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自覚とタイミング
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「婚約式まで三週間しかございませんので、まずは最低限のマナーとダンスのみお伝えさせていただきます」
教育係として紹介された初老の女性、エリザベートは自己紹介を終えるとすぐにそう続けた。時間がない中なので、パーティーに関する部分のみ重点を置いて、食事のマナー、貴族の挨拶方法、姿勢や歩き方などを詰め込まれる。
エリザベートは厳しいながらも、聖女である私に対する悪意はなかった。むしろ恥をかかないよう熱心に指導してくれているのを感じて、それに応えるため懸命に学んだ。
……だけどこれは、完全に想定外だ!
「陛下、エリザベートから学んだことの復習をしておりますので、お控えいただけますでしょうか」
丁寧な口調で苦言を呈してもノアベルトは素知らぬ顔だ。夕食までの時間に本を読んでいたが、ノアベルトは部屋に入ってくるとリアを膝の上に抱きかかえた。
「リアが慣れてくれれば止めてもよいのだが、まだまだ婚約者らしい振舞いには見えない。互いに想い合っているところを見せる必要があるのだから。頑張ると言ってくれただろう?」
そう言って再び私の頬に口づける。顔が引きつったが、喉まで出かかった文句はぐっと飲みこむ。
ノアベルトはあれから触れてくることが多くなった。婚約者らしい振舞いとはお互いが望んだ婚約だという雰囲気が重要だというのだ。イスビル国に縛り付けるため便宜上に婚約者にしたとエメルド国に認識されれば、元も子もない。
招待した貴族から情報が伝播する可能性もあるのだから、お互い想い合って婚約したと国内の貴族に認知される必要がある。
もっともらしい言い分だが、楽しそうなノアベルトの様子に半信半疑だ。
膝の上に横抱きにされて、髪を撫でるだけでなく指先に口づけされる。鳥肌が立つほどの嫌悪感はないが、落ち着かなくて逃げ出したい気分だ。
そもそもこの状況、完全に流されている。このまま一気に結婚まで話が進むなんて可能性だって無きにしも非ずでは……?
異世界に召喚されて最初の目標は生き延びることだった。ノアベルトが保護してくれなければこの世界、特にイスビルで無事でいられたとは思えない。
その思惑はどうであれノアベルトには感謝しているのだが、好きかと言われればそれはまた別の話なのだ。
基本的にノアベルトは甘すぎるぐらい優しいし、好意を寄せてくれている。時々怖いこともあるが、それは心配によるものだったり、私自身を粗雑に扱うという理由からだった。そんな相手に恋心を抱かない自分はどこかおかしいのかもしれない。
誰かを好きになる余裕がなかったからじゃなくて、心のどこかが欠陥品だからなのかな……。
不意にうなじ辺りにピリッとした痛みを感じて、思考が霧散した。
「上の空だな。何を考えている?」
え、顔を合わせていないのに、何で分かるんだ?!
ノアベルトに体の向きを変えさせられて視線が合えば、目元が不機嫌そうに細められている。
「ちょっと心配になって……」
何でもないと誤魔化してもノアベルトには通じないだろう。曖昧に語尾をぼかしたが、紫水晶の瞳は先を促すようにこちらを見つめている。
「環境の変化とか立場とかいろいろ変わって……何ていうか気持ちが追い付かないみたいな?」
その言葉に嘘はなかったが、そこでリアは大事なことを見落としていることに気づいた。
「あのさ、……ノアのご両親は?」
こちらの常識は知らないが、婚約といえば互いの両親を交えて顔合わせするのが普通ではないだろうか。ノアベルトの両親が存命であれば勝手に話を進めていいとは思えない。
急に不安な気持ちが込み上げてくる。
「気にしなくていい」
それはどちらの意味だろう。いないから気にしなくていいのか、ノアベルトが対応するから気にしなくていいのか。じっと見つめていると、補足してくれた。
「先帝は罪を犯したため幽閉しているから、二度と顔を合わせることもない。母は随分前に亡くなった」
「……言わせてごめん」
「周知のことだ。気にしなくていい」
踏み込みすぎたと反省する私をノアベルトはあやすように頭を軽く撫でた。気まずい雰囲気はなく、先ほどより心のモヤモヤが薄れていることに気づいた。
あれ、何で……?
