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番外編<SIDE勇>
7:恋愛?! それは無理ですよー
しおりを挟む真翔さんと会った翌日、
工場では、おばちゃんたちが
にこにこ笑って僕を出迎えてくれた。
休憩時間になると、
こぞって真翔さんとの話を聞きたがる。
聞かれて困るようなこともなかったから
ちゃんと聞かれたことには全部話したけど
おばちゃんたちは、それで?
と、しつこいぐらいに聞いてきた。
「……それで? って?」
これ以上、何を話せばいいのだろう。
首をかしげると、だからねーと
真翔さんのお母さんとは別のおばちゃんが
私の顔を覗き込んだ。
「息子ちゃんのことを
好きになったかが知りたいのよ
おばちゃんたちは」
「す、好き!?」
そ、それって、恋愛の意味だよね?
突然のことに、
顔が赤くなってしまう。
おばちゃんたちは
相変わらず可愛いねーなんて
僕の様子を見て笑った。
その後、
真翔さんのお母さんは
僕を見て「息子はダメだった?」
なんて聞いてくるから、
とんでもない!って首を振った。
「真翔さんは、カッコよくて、
大人の人で、素敵でした。
でも、ぼ…私と友達になるには
ちょっと違い過ぎるというか
釣り合わないというか…
それに真翔さんも今は
勉強に打ち込みたいとか
言ってたから、新しい友達とかは
必要ないと思うんです」
「友達…ね、そうなのね」
と、なぜか真翔さんのお母さんは
寂しそうな顔をした。
「でも、息子と知り合ったんだし
これからは、私ともっと仲良く
してくれてもいいわよね?」
なんて笑顔で言われて、
僕は、また、曖昧に微笑ってしまう。
だって、こんな剥き出しの好意に、
どう答えていいかわからない。
だって…
どうせ求めても、すぐに僕は捨てられるでしょう?
そんなことを考えていたら、
またおばちゃんが何かを言いたそうな顔をした。
でも、すぐに休憩時間終了のベルが鳴って
僕たちは仕事に戻った。
息子さんのことを
拒否られたとか思ったのかな?
そんなことないんですよ、って
言いたかったけど。
本当は、おばちゃんのことが
大好きですって言いたかったけど。
やっぱり僕は何一つ言えなくて。
悠子ちゃんの身体でも、
やっぱり僕は僕なんだって、
ちょっとだけ落ち込んだ。
◆
その日の夜の居酒屋バイトは
思いのほか楽しかった。
その理由は、週初めだったからか
お客さんが極端に少なくて。
そして、あのOLさんが
珍しく早い時間から来店したのだ。
お客さんがいないので、
自然と僕はOLさんとおしゃべりをしてしまう。
僕は昨日の真翔さんとの出会いを
OLさんに話した。
「そんなに恰好良かったの?」
「はい。お姉さんの好きな…
ほら、あの金髪の背が高いキャラクターと
雰囲気が似てましたよ」
「えー。いいな~。
私も見たかったー!」
「でも髪の色は普通に黒でしたけど」
いいなー。
私も会いたい!って力説されたので
連絡先は知らないから、すみません、って
謝ったら、OLさんに呆れられた。
「せっかく出会えたのに、
出会ってお茶して終わったの?」
「はい。それ以外に、
何をすればよかったんでしょうか?」
そもそも、お茶でも飲みましょう、
みたいな話だったし、
友だちになれたらいいね、って会って、
なれなかったのだから
それで終わっても良いと思うのだけど。
それを言ったら、
OLさんはテーブルに突っ伏して脱力した。
「なにそれ。
あなた、小学生?」
たぶん、バカにされたんだと思う。
でも、何をバカにされたのか、わからない。
すると、店長さんの大きな笑い声が
店内に響いた。
お客さんは一人もいない。
だからか、店長さんは厨房から出てきて
僕の頭をぐりぐり撫でた。
「悠子ちゃんはお前と違って
そういうのに疎いんだよ。
いいじゃねーか。
悪い虫がつかなかったんだから」
「そんなこと言ってたら彼女、
いつまでたっても結婚できないわよ」
なんてOLさんは反論する。
僕は結婚できなくていいけど、
悠子ちゃんは困るよね。
そんなことを思ってたからか、
店長はまた僕の頭をぐりぐり撫でて
「悠子ちゃんはそのままでいいんだよ。
そのうち、なるようになるさ、な」
と僕の顔を覗き込んだ。
とっても優しい目で、信頼できて。
僕は顔が熱くなったけど、
でもいつものように俯くんじゃなくて、
きちんと店長さんを見た。
嬉しくて、自然に笑顔になった。
ありがとうございます。
そう言いかけた時、
すぐそばの店のドアが開いた。
お客さんだ。
そう思って、店長さんから
視線を外してドアを見ると、
何と、真翔さんがたっていた。
「うわー、イケメン」
とOLさんの声がして、
店長さんが、いらっしゃいませ、と
慌てたように言う。
僕も、いらっしゃいませ、と頭を下げて
おひとりですか?
