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8章 愚者は踊り続ける
8-18 その違い ◆ルーカス視点◆
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◆ルーカス視点◆
普段はルイ・ミミスとして、リアムの弟の家庭教師をしているが、現国王の弟であるルーカス・ミルスが本名である。
公爵としての領地運営も病弱設定のため代官がおこなっている。だからこそ、王都でも領地でも私の仕事はかなり少ないので、自由に行動できる。
私が会談の場に入室したときにクリスの表情は一瞬動いたのに、リアムはなーんの変化も見せなかった。
というか、何で来たのと言わんばかりの視線だった。
悲しくなるほど私には塩対応だ。
コイツ、国王になる気がないくせに、王弟派なんてあるのー?という目で見られた。
うん、あるんだよ。
筆頭がハーラット侯爵だ。
彼の場合は、私が国王にはなりたくないよー、という要望も知った上での王弟派である。
しっかし、リアムは私が国王になりたくないとよくわかったなあ。行動を見ていればわかるか。
リアムは私を胡散臭い者として見る。
わざわざ男爵領まで来て、砦を何に利用したいのかという目で見る。
ハーラット侯爵の深層はわからないが、私の思惑は実に簡単だ。
私は国王になりたくない。
だが、今の王子は国王として不適格。私の方がまだマシなくらいだから、彼にはお目付け役、もしくはもしものとき対抗する存在が必要である。
どちらにしてもリアム・メルクイーンは最適だ。
だが、悲しいことに彼は王子よりも一歳年下だった。
それが特に王子のプライドを傷つけた。
年上の王子より、何もかも優秀だったからだ。
もしリアムが二、三歳年上だったら、良き兄貴分という相談役として、目標として、王子の前にいただろう。
リアムは本当に優秀だからこそ、砦の管理者としての管理能力も、極西の砦としての商売人としての能力も世間に見せつけている。
冒険者だから身体能力も勝る。
王子がすべてを諦めきれる子供だったら、どんなに幸せだったか。
王子がさほど優秀でなければ、リアムに嫉妬することもなかっただろう。
彼は国王になるために生まれてきた。
そして、育てられてきた。
それなのに、いつも比較される。
ついには、リアムが国王の息子だったら良かったのに、と囁かれる。
心が折れない人間はいない。
「メルクイーン男爵のアレはゴリ押しじゃないのかね?」
国王の執務室、兄の国王が私に言う。
すでに会談は終わり、リアムは階下の広間にラーメンを食べに行ってしまった。
ハーラット侯爵家もゾーイ・マックレーもついていった。
本当にあの子、ラーメン大好きだな。。。
「すべて、貴方が否と言えないように理路整然と画策されていたじゃないですか。拒否したら最後、どんなに嫌がる手段であろうとも強行されますよ」
砦を守るために。
最後はあの子のペースにあの場にいた全員が巻き込まれていた。
国の高位の貴族である大臣たちが発言するために挙手までしていた。
男爵という立場ではなく、砦の管理者として彼は話しているので、場の制圧感がひどい。
あの目が、あの態度が、あの風格が怖い。
槍を向けられてもあれだけ堂々と座られていたら、顔や態度には表さないが護衛も迷うのである。
潜ってきた修羅場が段違いである。
彼の圧は冒険者としてのものだけではない。
日常的に死が転がっている冒険者の世界に、リアムは母親のためだけに、砦の冒険者の死亡率を激減させた。
砦では冒険者が増加している。
魔の大平原は魔物がいくらでも恐ろしいほど湧いて出て来るダンジョンなので、魔物の取り合いなんか必要ない。
冒険者が安全かつ快適に、協力して魔物討伐ができる環境が砦には備わっている。危険はゼロではないが、他のダンジョンと比べたら雲泥の差だ。
衣食住の衣は自分で勝手にしろだが、食住に関してはどこの冒険者用の宿屋よりも上だ。
