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番外編

悪ふざけの過ぎる皇太子はメイドを愛でたい 前編

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花か、果実か…茶色の液体から感じるとは思えない程芳しい味わいに舌鼓を打った。

「やっぱりアルミナの淹れる紅茶は格別だね。」

素直に感想を述べれば、黒と白のメイド服を身に纏った小柄な少女ははにかんだ笑顔を見せた。

「恐れ入ります、皇太子殿下。」

うーん、やはり何度見ても愛らしい笑顔だ。

ブランドッツ王国の第一王子として生を受け、生まれながらにして使いきれない程の権力を持つ私、エイラス ブランドッツに対して、未だかつて、これ程までに欲も、媚びも感じない笑顔を向けた者は居ただろうか?

彼女が私に寄せているものが好意以上の何かだと思うと、鼻歌でも歌い出したい気分になった。

私は上機嫌のまま自分の役目を終えたとばかりにカートを押して退出していくメイドを見送った。

「なぁ、アルミナが可愛いのだが、どうしたものだろうか?」

私は一緒にお茶をしていた自らの正妃であるエルダに声を掛けた。

「先程のメイドですか?それを私に仰って…何をお望みですか?」

エルダは呆れたように飲んでいたティーカップをテーブルに戻した。

彼女は私が立太子をするに当たり、近くの同盟国から輿入れして貰った皇女だ。
頭の回転が早く、他国で皇后となる自分の立場を誰よりも弁えた出来る女だ。
彼女の後ろ盾があって立太子出来たと自負している私は、この正妃をとても大切にしていた。

そして、これが巷に言うツンデレというものを私に身を持って教えてくれた可愛い妃でもある。

「…そうだ!アルミナをエルダの侍女とするのはどうだろうか?」

「…遠慮致しますわ。」

何故かもっと物言いたそうな様子のエルダが言葉少なく言い切った。

「そうか?エルダには国から連れてきた侍女達もおるしな…。では、ヴィオレットの侍女にはどうだろう?」

エルダに断られた私はすぐに、自分の第一側妃であるヴィオレットを思い浮かべた。

我がブランドッツ王国の公爵家の出身である彼女とは幼い頃からの付き合いで、幼い頃から決められた既定路線のまま私の側妃に収まった。

この国の文化に慣れない所がある正妃のエルダを支えてくれている。
彼女も権力を使うべき場所を弁えているという意味では賢い女だと思う。
そして妹の様な可愛さを失わないのも彼女の聡い所だ。

「ヴィオレット様は嫌がると思いますよ。」

「うーん…。そうか…。」

エルダがそう言うのであれば、そうなのであろう。
本来、後宮の事は全てエルダが仕切っているのだから。

しかし…どうしたものか。
このままでは、アルミナはメイドとして清掃や洗濯などといった雑務に追われて、私に茶を淹れてくれる時間が一向に増やせないではないか…。

かと言って、皇太子付きの専属メイドなどに取り立てようものなら、他のメイド達から陰湿なイジメにあうかもしれない。
終始守れぬのであれば、中途半端な取り立ては彼女の迷惑にしかならぬだろう。

これは今、執務室に積み上がっている税収の問題よりも難しい問題だ…。

深く考え込んでいた私に、エルダが呆れた様に声を上げた。

「あの者を囲いたいのであれば、早くお手付きになさいませ。」

ぶっ…っと、エルダのあまりの物言いに美味しい紅茶を吹き出しそうになった。

「囲い…?え?お手付き…?」

意味はわかる。
寵愛を与えて、側妃や妾として召し上げろと言われたのだ。

私が…アルミナを…?

「そのご相談ではございませんでしたか?私としては側妃が1人増えても問題ございませんが…。」

「いや…アルミナだぞ?」

「はい、アルミナの話をしております。」

「だって…メイドだぞ?」

「別に珍しい事ではございません。」

実に身も蓋もない返答である。

確かに他国の王族の話を聞いていると、権力に物を言わせてメイドや侍女を囲い込む者が居ることは知っている。

私が…アルミナを…?

「いや、無いな。アルミナは平民出身だ。複雑な後宮の仕組みを理解する事は難しいだろう。」

そう。彼女の様な純粋な人間をこんな世界に引きずり込むなどあってはならない。

彼女には何の憂いもなく笑っていて欲しいのだ。



「ところでウォルター、お前もそろそろ妻を娶る気はないか?」

執務室で私が渡した資料を真面目に読み込んでいたウォルターが、面倒くさそうにこちらを見た。

その顔には「何言ってるんだ、コイツ…。」と書かれており、本人はそれを隠したり、取り繕う様子さえない。

この年若い公爵は、俺を皇太子として立てる事をしない。
まぁ、私にだけではなく、誰に対しても正直過ぎる不器用な所のある男だ。
そんな所も気に入って側に置いているのだが。

