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後日談・リリアナ編

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side:リリアナ




ジェニファー様の指摘された通り、ポンドール領産の白粉に不備が見つかりました

原材料に不良品が混ざっていたのです!

問題があると思われる白粉は既に自主回収をしていますし

肌にトラブルがあった方々には謝罪と賠償金を支払っていますので、なんとか最悪の事態は避けられました。

これもジェニファー様のお陰です。



ジェニファー様とイレーネ様がお茶会をした翌日

何故かイレーネ様はライル様と別れて領地に戻られてしまいました、何があったのかは分かりませんが

おそらく私ごときには知らなくても良い事なのでしょう

世の中には知らなくて良い事、というのが存在するのを今回の事件で私は学びましたので全く知りたいと思いません!


ただ、イレーネ様が領地に戻られた事で様々な噂が流れたせいなのか、皆がライル様を避けるようになりました

具体的には

『股の緩い女に振られた男』

『とある公爵家の逆鱗に触れた男』

『5股男』

『脇が臭そう』

『アソコが臭そう』

等々でしょうか

真偽のほどは分かりませんが、事実も含まれているだけに噂を否定しても信じて貰えて無いようです。


ライル様は自業自得なので仕方ありませんけれど

イレーネ様については、私も多少なりとも責任を感じていますので様子を見に行く事にしました。







さっそくコックローチ伯爵領にやって来ました

屋敷の使用人に聞いたらイレーネ様は毎日牧場で働いているという事なのですが、、、

あっ!

居ました、牧場の端で作業着を着て泥にまみれたイレーネ様が

「イレーネ様!」



「リリアナさんじゃありませんか、私に何か御用でしょうか?」

「用というほどでは、ただイレーネ様がどうされているか気になりましたので、、、」

「私は見ての通り元気ですし牧場で働いて毎日良い汗を流しています♪ふふっ、それよりも私が臭いのでしょう?」

「えっと、それは(汗)」

「構いませんよ、臭くて当然です。牛糞から堆肥を作っているのですから」


「あの、堆肥はとても大事な物なのは知っていますが、何故イレーネ様が堆肥作りをなさっているのですか?」

「反省の意味を込めてでしょうか。堆肥は大事ですけど誰もが嫌がる仕事ですから、それを率先してする事で私は自己満足に浸りたいだけなのかもしれません」


「そのように御自分を卑下なさらなくても良いかと」

「いいえ、愚かな行為をした私は生涯をかけて償わねばならないのです!申し訳ありませんがまだ仕事が残っていますから、失礼します。」


あの股の緩い女のイレーネ様があのようになってしまうなんて

ジェニファー様はいったいどんな事をイレーネ様に、、、


駄目駄目!

なんとなくですが、興味本意で首を突っ込むと私は恐怖で夜トイレに行けなくなる気がします(汗)

とっ、とにかくイレーネ様の現状をジェニファー様に報国だけはしておきましょう。


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