砦に滞在した冒険者は、基本的に他に移動しようとしない。特に今の砦の冒険者は特に理由がなければ、砦が住まいとなっている。結婚して街に家を買おうという気すら起こさない。
「要求の押し付けの方がまだ可愛いと言っていたが」
「貴方が一番嫌がるのが、王子が国王になれないことであると、貴方の弱みを握られましたからねえ。あれくらいの脅しで済んで良かったですね」
本当に王子が砦の脅威になるならば、王子を合法的に消す方法さえリアムは選択肢に入れていると思う。
この国で犯罪にならなければ、リアムを罪に問えることはない。どんなに王族や貴族が罪をでっち上げたとしても、彼はそれを正攻法で覆してゆくのだろう。
彼には強い味方の誓約魔法がある。
その点では、ハーラット侯爵より怖い人物である。
ハーラット侯爵は邪魔な人物になれば一瞬で殺してくれるが、リアムは蛇の生殺し状態を相手に課すのである。
「やはり脅しだったか」
「事実を並べていたなら、罪に問うことはできませんが」
号外の新聞を出したところで、書かれているすべてが事実ならば。
この国では罪に問えない。
事実の並べ方が悪意に満ち溢れたものであろうとも。
国王でも、気に入らないからといって何の罪もない人間を牢に入れることさえできない。
もちろん罪を作ってから入れるのである。
リアムにそれをすれば、恐らく仕返しがひどいだけだろう。
殴られたら殴り返せ。
砦を害する者には容赦がない。
反対に砦に手を出さなければ、彼は何もしない。
「それに、今、砦はリアムファンで溢れてますからねえ。リアムを敵に回したら、本当に砦自体が敵に回りますよ」
あの子はその事実を知っているだろうか。
リアムをよく知らない者に、リアムは軽んじられる傾向にあった。
男爵家の息子だからC級冒険者でも砦の管理者をやっているのだと。
特に新参の冒険者で、血気盛んな者はそう思うらしい。
リアムをほんの少しでも観察すれば、砦に絶対に必要な人物だとわかるのに。
リアムは王都に出発する前にも、そういう愚かな者たちに狙われた。
砦の冒険者たちは研修を受けなければならない。
最初の研修は補佐によるものだ。
あの補佐たちも砦長や弟には遠く及ばないが、意外とリアムが大好きなのである。
あの後、あの最初の研修に、どれだけ砦の管理者リアム・メルクイーンが砦に大貢献しているかの宣伝を始めたのである。
リアムが砦の管理者となって冒険者の死亡者数がどれだけ減ったのか、リアムが国に通した魔物販売許可証取得の難しさとか、リアムの英雄譚とか、リアムの料理人改革等リアムが聞くと即座に研修をとめるであろう内容が冒頭にあるらしい。
リアムが砦にいないから、できる研修ってのもあるんだな。
ちなみに、冒険者の心に刺さるのが、料理人の話であるそうな。
食堂の改革が一番冒険者には身近で、自分に直結している。そして、砦で一食でも食べれば、違いがわかる。
今の砦の食堂の食事はどこの宿より美味しい、冒険者にとって。
あそこの料理人は冒険者のための食事を作るのに長けている。
恐ろしいほど的確にそういう人間をリアムは見極めている。
あの厨房に立っているのは、単なる料理好きではない。様々な条件をクリアした者だけがリアムに砦の料理人として認められる。
そして、メニューでもリアムが考案したものも多い。
補佐たちは冒険者の胃袋に訴えたのである。
最初の研修以外にも、リアムの功績について称えているので、リアム崇拝者は増える一方である。
砦長や補佐には冒険者を鼓舞したり、動かしたりするのに長けている人間を配置している。
リアムを教祖とする宗教団体が作れそうな勢いでもある。
元々、昔からいる冒険者にはリアムは可愛がられていたので、彼らはリアム擁護派だ。
あの笑顔をもう一度、が合言葉らしい。
母上ー母上ー、と笑顔で母親を追いかけるリアムを私も見てみたかったものだ。
今の彼からじゃ全然想像できないけど。
リアムは自分がしたことに対する功績をひけらかしたりはしない。
