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第二章 海を越えた冒険
第22話 情報収集
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昼食を摂り終えた俺とアベルは、冒険者ギルドの前でマリアンヌを待っていた。
「マリアンヌさん遅いですね」
「ああ。どうせ、アレサと無駄話でもしているんだろ。女同士の会話は長いからな」
女というのはどうして、話が好きなんだろうか。中には話嫌いの女もいるだろうけど、俺が出会う女はみんな会話好きで時間を守らない。多分、アレサとマリアンヌもそうなんだろ。
「あ、マイダーリン!」
聞き覚えのある声が聞こえてきた。マリアンヌが手を振りながら小走りでやってきた。
「もう、マイダーリン。私が手を振ったなら、手を振り返してよね」
「知らん。さっさと情報収集するぞ」
「そういうクールなところも好き」
本当に意味が分からない。なんでこいつは初対面からこうなのだ。別に俺はマリアンヌに好かれるようなことはなにもしてないと思う。
俺たちは冒険者ギルドに入った。ガラの悪い冒険者たちは、俺の姿を見るや否や、目を伏せてしまった。さっきのアレが利いたのだろうか。
「あいつまた戻ってきやがった」「何の用だよ」「早くこのギルドから出て行ってくれよ頼むよ」「よそ者が俺たちのシマを荒らしやがって」
やれやれ。どうやら俺はここでも嫌われ者のようだ。俺としては降りかかる火の粉を払っただけのつもりなんだけどな。
「うわ、なにこのギルド。ヤニ臭……誰? タバコ吸ったの?」
完全禁煙のブルムの街のギルドと違って、ここのギルドは喫煙者が多い。マリアンヌのその発言に場の空気が一瞬で凍り付いた。マリアンヌを睨む者もいたが、俺のツレだということで、手を出す者はいないだろう。
「すみませーん。受付のお兄さん。あたいはCランク冒険者のマリアンヌ。ちょっと会報を読みたいんですけど、いいですか?」
受付の愛想の悪い男が、マリアンヌに黙ってギルドの会報を渡した。表紙にはCランク冒険者用と書かれた会報だ。ギルドの会報は、冒険者のランクによって与えられる情報に格差がある。高ランク冒険者になればなるほど、危険だけど美味しい仕事が載っているのだ。尤もこれは低ランク冒険者が、無謀な挑戦をしないようにするための配慮なのだが。
「ありがとー」
愛想が悪い受付に対しても笑顔で応対するマリアンヌ。これでは、どっちが受付なのかわからない。
「さて、それじゃあモンスターの出現情報を見るよ」
マリアンヌはここのギルドの会報を読み始めた。
「ふんふん。なるほどなるほど……へー。そうなんだ」
「マリアンヌさん。なにかわかったんですか?」
「今年の女冒険者ファッションのトレンドは、ジーンズなんだって」
アベルの問いにアホな返しをするマリアンヌ。こいつ、本当にやる気があるのか?