自分の心の変化に戸惑い、先ほどの会話を反芻する。ノアベルトがどこか物言いたげな表情だが、気にする余裕がない。何か大切なことを掴みかけた気がするのだ。
婚約……ノアの両親……ああ、そうだ。もしノアの両親がいれば反対される可能性を考えたんだ。
余計な感情を交えずに考え続けて、その時よぎった何かを思い出す。
婚約を反対する存在がいないことに、私は安堵しなかっただろうか。
その思考に思わず目を瞠った。それはつまりこの状況が、ノアベルトの婚約者でいることが嫌ではないということではないのだろうか。
え、じゃあ私は無意識にノアのことが好きだと思っているってこと?
呆然としているうちにノアベルトは私の手を握り締めて言った。
「他には何が不安だ?環境の変化は如何ともしがたいが、私がリアを想っている気持ちは変わらない。出会った日からずっと愛している」
躊躇いのないその言葉に心がそわそわするが、冷静な自分が容赦なく指摘する。
人の気持ちなんていつかは変わる。
私が人を好きにならないのは、その後のことを考えてしまうからだろう。その時は本物でも終わりがあって苦しい思いをするぐらいなら最初からいらない。
だけどもしも終わりがないのなら、そう信じられるなら、私は――。
「……ノアの気持ちを受け入れなかったら、私を殺す?」
試すような問いは相手の気持ちを疑うような失礼なものだろう。だけどノアベルトは不快そうな感情を見せずに即答した。
「殺さない。だが手放すつもりはない」
一切の躊躇のない答えは執着めいていて少し怖いけれど、それ以上の安心感を与えてくれる。
苦しいのも傷つくのも嫌だけど、どうせもう逃げられないんだよな……。だったら素直に受け入れてもいいんじゃないか?
ノアベルトは欲しい言葉と溢れるほどの好意をくれた。戸惑いもあったが、それをどこかで嬉しく感じていたのも事実なのだ。そしてノアベルトは私の性格を咎めず、矯正しようともしなかった。
それが何よりも心地よい安心感を与えてくれていたのだと思う。
「ノア、私も……ノアのこと……好きだと思う」
ノアベルトの好意を信じたい、一緒にいたいという気持ちは一度自覚してしまえば疑うべくもなかった。
勇気を出して告げたものの、言葉だけでは伝わらないかと思ってノアベルトの返事を待つことなく、自分から頬にキスをした。
っ、もう限界!これ以上は無理だ!!
顔の暑さから真っ赤になっているのは間違いなく、恥ずかしさと僅かな恐怖から顔を上げられない。
冷たい手が頬に当たり、顔を持ち上げられて目があった。
「リア」
困ったように眉を寄せるノアベルトを見て、間違ったことをしてしまったのかと不安になった。以前も勝手にキスをして怒らせたが、今回も謝ったほうが良いのだろうか。
それを口にする前に、ノアベルトから強く抱きしめられた。
「リア――何て可愛いらしいことをする」
その言葉に安心して、ぎゅっと抱きしめかえしてみると狼狽したような声が上がった。
「――!っ、リア?!」
顔を上げると、ノアベルトは焦ったような表情を浮かべている。
「……リア、甘えてくれるのは嬉しいが無理はしなくていい。怖がらせてしまったな」
触れようと伸ばした手を止めたノアベルトを見て、何か噛み合ってないような気がした。
「怖がってなんかないよ……。何か間違ったことした?」
「私にとっては嬉しいことだった。ただ私の機嫌を取るためにこんなことしなくていい」
「……機嫌なんか取ってない」
自分でも驚くぐらい尖った声が出た。ちゃんと言葉と行動で示したのに、ちっとも伝わっていないようだ。
これまでの自分の態度が悪いのだと分かっていても、信じてもらえないことは悔しいし辛い。
「だが……リアが望まないのにずっと傍に置くと言ったからではないのか?」
確かにタイミングが悪かったのかもしれない。先ほどまで自分を奮い立たせていた勇気がしぼみ、気持ちを伝えてしまったことが間違いだった気がした。
「違うけどもういい。離して」
ノアベルトから離れようとするが、強い力で引き寄せられる。
「リア、待ってくれ。本当に、私は思いあがっていいのか?」
嫌だと拒否したかったが、期待に満ちた目は子供のようにまっすぐでいつもよりずっと輝いていて綺麗だと思った。反抗的な気持ちがすっと収まり、気恥ずかしさを堪えて小さな声で告げる。
「…ノアのこと、好きだよ」
恥ずかしさに目をつぶると、柔らかい感触が唇に触れる。何度も何度も優しく触れては離れるを繰り返す。ようやく収まって目を開けると、ノアベルトの柔らかい笑みがあった。
「リア、愛してる。こんなに嬉しいことは初めてだ」
胸がきゅっと苦しくなって、これが愛おしいという気持ちなのだろう。嬉しくてちょっと切なくて心が満たされる感覚に私は自然と笑みを浮かべていた。
教育係として紹介された初老の女性、エリザベートは自己紹介を終えるとすぐにそう続けた。時間がない中なので、パーティーに関する部分のみ重点を置いて、食事のマナー、貴族の挨拶方法、姿勢や歩き方などを詰め込まれる。
エリザベートは厳しいながらも、聖女である私に対する悪意はなかった。むしろ恥をかかないよう熱心に指導してくれているのを感じて、それに応えるため懸命に学んだ。
……だけどこれは、完全に想定外だ!
