強請り屋 悪魔の羽根顛末

柚緒駆

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留守番電話

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 海崎邸を出ると、早足でクラウンに戻った。運転席に乗り込み、すぐエンジンをかける。助手席にジローが乗り込んで膝を抱えた。最後にフォックスが乗り込むと、即アクセルを踏み込む。

「おまえ、知ってたのか」

 フォックスがシートベルトを締めながら言う。俺はハンドルを回しながら答えた。

「何が」
「海崎志保と篠生幸夫が一緒にいるってことをだ」

「知っちゃいない。まあ他に考えられなかったけどな」
「同じことだろうが!」

 クラウンはスキル音を上げながら交差点を右折する。

「いま篠生幸夫のところに向かってるのか」

 静粛性の高いクラウンの中で、フォックスの声がうるさい。

「ああ、そうだ。おそらく家にはいないだろうが、いないことを確かめる」

 律儀にそう答えてやった。やっぱり懐に金があると違うな。気分が前向きになるし、余裕が出来る。

「……もし、いたらどうなる」
「あ?」

 俺は一瞬ルームミラーで、後部座席のフォックスを見た。何やら難しい顔で考え込んでいる。

「もし家に篠生幸夫がいたら、そのときにはどうなるんだ」
「そりゃ海崎志保を連れ去ったのが、篠生幸夫じゃない可能性が出て来るってことだな。アリバイ次第だが」

「篠生幸夫にアリバイはないと見ているのか」

「アリバイがないことは問題じゃねえよ。日本中が村の中で生活してた時代ならともかく、いまは隣に誰が住んでるか知らないのも珍しくない。アリバイのない時間帯があるのは当然だ。逆に丸一日アリバイがあるヤツなんか、怪しいとしか言いようがない」

「それは確かにそうだ」

「けど人間ってのはおかしなもんでな、何かを隠そうと思ったら、その部分だけじゃなく全部隠したくなる。だからアリバイ工作なんぞ始めたら、うっかり二十四時間アリバイを作ったりしちまうのさ。昨日の夜から今朝までの時間帯、篠生幸夫にきっちりアリバイがあったりすれば、逆に儲けもんだ」

「なるほど、アリバイ工作の跡があるなら、それを崩しさえすればいいのか」
「まあ、そういうこった」

 フォックスはようやく静かになった。これで俺も運転に集中できる。と思ったら。

「笹桑、何でさっきから黙ってるんだ」

 フォックスが笹桑に話しかけている。だが返事がない。窓の外を見ているようだ。

「おい、笹桑?」
「……無言モード」

 笹桑は小さくつぶやいた。

「無言モード? 何それ。遊んでんのか」

 すると笹桑は振り返り声を上げた。

「ちーがーいーますー! だってみんな帰って来ても、誰もただいまって言わなかったでしょ! だから自分だって何も言わなくたっていいじゃないですか! だから無言モードなんです!」

 完全に駄々っ子の言い草である。

「丁度いい。しばらく黙ってろ」
「あー! 五味さんひーどーいー!」

 結局騒ぐんじゃねえか。ああ面倒臭え。俺はアクセルを踏み込んだ。


 到着したのはもう夕方、日も傾き空に赤みが差した頃。篠生メンタルクリニックは、三階建ての建物の二階部分にある。一階と三階は篠生と妻の暮らす住居部分だ。今日は日曜、休診日。家にいてもおかしくはない。だがいないはずだ。でなければ、海崎志保を一人で放置しているということになる。篠生幸夫が、そんな馬鹿でもわかる危険な真似をするヤツだとは思えない。俺は駐車場にクラウンを停め、篠生邸の一階玄関部分に向かった。フォックスが後ろに続く。

