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第1章 青春のスタートライン ~始まりの高校生活~
13時間目 幕を閉じた体育大会
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学級リレーを終えた後、クールダウンがてらの大玉送りがあった。
皆、学級リレーでの盛り上がりもあって、テンションが凄く上がっている。
一時休憩ということで、全員、生徒席に戻った。
「いや、凄かったな」
「そうだね。 疲れた。 全力を出しすぎたよ ハハッ」
「もう1歩も動けない~」
「ここで動けなくなったら大玉送り出来ないよ」
「あー! 俺も。 つーか、眠くなってきた フワァ・・」
大きなあくびをした。
睡魔が襲ってきてるが、学校なので寝ない。
「さって、頑張るか!」
三石が自分の頬をパチンと両手で叩いた。
大玉送りのアナウンスが流れたからだ。
「よし、頑張ろう」
「そうだね。 皆で頑張ろう」
「ぬぁ」
山内がかなりの間抜けな声を出したので、俺と三石は首をグルンと回した。
山内が太陽のように真っ赤に顔を染めてこう言った。
「終わったら、ご飯食べにいかないかい?」
ぐーぎゅるる。
三石の腹の虫が鳴いた。
それも、俺達に聞こえるほどのでかい音で。
三石は、涙目になりながら、
「ご飯、食べに行こう」
と言った。
俺は遠慮する事なく、言った。
「飯、また食いにいくか」
二人とも無言で頷く。
2度目の大玉送りのアナウンスが流れ、俺達は急いで召集場所に移動をした。
ー
『それでは、大玉送りを始めます。 よーい。 ドン!!』
大玉送りは、1年生から3年生まで出場する種目で、1年生が1番のスタートをきって、スピードをつけるという重要な役割がある。
大玉に触れる人、触れない人それぞれだが、イケメンがやると女子もちゃんとやるようだ。
3年生の生徒が大玉を持ち運び、篭に入れる。
これを後2回繰り返す。
今は赤チームが優勢だが白チームも徐々に追いついて来ている。
2年生の辺りで少し勢いが止まった。
白チームに逆転をされる。
ほんの僅差で勝負が決まる。
白チームが優勢になった。
アナウンスから、赤チーム頑張ってくださいと流れる。
流石に、3回目とあって、体力が無くなってか勢いが両チーム落ちてきている。
赤チームも白チームも大玉が運ぶ係りの生徒に渡された。
僅差だ。
アナウンスも熱狂的になっている。
そして、勝負がついた。
ギリギリ、白チームの勝利だった。
そして、水分補給と少しの休憩をとった後、閉会式のアナウンスが流れた。
『これから閉会式を始めます』
また、校歌を歌い、校長の話を聞いてから、結果発表となった。
『結果発表をします。 赤チームー』
ドルルルと効果音が流れる。
バーン!という音で、点数が発表された。
『赤チーム、426点です』
オオーと歓声が上がる。
『白チームの点数はー』
またドルルルと効果音が流れ、バーン!と音がした。
『白チーム、372点です。 今年度の優勝は赤チームです』
ワァァと歓声が沸き上がった。
三石も、山内も、俺も、全力で喜んだ。
勝負事はやはり勝ったら嬉しい。
『これで閉会式を終わります』
閉会式が終わり、俺達の1年目の体育大会は終了した。
「お疲れー!二人ともー!!」
三石がホクホクとした顔で言う。
「お疲れさま」
「お疲れさん」
俺と山内も労いの言葉をかける。
「ご飯だー! ひゃっほう!」
三石が俺達より前に出て跳び跳ねる。
俺は、山内とそれを見ながら話した。
「そーいや、なんで食堂に行くときに悩んだ顔をしていたんだ?」
「ああ、あれか。 すまない。敦志。 君に謝らなければ行けないことがある」
突然の謝罪に俺は困惑する。
「え? 俺なんかやったか?」
「いや、違う。 君はなにもやってないんだ。 実は僕、君の事を疑ってたんだ。 イケメンだからって調子に乗るなよってバカにしていたと。 でも、君は全然そんな素振りを見せないし、皆に平等だし、何より便りになるし、だから、その、疑ってごめんよ」
「お前なぁ、俺がお前にそんな態度とるわけねぇだろ? 俺は、数少ない友達を裏切ったり、悲しませたりする事は絶対にしない。 それに、俺は全然皆に平等じゃねぇよ。 むしろ嫌いなヤツはトコトン嫌うからな。 それにお前の方が平等だし、便りになると俺は思ってるよ」
「そうか・・ 僕はなに考えてたんだろ。 ハハハッ」
山内が笑った。
久しぶりに心の底から笑った親友を見て、俺は安心した。
三石はトコトン明るく、山内は友達思いで、勉強が出来て、イケメンで、とても便りになるやつだ。
俺は、こんな友達を持てて良かった。
