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第3章

第36話 戦争勃発

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「大変です!帝国がミルネ共和国に宣戦布告しました!!」

 最悪な知らせだった。私たちの予定ではあと1週間は準備にかかると思っていたが、帝国側はミルネ共和国側の軍備が少ないことをいいことに宣戦布告をしたようだ。

 私たちは会議をやめ、大至急ギルドに向かった。そこでは櫻木のマニュアル通りに動いている兵士や冒険者たちの姿があった。

 この村の1つの取り決めとしてこんなものがある『もし国同士の戦争が起きた場合、ギルドは即刻閉鎖し、作戦指令室への変更をする』とこれにしたがった行動であった。エミールもこのことは納得済みであり、彼女も大忙しだった。

 私たちが建物中に入るとすぐに兵士が寄ってきて状況報告を開始した。
「帝国側の兵力は特定できていませんが、およそ20万以上はあるかと思われます、対してミルネ共和国には集めたとしても10万の兵力しかない模様です」
「状況は最悪か・・・・周辺諸国の動きは」
「はい、いまだ確認できていませんが、たぶん帝国相手ですので動かないと思います」
「至急招集をかけてくれ、作戦会議を開く」
「了解」

 そういうと兵士は走っていった。会議参加者は私たち5人とエミール・村長と諜報部から2名の計9人ですることになった。

 みんな緊迫した顔つきだが私と櫻木はそんな表情していなかった。あとから思うと今の状況を楽しんでいたのかもしれない。

櫻木「それで今回の帝国侵攻の件だけど皆さんはどう考えますか?」
村長「私たちの村の位置はミルネ共和国の中にあるが、王都までは遠く攻撃される
   心配はないかなと」
篠原「僕も同感です。攻撃されない限り手を出さないほうがいいかなと」
白峰「航空機の足を生かした攻撃作戦を立案するべきです」
エミ「ギルド側としては国同士の戦争には介入しない決まりがあります」
ユリ「まずは情報を集めるのが最優先かと思います、
   その後でもまだ決断できます」
カミ「私もユリに同感です、情報が少なすぎます。敵の目的もわからない今は手を
   出さないほうがいいかと」
峯川「戦争になることを考えた装備生産はしてきたから問題ないよ」
結衣「航空機も使える状況なので陸空合同の作戦を立案するべき」

 意見は完全に分かれていた、慎重派、攻勢派の二つだった、ユリとカミナの発言はたぶん諜報部としての意見だと思ったし、村長は村を守るためだ。
 
 逆に白峰、結衣、峯川は攻勢派ですぐにでも攻撃作戦の立案をするべきだと提案した。
 櫻木は皆の意見を聞いてから少し考えこんでいたが、付き合いが長い私から見る、もう決まってるんじゃないかなと思った。

櫻木「わかった、民間軍事会社Sの代表として責任をもって命じる」

 その瞬間にみんなの顔色が厳しくなった・・・。

櫻木「白峰と結衣は諜報部と協力して今すぐに陸空合同作戦の立案を」
白峰「了解!」
結衣「はいよ」
櫻木「峯川はそのまま生産してくれ、できてるものに関してはすべて諜報部にその
   情報を送ってくれ」
峯川「リストアップしときます」
櫻木「ユリとカミナは至急情報を集めてくれ」
ユリ「了解」
カミ「すぐに始めます」
櫻木「篠原と村長は村の周辺の警戒を強めてください」
篠原「了解」
村長「・・・本当にそれでいいのか!そんなことをすれば巻き込まれるぞ!」

 村長は顔を真っ赤にして切れていた、まぁ確かにこの村の村長だしなわからないでもない。だが櫻木はそんな村長をみて笑っていた。

櫻木「巻き込まれる?そんなこと知ってるさ」
村長「ならどおして!」
櫻木「そんなもん決まってんだろ?面白いからに決まってんだろ」
村長「貴様!今なんて言った!」
櫻木「面白いから戦争をする、ただそれだけだ。俺たちには俺たちの正義というも
   のがあるし、あんたにもある。だがなこれだけは言わせてもらう。

   この世界に正義は一つじゃね」

村長「貴様!何をいっ・・・」

 バン!

 私は腰からUSPを抜いて村長の横を撃った

結衣「あなたうるさい、状況判断できないなら大人しくしてたら?」

 私は構えたまま村長に言い放ってやった、さすがに耐えられないのか村長は叫びだした。

村長「きっきさまら!私に何をしようとするのだ!この村の長だぞ!
   ユリ!早くこいつを捕らえろ!」

 ユリは村長の指示を受けるが動く気配がなかった。逆に村長に冷酷な顔をして見つめる。

ユリ「村長あなたには感謝しています・・・
   だけどもうあなたの考えは古いんです」

 村長はその場に崩れ落ちた、自分の村人までに見放されて絶望になったのだろう
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