 だが押された呼び鈴に応じてドアを開けたのは、まごう事なき篠生幸夫本人だった。

「おや、あなたは。どうしました。彼の容体が急変でもしましたか」

 俺は自分の顔が引きつっているのを感じながら、口元を何とか持ち上げた。しかしすぐには言葉が出てこない。

「……あ、いや、篠生先生」
「はい、何でしょう」

 考えろ、何か考えろ、この腐れ脳みそが。

「えー、実はですね、その、いまちょっと人を探していまして」
「はあ」

「それで、その、どうもこの辺にいるのではないかと思われる節がありましてですね」

 俺がたどたどしくそこまで話したとき、篠生幸夫の向こう側から甲高い声がした。

「誰? 誰なの?」

 篠生が振り返る。その肩越しに、愕然とした表情で目を見開く女の姿が見えた。

「幸夫さんを連れて行くの?」
「違うよ、香苗。患者さんのご家族だ」

 そうか、これが篠生幸夫の女房なのか。だいぶ頭の具合が良くないとは聞いているが。そう考えていた俺に、篠生香苗はズンズンと近づいて来る。すると篠生幸夫は足でドアが閉じるのを防ぎながら、香苗を抱きかかえて動きを止めた。手慣れた感じだ。

「幸夫さんを連れて行かないでください」

 香苗は釣り上がった目で俺をにらみつけると、涙を流した。

「お願いです、連れて行かないで」
「大丈夫、何処にも行かないから大丈夫だよ」

 そう優しくつぶやきながら、篠生幸夫は俺に目を向けた。

「申し訳ない、今日は妻の調子が悪いんです。患者さんのことでないなら、またの機会にしてもらえませんか」
「ああ、はい、それでは一つだけ。先生は昨夜何処かに行かれましたか」

「いいえ、ずっと家にいましたが」
「そうですか、わかりました」

 俺がそう答えると、篠生幸夫は会釈をしながらドアを閉めた。なんだかホッとした気分になりながら、篠生邸に背を向ける。だがふつふつと、何か黒い物が胸の奥に湧き上がって来た。思わずクラウンのタイヤを蹴り飛ばす。

「どう思う」

 フォックスのその問いに答えず、運転席に乗り込んだ。フォックスも後部座席に乗り込む。俺はエンジンをかけ、タバコを一本咥え、シガーライターで火を点けた。

「どうもこうもねえな」

 笹桑が何食わぬ顔で後ろの窓を開けたのをミラーで見て、嫌みったらしくデカい煙の塊を一つ吐いてやった。

「篠生幸夫は家にいる。それも女房と一緒だ。そして昨夜のアリバイはない。クソみたいな現実ってヤツだ」
「あの家の中に海崎志保がいるんじゃないか」

 フォックスは考え込みながらそう言ったが、ルームミラーに映るその顔に、自信は見られない。俺はうなずいた。

「確かに可能性はゼロじゃない。だがどうやって調べる。裁判所は令状を出してくれないぞ。力尽くで踏み込むか、それとも怪盗よろしく忍び込むか。どっちも俺はご免だな。それに、だ」

 タバコの煙を大きく吸い込み、飲み込む。

「警察だって海崎志保と篠生幸夫の関係は知ってるんだろ。なら海崎志保が拳銃と警察手帳を奪って逃走したとバレた時点で、この家は家宅捜索されるに決まってる。篠生幸夫がそれに気付かないとんでもない馬鹿か、もしくはあの家が推理小説に出て来るトリックハウスだとでも言うんじゃない限り、わざわざここに隠すとは思えない」

「だったら、いま考えられる可能性は何だ」

 フォックスの目には、にらむと言うより縋るような気配があった。

「篠生幸夫は本当に海崎志保の失踪に関わっていないか、そうじゃないなら」俺はクラウンのステアリングを回しながら、アクセルを静かに踏み込んだ。「海崎志保はとっくに殺されてるか、ってとこだ」


