上の階のおにいちゃん

らーゆ

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「きもちいっ♡きもちいのっ♡♡」
膝の上で本能のままに腰を振りたくる奏斗の頬に、尚が口付けた。何度も。そうして優しくそそのかす。
「可愛い、奏斗。イきそうなの? イってみせて」
(イくって……?)
イってみろと言われても、奏斗にはどうしていいかわからなかった。こんなふうに誰かに触られるのも、エッチなことをするのも初めてなのだから。
「わかんな、あ♡」
そり返っていた胸のうえを、尚の手が這った。あ、と思った時には立ち上がったまま放置されていた小さな突起が捕らえられていた。
「あうっ♡」
思わぬところからの甘い刺激に、奏斗は身悶えた。ただでさえじんじんするペニスが、おっぱいを摘まれると余計にじくじくして、腰を振らずにいられなくなる。
「あっ♡♡ああっ♡♡」
「このまま、いっぱい気持ちよくなればいいんだよ」
奏斗が目を閉じると、尚にされていることが余計によく感じられた。ぬるぬるになったペニスをにゅこにゅこと扱かれる気持ちよさと、その奥にあるなにか熱い塊。それがどんどん身体の外側に向かってくるような。
「うん、うん♡わかった……あ、ああ♡きてる、なんかきてるよぉ♡♡」
「そうだよ、そのまま気持ちよくなって」
奏でるように指を動かしながら扱かれて、じんじんした痺れが奏斗の下腹部からお腹を通って尖った胸の先から抜けていくような気がした。それも一度ではなく何度も繰り返し。
「あっ♡おにいちゃん、くるっ、なんかくる♡♡きちゃうの、きもちいいのきちゃうよぉ♡♡」
「イって、奏斗。ほら」
尚に促されて、奏斗はこのまま最後まで気持ち良くなってもいいんだと思い至った。そうして迫り来る絶頂に身を任せた。
「あ♡あ♡あ♡♡……くるっ♡、ンンーッ♡♡♡」
奏斗が全身に力を込めてこわばり、尚にすべてを見せつけるように不自由な身体を浮かせて反らせた。そそり勃った小さなペニスがひくひくっと震える。浮いたつま先が丸まり、奏斗はそのまま大きく一度全身を跳ねさせた。
「……あ♡、」
ひとこと発したまま、はぁはぁと肩で呼吸する奏斗がすべり落ちないように支えた腕の中で、小さな身体がまたビクッっと痙攣した。
熱くなった身体を抱き寄せ、尚が奏斗の髪に何度も口づけを落とす。浅く上下する胸が、快感の余韻を伝えていた。
「上手にイけたね、気持ちよかった?」
自分を褒めそやす尚を、奏斗は誇らしい気持ちで視点が定まらぬまま見上げた。
「おれ、……イったの?」
「そうだよ、すごく上手だった。ふわってしなかった? 気持ちよかったでしょ」
奏斗は言われるまま絶頂の余韻を反すうした。
(頭のなかが真っ白になって、すごく気持ちよくてふわっとなって、びくびくした。さっきのが「イく」なのかな)
「うん。なんか、真っ白になった」
「気持ちよかった?」
「うん♡」
(まだじんじんしてる)
思い返して口を半開きにしてうっとりと微笑む奏斗を見下ろした尚は、自分の手の中が白い体液で汚れていないことに気づいた。奏斗の様子を見れば、オーガズムに達したことは間違いないのに。
「……あれ? 出てない。まだ精通してないのか。カウパーだけでてるのかな」
一瞬思案したのち、ひとりごとのようにつぶやいた尚はにっこり笑って、ずいぶん前にお湯を止めたシャワーヘッドを手に取った。カランを回すとザーという音とともに湯気が立ち始める。
「じゃあいくらでもイけるよ、もっとたくさんイこうか」
「え?」
シャワーから落ちるお湯が奏斗の股間に降り注ぐ。ぱちぱちと跳ねる物足りない刺激に奏斗は居心地悪く尻をモジモジと動かした。
「ふふ。ちょっと待って。こうするんだ」