こうして、俺達の体育大会は終了した。
だが、1時間後にある打ち上げ的な飯を食いにいく事に心を傾けていた。
さって、どこに食べに行こっかな。
皆、学級リレーでの盛り上がりもあって、テンションが凄く上がっている。
一時休憩ということで、全員、生徒席に戻った。
「いや、凄かったな」
「そうだね。 疲れた。 全力を出しすぎたよ ハハッ」
「もう1歩も動けない~」
「ここで動けなくなったら大玉送り出来ないよ」
「あー! 俺も。 つーか、眠くなってきた フワァ・・」
大きなあくびをした。
睡魔が襲ってきてるが、学校なので寝ない。
「さって、頑張るか!」
三石が自分の頬をパチンと両手で叩いた。
大玉送りのアナウンスが流れたからだ。
「よし、頑張ろう」
「そうだね。 皆で頑張ろう」
「ぬぁ」
山内がかなりの間抜けな声を出したので、俺と三石は首をグルンと回した。
山内が太陽のように真っ赤に顔を染めてこう言った。
「終わったら、ご飯食べにいかないかい?」
ぐーぎゅるる。
三石の腹の虫が鳴いた。
それも、俺達に聞こえるほどのでかい音で。
三石は、涙目になりながら、
「ご飯、食べに行こう」
と言った。
俺は遠慮する事なく、言った。
「飯、また食いにいくか」
二人とも無言で頷く。
2度目の大玉送りのアナウンスが流れ、俺達は急いで召集場所に移動をした。
ー
『それでは、大玉送りを始めます。 よーい。 ドン!!』
大玉送りは、1年生から3年生まで出場する種目で、1年生が1番のスタートをきって、スピードをつけるという重要な役割がある。
大玉に触れる人、触れない人それぞれだが、イケメンがやると女子もちゃんとやるようだ。
3年生の生徒が大玉を持ち運び、篭に入れる。
これを後2回繰り返す。
今は赤チームが優勢だが白チームも徐々に追いついて来ている。
2年生の辺りで少し勢いが止まった。
白チームに逆転をされる。
ほんの僅差で勝負が決まる。
白チームが優勢になった。
アナウンスから、赤チーム頑張ってくださいと流れる。
流石に、3回目とあって、体力が無くなってか勢いが両チーム落ちてきている。
赤チームも白チームも大玉が運ぶ係りの生徒に渡された。
僅差だ。
アナウンスも熱狂的になっている。
そして、勝負がついた。
ギリギリ、白チームの勝利だった。
そして、水分補給と少しの休憩をとった後、閉会式のアナウンスが流れた。
『これから閉会式を始めます』
また、校歌を歌い、校長の話を聞いてから、結果発表となった。
『結果発表をします。 赤チームー』
ドルルルと効果音が流れる。
バーン!という音で、点数が発表された。
『赤チーム、426点です』
オオーと歓声が上がる。
『白チームの点数はー』
またドルルルと効果音が流れ、バーン!と音がした。
『白チーム、372点です。 今年度の優勝は赤チームです』
ワァァと歓声が沸き上がった。
三石も、山内も、俺も、全力で喜んだ。
勝負事はやはり勝ったら嬉しい。
『これで閉会式を終わります』
閉会式が終わり、俺達の1年目の体育大会は終了した。
「お疲れー!二人ともー!!」
三石がホクホクとした顔で言う。
「お疲れさま」
「お疲れさん」
俺と山内も労いの言葉をかける。
「ご飯だー! ひゃっほう!」
三石が俺達より前に出て跳び跳ねる。
俺は、山内とそれを見ながら話した。
「そーいや、なんで食堂に行くときに悩んだ顔をしていたんだ?」
「ああ、あれか。 すまない。敦志。 君に謝らなければ行けないことがある」
突然の謝罪に俺は困惑する。
「え? 俺なんかやったか?」
「いや、違う。 君はなにもやってないんだ。 実は僕、君の事を疑ってたんだ。 イケメンだからって調子に乗るなよってバカにしていたと。 でも、君は全然そんな素振りを見せないし、皆に平等だし、何より便りになるし、だから、その、疑ってごめんよ」
「お前なぁ、俺がお前にそんな態度とるわけねぇだろ? 俺は、数少ない友達を裏切ったり、悲しませたりする事は絶対にしない。 それに、俺は全然皆に平等じゃねぇよ。 むしろ嫌いなヤツはトコトン嫌うからな。 それにお前の方が平等だし、便りになると俺は思ってるよ」
「そうか・・ 僕はなに考えてたんだろ。 ハハハッ」
山内が笑った。
久しぶりに心の底から笑った親友を見て、俺は安心した。
三石はトコトン明るく、山内は友達思いで、勉強が出来て、イケメンで、とても便りになるやつだ。
俺は、こんな友達を持てて良かった。
こうして、俺達の体育大会は終了した。
だが、1時間後にある打ち上げ的な飯を食いにいく事に心を傾けていた。
さって、どこに食べに行こっかな。
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