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第8章【苦い祈り】

63罪 喉を通るモノ ❤︎‬②

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「あんた、雪ちゃんの友達じゃないのか……⁉」
「ええ、友達よ。私は雪ちゃんの親友よ。それは違わないわ」
「なら、なんでそんな事を――――」
「言えるのかって?」

 ヴェルの言わんとしていた言葉を、静は彼を待たずに言葉にした。言おうと思っていることは分かっていると、にっこりと微笑みながら。

「事実は事実だからよ。親友だけど、雪ちゃんが犯されたのは紛れも無い事実じゃない」
「友達なら、そんな事口が裂けても言えるはず――――」
「それはヴェルくんの考えよね?」

 いつの間にかヴェルのペニスをしごく手が止まっていた静は、ゆっくりと彼のペニスの先端に口を近づけた。

「雪ちゃんは事実を言った所で怒らないわよ。私から離れても……いかないわ」

 知っているのよ、と静はにこりと微笑むと大きく口を開けた。そして、そのままヴェルのペニスを飲み込むように口に含んだ。
 ねっとりとした質感が包み込み、唾液と口腔の熱さでドクンとペニスが脈打った。口の中で小さく反るように揺れる様が感じ取れる。

「……ぅ、あ」
「ん……じゅ、ず……ぶ、じゅ……」

 口をすぼめて吸い込むようにしながら静はペニスを銜えたまま頭を上下に動かした。
 ヴェルのガマン汁と静の唾液が混ざり合い、吸い込みながら動かすたびにじゅぼじゅぼと卑猥な音が鳴り響いた。聴覚と視覚、感覚により犯されているヴェルはムクムクとペニスを太くしてのけ反らせていった。素直なヴェルの身体の反応に静は嬉しそうににやりと笑みを浮かべ、フェラチオを繰り返しながら上目遣いにヴェルを見た。

「ぅっ……く、ぅあ……‼」

 身体を丸めるようにビクンビクンとヴェルは痙攣すると、その瞬間その場に仰向けに倒れこんだ。
 ゆらゆらと腰を揺するように動かしていると、静の上下に口を動かしていた動きがぴたりと止まった。

「……ん、く」

 ごくん、と喉を鳴らしながらヴェルが吐き出した精液を飲み込んだ。

「そんなに良かったのかしら?」

 ぺろりと舌なめずりをしながら問いかける静。彼女の唇からチラリと見えた赤い舌先に、ヴェルは無意識にゾクリとしたものを感じた。
 駄目だと分かっているからこそ、静を愛さないと思っているからこそ、雪を大切にしたいと、雪が大好きだと、そう思っているからこそ、現在の状況に背徳感を覚え、身体は反応してしまう。理性と本能は紙一重だ。
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