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第2章 夏休みと青春 ~バイト尽くしの常夏!職は違えど楽しさは同じ!~

22・5時間目 パーティーの帰路、そして・・・

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かなり暗くなった夜道で俺、三石、山内の3人で自転車を漕ぎながら家に帰る。
「いやぁ、今日は楽しかったねぇ!」
「そうだな」
「そうだね! 今度は3人でパーティーしたいね」
「おう、そうだな」
俺は、パーティーで思い出した。
そう言えば明日母さん仕事だったな。
「あー、そういやさ、母さん明日仕事なんだけど、俺んちでパーティーしねぇか?」
二人が振り返る。
「「え?」」
そんなに見つめられると困る。
「えーと、パーティーしねぇ? 俺んちで」
「いいの?!」
三石は驚いた表情からキラキラと好奇心をもった顔をしていた。
「あぁ、いいけど」
山内も驚いた表情から、落ち着いて、
「じゃあ、明日はよろしく。 敦志」
と、言った。
三石もそれに続いてよろしくと言った。
「んじゃ、明日7時に俺んち来てくれ」
「それは、朝? 夜?」
三石が首を傾げて聴いてきた。
「オイオイオイ・・・。 朝は流石に困るぜ? 夜だよ夜。 夜の7時」
「りょーかい!」
と、三石。
「分かったよ。 お、もう家か。 はやいね」
「おう、山内! じゃあなー!」
「ばいびー!」
いつしか聞いたことがある三石の挨拶に俺は失笑した。
学校付近の十字路から俺と三石で再び歩みを進める。
「そう言えば、三石。 お前ってなんか夢とかあるのか?」
「んー。 夢はないけど警察官には憧れるかな。 白膠さんスゴかったしね!」
「そうだよな」
「そういう敦志は? あるの? 将来の夢とか」
夢。
将来の事。
そんなものは、考えてもいないのでなんとも言えなかった。
「・・・いや、ないな」
「そうかー? 将来の敦志は刑事さんとかになってそうだけど」
「・・・そうか? 理由は?」
「目付きが悪いから」
なにそれ。
めっちゃディスられてるけど。
「お前なぁ・・・」
俺は呆れのため息をついた。
「お、もう俺の家だ! じゃあなー! 敦志ー! 明日よろしくー!」
「お、おう」
相変わらず、凄くマイペースだ。
だが、これが三石の可愛さなのだと思うと気持ちは楽になる。
「お菓子買うか・・・」
一人になった俺は、最寄りのスーパーでお菓子を買いに行く事にした。
自動ドアの開閉と共に涼しい風が体を突きつけた。
「すっずっし」
一人で呟いた。
俺は、スナック菓子としてポテトチップスの塩味とコンソメ味、プリッツ(サラダ)を買った。
「後は飲み物か・・・」
一人で呟きながら、飲み物コーナーへ向かう。
「えっと、こういうとき何を買ったらいいのだろう」
俺は黒沢センパイにLINEを送った。
いつ見たんだよとつっこみたくなるような返信速度だった。
その返信は、『コーラとかでいいんじゃね』だった。
俺は、『ありがとうございます』と送って、スマホをポケットの中に入れた。
かごの中にはポテトチップス二袋と、プリッツ、2リットルのコーラだ。
それをレジに持っていき、難なく会計を澄まし、家へと自転車を進める。
そして、ふと思い出した。
体から汗が噴き出す。
同時に、もうすぐ終わるのかという寂しさもある。
やっべぇ。
「俺、夏休みの課題全く終わらせてねぇ・・・」
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