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第8章【苦い祈り】

66罪 溢れ出る欲望 ❤︎‬①

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「あぁぁぁっぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁ!」

 びくん、と大きく何度も身体を震わせながら静は甲高い声を上げた。絶頂を迎えた、切ない声。
 それと同時にヴェルは自身の欲望を静の膣内に吐き出した。一度勢いよく最奥にペニスを打ち付けて、そのあとはゆるゆると小刻みに腰を揺らす。精液をすべて出し切ろうとするように、膣の奥に向かってペニスを揺らす。

「は……っぁ」

 甘い吐息を吐きながらペニスをズルりと抜くと、静の膣から精液がどぷっと溢れ出てきた。ズラしていたパンティに精液がつかないように手でズラした状態で抑えたまま溢れ出るソレが止まるのを待った。
 開いていた両足の間あたりに、だら――――っと垂れていき、白い水たまりのようなものを作った。

「いっぱい……出たわね……」

 落ちていく精液を見つめて、静はクスッと笑って言った。
 溢れ出るのが止まったことを確認すると、ヴェルはゆっくりとパンティから手を離した。その瞬間、静はテントの骨組みを掴んでいた手を離して、自身の股に手を伸ばす。グ、と下腹部に力を込めれば膣の奥に吐き出されたヴェルの精液がまだまだ出てくる。
 股のあたりから手を出せば、静の手のひらには水っぽい白い精液が溜まっている。

「ねえ……ヴェルくん」

 体を清めて身支度を整えようとし始めたヴェルに静は声を掛けた。
 振り返った彼を見て、にっこりと笑みを浮かべると。

「いーっぱい奥に出したみたいだし……あなたの精液、掻きだしてくれないかしら? じゃないと、綺麗にしてくれても後から出てきたヴェルくんの精液で、下着が汚れてしまうわ」

 静のその言葉に、一瞬戸惑いの表情を浮かべた。そして、すぐに血の気が引いた。
 ヴェルはすぐに気づいたのだ。これで終わらない……ということに。

「私とシていたのに、あんなに雪ちゃん雪ちゃん言っていたんだもの……いいでしょう?」
「……っ」

 ヴェルは言葉に詰まった。静の言っていることもよくわかる。確かに雪ちゃんは、とたくさん話をしてしまっていた。だけれど、話題を振ったのはヴェルではなく静の方だ。

「ね……それとも、あとからヴェルくんの精液が溢れ出てきて、雪ちゃんにヴェルくんと濃厚なセックスをしていたことがバレてしまっても……良いの?」
「……ほんと、静ちゃんは意地悪だね」
「そんなことないわよ? 私は普通の事を言っているだけよ?」

 意地悪で言っているわけではないと言い張られても、ヴェルには意地悪で言っているようにしか思えなかった。違うと否定されればされるほど、そう見えてしまう。
 けれど、それをとやかく言った所でどうにかなるわけでもない。
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