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新しい世界

98:湯殿にて<ディランSIDE>

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 マイクの指で喘ぐユウに俺は釘付けだった。
俺はユウを悦ばせているつもりで、
自分勝手にユウを抱いていただけだったと
気が付いた。

いつだって俺は余裕が無くて、
ユウに俺の欲を注ぎたくて。

マイクの声を聞きながら
俺はユウの体内に指を入れ、
ユウがキモチイイと言う場所を探る。

喘ぐユウは妖艶だった。

俺の欲望は痛いぐらいい反り返り、
我慢できなくなってくる。

俺はユウが達したのを見取り、
軽く謝罪の言葉を口にしながら
ユウの体内に欲棒を押し込んだ。

大きくユウの背がしなる。

マイクにしがみついているのは
気に入らないが、そんなことを
考える余裕も無くなる。

キモチイイのだ。

ユウの肉壁が俺の欲棒を締め付けてくる。

あたたかく、狭く。

こうなってくると、
快感を追い、夢中で腰を動かしてしまう。

立ったままだと身長差のせいか
俺がユウを軽く持ち上げる状態になる。

足が床に付かない状態だ。

ユウは自分の体重を掛けて
俺の欲棒で貫かれるのだから
深いところにまで入っているのだろう。

俺はとにかく射精しなければ
おさまりがつかなくなっていた。

「ユウ、一度…出させてくれ」

腰を打ち付け、俺は背中からユウを抱きしめる。

それでも、体内に精液を注がずに
射精する間際に、ユウの体内から
欲棒を引き抜いた。

かわりにユウの双丘に俺の精液がかかる。

ユウの身体を下すと、
ユウはマイクの腰に手を回したまま
ずるずると床に足を付けた。

ユウの目の前には
勃ちあがったマイクの欲棒がある。

と言うか、ユウの頬に欲棒が触れていた。

マイクはユウの頬を優しく撫でている。
何も言わないのに…

ユウはそっと口を上げた。

まるで自分からマイクを求めるかのように
舌を出し、欲棒を舐める。

優越感に満ちたマイクの瞳が俺を見た。

確かにユウは自分から進んで俺の欲棒を
舐めたことはない。

それは俺の抱き方にユウが
満足していなかった証拠のように思え、
俺を打ちのめした。

俺の前でユウがマイクの欲棒の先端を
ペロペロと舐める。

無意識でやっているのか、
ぼんやりとした表情で
ひたすら舐めていたかと思うと、
マイクの先走りの液をちゅっと吸っている。

小さくマイクが息を吐く。

その姿に、俺は物凄く嫉妬した。

俺だってユウに舐められたい。
いや、俺だって、ユウを悦ばせることぐらいできる。

ユウの小さな口が
マイクの欲棒を咥え込むのを見て
俺は無性に対抗意識に燃えてしまった。

俺はユウの両脇に腕を入れ、
上に持ち上げる。

マイクの欲棒はもちろん、
すぐに口から離された。

すぐにマイクから非難の目を受けるが関係ない。

「ユウ、俺が…舐めてやる」

俺はユウを立たせたまま
湯殿の床に座った。

そして目の前の可愛い樹幹を舐める。

「ふ…ぁ」

可愛い声が、聞こえた。

ユウは俺の肩に腕を起き、
俺の愛撫に震えている。

ユウの身は尻をマイクに付き出すように
腰を折り、徐々に俺の首に
腕を回してきた。

おそらく快感で立っていられないのだろう。

しがみついてくるユウは可愛い。

俺はユウの欲望をひたすらしゃぶる。

ユウの反応を見ながら俺は
樹幹の根元や先端を舐めたり、
横から咥えたりした。

ユウが喘ぎ、キモチイイと言う場所を
探していく。

花袋も舐め、それを口入れて
舌でコロコロと転がしてやると、
ユウは俺の肩に唾液を垂らして喜んだ。

ふふん、と俺はマイクを見た。

俺だってユウを悦ばせることぐらいできる。

俺は得意げにマイクを見た。

するとマイクは少し嫌そうな顔をして
ユウの双丘に再び指を這わせる。

「ユウさま、そのように…
可愛らしいお尻を振っていては
おねだりしているように見えますよ」

マイクはユウの後ろに立つと、
