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第2章 夏休みと青春 ~バイト尽くしの常夏!職は違えど楽しさは同じ!~

20時間目 パーティー①

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「・・・で、なんで皆ここに来たんだ?」
時は俺の勘違いと誤解から発生した爆弾発言をした翌日。
今日も人があまり少ないMISHIHANAに俺、山内、三石のいつものメンツはもちろんのこと、俺のバイト先の黒沢センパイ、山内のバイト先の先輩・薔薇さん、三石のバイト先の先輩・白咲さん、店長の三島さん、花園さんはもちろんのこと、なんと三島さんの親友さんである、山崎さんまで来ていたのだ。
「えっと、いち、にぃ、さん、しー、ごー、ろく、なな、はち、きゅー・・・っと。 9人も居るのか?! イス足りねぇじゃん!」
「あ、楓、俺も手伝う!」
「ありがとう! でも、後輩にさせたいから、三石君と、白咲呼んできてー!」
「だってよ。 三石君、白咲ちゃん! 行っておいでー!」
「はいー!」「はいなのー!」
ダダダッと三石と白咲さんが階段を駆け上がった。
「いやぁ、かわぇぇな~。 特に三石君。 君たち、えーと、名前なんだったっけな・・・」
「店長、高橋です。 高橋敦志です」
「そうそう、君が高橋君か! いやぁ、凄いよ! 山内君は! 楓が見込んだことはあるねぇ!」
「はじめまして。 山崎さん。 以後よろしくお願いしますね。 そうですか。 それは良かったですね」
「ごめんごめんー! イスこれで足りるかな? 注文は杏にしてよー!」
と、三石、三島さん、白咲さんが、イスを持って降りてきた。
「ありがとうございます」
と、山内がイスを受けとる。
「センキュー! 楓ー!」
と、山崎さん。
「ありがとう」
と、薔薇さん。
「薔薇さんって、フツーに喋れるんすね」
「ふぇ? ふぇぇ?! えと、えーと、そ、そうだね、な、慣れてる人には、しゃ、喋れる・・・よ」
「薔薇さんは、コミュニケーション能力は少し劣っている所があるけど、計算の速度は比べ物にならないくらい速いんだよ? スゴすぎですよ!」
「フッ! そこが彼の強みなんだよ。 山岡君、高崎君。 覚えておきたまえ」
「俺は、高崎でも高島でもなく高橋ですよ!? わざとですか? 黒沢さん! 笑わないでくださいよ! つーか、山崎さんに教えました?! それ?」
「ブッフフ・・・。ダハハ! ふふ、ふひっ、ワリィワリィ。 確かに教えたけどよォ。 いいじゃねェか。面白いし」
「よくないですよぉー!」
俺は夏に何度目かになる咆哮を叫んだ。
          ー
「さて、それでは皆さんお疲れさまー!」
「「「「「「「「お疲れさまー!」」」」」」」」
今日は、皆バイトがなく、ここMISHIHANAを貸しきってパーティーをしている。
俺と山内は三石に相談があると呼ばれ、指定の時間に行くとこうなった。
「それにしてもよォー! 敦志ィー! お前、そーいや勘違いしてたよな。 誤解と」
「あれは、まじさーせんした」
「別にいいけどよォー!」
「く、黒沢さん、どうしたの?」
三石が疑問符を浮かべている。
「さぁ、しらね」
「パーティーの始まりなのー!」
白咲さんの声と共に俺たちの気分は上昇した。
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