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5章 必要とされない者
5-13 祖国からの商人
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リースから押収した魔道具のナイフを研究している。
砦長室ではなく、管理室で。
二階の静かな場所にあって最適だ。
この頃、この部屋の存在を知らない者も増えてきた。
俺も基本的に砦にいるときは砦長室にいるからなあ。
時間、方角、距離等はつかめやすいが、転移魔法陣ってそんなこと細かく指定しなければ発動しないのだろうか?
コレも権利料の発生する特殊魔法だろうか?
けれど、直接その魔法を教わっていないので、使ったところで問題はないのだが。誰が権利を持っている魔法かわからないので、まったくもって不便。一覧表でも作ってもらいたい。
買う気はないけど、答え合わせはしたい。
人体が崩壊する危険性があるので、人体実験はしたくない。
一方通行とか双方向から通行可能とか種類があるんだろうな。
魔法で困ったときのクリス様ー、なのだが、転移魔法陣は侯爵家も使用しているフシがある。
王都からこの男爵領への移動は馬車でも一月はかかる。
にもかからわず。
隠す気のないようなクリスの王都や領地の頻繁なお土産。妹ちゃんのついでだろうけど、おかしい回数だと俺にも気づかれるぞ。
推測するに、侯爵家の転移魔法陣は固定で双方向通行可能、何度でも利用可のようである。
この街の外れの侯爵邸、領地、王都の侯爵邸等につながっているのではないだろうか。
コレは尋ねても良いものだろうか?
「うーん」
唸っても答えが出ないものは保留だな。どうしようもない。
使ってるよー、と直接クリスが口を滑らせたら聞こう。
複写の魔法でナイフに描かれている転移魔法陣の写しを何枚か作成した。
あのときの状況から推測できるものを記入していき、魔法陣を解読していく。
状況からしても、この魔法陣は一方通行なのだろう。人を送るだけ。
ということは、もう一つ魔法陣を転移予定地に用意しておかなくとも使える便利な魔法陣である。
リースたち九人を運んでも誰も損傷していなかったので、魔法としては使える部類のはずである。
使われた魔石がかなり上質なものであるが。
小さいナイフなので小さい魔石なのだが、小さいからといってクズ魔石ではない。魔力が濃縮された小さい魔石が存在する。金のある王族や貴族が宝飾品として使いたがるのはこういう上質な小さい魔石の方である。
同等の魔力が必要なら、魔石の大きさに拘らなければ俺の手元にもある。
たぶん、小さいナイフに仕込むための魔石だったのだろう。
紙や布に描かれた魔法陣ならば、特に魔石の大きさは問題にならない。
この世界の空間転移魔法は、物の転送魔法と似ているのだが、こちらの転送魔法は生きているものには使えない。生きていたものにも使えるが、虫の息でも残っていると転送は拒否される。
うちの奴隷さんたちはその点を利用して、持っている転送用の袋できちんと死んでいるか判別しているらしい。
生きている魔物が砦に転送されて、最後の馬鹿力で暴れられたら目も当てられないからなあ。
転送されない魔物はもう一回しっかりとトドメを刺すそうだ。
「坊ちゃんっ、ここにいたのかっ」
バンッと扉を開けられた。うーん、ノックぐらいしようよー。
「わざとか?」
ナーヴァルの手にペンダントがブラブラ。
ナーヴァル自身は通信の魔道具のペンダントをしている。
魔の大平原に出る冒険者たちは服のなかに入れるが、砦にいるときは大抵の者は首からそのままぶら下げている。
おや?
自分の胸元を見る。
「道理で今日は静かだと思った」
「坊ちゃん、、、」
はあーーーっとナーヴァルが深いため息を吐く。
ごめんて。わざとじゃないのさー。
ペンダントを受け取る。裏に番号が入っているので所有者がわかりやすい。
「つい最近までは、砦や魔の大平原を捜しまわっていたのにな。通信の魔道具に慣れたら、連絡が取れるのが当たり前になっていたよ」
便利な道具は便利に使ってこそだ。
良いことだ。
ただ、通信の魔道具が使えない状況というのも今後あるかもしれない。対応策は考えておいた方が良いだろう。
「で、何の用だ?」
「、、、」
ん?
「いや、それがかなり震えていたからな。心配になって捜していたんだ」
「あー、留守電機能はないからなあ。後でかかって来ることを祈ろう」
「留守電?」
「音声預かりサービスみたいなもんかなー。相手が取れないとき用件を録音しておいて、相手は後で時間ができたときに聞くんだ」
「へえ、通信の魔道具にはいろいろ便利な機能がついているものがあるんだな」
いや、こっちの世界の通信の魔道具にはそんな機能を持っているのはないと思うけど。。。世界は広いからどこかにはあるのかな?