「陛下、エリザベートから学んだことの復習をしておりますので、お控えいただけますでしょうか」
丁寧な口調で苦言を呈してもノアベルトは素知らぬ顔だ。夕食までの時間に本を読んでいたが、ノアベルトは部屋に入ってくるとリアを膝の上に抱きかかえた。
「リアが慣れてくれれば止めてもよいのだが、まだまだ婚約者らしい振舞いには見えない。互いに想い合っているところを見せる必要があるのだから。頑張ると言ってくれただろう?」
そう言って再び私の頬に口づける。顔が引きつったが、喉まで出かかった文句はぐっと飲みこむ。
ノアベルトはあれから触れてくることが多くなった。婚約者らしい振舞いとはお互いが望んだ婚約だという雰囲気が重要だというのだ。イスビル国に縛り付けるため便宜上に婚約者にしたとエメルド国に認識されれば、元も子もない。
招待した貴族から情報が伝播する可能性もあるのだから、お互い想い合って婚約したと国内の貴族に認知される必要がある。
もっともらしい言い分だが、楽しそうなノアベルトの様子に半信半疑だ。
膝の上に横抱きにされて、髪を撫でるだけでなく指先に口づけされる。鳥肌が立つほどの嫌悪感はないが、落ち着かなくて逃げ出したい気分だ。
そもそもこの状況、完全に流されている。このまま一気に結婚まで話が進むなんて可能性だって無きにしも非ずでは……?
異世界に召喚されて最初の目標は生き延びることだった。ノアベルトが保護してくれなければこの世界、特にイスビルで無事でいられたとは思えない。
その思惑はどうであれノアベルトには感謝しているのだが、好きかと言われればそれはまた別の話なのだ。
基本的にノアベルトは甘すぎるぐらい優しいし、好意を寄せてくれている。時々怖いこともあるが、それは心配によるものだったり、私自身を粗雑に扱うという理由からだった。そんな相手に恋心を抱かない自分はどこかおかしいのかもしれない。
誰かを好きになる余裕がなかったからじゃなくて、心のどこかが欠陥品だからなのかな……。
不意にうなじ辺りにピリッとした痛みを感じて、思考が霧散した。
「上の空だな。何を考えている?」
え、顔を合わせていないのに、何で分かるんだ?!
ノアベルトに体の向きを変えさせられて視線が合えば、目元が不機嫌そうに細められている。
「ちょっと心配になって……」
何でもないと誤魔化してもノアベルトには通じないだろう。曖昧に語尾をぼかしたが、紫水晶の瞳は先を促すようにこちらを見つめている。
「環境の変化とか立場とかいろいろ変わって……何ていうか気持ちが追い付かないみたいな?」
その言葉に嘘はなかったが、そこでリアは大事なことを見落としていることに気づいた。
「あのさ、……ノアのご両親は?」
こちらの常識は知らないが、婚約といえば互いの両親を交えて顔合わせするのが普通ではないだろうか。ノアベルトの両親が存命であれば勝手に話を進めていいとは思えない。
急に不安な気持ちが込み上げてくる。
「気にしなくていい」
それはどちらの意味だろう。いないから気にしなくていいのか、ノアベルトが対応するから気にしなくていいのか。じっと見つめていると、補足してくれた。
「先帝は罪を犯したため幽閉しているから、二度と顔を合わせることもない。母は随分前に亡くなった」
「……言わせてごめん」
「周知のことだ。気にしなくていい」
踏み込みすぎたと反省する私をノアベルトはあやすように頭を軽く撫でた。気まずい雰囲気はなく、先ほどより心のモヤモヤが薄れていることに気づいた。
あれ、何で……?
自分の心の変化に戸惑い、先ほどの会話を反芻する。ノアベルトがどこか物言いたげな表情だが、気にする余裕がない。何か大切なことを掴みかけた気がするのだ。
婚約……ノアの両親……ああ、そうだ。もしノアの両親がいれば反対される可能性を考えたんだ。
余計な感情を交えずに考え続けて、その時よぎった何かを思い出す。
婚約を反対する存在がいないことに、私は安堵しなかっただろうか。
その思考に思わず目を瞠った。それはつまりこの状況が、ノアベルトの婚約者でいることが嫌ではないということではないのだろうか。
え、じゃあ私は無意識にノアのことが好きだと思っているってこと?
