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第4章(終章)

4運命の2人

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何度となく繰り返す口付けは、少しづつ深くなっていく。歯列をなぞられて、舌が口腔を犯していくみたいだ。
繋いでいた両の手の片方が解かれて、そっと頭を撫でられる。俺より大きな手、長い指そして剣を長く訓練してきた事の分かる手のひらが、頬を撫で鎖骨を触れていく。

キュッと摘まれた胸の先端に、びくりと反応してしまう。
「あ……」
理性のある時に抱かれることへの羞恥。それでも、本能ではなく自分の意思で抱かれることへの喜び。
捏ねられ、弾かれる度に震える身体。ツンと主張し始めたころにジェイの顔が下がって行った。
「ジェ…イ?あ、ん」
舐められる。吸い付かれ転がされてる。じんと痺れてしまうような不思議な感覚。女の子じゃないのに、こんなに所を触られて気持ちよくなるなんて、変じゃない?
「全部、甘いな」
ボソリと呟いた、ジェイの声。

「そんな、わけ……ひぁ」
オメガの自分の雄は、多分普通の男達より小さいのだ。それでも自己主張をし上を向いていた。先端からたらたらと零れ始めた。もどかしくて太ももをすり合わせた途端に両足が開かれてジェイにぎられてしまった。
「ま、待って」
親指でグリグリといじられると、いやらしい水音が聞こえてきた。直ぐに上下にさすられる手の動きが早くなって、グチュグチュと恥ずかしいのに耳が音をひろってしまう。
「あ、あ……やぁ」
出ちゃ、うと思った時にキュッと根元を握られた。


「ど、して?」
イキたい。イキたいのに、なんで……?思わず自分の手を伸ばす。ジェイがさらに下がって生あたたかい感触に体が震える。掴まれてた手が離されて慌ててしまう。

「今離したらでちゃ……口離して」
「ひゃだ……」
そう言って吸い上げられた。
あああ、背中に痺れがきて思わず仰け反る。
視界がちかちかと点滅して、足先まで痺れていく。
口を離されてからも、ビュクッと小刻みに溢れてくる。それをさらに親指に擦り付けジェイは舌で舐めて笑った。
ゾクリと震える。

「──やっぱり、ライラは全部甘い」

後ろから、溢れだした蜜が自分の興奮を伝える様で逃げたくなる。少し、ほんの少しだけ逃げようとした。
すぐに背中から抱きしめられて、四つん這いで少し押さえつけられるような体制に変わった。双丘の割れ目をなぞる指がもどかしい。溢れてビショビショの後に指が押し入ってきた。

「ン……」
指が中を刺激する。でも足りない。もっともっと奥へ、ちょうだい。振り返り見つめていると瞳が潤んでしまう。視線が合った瞬間にジェイが優しく笑う。そして、項に唇が触れた。
その瞬間に歓喜とともに恐怖も混ざる。本当に……番になってくれるの?

「怖い?理性があるうちに言っておくよ」
耳に唇が微かに触れる。
「逃がさない。それに……ほら、フェロモンも溢れ始めた」

「分かんないけど──ヒートが、くるかも」
「ああ。番になろう。愛してるライラ。君が何者でも、君しかいらないんだ」

熱い。身体中が熱くて、胸がいっぱいになっていく。
───この人が欲しい。

「ジェイ───お願い俺だけみて。ずっと好き。好き」
指が抜かれて、熱いものの先端が後孔に触れてゆっくりと入ってきた。
もどかしい。

「おく、はや……くぅ」
「煽るな」
硬さと重量を増した熱杭が、一気に押し込まれた。

「は、ン……あ」
俺の中に注いで。全部俺をあげるから。
ビクッビクッと震える体。引き抜かれそうになって、思わず締め付けてしまう。

「く、ライラ……やばい。力抜いて」
「わかんない……」

項を舐められて、ふっと力が緩むと律動が始まった。

余裕なんてない。ただ離れたくないだけ。

こんな俺を求めてくれる。愛しさが溢れて、涙が流れていく。ぶわりとフェロモンが濃くなっていく。多分もう本能に染まる。

「ジェイ。ジェイ……愛してる。捨てないで───お願い噛んで」

項に牙がくい込んでいるみたい。
痛い。痛いのに……幸せ。体の中が、血液?体液なのかな?塗り替えられていくみたい。全身が悦に、歓喜している。
愛してる。

この人のモノになりたい。


そして、そこからの記憶はない。
どれだけの時間抱き合ったのか……分からないくらい求めあったんだと思う。


目が覚めた時には、うさぎ亭の自分の部屋にいたのだから。


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