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第1話
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ノアは東京調理魔法専門学校の2年生だった。
「ノア、一緒に帰ろうよ」
「うん、帰ろう」
リンダはノアの親友だった。
「ノア、今日もバイトなの? 時給950円のミッキー・バーガーで?」
「そうなのよー、時給1,000以下だなんて安くてやんなっちゃう。授業料も教材も教科書もバカ高いしね?」
「今どき魔法使いになりたいなんて、希少だからねー。天然記念物だよ」
「あの呪いの実習で使った、吸血蝙蝠の翼なんか1枚5万円だよ、5万円。信じらんない」
「この前買った『世界オカルト事典』は132,000円だよ!」
「ああ、どうしよう、今度の授業料、125万円なんて払えないよー、うち、親がいないでしょう? これ以上ハグリッドおじさんに迷惑はかけられないよ」
「ノアもたいへんだね? ねえノア、時給のいいバイトがあるんだけどやってみない?」
「どんなバイト? エッチなやつとか?」
「ピンポーン! デリヘルなんだけどさあ、店長もいい人だし安心だよ。半分バックしてくれるし」
「ということは60分、12,000円として6,000円かあ。
1日3回転として18,000円! 悪くないかも」
「でしょう? 話だけでも聞いてみたらどう?」
「そうしようかなあ、卒業まであと少しだしね?」
「ノアはかわいくて巨乳だから、ロリコン好きには堪んないかもよ?」
「まあね。あはははは」
ノアとリンダは笑った。
翌日、ノアはリンダとデリバリー・ヘルス、『ペロペロ・キャンディ』の事務所に面接に出掛けた。
「こんにちは、店長の大崎です。
アプリコットちゃんのお友だちなんだって? 君、凄くいい感じだね? 稼げるよ、ウチは」
「アプリコットちゃんて?」
「私の源氏名なの」
「なーんだ、そうだったんだ」
「じゃあ早速、面接するからこちらへどうぞ」
大崎店長はデリヘルの店長さんというよりも、マクドの店長さんのような人だった。
大崎はノアの書いた身上書を確認した。
「えーと初体験は中三で、今までの経験人数は5人。
性感帯は首筋と乳首、それからクリトリスかあ。ノアちゃん、オナニーとかはするの?」
「はい、週に3回くらいですけど」
「そう、お客さんの前で出来そうかな?」
「そんな変態、いるんですか?」
「寧ろお客さんはそんな変態ばっかりだけどね?
だってウチにくるお客さんなんて、殆どモテない奴ばっかり。
彼女がいなかったり、奥さんに相手にされないとか、恋人や奥さんにはとてもしてもらえないプレイを楽しみたくて来る連中ばかりだからね?
この間の常連さんなんて大学病院の医者だぜ?
その医者、中々のヘンタイさんで、注射器を持って来て、それで自分の乳首を刺してくれっていうんだってさ。
ほんと、キモイよね?」
「ええ。まあ、それなりにイッちゃってますね?」
「ええとそれからオプションはパンスト破り、下着のお持ち帰り、バイブに顔射はOKと。
ごっくんはどう? むずかしい?」
「精子を飲むってことですよね? 知らない男の人のザーメンはちょっと抵抗があるかも」
「わかった、じゃあこれはやらなくてもいいからメニューから外しておくね? それからAFはどうかな?」
「何ですかそれ?」
「アナル・ファック。つまりお尻の穴ですることだよ」
「なんだか痛そう」
「あはは 別にやらなくてもいいよ。じゃあ、これから写真撮るからホテルに移動しようか?」
ホテルでは色んなポーズを撮られた。
「そう、いいねえ、いいよ、こっちを向いて、そう、そんなカンジ。
それからノアちゃんはオッパイが魅力的だから、そう、そうやって少し強調してみようか?
そう、それそれ、ハイ、それ、いただき!」
そして撮影が終了すると店長から言われた。
「今日から出られそう?」
「ええ、大丈夫です」
「最初の1週間は日払いにしてあげるね?
その後はどちらでもいいけど、週払いだと55%、オプションは全部ノアちゃんの取り分になる。
源氏名はどうしようか? ウチは全員果物の名前なんだけど」
「何がいいかなあ、大崎さんが決めて下さいよ」
「今空いているのはそうだなあ、デラウエアか佐藤錦かな?」
「佐藤錦はイヤです、何だかお相撲さんみたいで。他にないですか?」
「うーん、メロンちゃんはいるしラフランスちゃんもいるしなあ。
そうだ、シャインマスカットはどう?」
「じゃあ、マスカットちゃんにします、かわいいから」
「わかった、それじゃあ今日からノアちゃんはマスカットちゃんね?
この業界は初めてだろうから、初日は軽いノリでいいからね?
