棒を両手で包み込む。
マイクは驚いていたけれど、
拒絶は無かった。
だから私はマイクがしてくれたように
手を上下に動かしてみる。
「キモチイイ?
弱い? もっと早くした方がいい?」
力加減がわからなくて
私は膝立のマイクを見上げながら
欲棒を扱いた。
マイクは顔を真っ赤にしていたが、
キモチイイのだと思う。
だからそのまま私は舌を出し、
マイクの欲棒を舐めた。
「……! ユウさま…」
マイクが私の肩を掴んだけれど
私はそのまま口に入れる。
苦い…というか、
男臭い匂いが口に広がった。
綺麗な顔をしているマイクだったけど
当たり前だけど、男の匂いをしている。
マイクも、普通に男なんだ。
じゅるじゅると吸っていると
あれだけ昂っていた欲棒が
さらに上を向いて来る。
喉が苦しくなってきて
舌で欲棒を押し返そうとしたら
急に肩を掴まれ、乱暴に引きはがされた。
え?
と思ったら、熱い体液が…
たぶん、マイクの精液が顔にかかった。
男臭い匂いと、私の蜜の匂いで
クラクラしそうだ。
「ユウ…さま」
マイクの瞳に罪悪感がよぎる。
きっと私を穢したとか
わけのわからないことを
また思っているんだろう。
だから。
「マイクも私も一緒、でしょ?」
私は笑って見せる。
「マイクがキモチイイと
私も嬉しい」
マイクが私がキモチイイと
嬉しいという顔をするように。
驚くほど強く抱きしめられた。
声さえ出ない程に。
痛いほど抱きしめられ、
どれぐらい時間が経っただろう。
マイクが私の肩に顔をうずめて
呟くように言った。
「愛しております、ユウさま」
「うん」
「先ほどのようなことは…
嫌ではなかったのですか?」
ためらうように聞かれたけど
首を傾げるしかない。
「なんで?
じゃあ、マイクは私にああいうこと
するのは嫌なの?」
「そんなことは…!」
「じゃあ、一緒。同じでしょ?」
マイクの腕の力がさらに強まった。
「で、では…ユウさまのお身体を
調べようと提案したときは…」
「嫌じゃなかったけど…
恥ずかしかったかな。
でも、マイクは私が嫌なことは絶対にしないから」
信頼してるもの、と伝えると、
マイクは黙って私を抱きしめる。
だ、大丈夫かな?
もしかして、泣いてる?
なんで?
「もし、もし私が、あの男のように…
ディランのように、ユウさまを求めたら…」
ディラン?
なんでまたここで、ディラン?
「私がユウさまを抱きたいと言えば
ユウさまは応えてくださいますか?」
話がよくわからなくなってきた。
だって今ここには私とマイクしかいなくて
しかも、その…情事の最中っぽかったよね?
なんでそこでディランが出て来て
マイクが私を抱きたいって話になるんだろう。
だってマイクは、今までも私を抱いていたし
なんなら、さっきだって、そういうことをしてたわけだし。
「マイク、酔ってる?」
だよね?
そうとしか思えない。
けれど、マイクは私の肩口で首を振る。
まぁ、酔っている人間は
たいてい自分が酔っていることに
気が付かないとは言うけれど。
私はマイクの腕を引っ張った。
むりやり腕の力をゆるめさせて
マイクの顔を両手で掴む。
「マイクは今までも私を抱いてきたでしょ?
嫌だなんて、一度も思ったことない。
マイクのことは大好きだし、
マイクが私のことを絶対に傷つけない、って
そう思っているぐらい信頼してる。
マイクが私に触れたいっていうなら
いつだって触れていいし、
それに…」
マイクから視線を外し、少しだけ早口で言う。
「マイクに抱かれるのは、
キモチイイから、好き」
恥ずかしかったから、
物凄く小さな声で言ったんだけど。
たぶん、マイクは聞こえてたと思う。
だって、見たことが無い笑顔で
でも目を見開いて、私を見たから。
「ユウさま、もう一度…
あなたを求めても許されますか?」
抱きたい、と耳元で囁かれる。
誰の許可もいらないよ、って
私は笑った。
マイクの背中に腕を回して。
でも、身体が冷えて来たから
湯に浸かってからね、って言ったら
マイクはうっすらと涙を浮かべた瞳で私を見て
かしこまりました、と頷く。
そしてすぐに私を抱っこして
湯に浸からせ、ベットに運ぶまで。
私はずっとマイクの腕の中にいた。
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