46 / 52
第2章 商い篇
第18話 午後の営業
しおりを挟む
side:加藤菜穂
「ベアトリスさんのバイト代は本当に銀貨5枚相当の商品で良いんですか?」
「勿論だよ、銀貨を貰ってもどうせ商品を買うんだからさ♪それより商品が売り切れにならないかの方が心配なんだけど」
「それは大丈夫ですよ、在庫は沢山ありますから」
「やったぁー♪そしたらお客さん入れるね、いらっしゃいませー!」
ベアトリスさんがこちらに背を向けたのを確認してから、向こうから見えない位置にスマホを置いて謎のネットショップを開く
こうしておいて陳列している商品が無くなり次第、商品を買い足していけば在庫切れは無い♪
お店用に謎のネットショップで買った商品は、レジカウンターの下に置いてある物置きに来るように事前に要望を出しておいたから準備万端!
みっちゃんがドワーフさん達の相手をしに外に行っている間、お店は私が守ってみせーる!
ーーーーーーーーーーーーー
side:ベアトリス
ふふっ
いきなりナホさんにバイトをしないかと言われた時はびっくりしたけど、報酬として銀貨5枚分の商品を貰えるなら断る選択肢なんて無い!
命の危険を感じながら1日中ポーターとして働いても、銀貨5枚も稼げる日は本当に少ない、、、
というかそんなに報酬を出せる余裕がある冒険者が居ないんだよねぇ
ナホさんとミチルさんはどう見ても働く事に慣れて無いし、服装や言葉使いに綺麗な髪の毛と指先をしているから
どっかの貴族か金持ちのお嬢さんなんだろうなぁ、羨ましい!
まぁナホさんとミチルさんは典型的な世間知らずのお嬢さんみたいだし、私が色々と教えてあげて仲良くなれば
稼ぐチャンスが増えそうだから良いんだけどね(笑)
「ねぇねぇベアトリス、もうお店に入って良いの?」
いけない、呑気に考え事をしてる場合じゃ無かった、いくらお客が同じポーターをしている知り合いばかりとはいえ
今の私はナホさんに雇われた従業員だ、雇い主にがっかりされないように頑張ってお仕事しないとね♪
「いらっしゃいませー!」
「「「わぁっ♪」」」
ふふっ
最初にお店に入って来た3人は今日初めてお店に来た子達だ、ダンジョンの中にこれほどの商品を売ってる店があるんだもの驚くのが普通、、、なんだけど中には
「ダンジョンでは何が起きても不思議じゃない」
って言って全く驚かない変わり者も少なからず居るけどね(笑)
「昨日ベアトリスから聞いてたけどマジで新鮮な果物がある!」
「こっちのはキャサリンが言ってた水を通さない袋でしょ?こんなにペラペラなのに水を通さないなんて」
「それより透明の袋に入ってるパンが超柔らかいんだけど」
あちゃ~、商品を手に取って確かめるのは良いけど、扱いがちょっと雑なのよねぇ
こんなの今まで気にした事無いけど、従業員の立場になったら急に気になる!
「こらこら、商品のパンをつつくんじゃない!買い取らせるよ!」
「買うのは良いけど値段はどれも1個銀貨1枚均一なんでしょ?果物は納得の値段だけど、パンは味も分からず簡単に払えるほど安くは無いんだよね」
「「そうそう!」」
うーむ
お店の商品はお値段以上に価値のある物だと自信を持って言えるけど、確かに私達ポーターにとって銀貨1枚は安く無い
それでもダンジョンの入り口前にある店で、銅貨7枚で売ってるカッチカチの不味いパンを買うよりは断然お得なんだけどなぁ
「えっと、ナホさんどうしよう(汗)」
「そしたら試食して良いですよ」
「えっ?!ちょっ、ちょっと待った!試食って無料で食べさせるんだよね?」
「ええ試食ですから無料ですね」
くっ!