マスカットちゃんには、ウチで長く働いてもらいたいから」
その日からノアのデリヘル・バイトが始まった。
「ノア、一緒に帰ろうよ」
「うん、帰ろう」
リンダはノアの親友だった。
「ノア、今日もバイトなの? 時給950円のミッキー・バーガーで?」
「そうなのよー、時給1,000以下だなんて安くてやんなっちゃう。授業料も教材も教科書もバカ高いしね?」
「今どき魔法使いになりたいなんて、希少だからねー。天然記念物だよ」
「あの呪いの実習で使った、吸血蝙蝠の翼なんか1枚5万円だよ、5万円。信じらんない」
「この前買った『世界オカルト事典』は132,000円だよ!」
「ああ、どうしよう、今度の授業料、125万円なんて払えないよー、うち、親がいないでしょう? これ以上ハグリッドおじさんに迷惑はかけられないよ」
「ノアもたいへんだね? ねえノア、時給のいいバイトがあるんだけどやってみない?」
「どんなバイト? エッチなやつとか?」
「ピンポーン! デリヘルなんだけどさあ、店長もいい人だし安心だよ。半分バックしてくれるし」
「ということは60分、12,000円として6,000円かあ。
1日3回転として18,000円! 悪くないかも」
「でしょう? 話だけでも聞いてみたらどう?」
「そうしようかなあ、卒業まであと少しだしね?」
「ノアはかわいくて巨乳だから、ロリコン好きには堪んないかもよ?」
「まあね。あはははは」
ノアとリンダは笑った。
翌日、ノアはリンダとデリバリー・ヘルス、『ペロペロ・キャンディ』の事務所に面接に出掛けた。
「こんにちは、店長の大崎です。
アプリコットちゃんのお友だちなんだって? 君、凄くいい感じだね? 稼げるよ、ウチは」
「アプリコットちゃんて?」
「私の源氏名なの」
「なーんだ、そうだったんだ」
「じゃあ早速、面接するからこちらへどうぞ」
大崎店長はデリヘルの店長さんというよりも、マクドの店長さんのような人だった。
大崎はノアの書いた身上書を確認した。
「えーと初体験は中三で、今までの経験人数は5人。
性感帯は首筋と乳首、それからクリトリスかあ。ノアちゃん、オナニーとかはするの?」
「はい、週に3回くらいですけど」
「そう、お客さんの前で出来そうかな?」
「そんな変態、いるんですか?」
「寧ろお客さんはそんな変態ばっかりだけどね?
だってウチにくるお客さんなんて、殆どモテない奴ばっかり。
彼女がいなかったり、奥さんに相手にされないとか、恋人や奥さんにはとてもしてもらえないプレイを楽しみたくて来る連中ばかりだからね?
この間の常連さんなんて大学病院の医者だぜ?
その医者、中々のヘンタイさんで、注射器を持って来て、それで自分の乳首を刺してくれっていうんだってさ。
ほんと、キモイよね?」
「ええ。まあ、それなりにイッちゃってますね?」
「ええとそれからオプションはパンスト破り、下着のお持ち帰り、バイブに顔射はOKと。
ごっくんはどう? むずかしい?」
「精子を飲むってことですよね? 知らない男の人のザーメンはちょっと抵抗があるかも」
「わかった、じゃあこれはやらなくてもいいからメニューから外しておくね? それからAFはどうかな?」
「何ですかそれ?」
「アナル・ファック。つまりお尻の穴ですることだよ」
「なんだか痛そう」
「あはは 別にやらなくてもいいよ。じゃあ、これから写真撮るからホテルに移動しようか?」
ホテルでは色んなポーズを撮られた。
「そう、いいねえ、いいよ、こっちを向いて、そう、そんなカンジ。
それからノアちゃんはオッパイが魅力的だから、そう、そうやって少し強調してみようか?
そう、それそれ、ハイ、それ、いただき!」
そして撮影が終了すると店長から言われた。
「今日から出られそう?」
「ええ、大丈夫です」
「最初の1週間は日払いにしてあげるね?
その後はどちらでもいいけど、週払いだと55%、オプションは全部ノアちゃんの取り分になる。
源氏名はどうしようか? ウチは全員果物の名前なんだけど」
「何がいいかなあ、大崎さんが決めて下さいよ」
「今空いているのはそうだなあ、デラウエアか佐藤錦かな?」
「佐藤錦はイヤです、何だかお相撲さんみたいで。他にないですか?」
「うーん、メロンちゃんはいるしラフランスちゃんもいるしなあ。
そうだ、シャインマスカットはどう?」
「じゃあ、マスカットちゃんにします、かわいいから」
「わかった、それじゃあ今日からノアちゃんはマスカットちゃんね?
この業界は初めてだろうから、初日は軽いノリでいいからね?
マスカットちゃんには、ウチで長く働いてもらいたいから」
その日からノアのデリヘル・バイトが始まった。
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