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第4章 学園入学準備

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この世界は1年が360日。
1~12の月があって1ヶ月が30日と決まっている。
日本で言う1週間は、6日間。
だから、毎月、5週間。
みずかぜつちが平日の4日間。
つきほしは、日本の土日の部分で連休だ。
1週が6日間×5週のため、どの月も日にちと曜日が固定になる。毎年同じ組み合わせなので誕生日の曜日は固定される。
面白いよね。


そして、学園は4の月から始まる。日本の小説が原作だもんね。
そして、来年の3月までに15の誕生日を迎える者が入学する。

僕は、12の月に15歳になる。
5つ上のロイド兄様は、すでにお父様の手伝いを始めて領地経営を手伝ったり、騎士としても辺境を支えている。
ダレン兄上は、3の月に卒業して王都の邸にいる。僕が卒業するまで、こちらで領地経営の勉強をしつつ、僕の護衛も兼ねるみたい。
もう、心配症だな。ユーリも来てくれたのに。

そして、僕は入寮の準備を王都の邸でしている。

いよいよ、始まるんだ。
憧れの世界。

相変わらず認識阻害メガネをかけている。身長は一応伸びた。
でも、160センチに届いてないけど。まだ成長期だ。きっと伸びると信じてる!
髪の毛は、兄様達に伸ばすように言われて(魔力保持に役立つんだって)背中の中ほどまである。炎の精霊 イフリート様の三つ編み姿に憧れて、一本の三つ編みにしている。リート様が嬉しそうに笑って、髪留め用に紅色の石付きのリングを頂いた。
だから、右手の指のリングは返したんだ。僕、加護は嬉しいんだけど、アクセサリーでジャラジャラになりそうだったから。
髪留めの方に加護をつけてもらったけどね。
ディーネ様のイヤーカフは目立たなくて好きだなぁって思わずぼやいたら、腕のバングルからイヤーカフに変えてくれたの。
5mmのプラチナのカフに紺色と緑とブラウンの細いラインが入っててかっこいいんだ。
だって、メガネモブが成金みたいじゃドン引きされるよね?

精霊の森で、リート様、ディーネ様、それにシルフィ様、ノーム様が魔術の家庭教師になってくれた。
もう、豪華過ぎる!
聖属性も使えるようになってきた。それでも知られては駄目だからと、4属性の方を頑張っている。

フェルは、本当に番犬って感じ。フェルと寝るようになって、悪夢の回数はグッと減った。熱がたまに出るのって、知恵熱かな?
もちろん、その時はディーネ様とフェルが冷やしてくれるし、お父様も顔を見にきてくれる。
申し訳ないし、情けないけど、心配してもらえるのが嬉しい。

そのお父様に中々会えなくなるのは寂しい。

でも、この3年で成長して役に立つぞ!と奮起する。

スピカに会えるかな?きっと、可愛いんだろうなぁ。ピンク色の髪に瞳だからすぐ分かると思う。
小説通りだと、レグルス殿下と恋に落ちるけど。

IF STORYを選ぶかも知れない。

シリウス様も無事に殿下の護衛に決まり、殿下の隣の部屋に入寮するはずだ。
側近兼同級生の攻略対象が、2人いる。彼らも殿下と同じ階になるんじゃないかな?
僕は、まだ会った事がない。

カストル・ローランド
側近・宰相の息子
濃紺・紺眼
未来の宰相になるだろう、秀才。

ソレイユ・クラーク
側近護衛・騎士団長の息子
赤髪・オレンジ色の瞳
騎士団長の息子らしく、剣の腕が半端ないらしい。

シリウス様と殿下は、もちろんこの2人と友人だ。

紹介してもらえるかな?


それでもワクワクする。いよいよ、目の前で恋愛が、始まるわけだし。入学式の前日なんて眠れないかも。

いけない。荷物をまとめて置かないと。
明日寮の部屋割りを確認に行ったら、鍵を受け取る。その後は、荷物を運び入れる。なるべく早めに荷物を運び入れないと、今度は荷ほどきをして収納しないといけないから、それがまた時間がかかり大変そう。

今後、1人で暮らすようになっても大丈夫にならないとね。
この3年は、僕の生活力を上げる大切な3年間になるんだ。

5人目の攻略対象は隣国の王子様だ。
アルファルド・グランデ
留学生・隣国の第2王子

確か目立たないように留学して来るはず。

1人で図書館に行く事が多くそこで、スピカとの出会いイベントが起きて──

スピカは、誰を選ぶのか?
まずは、スピカをこっそり探そう。

はぁ、楽しみ過ぎる。

ダレン兄様が制服も届いたって言ってたから、後でこっそり着てみようかな?
入学式まで、まだ1週間くらいあるんだよね。
張り切り過ぎってダレンお兄様に笑われるかな?

トントン、ドアをノックされる。

「はい。どうぞ」
ゆっくりとドアが開いた。

「ルナ。今、大丈夫?」 
長い銀髪を頸辺りでグリーンの飾り紐で1つに結んでる。
身長がさらに伸びた、紫の瞳の人──シリウス様だ。

見上げてしまうのは、仕方ない。
180センチ弱かな?
今14歳の殿下は、170ちょっとなんだけど…どんどん差をつけられそう。


「どうして、ここに?護衛で忙しいのではありませんか?」

シリウス様が、にっこり笑う。

「殿下は、側近候補のカストルとソレイユに会っているよ。必須授業をどうするか話し合うみたいだった。3人とも入寮の準備が終わってたし、暇をもらったんだ。
ようするに、ルナの手伝いに来たんだ。ルナ、俺の隣の部屋だからね」

──え?どう言う事?













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