と、聞いた。
この辺りは条件反射的に
すぐに口にでる。
真翔さんは、バツが悪そうな顔をして
もう、閉店かな?って聞いてきた。
お客さんがいないから、
そう思ったんだよね、きっと。
「大丈夫です。
オーダーストップまで30分ありますし、
閉店まで1時間はありますよ」
「そうか」
真翔さんは短く言って、店内に入ってくる。
僕はOLさんと少し離れたカウンターに
真翔さんを案内して、お水とおしぼりを持って行った。
真翔さんはお酒を頼まず、
お茶と、一品メニューと、おにぎりを注文した。
もしかして、夕飯代わりなのかな?
真翔さんは僕とは話さず、
料理を待っている間、静かに本を読んでいた。
どうしよう。
話しかけた方が良いのかな?
でも、今、仕事中だし。
僕がちらちらと真翔さんを見ていたからか、
OLさんが、こっそり、声を掛けてきた。
「なに?
悠子ちゃん、あんなイケメンが好みなの?」
なんて言うから、顔が真っ赤になってしまった。
「ち、違いますよ」
と大きな声が出てしまって、さらに顔が赤くなる。
「照れちゃって」
とOLさんは笑って、その後、店長さんが
「持っていけ」と料理を出してくれた。
僕は真翔さんのところに
料理を運んで、思い切って
「こんばんは」と声を掛けた。
「偶然ですね」と
物凄くドキドキして言ったら、
真翔さんは、とっても優しい顔で
「そうだね、偶然だね」と笑った。
わー、すっごい格好いい。
絶対、あのOLさん、喜ぶだろうな。
って思って振り返ったら、
OLさんの目がハートになっていた。
いつもの、おおはしゃぎするパターンだ。
彼女の興奮が目に浮かんで、
笑ってしまう。
「僕と会えて嬉しい?」
僕が笑ったせいか、
真翔さんがそんなことを聞いてくる。
それで笑ったわけでは無いけれど、
真翔さんに会えて嬉しいと思ったのは
本当だったので、はい、と僕は返事をした。
ほんとは、もっとおしゃべりしたかったけど
今は仕事中だったし。
もうすぐ閉店だし、真翔さんには
ご飯を食べてもらいたいし。
結局僕は、返事をしてすぐに
ゆっくりお召し上がりください、って
頭を下げて、真翔さんのそばを離れた。
途中、OLさんに腕を掴まれ、
「知り合い?」って小声で聞かれる。
「さっき話していた息子さんです」
と小声で返すと、
「えー!!!」
っとものすごい声で叫ばれた。
「こら、営業妨害だぞ」
慌てて店長さんが出てきて、
真翔さんに、失礼しました、と頭を下げる。
真翔さんは、いいえ、と首を振って、
仲良しなんですね、と笑った。
僕はOLさんと仲良しなんだろうか。
仲良しとか、友達とかの定義が
僕にはよくわからない。
でもOLさんは
「そうなの。私は悠子ちゃんと
とーっても仲良しで、親友なのよ」
なんて腕を絡めて言ってくる。
親友どころか、
OLさんの名前すら知らないんだけど。
驚いていると、店長さんが
すかさず間に入ってくれて、
僕とOLさんを引きはがしてくれた。
そして安心するように
僕の頭を撫でてくれる。
僕はそれだけで安心してしまう。
お父さんみたいだ。
でもこれは僕の感覚だけではなく
きっと悠子ちゃんのもの。
悠子ちゃんの体にしみこんでいる
魂の記憶…みたいなものだとも思う。
だって悠子ちゃんの体は
店長さんに対しては、少しも
怖がったり、強張ったししないし、
頭を撫でてもらうと、嬉しい、って
頬が緩んでくるもん。
「あーあ。
あんまり優しくしてると
ヤキモチ焼くぞー!!」
OLさんがそんなことを言った。
慌てて店長さんが僕から手を放す。
そうだった。
店長さんはOLさんのことが、
好きなんだった。
きっとOLさんも…。
OLさんに嫌な気持ちをさせてしまったかも、
って思ったら、OLさんに抱きしめられた。
「もー、そんな顔したら怒れないでしょ?
