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第2話 宇宙帆船「日本丸」 出港‼︎

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 「それではみなさん、よろしいか? 出港でっせー!」
 「よし、All station stand by(総員配置に就け)こちらアルファ(ブリッジ)、ブラボー(船首)感度いかが?」
 「こちらブラボー、アルファ感度良好」
 「こちらアルファ、チャーリー(船尾)感度いかが?」
 「こちらチャーリー、アルファ感度良好」

 舶用有線マイクのテストが完了した。

 「Let go all shore lines(すべての係留索を解き放て)!」
 「Let go all shore lines,sir(完了しました)!」


 なんと、何もしていないのにホーサー(係留索)が自動的に解かれ、ウインチがそれを巻き上げて行く。
 しかも、驚いたことにエンジンまでもが動き始めたのだ。


 「Dead slow ahead(微速前進)、Midship(舵中央)」

 日本丸がドッグを出て横浜港へと出て来た。
 
 「どうしたんだ! 本当に進んでいるぞ! 帆船日本丸が!」
 「すごい! 夢を見ているようだ!」
 「夢やあらへん。これからワテらは宇宙へ向けて出港するんや!
 Leaving  Yokohama port(出港、横浜港)
 Starboard, course zero-two-five(右舵15度 025°に針路を取れ)」
 「course zero-two-five,sir」
 「Steady(そのまま進め)」
 「Stop engine(エンジン停止)」
 「Stop engine,sir」
 「本船はただいまからワープするよって、しっかり掴まっとってや!
 ほな、いくでえ。ワーーープ!」

 激しい衝撃と共に、横浜港から日本丸の姿が消えた。




 そして日本丸は月の上空へとワープした。

 「着いたで。どや、キレイやろう? これが月やで。
 イスカンダルへ行く前に、月で少し休憩や」
 「地球があんなに小さくなってる。なんて美しい星なんだ、地球は!」
 「そや、ホンマ美しい星やで、地球は。こんなキレイか星は銀河系では地球だけや。
 ETのワシでも見たことあらへんがな!
 そやから色んな宇宙人から狙われておるわけや。バルタン星人とか、デスラー総統、そしてケロロ軍曹たちにもな?
 いや~、もう仰山入り込んでるでえ、地球人のフリしてな。
 自民党の政治家たちは、殆どが宇宙人やで。
 だからあんなけったいなことしよるんじゃ。国民を馬鹿にしてからに‼︎
 そして地球が滅びるのも、あと6年や」
 「どうしてそれがわかる?」
 「ワシら現在、過去、未来と、自由に旅することが出来るよってな?」

 核戦争が起こり、地球は破滅するんや。地球は終わりや。ジ・エンドちゅう訳や。
 岸田総理も間に合わんかったよってな? だからワテはあれほど言ったんや、「早う核武装した方がええで、岸田はん」ってな? でも手遅れやった。残念やけどな。
 でもホンマでっかTV、アンタら、実についてるでえ」

 俺たちは驚いた。

 「核戦争?」
 「地球が無くなる?」
 「そや。正確には地球は無くならんけどな? 生物がいなくなるっちゅうこっちゃ。
 その後、イスカンダル製の放射能除去装置によって放射能が除去され、宇宙人と、一部の生き残った金持ち地球人が再び地球に移住するっちゅう計画や」
 「人類滅亡?」
 「俺たちの家族はどうなる!」
 「そんなバカな! 第一、アメリカが黙っちゃいないはずだ!」
 「まさかアンタら、日米安全保障条約なんて信じておまへんやろな?
 あんなもん、ただの紙切れでっせ。
 一番怖いんは、宗教のない国や。そう、神をも恐れぬ輩や。
 チュウチュウ国にテポドン国、あそこは最悪やで。
 人の命などなーんとも思っとらへん。
 ええか? そもそも肉食の連中はみんなそうやで。
 そやから拳銃も核兵器も無くならんちゅう訳や。
 アイツら、人を殺すのが平気なんやから。
 躊躇うことなく引き金を引くで。
 そやなかったら広島、長崎に原爆なんて投下せーへんのとちゃうの?
 それに今回のチャイナ・ウイルス、これは巧妙に仕組まれたテロちゃいまんの? よう知らんけど。
 どうみてもおかしいやんか?
 そして同盟国アメリカは、日本はただの植民地にしか思うとらんで。
 まあ、これから地球からは見えへん、月の裏側へ行けば、それがようわかるよってな?
 ほな、行きまっか?」

 
 そして俺たちは月の裏側を見て、驚愕することになる。
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