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第4章【ずっとずっと大切な人】

34罪 喋っちゃ駄目② ❤︎‬

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「このまま、ずぅーっともどかしい状態が続くのと、ヴェルくんが自分で動いてお互いに気持ちよくなるの……どちらがいい?」

 それは凄く意地悪な質問だった。ヴェルに考える余地を与えようとしない、選択を急がせる質問だ。

(くそっ……‼)

 心の中でそんな風に悪態をついて、ヴェルは静の腰をガシッと掴んだ。
 静の腰が逃げないように、一番最奥をノックし続けられるように、静のいい所を刺激し続けられるように、ヴェルは彼女の逃げ道を両手で封じた。
 ほんの少しだけ膝を立てて、足の裏で踏ん張れる態勢を取ると思い切り腰を上へ持ち上げた。そのままの勢いで腰を下ろせば静と体の距離が空き、彼女の体が重力で降りてくるタイミングで腰を打ち付ければ静の膣の最奥をペニスがノックする。
 勢いよく打ち付けられるペニスは膣の最奥をノックするだけでなく、膣壁をこするようにして奥へと侵入してきた。

「んぁっ……んっんっ‼」

 静の弱い場所をこするようにして打ち付けるペニスの動きに、静は鼻にかかった甘い声を上げた。

「……声っ」
「あっ……んっ……ヴェル、く……はっ……喋っちゃ…………ら、めぇ……‼」

 指摘をしようとしたのに、静はヴェルだけが声を出してはいけないと言ってきた。その言葉に眉間にシワを寄せ、慌てて静の口に手を伸ばした。

「んむっ!」
「…………っ」

 手で静の声を遮り、くぐもった音だけが静の口から洩れた。ホッと息を吐き出しながらも、早くこのセックスを終わらせたくてヴェルは彼女の口を手で塞ぎながらも腰を上下に動かし続けた。

「んっんっ……む、ぅ……ひぅっ……はっぁ……」

 口をふさがれた静のくぐもった甘い声と、下から静を突き上げる度に上がる“ぱんっ……ぱんっ……”という肌と肌がぶつかり合う音だけがテントの中に響いていた。

「んっんっ……ぁ、ぅ……」

 何度も何度も静のいい所をこするように腰をグラインドさせながら打ち付けていると、次第に膣内がきゅうきゅうと何度もペニスを締め付けてきた。
 静の体も上体を起こしていられないくらい余裕がなくなってきていたのか、前かがみに体を曲げ始めた。
 ぱんっ……ぱんっ……。何度も何度も音が繰り返し響き、そのたびに静の体がフルフルと震えはじめる。
 その時、前かがみになっていた静がにやりと笑ったことに、ヴェルは気付いていなかった。

「ん、ぅ……ぁっ――――――っ‼」

 ガクガクガクッと小刻みに静の体が震えた瞬間、静の口から声が上がりそうになり慌ててヴェルが力強く口を手で塞いだ。
 ぎゅーっと力強くペニスを締め付けてくる膣の動きから、静がイッたことをヴェルは知った。
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