だからこそ、知らない者によって過小評価されてしまうのに、知らせる努力なんか一切しない。
冒険者の級だけで相手を判断する冒険者というのは少なくない。
リアムがC級冒険者のプレートをしているだけで軽視する冒険者だって少なくないのだ。
魔法学園の学生がS級魔物を討伐したという一件はリアムの株を上げた。
事情を知っているのはごく一部だったとしても、魔法学園の学生やその親だって口はある。そして、門番や職員にリアムは目撃されている。
リアムは他人からどう見えるか、というのに無頓着な気がする。
砦の守護獣様がいたとしても、小さい姿だ。戦いの最中、学生たちのなかで視認できた者は限りなく少ない。
一年三組以外の学生の認識は、C級冒険者がS級魔物を倒してくれた、というものである。
あのとき彼は魔法学園のマントを羽織っていなかったとの報告がある。
執務室に使用人が入って来て国王に来客を告げた。
入ってもらうように指示してる。
そろそろお暇するか。
「ミルス公爵ー、ってあれ?国王が何でここにいるの?」
「ここ、国王陛下の執務室だからね」
「へえー、そうだったのかー。で、ミルス公爵、下の広間でテッチャンさんたちと共同開発した冬季限定白菜ラーメンの試食ですよー」
、、、リアム、国王の執務室にラーメン持って来る人間はいないよ。しかも、国王の執務室という事実を知らず、国王じゃなくて、私に用って。。。腹黒侯爵の策略だな。。。
お盆の上に、小さめの皿に可愛らしくラーメンが盛りつけられている。一応、箸とフォークが置かれている。
「、、、なぜ私に?」
「よくぞ聞いてくれました。うちの領地産の白菜が味噌ラーメンと加わると素晴らしく美味しい出来栄えとなったので、是非とも食べていただこうかと」
自信満々にラーメンを差し出してきた。
リアムの笑顔が見たいと思ったけど、ちょっと違う。こういう笑顔じゃない。
ただ、会談のときとの変化が著しいけど。
国王が羨ましく見てる。国王は毒見係に毒見してもらってからじゃないと食べられないからね。
「ありがとう、いただくよ」
国王の執務室でラーメンを食べるなんて思ってもみなかった。
普段はルイ・ミミスとして、リアムの弟の家庭教師をしているが、現国王の弟であるルーカス・ミルスが本名である。
公爵としての領地運営も病弱設定のため代官がおこなっている。だからこそ、王都でも領地でも私の仕事はかなり少ないので、自由に行動できる。
私が会談の場に入室したときにクリスの表情は一瞬動いたのに、リアムはなーんの変化も見せなかった。
というか、何で来たのと言わんばかりの視線だった。
悲しくなるほど私には塩対応だ。
コイツ、国王になる気がないくせに、王弟派なんてあるのー?という目で見られた。
うん、あるんだよ。
筆頭がハーラット侯爵だ。
彼の場合は、私が国王にはなりたくないよー、という要望も知った上での王弟派である。
しっかし、リアムは私が国王になりたくないとよくわかったなあ。行動を見ていればわかるか。
リアムは私を胡散臭い者として見る。
わざわざ男爵領まで来て、砦を何に利用したいのかという目で見る。
ハーラット侯爵の深層はわからないが、私の思惑は実に簡単だ。
私は国王になりたくない。
だが、今の王子は国王として不適格。私の方がまだマシなくらいだから、彼にはお目付け役、もしくはもしものとき対抗する存在が必要である。
どちらにしてもリアム・メルクイーンは最適だ。
だが、悲しいことに彼は王子よりも一歳年下だった。
それが特に王子のプライドを傷つけた。
年上の王子より、何もかも優秀だったからだ。
もしリアムが二、三歳年上だったら、良き兄貴分という相談役として、目標として、王子の前にいただろう。
リアムは本当に優秀だからこそ、砦の管理者としての管理能力も、極西の砦としての商売人としての能力も世間に見せつけている。
冒険者だから身体能力も勝る。
王子がすべてを諦めきれる子供だったら、どんなに幸せだったか。
王子がさほど優秀でなければ、リアムに嫉妬することもなかっただろう。