「ねえ。マイダーリン。あたいにジーンズは似合うと思う?」
「興味ない」
「ふふふ。照れちゃって。可愛い」
殴りたいこの女。
「そんなことより早くモンスターの出現情報を調べてくれ」
「はーい」
マリアンヌはパラパラとページをめくった。そして、目的のページに辿り着いたのか、しっかりと文字を読み込んでいる。
「ダメだ。モノフォビアに関する情報は載ってない」
「どれ。見せてくれ」
俺はマリアンヌから会報を取り上げた。Fランクの俺が本来読んではいけないものではあるが、マリアンヌとパーティを組んでいる間だけは読むことができる。
俺はモンスターの出現情報を漁った。確かにマリアンヌの言う通り、モノフォビアに関する情報はなかった。だが、不自然なデータがいくつかあった。
「なるほど……」
「マイダーリン。なにかわかったの?」
「天女の舞う丘。そこになにかヤバいやつがいるのがわかった」
「え? どういうことマイダーリン! 天女の舞う丘はあんまりモンスターの出現情報がなかったよ。数多くの冒険者がここに派遣されているみたいだけど」
マリアンヌが驚いている。自分が見た時には天女の舞う丘に危険なモンスターの出現情報が載っていなかったはずなのにという顔をしている。
「モンスターの出現状況。それは、冒険者が実際に遭遇したモンスターのデータを蓄積したものだ。要はこの腕輪に記録されたものだな……つまり、腕輪の回収に失敗した場合、そこの地域のモンスターデータは不十分なものになる」
これはあくまでも推測だ。だが、俺の経験則では、こういう場所は大抵なにか良くないものがいるのだ。
「腕輪の回収に失敗……リオンさん! それってつまり」
「ああ。冒険者が行方不明になったか、腕輪が破壊されたか、または死体を回収できる状況にないか。いずれにしても、凶悪な敵に遭遇した可能性が高い。まあ、これは俺の推測に過ぎない。実際に、モンスターがあんまりいない穏やかな地域だから、出現情報が少ない可能性もある。だが、そんな緩やかな地域に数多くの冒険者が挑むとは思えないがな」
穏やかな地域と言うのは、わざわざ冒険者が出向く必要のない場所だ。危険な場所を探索するほど儲かる傾向がある。命知らずの金目当てが危険な地域に出向くのはよくあることだ。
「まあ、本当にこの丘が危険な場所かどうかはこの会報を読み込めばわかるはずだ……地域別の依頼っと……ふむ。なるほど。先月は天女の舞う丘の探検依頼はEランクだったのに、今月に入ってCランクにまで2段階上昇している。これはただ事じゃないぞ」
俺の予想はどうやら当たっていたようだ。Cランクの冒険者を導入しなければならないほど危険な場所。それが天女の舞う丘なのだ。
「会報に掲載されている出現情報では、天女の舞う丘にいるモンスターはEランク程度の雑魚しかいない。Eランクは冒険初心者でも狩れるレベルだ。この程度のモンスターでこの異常事態を引き起こせるはずがない。これがどういうことかわかるかアベル」
「この丘には、出会っただけで死が確定するほど凶悪なモンスターが潜んでいる……」
「ああ。正解だ。そして、この地域でそれに該当するようなモンスターは早々いないだろう。それこそ、新種のモンスターでもない限り」
新種のモンスター。そのワードが出た瞬間、マリアンヌの目つきが変わった。
「ここにモノフォビアがいるってことか? なあ、マイダーリン!」
「さあ……それがモノフォビアかどうかはわからない。ただ、新種のモンスターというのは、大まかに分けて2パターンに分かれる。滅茶苦茶臆病で逃げ隠れするのが上手くて発見できなかったモンスターか、想像を絶する強さで発見者を亡き者にしてきたせいで発見報告がないかだ。この新種のモンスターは明らかに後者だ」