物欲しそうに脚を擦り合わせていた奏斗の達したばかりのペニスを尚がおもむろに掴む。そうして先端の皮にまた指を差し込んで開くと、シャワーのお湯をそこに注ぎ始めた。
さっきまで物足りなかったはずの刺激が、触れられることに初心な亀頭に接触した途端、激しく奏斗を襲い始めた。
雫の一粒一粒がさきほどまで隠れていた先端を容赦なくなぶる。絶え間なく与えられる快楽に奏斗は悶えながら嬌声をあげ始めた。
「おゆが、あっ♡あああんっ♡まだっ、じんじんしてる♡してるの、だからやめ、ああっ♡」
嫌々と甘ったるく放たれる拒絶の言葉が、いやらしく恍惚と蕩けた表情と相まって尚を興奮させた。
「奏斗。これからがイイんだよ」
「あ、あっ♡ビリビリする♡♡」
(おゆがあたってかゆい。おにいちゃん、おちんちんの先、かいて)
まるで奏斗の願いが聞こえたように、尚がシャワーを当てながら親指でぐりぐりと鈴口を撫で回すと、絶頂を引きずったまま敏感になったペニスが尚の手の中でびくんびくんと脈打つ。
(あ♡そこ♡♡そこ、きもちいい♡ぐりぐりして♡)
「やあっ♡そんな、したら、あああん♡♡きもちいっ♡おにいちゃん、きもちいいのもっとしてぇ♡♡」
「奏斗、イって。奏斗が可愛くイくところ、いっぱいみたいな」
「イく……?」
はぁはぁと忙しなく息を吐き、ぼんやりとかすむ頭で奏斗は考えた。イくってなんだっけ。
「そう、さっきみたいに気持ちよくて真っ白になってビクビクってなれそう?」
尚に教えられて、奏斗はうなずいた。それならわかる。すごく気持ちいいアレだ。あれをもう一回。
そう思うと奏斗の胸が弾んだ。
「うん、すぐなれそう」
言いながら奏斗は尚の胸に背中をすりよせ、ペニスをいじる腕に抱きついた。広げられた包皮の内側にシャワーの雫が落ちる
「あっ♡あひ、ああ♡きもちいい、じんじんしてきもちいいよう♡♡もっと♡」
(尚にいちゃんの手、もっと動かして欲しい♡お湯、あてて。きもちいいの、もう一回したい)
尚が動かす指の中で、自分のペニスが踊るように逃げ惑うようにくにくにと形を変えている。それがまた、奏斗に恥ずかしくていやらしくて気持ちいいことをされているのだと自覚させた。
(あ♡熱いの、あがってきてる♡♡)
奏斗はもう知っていた。それがなんなのか。
「あふっ♡♡あん♡おにいちゃん、きもちいい♡もっとぐりぐりして♡♡きもちいいのきてるから♡♡」
「イきそう? イくとき教えて」
「うん♡イく♡、おれイくっ♡♡もうイくっ♡♡あ、あ……あーっ♡♡」
(きもちいいーーっ♡♡)
先端を強めにぐりっと捏ねられて、尚の言葉に呼応するように奏斗は上り詰めた。尚の膝の上の小さな身体が跳ね反り返り硬くこわばって、全身で快楽を享受したことを教えてくれる。奏斗の包皮の先端からとろっと透明な体液がぷくりぷくりと溢れた。
「あふ♡……あ……」
「おちんちん、イっちゃった?」
「うん、……イっちゃっ、た♡」
弛緩した身体が満足気にほうっと息を吐いた。尚は奏斗の包皮を摘むとシャワーを当てて溢れた淫液を洗い流していく。先端から下へ、未発達の裏筋から可愛らしい陰嚢、会陰……そしてそのまた奥へと。
「ふ♡あ♡おまたきもちい♡……あ♡、あれ? またイきそ♡おにいちゃイく、またおちんちんイくイくぅっ♡♡」
戸惑う奏斗をよそに達したばかりのペニスを洗いながら扱かれていた身体は、あっと思う間もなく再び絶頂した。
膝に力が入らなくなり奏斗は尚の膝からゆっくりと滑り落た。浴室の床にぺたんと座り込んでしまう。
「奏斗は偉いね、いっぱいイけた。気持ち良すぎて腰が抜けちゃったかな?」
「あれ? おれ……」
「綺麗になったから、あっちに行こうか」
不思議そうに目を瞬かせる奏斗にそう言うと、尚は奏斗を縦抱きに抱え上げた。
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