彼は国王になるために生まれてきた。
そして、育てられてきた。
それなのに、いつも比較される。
ついには、リアムが国王の息子だったら良かったのに、と囁かれる。
心が折れない人間はいない。
「メルクイーン男爵のアレはゴリ押しじゃないのかね?」
国王の執務室、兄の国王が私に言う。
すでに会談は終わり、リアムは階下の広間にラーメンを食べに行ってしまった。
ハーラット侯爵家もゾーイ・マックレーもついていった。
本当にあの子、ラーメン大好きだな。。。
「すべて、貴方が否と言えないように理路整然と画策されていたじゃないですか。拒否したら最後、どんなに嫌がる手段であろうとも強行されますよ」
砦を守るために。
最後はあの子のペースにあの場にいた全員が巻き込まれていた。
国の高位の貴族である大臣たちが発言するために挙手までしていた。
男爵という立場ではなく、砦の管理者として彼は話しているので、場の制圧感がひどい。
あの目が、あの態度が、あの風格が怖い。
槍を向けられてもあれだけ堂々と座られていたら、顔や態度には表さないが護衛も迷うのである。
潜ってきた修羅場が段違いである。
彼の圧は冒険者としてのものだけではない。
日常的に死が転がっている冒険者の世界に、リアムは母親のためだけに、砦の冒険者の死亡率を激減させた。
砦では冒険者が増加している。
魔の大平原は魔物がいくらでも恐ろしいほど湧いて出て来るダンジョンなので、魔物の取り合いなんか必要ない。
冒険者が安全かつ快適に、協力して魔物討伐ができる環境が砦には備わっている。危険はゼロではないが、他のダンジョンと比べたら雲泥の差だ。
衣食住の衣は自分で勝手にしろだが、食住に関してはどこの冒険者用の宿屋よりも上だ。
砦に滞在した冒険者は、基本的に他に移動しようとしない。特に今の砦の冒険者は特に理由がなければ、砦が住まいとなっている。結婚して街に家を買おうという気すら起こさない。
「要求の押し付けの方がまだ可愛いと言っていたが」
「貴方が一番嫌がるのが、王子が国王になれないことであると、貴方の弱みを握られましたからねえ。あれくらいの脅しで済んで良かったですね」
本当に王子が砦の脅威になるならば、王子を合法的に消す方法さえリアムは選択肢に入れていると思う。
この国で犯罪にならなければ、リアムを罪に問えることはない。どんなに王族や貴族が罪をでっち上げたとしても、彼はそれを正攻法で覆してゆくのだろう。
彼には強い味方の誓約魔法がある。
その点では、ハーラット侯爵より怖い人物である。
ハーラット侯爵は邪魔な人物になれば一瞬で殺してくれるが、リアムは蛇の生殺し状態を相手に課すのである。
「やはり脅しだったか」
「事実を並べていたなら、罪に問うことはできませんが」
号外の新聞を出したところで、書かれているすべてが事実ならば。
この国では罪に問えない。
事実の並べ方が悪意に満ち溢れたものであろうとも。
国王でも、気に入らないからといって何の罪もない人間を牢に入れることさえできない。
もちろん罪を作ってから入れるのである。
リアムにそれをすれば、恐らく仕返しがひどいだけだろう。
殴られたら殴り返せ。
砦を害する者には容赦がない。
反対に砦に手を出さなければ、彼は何もしない。
「それに、今、砦はリアムファンで溢れてますからねえ。リアムを敵に回したら、本当に砦自体が敵に回りますよ」
あの子はその事実を知っているだろうか。
リアムをよく知らない者に、リアムは軽んじられる傾向にあった。
男爵家の息子だからC級冒険者でも砦の管理者をやっているのだと。
特に新参の冒険者で、血気盛んな者はそう思うらしい。
リアムをほんの少しでも観察すれば、砦に絶対に必要な人物だとわかるのに。
リアムは王都に出発する前にも、そういう愚かな者たちに狙われた。
砦の冒険者たちは研修を受けなければならない。
最初の研修は補佐によるものだ。
あの補佐たちも砦長や弟には遠く及ばないが、意外とリアムが大好きなのである。