これだから世間知らずのお嬢さんは困る。
「ナホさん、ここで試食なんてやったら今並んでる客全員に試食をさせなきゃならなくなる、そんな事をしてたら儲けが無くなっちゃうよ!」
「そこは大丈夫ですけど、、、パンはひと口大に切って試食は1人1回までで、2回食べた人は罰金を払って貰いましょう。」
「身ぐるみ剥いだり磔にしなくて良いの?」
「はっ、磔?!しなくていいですから(汗)」
「そう?ナホさんがそう言うなら良いけど」
「店主さんが良いって言ってるんだから早く試食させなさいよぉ~」
「はいはい直ぐ用意しますよーっと、、、はい出来た」
「「「いただきまーす、、、旨っ!」」」
「ちょっとベアトリス!何よこのパンは!」
「外の店より断然柔らかくて美味しいでしょ?」
「美味しいなんてもんじゃないわよ!」
「あたし銀貨2枚しか持って来て無いよ(泣)」
「ナイフと交換出来ないかな?それとも体で払うのは駄目?」
あれれ?
なんか私の考えていた事と違う方向の心配事が出て来た気がする
この3人のリアクションを見てると、借金してでもパンを買いに来る子がいても私は驚かない
っていうかちょっと待ちなさいよ
「ナホさんに色仕掛けで迫ってジャムを値切って買おうとするんじゃなーい!」
つづく。
「ベアトリスさんのバイト代は本当に銀貨5枚相当の商品で良いんですか?」
「勿論だよ、銀貨を貰ってもどうせ商品を買うんだからさ♪それより商品が売り切れにならないかの方が心配なんだけど」
「それは大丈夫ですよ、在庫は沢山ありますから」
「やったぁー♪そしたらお客さん入れるね、いらっしゃいませー!」
ベアトリスさんがこちらに背を向けたのを確認してから、向こうから見えない位置にスマホを置いて謎のネットショップを開く
こうしておいて陳列している商品が無くなり次第、商品を買い足していけば在庫切れは無い♪
お店用に謎のネットショップで買った商品は、レジカウンターの下に置いてある物置きに来るように事前に要望を出しておいたから準備万端!
みっちゃんがドワーフさん達の相手をしに外に行っている間、お店は私が守ってみせーる!
ーーーーーーーーーーーーー
side:ベアトリス
ふふっ
いきなりナホさんにバイトをしないかと言われた時はびっくりしたけど、報酬として銀貨5枚分の商品を貰えるなら断る選択肢なんて無い!
命の危険を感じながら1日中ポーターとして働いても、銀貨5枚も稼げる日は本当に少ない、、、
というかそんなに報酬を出せる余裕がある冒険者が居ないんだよねぇ
ナホさんとミチルさんはどう見ても働く事に慣れて無いし、服装や言葉使いに綺麗な髪の毛と指先をしているから
どっかの貴族か金持ちのお嬢さんなんだろうなぁ、羨ましい!
まぁナホさんとミチルさんは典型的な世間知らずのお嬢さんみたいだし、私が色々と教えてあげて仲良くなれば
稼ぐチャンスが増えそうだから良いんだけどね(笑)
「ねぇねぇベアトリス、もうお店に入って良いの?」
いけない、呑気に考え事をしてる場合じゃ無かった、いくらお客が同じポーターをしている知り合いばかりとはいえ
今の私はナホさんに雇われた従業員だ、雇い主にがっかりされないように頑張ってお仕事しないとね♪
「いらっしゃいませー!」
「「「わぁっ♪」」」
ふふっ
最初にお店に入って来た3人は今日初めてお店に来た子達だ、ダンジョンの中にこれほどの商品を売ってる店があるんだもの驚くのが普通、、、なんだけど中には
「ダンジョンでは何が起きても不思議じゃない」
って言って全く驚かない変わり者も少なからず居るけどね(笑)
「昨日ベアトリスから聞いてたけどマジで新鮮な果物がある!」
「こっちのはキャサリンが言ってた水を通さない袋でしょ?こんなにペラペラなのに水を通さないなんて」
「それより透明の袋に入ってるパンが超柔らかいんだけど」
あちゃ~、商品を手に取って確かめるのは良いけど、扱いがちょっと雑なのよねぇ
こんなの今まで気にした事無いけど、従業員の立場になったら急に気になる!