 事務所に戻る途中で寂れたファミレスを見つけたので、そこで夕食を摂ることにした。ジローはもちろんカレーライスだ。しかし『野菜ゴロゴロカレー』というメニューがあったので試しに注文してみたところ、その名の通りニンジンやジャガイモやブロッコリーの塊がゴロゴロと入ったカレーが出て来たのだが、結果として何の躊躇もなくジローはむさぼり食った。こいつはカレーという枠内にさえ収まれば、何でも食うのかも知れない。もしかして、ジャムパンにカレーかけても食うだろうか。

「あれ、食べないんすか、先輩」

 笹桑の声に向かいの席を見ると、フォックスは目の前の親子丼に箸をつけていなかった。難しい顔で考え込んでいる。その目が突然こちらを見た。

「さっきの二つの可能性だが」

 周囲には他の客もいる。それを気にしてだろう、フォックスは小声で話しかけた。

「前提条件が付くんじゃないのか」
「ああ」俺は答えた。「何の前提条件も付かない可能性なんてねえよ」

「親子丼食べないんなら、自分もらってもいいっすよ」

 フォックスの隣の席の笹桑が、そっと親子丼に手を伸ばす。カルボナーラ大盛りを食っておいてこれである。どんな胃袋してやがるんだ。しかしフォックスは笹桑の手を叩いた。

「他に共犯者がいなければ、という前提だな」
「まあな。だが、いまの段階でそれを考え出したら、可能性なんて無限大に広がる。キリがない」

「可能性はしらみ潰しに消して行くしかないだろう」

 何とも刑事らしい発想だ。思わず鼻先で笑ってしまった。

「この人数でか? 警察手帳も捜査令状もなしに? 無茶言うなよ」
「じゃあどうするんだ。決め打ちか。もし間違っていたらどうする」

 俺は胸ポケットからタバコを取り出しかけて、全席禁煙だったことを思い出して戻した。いまは懐に金が入っている。無用のトラブルに巻き込まれないためにも、マナーは守らないとな。

「何か勘違いしてないか、アンタ」
「どういう意味だ」

「俺は犯罪の解決に興味はない。海崎志保に食いつけりゃそれでいい。美味い汁が吸えりゃいいんだよ。今回のアンタの件は、その過程で寄り道するだけで、真相はどうで誰が主犯か共犯かなんざ、最初からどうでもいい話だ。そういうのは警察に戻ってからやってくれ」

 フォックスは目にあからさまな軽蔑を浮かべると、突然親子丼を手に取り、もの凄い勢いで食べ始めた。笹桑は物惜しげにそれを見ている。ジローは膝を抱えて遠くを見つめ、俺はコーヒーを前にタバコを吸うことばかり考えていた。


 盛大に思う存分タバコを吸いながら、俺はクラウンを走らせた。四つの窓は全開だ。笹桑もフォックスも黙っている。いい傾向だ、そのまま石にでもなれ。などと思っていたのだが。

「着信チェックっすか」

 笹桑がフォックスの手元をのぞき込んだ。どうやらスマホを見ているらしい。

「本部から鬼電。まあしょうがないけどな。……ん? 誰だこれ」
「非通知っすか」

「いや、知らない番号だ。留守電が入ってる」

 そう言ってスマホを耳に当てた。その途端。

「……ああっ!」

 突然上がった大声に、一瞬ハンドルを取られそうになった。

「ビックリさせんなよ、危ねえだろうが!」

 しかしルームミラーの中のフォックスは、こちらに目もくれず呆然としている。

「しまった。迂闊だった」
「何すか。どうしたんすか、先輩」

 心配げな笹桑の言葉にも反応せず、しばらくスマホを見つめていたかと思うと、フォックスはいきなりそれを俺の耳元に寄せた。

「これを聞け」
「おい、何だよ」

「いいから聞け!」

 スマホから聞こえてくるのは、留守番電話のメッセージ。

「海崎志保です。あなたにお渡ししたい物があります。今夜八時、これから言う場所に来てください……」

 俺の脳裏にあのときの光景が浮かぶ。海崎志保のマンションの応接間、テーブルの上に置かれたフォックスの名刺。電話番号が書かれていたのだ。

「いま何時だ」

 口に出しながらダッシュボードの時計を見る。七時四十五分。

「間に合うか?」

 そう問うフォックスに俺は怒鳴った。

「間に合う訳があるかあっ!」

 強引に車線変更し、交差点を左折する。スキル音を残し、クラウンはテールをスライドさせた。海崎志保は生きている。いや、少なくともこの留守電が吹き込まれた時点では生きていた。けれど。