あの後、あの最初の研修に、どれだけ砦の管理者リアム・メルクイーンが砦に大貢献しているかの宣伝を始めたのである。
リアムが砦の管理者となって冒険者の死亡者数がどれだけ減ったのか、リアムが国に通した魔物販売許可証取得の難しさとか、リアムの英雄譚とか、リアムの料理人改革等リアムが聞くと即座に研修をとめるであろう内容が冒頭にあるらしい。
リアムが砦にいないから、できる研修ってのもあるんだな。
ちなみに、冒険者の心に刺さるのが、料理人の話であるそうな。
食堂の改革が一番冒険者には身近で、自分に直結している。そして、砦で一食でも食べれば、違いがわかる。
今の砦の食堂の食事はどこの宿より美味しい、冒険者にとって。
あそこの料理人は冒険者のための食事を作るのに長けている。
恐ろしいほど的確にそういう人間をリアムは見極めている。
あの厨房に立っているのは、単なる料理好きではない。様々な条件をクリアした者だけがリアムに砦の料理人として認められる。
そして、メニューでもリアムが考案したものも多い。
補佐たちは冒険者の胃袋に訴えたのである。
最初の研修以外にも、リアムの功績について称えているので、リアム崇拝者は増える一方である。
砦長や補佐には冒険者を鼓舞したり、動かしたりするのに長けている人間を配置している。
リアムを教祖とする宗教団体が作れそうな勢いでもある。
元々、昔からいる冒険者にはリアムは可愛がられていたので、彼らはリアム擁護派だ。
あの笑顔をもう一度、が合言葉らしい。
母上ー母上ー、と笑顔で母親を追いかけるリアムを私も見てみたかったものだ。
今の彼からじゃ全然想像できないけど。
リアムは自分がしたことに対する功績をひけらかしたりはしない。
だからこそ、知らない者によって過小評価されてしまうのに、知らせる努力なんか一切しない。
冒険者の級だけで相手を判断する冒険者というのは少なくない。
リアムがC級冒険者のプレートをしているだけで軽視する冒険者だって少なくないのだ。
魔法学園の学生がS級魔物を討伐したという一件はリアムの株を上げた。
事情を知っているのはごく一部だったとしても、魔法学園の学生やその親だって口はある。そして、門番や職員にリアムは目撃されている。
リアムは他人からどう見えるか、というのに無頓着な気がする。
砦の守護獣様がいたとしても、小さい姿だ。戦いの最中、学生たちのなかで視認できた者は限りなく少ない。
一年三組以外の学生の認識は、C級冒険者がS級魔物を倒してくれた、というものである。
あのとき彼は魔法学園のマントを羽織っていなかったとの報告がある。
執務室に使用人が入って来て国王に来客を告げた。
入ってもらうように指示してる。
そろそろお暇するか。
「ミルス公爵ー、ってあれ?国王が何でここにいるの?」
「ここ、国王陛下の執務室だからね」
「へえー、そうだったのかー。で、ミルス公爵、下の広間でテッチャンさんたちと共同開発した冬季限定白菜ラーメンの試食ですよー」
、、、リアム、国王の執務室にラーメン持って来る人間はいないよ。しかも、国王の執務室という事実を知らず、国王じゃなくて、私に用って。。。腹黒侯爵の策略だな。。。
お盆の上に、小さめの皿に可愛らしくラーメンが盛りつけられている。一応、箸とフォークが置かれている。
「、、、なぜ私に?」
「よくぞ聞いてくれました。うちの領地産の白菜が味噌ラーメンと加わると素晴らしく美味しい出来栄えとなったので、是非とも食べていただこうかと」
自信満々にラーメンを差し出してきた。
リアムの笑顔が見たいと思ったけど、ちょっと違う。こういう笑顔じゃない。
ただ、会談のときとの変化が著しいけど。
国王が羨ましく見てる。国王は毒見係に毒見してもらってからじゃないと食べられないからね。
「ありがとう、いただくよ」
国王の執務室でラーメンを食べるなんて思ってもみなかった。
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