その背に口づけた。

「先ほどの続きを致しましょう」

「ぁ……ぁっ」

マイクの指が入ったのだろう。
口に入れていた花袋あたりの
筋肉がぴくぴく動く。

射精感が高まっているのかもしれない。

もっともユウが出すのは精液ではないが。

「キモチイイですか? ユウさま」

マイクがユウに囁く。

「き……キモチイ……イっ」

小さな声が、俺の耳元でする。

俺の首に腕を回ししがみつくユウの口は
俺のちょうど耳元にあった。

ユウのかすれるような声は、
俺の欲棒を刺激し、興奮させる。

「もっと…奥も欲しいですか?」

マイクの声に誘導されるかのように
ユウは何度も頷く。

俺は花袋から口を離して
樹幹を口の中に入れる。

力強く吸い上げ、舌で刺激をしてやる。
マイクにイかされる前に
俺が絶頂に導いてやる。

そんな俺の気持ちを知っているかのように
マイクがユウの腰を掴み、
後ろから欲棒を挿入した。

ただし俺がしたように
強引に突っ込むのではなく、
じらすように、焦らすように
ゆっくり、ゆっくりとユウの体内に入れていく。

「ほら、ユウさま。
私を欲しがるように、少し突いただけで
入口が緩みましたよ」

マイクはユウをいたぶるように言う。

「そして、中も…狭く、
私が入るとキュッと締め付けてくる。
キモチイイのですね」

ユウがマイクの声を聞くたびに
俺の首に回す腕の力を強める。

どんどんユウの頬が赤く染まっていく。
恥ずかしいのだろう。

ユウの樹幹は俺の舌の刺激だけでなく
確実にマイクの言葉にも煽られているようだった。

俺は一度、ユウの樹幹から口を離した。

ユウの樹幹は固くなり、
先端からはぽたぽた蜜を零している。

甘い匂いに、愛しさに、
頬ずりしたくなる。

「あぁ!」

ずん、とマイクがとうとう
欲棒をすべてユウの体内に入れたようだ。

ガクガクとユウの膝が震える。

俺はユウの足を支えてやった。

本当はこんな奴と一緒に
ユウを抱くなど、許したくはなかった。

それにユウを愛し、抱いたことがある男は
俺やマイクだけでないことも、理解している。

そしてユウの傍で愛するということは
それらを受け入れる必要があることも。

だが、理解していることと
嫉妬は別だ。

マイクに言った「覚悟はあるか」
と言う言葉は、俺自身に問いかける言葉でもあった。

ユウを愛する覚悟を決めたと、
自分で宣言する意味もあったのだ。

その覚悟を示すために
ユウを一緒に抱くという選択をしてみたが
実際は嫉妬で狂いそうになる。

だが、それを表立ってユウに見せるわけにはいかない。

ユウに気づかれれば、
距離を置かれてしまうだろう。

だから俺はユウに快感を与えることに
集中することにした。
マイクに突き上げられて
悦さそうな悲鳴を上げるユウの声も、
マイクの動きに合わせて動く腰も。

見なかったことにして
俺はユウの樹幹を扱く。

可愛いユウ。

どんなことになっても
俺はお前を手放さない。

たとえ嫉妬で狂うことになっても、だ。

そして…必ず俺はお前を守る。

だから、だから。

どうか俺を求めてくれ。
愛してくれと、
俺は懇願するように
ユウの樹幹に歯を立てた。

「ひゃ…っ」

ユウがビクビクと尻を痙攣させ、
俺の中に蜜をあふれさせた。

甘く…媚薬のように痺れる味だった。

蜜を飲み口を離すと、
マイクも達したらしい。

湯殿の床に精液をまき散らしていた。

俺と同じように、ナカで出すのは
遠慮したらしい。

ユウは俺の前で腰が抜けたように
しゃがみこんだ。

「も……止ま…って…」

ユウは自分の樹幹を両手で隠した。

俺がその手を無理やり退けると
可愛い樹幹からちょろちょろと
まだ透明の蜜が零れでていた。

感じすぎて止まらないらしい。

もちろん、俺やマイクも止まれないだろう。

まだまだ、ユウを抱きたい。

甘い匂いのする浴室で俺たちは
ユウが気を失うまで
何度も何度も精液を吐き出し、
ユウの身体を味わった。





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