呆然としているうちにノアベルトは私の手を握り締めて言った。
「他には何が不安だ?環境の変化は如何ともしがたいが、私がリアを想っている気持ちは変わらない。出会った日からずっと愛している」
躊躇いのないその言葉に心がそわそわするが、冷静な自分が容赦なく指摘する。
人の気持ちなんていつかは変わる。
私が人を好きにならないのは、その後のことを考えてしまうからだろう。その時は本物でも終わりがあって苦しい思いをするぐらいなら最初からいらない。
だけどもしも終わりがないのなら、そう信じられるなら、私は――。
「……ノアの気持ちを受け入れなかったら、私を殺す?」
試すような問いは相手の気持ちを疑うような失礼なものだろう。だけどノアベルトは不快そうな感情を見せずに即答した。
「殺さない。だが手放すつもりはない」
一切の躊躇のない答えは執着めいていて少し怖いけれど、それ以上の安心感を与えてくれる。
苦しいのも傷つくのも嫌だけど、どうせもう逃げられないんだよな……。だったら素直に受け入れてもいいんじゃないか?
ノアベルトは欲しい言葉と溢れるほどの好意をくれた。戸惑いもあったが、それをどこかで嬉しく感じていたのも事実なのだ。そしてノアベルトは私の性格を咎めず、矯正しようともしなかった。
それが何よりも心地よい安心感を与えてくれていたのだと思う。
「ノア、私も……ノアのこと……好きだと思う」
ノアベルトの好意を信じたい、一緒にいたいという気持ちは一度自覚してしまえば疑うべくもなかった。
勇気を出して告げたものの、言葉だけでは伝わらないかと思ってノアベルトの返事を待つことなく、自分から頬にキスをした。
っ、もう限界!これ以上は無理だ!!
顔の暑さから真っ赤になっているのは間違いなく、恥ずかしさと僅かな恐怖から顔を上げられない。
冷たい手が頬に当たり、顔を持ち上げられて目があった。
「リア」
困ったように眉を寄せるノアベルトを見て、間違ったことをしてしまったのかと不安になった。以前も勝手にキスをして怒らせたが、今回も謝ったほうが良いのだろうか。
それを口にする前に、ノアベルトから強く抱きしめられた。
「リア――何て可愛いらしいことをする」
その言葉に安心して、ぎゅっと抱きしめかえしてみると狼狽したような声が上がった。
「――!っ、リア?!」
顔を上げると、ノアベルトは焦ったような表情を浮かべている。
「……リア、甘えてくれるのは嬉しいが無理はしなくていい。怖がらせてしまったな」
触れようと伸ばした手を止めたノアベルトを見て、何か噛み合ってないような気がした。
「怖がってなんかないよ……。何か間違ったことした?」
「私にとっては嬉しいことだった。ただ私の機嫌を取るためにこんなことしなくていい」
「……機嫌なんか取ってない」
自分でも驚くぐらい尖った声が出た。ちゃんと言葉と行動で示したのに、ちっとも伝わっていないようだ。
これまでの自分の態度が悪いのだと分かっていても、信じてもらえないことは悔しいし辛い。
「だが……リアが望まないのにずっと傍に置くと言ったからではないのか?」
確かにタイミングが悪かったのかもしれない。先ほどまで自分を奮い立たせていた勇気がしぼみ、気持ちを伝えてしまったことが間違いだった気がした。
「違うけどもういい。離して」
ノアベルトから離れようとするが、強い力で引き寄せられる。
「リア、待ってくれ。本当に、私は思いあがっていいのか?」
嫌だと拒否したかったが、期待に満ちた目は子供のようにまっすぐでいつもよりずっと輝いていて綺麗だと思った。反抗的な気持ちがすっと収まり、気恥ずかしさを堪えて小さな声で告げる。
「…ノアのこと、好きだよ」
恥ずかしさに目をつぶると、柔らかい感触が唇に触れる。何度も何度も優しく触れては離れるを繰り返す。ようやく収まって目を開けると、ノアベルトの柔らかい笑みがあった。
「リア、愛してる。こんなに嬉しいことは初めてだ」
胸がきゅっと苦しくなって、これが愛おしいという気持ちなのだろう。嬉しくてちょっと切なくて心が満たされる感覚に私は自然と笑みを浮かべていた。
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