俺としてはこんな危険な戦いに、マリアンヌもアベルも巻き込みたくない。相手の力は未知数だ。俺の回復魔法があれば、2人の命は守れるだろうけど。心まで守れるかはわからない。強大な相手と戦うのは体以上に心がすり減るのだ。
「マリアンヌさん。やっぱり、この丘に行くつもりですか?」
「当り前さね。あたいはモノフォビアを倒すためにこの国まで来たんだ。今更逃げるつもりはない。それともアベル。あんたはビビってるのか? だったら、尻尾を巻いて国に帰ったっていいんだ」
おいおい。なにもそこまで言わなくてもいいだろう。アベルも仲間なんだから。
「いえ。僕は逃げるつもりはありません。ただ、モンスターの出現情報があるということは、この丘に行って生存した人はいるはずです。彼らに情報を訊いて集めてみるのはどうでしょうか」
「ああ。俺もそれがいいと思う。闇雲に突っ込むよりかは、丘の地形も把握しておきたいしな。現地の冒険者の意見ほど参考になるものはない。冒険者は危険を冒す職業だが、無謀なことをするやつはただのバカだ」
俺の発言に対して、マリアンヌは黙ってしまった。なにか気に障るようなことでも言ったのだろうか。
「そうだね。フウウウ! マイダーリンが言うならそれで間違いないね! じゃあ、情報を集めてみよう!」
というわけで、俺たちは天女の舞う丘についての情報を集めることにした。
「マリアンヌさん遅いですね」
「ああ。どうせ、アレサと無駄話でもしているんだろ。女同士の会話は長いからな」
女というのはどうして、話が好きなんだろうか。中には話嫌いの女もいるだろうけど、俺が出会う女はみんな会話好きで時間を守らない。多分、アレサとマリアンヌもそうなんだろ。
「あ、マイダーリン!」
聞き覚えのある声が聞こえてきた。マリアンヌが手を振りながら小走りでやってきた。
「もう、マイダーリン。私が手を振ったなら、手を振り返してよね」
「知らん。さっさと情報収集するぞ」
「そういうクールなところも好き」
本当に意味が分からない。なんでこいつは初対面からこうなのだ。別に俺はマリアンヌに好かれるようなことはなにもしてないと思う。
俺たちは冒険者ギルドに入った。ガラの悪い冒険者たちは、俺の姿を見るや否や、目を伏せてしまった。さっきのアレが利いたのだろうか。
「あいつまた戻ってきやがった」「何の用だよ」「早くこのギルドから出て行ってくれよ頼むよ」「よそ者が俺たちのシマを荒らしやがって」
やれやれ。どうやら俺はここでも嫌われ者のようだ。俺としては降りかかる火の粉を払っただけのつもりなんだけどな。
「うわ、なにこのギルド。ヤニ臭……誰? タバコ吸ったの?」
完全禁煙のブルムの街のギルドと違って、ここのギルドは喫煙者が多い。マリアンヌのその発言に場の空気が一瞬で凍り付いた。マリアンヌを睨む者もいたが、俺のツレだということで、手を出す者はいないだろう。
「すみませーん。受付のお兄さん。あたいはCランク冒険者のマリアンヌ。ちょっと会報を読みたいんですけど、いいですか?」
受付の愛想の悪い男が、マリアンヌに黙ってギルドの会報を渡した。表紙にはCランク冒険者用と書かれた会報だ。ギルドの会報は、冒険者のランクによって与えられる情報に格差がある。高ランク冒険者になればなるほど、危険だけど美味しい仕事が載っているのだ。尤もこれは低ランク冒険者が、無謀な挑戦をしないようにするための配慮なのだが。
「ありがとー」
愛想が悪い受付に対しても笑顔で応対するマリアンヌ。これでは、どっちが受付なのかわからない。
「さて、それじゃあモンスターの出現情報を見るよ」
マリアンヌはここのギルドの会報を読み始めた。
「ふんふん。なるほどなるほど……へー。そうなんだ」
「マリアンヌさん。なにかわかったんですか?」
「今年の女冒険者ファッションのトレンドは、ジーンズなんだって」
アベルの問いにアホな返しをするマリアンヌ。こいつ、本当にやる気があるのか?