「…空耳ですね。」

「いやいや、絶対聞こえてただろう!百歩譲って、内容が聞こえなかったのであれば、丁寧に聞き返すべきであろう。」

私の指摘にさえ、溜息が返ってくる始末だ。

「一応、聞くだけ聞きますが、どこの家と我がフィールズ家を縁付けようとお考えですか?」

フィールズ家こそがこの年若い男が背負うには大き過ぎる我が国の筆頭公爵家だ。
確かにフィールズ公爵家の当主であるウォルターが、誰を娶るかによっては、国内の勢力図が大きく動きかねない。

でも、私が考えているのはそんな政治的な事ではない。

「いや…相手は平民出身のメイドだ。」

「…やはり、空耳だったようです。」

ウォルターは呆れを通り越して真顔に戻ると、先程まで読んでいた資料に視線を戻そうとする。

「いやいや、待て!空耳ではない。ウォルターにメイドを娶る気は無いかと聞いている。」

はーっとあからさまな溜息などを吐きながら、ウォルターが仕方なくこちらに視線を戻した。

「皇太子殿下のご命令でもお断り致します。いや、国王陛下からの勅命でもお断り致しましょう。」

「何故だ!まだ会ったことも無いであろう?きっとアルミナに会えば気に入ると思うぞ。清楚で慎み深く、笑顔など見ているだけで癒されるのだ。」

そうだ!まずは会ってみない事には始まらないだろう。
今度、ウォルターにアルミナを紹介する場を設けなくては。

「…何となく状況はわかりました。何故俺に白羽の矢が立ってしまったのかは謎ですが…。」

何故、ウォルターか?
そんな事、考えるまでもない。

フィールズ公爵家であれば、金銭的に苦労する事はないだろうし、王家と違い一夫一妻制だ。
平民のアルミナも、王家より幾分馴染みやすいに違いない。

それにウォルターは有能な男だし、公爵夫人という立場まであれば、王宮に招いて茶を淹れて貰う事にも支障はないだろう。

「ウォルターを信頼しての事だ。」

一言でまとめると、そういう事だ。

「いくら信頼を寄せようとも、思いを寄せる女性まで託される馬鹿がいらっしゃいますか…。」

「ウォルター、馬鹿の部分をオブラートに包み忘れたのではないか?」

私は次期国王だぞ…。

「いえ、稀に見る最低男だとか、権力の乱用男だとか、大馬鹿者だとか…そう言うのを何とかオブラートで包んだ結果、ただの馬鹿となりました。」

「真顔で言うな…怖いから。」

「まぁ先程も申し上げました様に、皇太子の想いを寄せる方の隠れ蓑とされるのは勅命であれどお断りです。それに私には妻に迎えたい人がおりますので。」

隠れ蓑…うん、適切な表現だ。
ウォルターほどいい隠れ蓑は無いと思うと余計に残念だが…。

「ウォルターの想い人は確か、既に婚約者があり先日フラれたと言っていなかったか?」

何だかウォルターが見た事も無いほど落ち込んでいる日があったが事情を一向に話さないので、国の諜報部の者を使って洗いざらい調上げて、それをネタにウォルターを揶揄ったのだ。

確か幼い頃に惚れた令嬢への想いを引きずり、両親の不慮の事故により急遽当主となった公爵家もやっと落ち着いてきたので、勇んで婚約を申し入れたところ、相手の父上から娘は既に婚約者が居ると断られた…と言う絶妙に重たい話で、私も笑い飛ばしてやらないと可哀想だと、それから1週間は会う度にその話でウォルターを揶揄って笑った事はまだまだ記憶に新しい。

「あっ、もしかして他に気になるご令嬢でも出来たか?」

この男であれば、私ほどでは無いにしても言い寄ってくる相手に不便はないだろう。
いつ新しい出会いを果たしていてもおかしくない。
それはそれで揶揄い甲斐がありそうだ。

「いえ…他のご令嬢には興味ありません。私が妻に迎えたいのは、今も昔もクリーヴス伯爵家のサラサ嬢だけです。」

「ふーん、このウォルター フィールズ公爵にそこまで言わせるサラサ嬢がどれほどの人物か、興味をそそられてならないよ。」

「人の恋路に顔を突っ込んでる暇があるなら、そのアルミナ様の件をどうにかして下さい。」

「どうにかしようと思って、ウォルターの妻に勧めていたんだけど…。」

「遠慮致します。私が自分の手で幸せにしたいと思う女性は1人だけですから。」

だから、そのサラサ クリーヴス嬢って、どんだけいい女なんだよ…。

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本編より数年前のお話です。念の為…。
どうぞ、続きをお楽しみください。
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