「こらこら、商品のパンをつつくんじゃない!買い取らせるよ!」
「買うのは良いけど値段はどれも1個銀貨1枚均一なんでしょ?果物は納得の値段だけど、パンは味も分からず簡単に払えるほど安くは無いんだよね」
「「そうそう!」」
うーむ
お店の商品はお値段以上に価値のある物だと自信を持って言えるけど、確かに私達ポーターにとって銀貨1枚は安く無い
それでもダンジョンの入り口前にある店で、銅貨7枚で売ってるカッチカチの不味いパンを買うよりは断然お得なんだけどなぁ
「えっと、ナホさんどうしよう(汗)」
「そしたら試食して良いですよ」
「えっ?!ちょっ、ちょっと待った!試食って無料で食べさせるんだよね?」
「ええ試食ですから無料ですね」
くっ!
これだから世間知らずのお嬢さんは困る。
「ナホさん、ここで試食なんてやったら今並んでる客全員に試食をさせなきゃならなくなる、そんな事をしてたら儲けが無くなっちゃうよ!」
「そこは大丈夫ですけど、、、パンはひと口大に切って試食は1人1回までで、2回食べた人は罰金を払って貰いましょう。」
「身ぐるみ剥いだり磔にしなくて良いの?」
「はっ、磔?!しなくていいですから(汗)」
「そう?ナホさんがそう言うなら良いけど」
「店主さんが良いって言ってるんだから早く試食させなさいよぉ~」
「はいはい直ぐ用意しますよーっと、、、はい出来た」
「「「いただきまーす、、、旨っ!」」」
「ちょっとベアトリス!何よこのパンは!」
「外の店より断然柔らかくて美味しいでしょ?」
「美味しいなんてもんじゃないわよ!」
「あたし銀貨2枚しか持って来て無いよ(泣)」
「ナイフと交換出来ないかな?それとも体で払うのは駄目?」
あれれ?
なんか私の考えていた事と違う方向の心配事が出て来た気がする
この3人のリアクションを見てると、借金してでもパンを買いに来る子がいても私は驚かない
っていうかちょっと待ちなさいよ
「ナホさんに色仕掛けで迫ってジャムを値切って買おうとするんじゃなーい!」
つづく。
0
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
お兄ちゃんが私にぐいぐいエッチな事を迫って来て困るんですけど!?
さいとう みさき
恋愛
私は琴吹(ことぶき)、高校生一年生。
私には再婚して血の繋がらない 二つ年上の兄がいる。
見た目は、まあ正直、好みなんだけど……
「好きな人が出来た! すまんが琴吹、練習台になってくれ!!」
そう言ってお兄ちゃんは私に協力を要請するのだけど、何処で仕入れた知識だかエッチな事ばかりしてこようとする。
「お兄ちゃんのばかぁっ! 女の子にいきなりそんな事しちゃダメだってばッ!!」
はぁ、見た目は好みなのにこのバカ兄は目的の為に偏った知識で女の子に接して来ようとする。
こんなんじゃ絶対にフラれる!
仕方ない、この私がお兄ちゃんを教育してやろーじゃないの!
実はお兄ちゃん好きな義妹が奮闘する物語です。
オークションで競り落とされた巨乳エルフは少年の玩具となる。【完結】
ちゃむにい
恋愛
リリアナは奴隷商人に高く売られて、闇オークションで競りにかけられることになった。まるで踊り子のような露出の高い下着を身に着けたリリアナは手錠をされ、首輪をした。
※ムーンライトノベルにも掲載しています。
私を振ったあの子をレズ風俗で指名してみた。
楠富 つかさ
恋愛
女子大生、長谷部希は同級生の中原愛海に振られ、そのショックをサークルの先輩に打ち明けると、その先輩からレズ風俗に行くことを勧められる。
希は先輩に言われるがまま愛海の特徴を伝えると、先輩はこの嬢がいいのではと見せてきたその画面にいのは……中原愛海その人だった。
同級生二人がキャストとゲストとして過ごす時間……。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる