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第4章【ずっとずっと大切な人】

32罪 愛し合いましょう① ❤︎‬

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「静……ちゃん…………こん、な……こと…………やめっ」
「んっ……らんれなんで?」

 上ずった声を上げながら必死にこらえようとするヴェルに、静は彼のペニスをほおばったまま問いかけた。しゃべる時の舌の動きが、銜えられたペニスにダイレクトに伝わる。
 ジュポジュポ……ジュポジュポ……ぢゅるるるる…………
 勃起し始めたヴェルのペニスからうっすらと出始めたガマン汁と静の唾液が混ざり合い、フェラチオしている音が大きくなっていく。雪が起きてしまうのではないかとヒヤヒヤしている心とは裏腹に、ヴェルのペニスはより一層硬くなっていく。

うぇるふんらっへヴェルくんだってはのひんれるららい楽しんでるじゃない
「うっ……」

 ヴェルのペニスを銜えたまましゃべり続ける静。そのダイレクトな刺激にヴェルは小さく声を漏らし、ぶるりと体を震わせた。反応したくないのに、勃起したくないのに、どんどんそそり立っていくペニス。どくんどくんと脈打つ度に、ヴェルのペニスが静の口の中でピクリと動く。
 じゅるじゅる……ジュボッジュボッ…………
 何度も何度も前後に頭を揺らしながらヴェルのペニスをフェラする静は、彼のものがはち切れんばかりに膨張し始めたのを口の中で感じると、ちゅぽん……と音を立てて口から離した。
 唐突にやんだ快感の嵐にヴェルは小さく、

「ぇっ」
「……なぁに? 嫌だったんじゃ……ないの?」

 まるで『もう終わり?』と言わんばかりのヴェルの声に、静はくすくすと笑いながら問いかけた。
 心では嫌がっていても、体は十分正直だった。ヴェルの体は、もう静の思うがまま。

「――――――っ」

 カァァァ……と耳までも赤くなりそうな勢いでヴェルの顔が赤くなる。そして、ふいっと視線をそらしてテントの入り口を見やる。

「……ああ、嫌だよ。俺……行くよ」

 やめてくれたのはラッキーだったんだ、と心の中で呟いた。
 テントを出るべく、ヴェルは引きずりおろされた自身のズボンとパンツに手を伸ばそうとした。

「行くって……どこへ?」

 前かがみになるヴェルを見上げながら静がひややかに問いかけた。
 声のトーンが先ほどまでと打って変わって低くなっている。ピリピリとした威圧感を感じてヴェルは慌てて顔を上げた。

「まさか……ここから帰るつもりじゃないわよね?」

 ヴェルのいきり立つペニスを人差し指でつつきながら問いかけてくる静に、ヴェルは口ごもってしまった。

「いや……だって……さすがに雪ちゃん、起きちゃうだろ」

 静かにしているならまだしも、さっきから普通に会話を交わしている。今ならまだ間に合うという気持ちがヴェルの中で焦らせてくる。このまま続けていたら、確実に雪に情事を見られてしまう。もちろん、起きてしまったら……の話だが。

「起きないかもしれないわよ?」
「可能性の話だろ?」
「ヴェルくんの『起きるかもしれない』だって可能性の話でしょう?」

 そう言いながら静はゆっくりと立ち上がった。前かがみのままのヴェルを、今度は静が見下ろす形となる。
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