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その13

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 「バカ野郎!」
 
 このビルのに住んでいる85才のボケ老人、お金と権力が大好きである。

 「このビルのおに住んでいる85才のお爺ちゃん、他のお客様の御迷惑になりますからお静かにお願いします」

 ショウ・コウシュがそのに住んでいる85才のボケ老人をいさめた。

 「なんじゃとこの腹黒小熊猫! いいから早く青島ちんたおビールを持って来い! バカヤロウ~!」
 「だからバカ野郎って言わないで下さいよ。吉田茂じゃないんだから」
 「うるさい! この商店街はな? ワシが作ったんじゃ! 卑しい選民どもは黙っておれ! バカ野郎!」
 「まだ言ってる。バカ野郎って。小学生の時に習いませんでしたか? 「バカって言ったらお前がバカだ!」って。  
 「バカ野郎って言ってるお前がアホでクズでボケでゲスでロクデナシのパンパース野郎だ!」って」
 「それを言うなら「お前の母ちゃん出ベソ」じゃろうが!」
 「そんな古い話、ボクたちはよう知りませんよ」
 「いいから早く青島ビールを持って来んかい!」
 「飲みすぎですよ、このビルのに住んでる85歳のお爺ちゃん。
 あれ、お漏らししていませんか? なんかウンチ臭いけど」
 「うるさい! 中国のビールを早く持って来い! 大好きな中国のビールがねえなら、俺の大好きなアメリカのビール、バッドなワイフを持って来い!」
 「バッドなワイフ? ああ、Budweiserのことですね?」
 「いいから早く持って来い! バカ野郎!
 俺はな? この町内会の「影の町内会長」だぞ! 町内会費でエッチな本をたくさん買ったことにして、アホな出版社と印刷会社、そして子分を使って使途不明金をチャラにしたんじゃ? どうじゃ、凄いじゃろ? このバカ野郎!
 覚えてろよ、あの増税うんこメガネ! このバカ野郎!」
 
 それを黙って聞いていた、料理長のラオチュウが溜息を吐いた。

 「こんな人でも慕う人間もいた。だがこの「バカ野郎」の一言で、すべての善行も燃え尽きてしまったな?
 哀れだよ」
 「どうします? ビール?」
 「馬のションベンでも飲ませておけ。どうせわかりはしない。欲でボケているんだから」
 「町内会にはこんなお爺ちゃんしかいないんでしょうかねえ?」
 「こんな爺さんしかいない、町内会の連中がどうかしているんだよ」
 「いつまで続くんでしょうね? この町内会も」
 「もう終わっているよ」
 「オイ、ビール! このバカ野郎!」
 「この人、ビートたけしのモノマネしているんですかね? よう知らんけど」

 
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