 これはマズいことになっているんじゃないのか。猛烈な胸騒ぎがしやがる。俺はガキとオカルトが大嫌いなのに。


 そこにクラウンが停まったとき、ダッシュボードの液晶時計は、デジタルに八時二十一分を示していた。指定されたのは、古い県営住宅の団地。明かりが点いているのは半分くらいの部屋だろう。

「五棟って言ってたな」
「ああ、五棟で間違いない」

 フォックスはそう言ったものの、肝心の棟番号がよくわからない。建物の側面に番号が書かれてあるはずなのだが、暗くてよく見えないのだ。それに建物は番号順に一列に並んでいる訳でもないようだ。

 俺たちは手分けして右往左往しながら歩き回り、何とか五棟を見つけた。ここは明かりの点いている部屋が特に少ない。四分の一程度だろうか。留守電のメッセージ通りなら、海崎志保は向かって左側の階段最上階の踊り場にいるはずだ。

 だが俺たちは階段に上れなかった。上る必要もなかった。海崎志保が、いや、かつて海崎志保だったはずの肉の塊が、入り口の前に横たわっていたのだから。フォックスの手にするペンライトの中に浮かび上がったその顔は、多少醜く崩れてはいたものの、おそらく本人に間違いない。黒い薄手のコートを羽織り、中はジャージ姿と思われた。

「今のうちに探せ」

 その言葉の意味が理解できなかったのだろう、フォックスは愕然とした顔のまま、俺を見つめた。

「拳銃と手帳を探すんだよ」
「いや……だが……現場保存が」

 俺はフォックスの襟首をつかむと、怒鳴り散らしたい気持ちを押さえながら顔を寄せた。

「いいか、よく聞け。手袋をしろ。したら拳銃と警察手帳を探せ。見つけたら県警本部に連絡するんだ、海崎志保の死体を発見しました、ってな。後はパトカーが来るまでに、いままで連絡しなかった言い訳を考えとけ。さあ、やれ。いますぐだ」

 うなずくフォックスの目には怯えが見えた。しかし言われた通り、手袋をして海崎志保のコートをまさぐる。

「死体を見るのなんぞ、初めてじゃないだろうが。まったく」

 思わず口に出してしまったが、このつぶやき声が他の誰かに聞かれるかも知れないのだ。俺は奥歯を噛みしめた。やがてフォックスはヨロヨロと気の抜けたように立ち上がった。その両手に何かを持って。

「……見つけた」

 片手には警察手帳と拳銃があった。もう片方の手、ペンライトを握る手には、白い紙が二枚。フォックスと俺の名刺だ。すっかり忘れていた。これが警察に見つかってたら、ヤバいところだった。自分の名刺を胸のポケットに戻す。

「じゃあ、後はアンタの仕事だ。俺たちはここにはいなかった。それでいいよな」

 念を押して背を向けようとした俺を、フォックスの声が引き留める。

「私が殺したのだろうか」

 声が泣いていた。俺は苛立ちが大声にならないよう、可能な限り声を絞った。

「だったら話は簡単なんだがな。殺したのはアンタじゃない。別のヤツだ。そうじゃなきゃ俺が困るんだよ」

 それだけ言って背を向けた。後ろでフォックスの県警本部に電話する声が聞こえる。これで一件落着だ。まあ海崎志保から金を吸い取る計画は、すべておじゃんになった訳だが。さて、これからどうするか。とりあえず海崎惣五郎には経緯を報告してやろう。金の分の仕事はしないとな。
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