「ねえ。マイダーリン。あたいにジーンズは似合うと思う?」
「興味ない」
「ふふふ。照れちゃって。可愛い」
殴りたいこの女。
「そんなことより早くモンスターの出現情報を調べてくれ」
「はーい」
マリアンヌはパラパラとページをめくった。そして、目的のページに辿り着いたのか、しっかりと文字を読み込んでいる。
「ダメだ。モノフォビアに関する情報は載ってない」
「どれ。見せてくれ」
俺はマリアンヌから会報を取り上げた。Fランクの俺が本来読んではいけないものではあるが、マリアンヌとパーティを組んでいる間だけは読むことができる。
俺はモンスターの出現情報を漁った。確かにマリアンヌの言う通り、モノフォビアに関する情報はなかった。だが、不自然なデータがいくつかあった。
「なるほど……」
「マイダーリン。なにかわかったの?」
「天女の舞う丘。そこになにかヤバいやつがいるのがわかった」
「え? どういうことマイダーリン! 天女の舞う丘はあんまりモンスターの出現情報がなかったよ。数多くの冒険者がここに派遣されているみたいだけど」
マリアンヌが驚いている。自分が見た時には天女の舞う丘に危険なモンスターの出現情報が載っていなかったはずなのにという顔をしている。
「モンスターの出現状況。それは、冒険者が実際に遭遇したモンスターのデータを蓄積したものだ。要はこの腕輪に記録されたものだな……つまり、腕輪の回収に失敗した場合、そこの地域のモンスターデータは不十分なものになる」
これはあくまでも推測だ。だが、俺の経験則では、こういう場所は大抵なにか良くないものがいるのだ。
「腕輪の回収に失敗……リオンさん! それってつまり」
「ああ。冒険者が行方不明になったか、腕輪が破壊されたか、または死体を回収できる状況にないか。いずれにしても、凶悪な敵に遭遇した可能性が高い。まあ、これは俺の推測に過ぎない。実際に、モンスターがあんまりいない穏やかな地域だから、出現情報が少ない可能性もある。だが、そんな緩やかな地域に数多くの冒険者が挑むとは思えないがな」
穏やかな地域と言うのは、わざわざ冒険者が出向く必要のない場所だ。危険な場所を探索するほど儲かる傾向がある。命知らずの金目当てが危険な地域に出向くのはよくあることだ。
「まあ、本当にこの丘が危険な場所かどうかはこの会報を読み込めばわかるはずだ……地域別の依頼っと……ふむ。なるほど。先月は天女の舞う丘の探検依頼はEランクだったのに、今月に入ってCランクにまで2段階上昇している。これはただ事じゃないぞ」
俺の予想はどうやら当たっていたようだ。Cランクの冒険者を導入しなければならないほど危険な場所。それが天女の舞う丘なのだ。
「会報に掲載されている出現情報では、天女の舞う丘にいるモンスターはEランク程度の雑魚しかいない。Eランクは冒険初心者でも狩れるレベルだ。この程度のモンスターでこの異常事態を引き起こせるはずがない。これがどういうことかわかるかアベル」
「この丘には、出会っただけで死が確定するほど凶悪なモンスターが潜んでいる……」
「ああ。正解だ。そして、この地域でそれに該当するようなモンスターは早々いないだろう。それこそ、新種のモンスターでもない限り」
新種のモンスター。そのワードが出た瞬間、マリアンヌの目つきが変わった。
「ここにモノフォビアがいるってことか? なあ、マイダーリン!」
「さあ……それがモノフォビアかどうかはわからない。ただ、新種のモンスターというのは、大まかに分けて2パターンに分かれる。滅茶苦茶臆病で逃げ隠れするのが上手くて発見できなかったモンスターか、想像を絶する強さで発見者を亡き者にしてきたせいで発見報告がないかだ。この新種のモンスターは明らかに後者だ」
俺としてはこんな危険な戦いに、マリアンヌもアベルも巻き込みたくない。相手の力は未知数だ。俺の回復魔法があれば、2人の命は守れるだろうけど。心まで守れるかはわからない。強大な相手と戦うのは体以上に心がすり減るのだ。
「マリアンヌさん。やっぱり、この丘に行くつもりですか?」
「当り前さね。あたいはモノフォビアを倒すためにこの国まで来たんだ。今更逃げるつもりはない。それともアベル。あんたはビビってるのか? だったら、尻尾を巻いて国に帰ったっていいんだ」
おいおい。なにもそこまで言わなくてもいいだろう。アベルも仲間なんだから。
「いえ。僕は逃げるつもりはありません。ただ、モンスターの出現情報があるということは、この丘に行って生存した人はいるはずです。彼らに情報を訊いて集めてみるのはどうでしょうか」
「ああ。俺もそれがいいと思う。闇雲に突っ込むよりかは、丘の地形も把握しておきたいしな。現地の冒険者の意見ほど参考になるものはない。冒険者は危険を冒す職業だが、無謀なことをするやつはただのバカだ」
俺の発言に対して、マリアンヌは黙ってしまった。なにか気に障るようなことでも言ったのだろうか。
「そうだね。フウウウ! マイダーリンが言うならそれで間違いないね! じゃあ、情報を集めてみよう!」
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