可愛いんだから。
もう、今日はこの子をお持ち帰り
しちゃおうかしら」
OLさんはきっと酔ってるんだと思う。
早い時間から店に来て
ずーっと飲んでるんだもん。
そして僕は知ってるんだ。
お店を閉めた後、店長さんとお出かけするんだってこと。
新しく車を買ったという
店長さんとドライブデートなんだ。
店長さんが初めての助手席は
OLさんだって、はしゃいだ声で
話をしてくれたのだ。
そして、初めての助手席イベントが終わったら
今後は、店を閉めたら僕を車で
送ってくれるような話もしていた。
送ってもらう程の距離ではないし、
助手席イベントってなに?って思ってしまう。
店長さんも、OLさんとの会話に
随分毒されて……慣れてきたんだろうな。
僕はOLさんにお持ち帰りは無理ですよ、
って笑って言って、時計を見た。
オーダーストップの時間だ。
僕は店長さんを見て、
真翔さんにオーダーストップですけど
ご注文はいいですか?と声を掛ける。
真翔さんが大丈夫だ、と言ってくれたので、
僕はテーブルを拭いたり、
店の前の明かりを消したりして
閉店の準備をした。
店長さんも、厨房を片付け始める。
真翔さんが食べ終わるのを待って、
先に会計だけしてもらって。
あと10分ぐらいで閉店時間になるって時に、
真翔さんが僕に声を掛けてきた。
「この後、このまま帰るの?」
「はい」
「送って行こうか?」
「きゃー!」
と声を挙げたのはOLさんだ。
なんだ、なんだ、と慌てて店長さんがまた
OLさんの前に飛び出してきた。
「何があった?」
「送り狼よ!
なんて最高のシチュエーション!」
OLさんは、ブレない。
いっそ、笑ってしまう。
「誰が……送り狼になるんだ?
お、俺は別に……その…」
店長さんは、しろどもろになって
OLさんは、ばっかねー、と笑う。
「あっちよ、あっち」
OLさんは、僕と真翔さんを見た。
「悠子ちゃんとこのお客さん…?
えーっと、お客さん、うちの従業員が何か?」
店長さんは、僕を守ってくれようとしたのか
真翔さんを威嚇するような顔をした。
嬉しいけど、嬉しいんだけど、
勘違いです!
慌てて僕は店長さんに
真翔さんを紹介した。
工場バイトで一緒に仕事をしている
おばちゃんの息子さんだってこと。
昨日、おいしいケーキを
ごちそうになったこと。
たまたま、ここで出会って、
送ってくれる話になったこと。
慌てて話したので、
きちんと説明できたかわからないけど
店長さんは、ふーん、と頷いた。
「悠子ちゃんは俺んとこの
大事な従業員だからな。
送るのはいいが、妙なことはするなよ」
店長さんはまた僕の頭を撫でてくれる。
「妙なことなんて、しませんよ」
真翔さんはそう言ったけど、
ちょっとだけ、目が怖かった。
怒ってるのかな。
「じゃあ、悠子ちゃんは
もう着替えておいで。
今日のイベントが終わったら、
今度から帰りは俺が車で送ってやるからな」
「いいですよー、わざわざ
送ってもらうような距離でもないですし」
僕は笑って断る。
「だってヤキモチやいちゃいますもんね」
と、OLさんを見たら、珍しく
OLさんが顔を赤くした。
「じゃあ、着替えてきます。
えっと真翔さんも…」
送ってもらわなくても大丈夫、と
言おうとしたら、僕の言葉を
制するように手を挙げた。
「店の前で待ってるよ。
店長さん、ごちそうさまでした」
そう言って、真翔さんは店から出て行ってしまう。
「おい、アイツ本気かもよ?」
店長さんは意味不明なつぶやきをする。
「いいじゃない、それでも」
OLさんが返事をした。
なんだ。
僕に話しかけたんじゃなかったのか。
「じゃあ、着替えてきます」
僕は店の奥のロッカーで着替えた。
まだ閉店時間じゃなかったけど、
店長さんは、片付けも終わったし
先に出ていいぞ、と声を掛けてくれる。
僕は素直にお礼を言って、
OLさんにも挨拶をして。
お疲れさまでした、と店を出た。
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