着信履歴でも良いんだけど。
大元の半分の魔石なら、自動筆記の魔法を組み込んで、着信履歴を書き残すことはできるか。
日時、どこからどこに通信があったのか、通話ができたか、ぐらいで良いか。通話時間はあった方が良いか?魔石が魔力切れで壊れる目安にもなるだろうか。
音声自体の記録を残そうとすると、数が数になればかなり魔力を消費しそうだから、やっぱりやめよう。
砦長室に戻る。
奥の戸棚にしまっている通信の魔道具の土台をいじる。
紙の束を下の棚に用意して、自動筆記の魔法を組み込む。
じっと見ていても動き出さない。誰かがペンダントを使わないと正常に動くか確認できない。
こういうときに限って、俺も誰にも何にも用事がない。書類関係も急ぎのものはない。捻り出せる用事はないものか。
おっと、俺のペンダントが震えた。
紙に日時が記入され、番号が表示される。記録なので、極小サイズの文字で構わない。
お、この番号は。
俺はペンダントを握る。
「どうした?」
「あ、ようやくつながった。クトフだ。リアム、食材の売り込みが直接こっちに来ているんだけど、食堂に来てもらえないか?」
「いいけど」
食材の売り込みなら、クトフが対応できると思うのだが。見たことのない食材なのか?
俺が食堂に行くと、厨房の近くの席に小綺麗な格好をしている男女二人が座っていた。その向かいにはクトフと他の料理人二人も座っている。
「初めまして。この砦の管理者をしているリアム・メルクイーンです」
立ち上がった二人に挨拶をしていると。
おい、クトフ、お誕生日席を作るな。俺がその席に座るのか?料理人側の席に座れば良いだろう。
二人の前には箱がある。小さい瓶と壺がある。
小さい小皿にその内容物が出ている。味見用らしい。
「ああ、醤油と味噌ですか」
「おおっ、知っているのですか」
驚きの声をあげる商人二人。
ナーヴァルやリージェンたちの国の者だ。
どうも彼らの祖国には日本からの転生者が蔓延っている気がしてならない。
そこもクジョー王国と同じく大陸の西にある国だから、国々を飛び回る人には近いと思うのかもしれないが、西の果てにいる俺にとっては果てしなく遠い国だ。
けど、俺は転生しても特に醤油と味噌を望まなかったのだが、俺がおかしいのか?この世界の食材が美味し過ぎて、別段自ら作ろうとは思ってもいなかった。味付けは塩だけでも超美味しいのに。まあ、向こうからやって来るのなら、買わないわけでもないが。財布の紐も緩むぞ。
「同じ国の出のナーヴァルを呼ぼうか。その方がわかりやすいだろう」
俺はペンダントでナーヴァルと連絡を取る。
「テッチャン?テッチャンじゃないかっ」
大声で食堂に入ってきたナーヴァル。
テッちゃんという愛称じゃなくて、名前がテッチャンなの?
知り合いなのかー。世間は狭いなあ。
あ、クトフの前に置かれている名刺にもテッチャンって書いてあるわー。
「ナーヴァルって、やっぱりナーヴァルだったかっ。凶悪な人相は昔のままだなあ。冒険王になるって国を飛び出していって、皆どうしたのかと思っていたぞ」
冒険王って、、、おい。何でも王をつければいいって話じゃないぞ。
「ははは、昔の話さ。今はここで砦長をしている。リージェンは副砦長だ。他の皆は魔の大平原に魔物討伐に行っているから当分は戻って来れない」
「あの三人とも知り合いなら、ペンダントで話をすればいいんじゃないか?テッチャンさんたちはどのくらいこの街に滞在予定ですか?」
テッチャンさんって超言い辛いんだけど。。。
「そうですね。この街には男爵と、街外れのお屋敷を巡ろうかと思っていたので、数日は滞在しようかと」
「それなら特に魔物討伐で忙しくなければ、あの三人も戻って来れるんじゃないか」
「おおっ、そうだなっ。リージェンは不用意に起こすと不機嫌になるから、後にしてー」
ナーヴァルは仲間だった三人が所属しているパーティのリーダーに連絡を入れていた。
砦長室ではなく、管理室で。
二階の静かな場所にあって最適だ。
この頃、この部屋の存在を知らない者も増えてきた。
俺も基本的に砦にいるときは砦長室にいるからなあ。
時間、方角、距離等はつかめやすいが、転移魔法陣ってそんなこと細かく指定しなければ発動しないのだろうか?
コレも権利料の発生する特殊魔法だろうか?
けれど、直接その魔法を教わっていないので、使ったところで問題はないのだが。誰が権利を持っている魔法かわからないので、まったくもって不便。一覧表でも作ってもらいたい。
買う気はないけど、答え合わせはしたい。
人体が崩壊する危険性があるので、人体実験はしたくない。
一方通行とか双方向から通行可能とか種類があるんだろうな。
魔法で困ったときのクリス様ー、なのだが、転移魔法陣は侯爵家も使用しているフシがある。
王都からこの男爵領への移動は馬車でも一月はかかる。
にもかからわず。
隠す気のないようなクリスの王都や領地の頻繁なお土産。妹ちゃんのついでだろうけど、おかしい回数だと俺にも気づかれるぞ。
推測するに、侯爵家の転移魔法陣は固定で双方向通行可能、何度でも利用可のようである。
この街の外れの侯爵邸、領地、王都の侯爵邸等につながっているのではないだろうか。
コレは尋ねても良いものだろうか?
「うーん」
唸っても答えが出ないものは保留だな。どうしようもない。
使ってるよー、と直接クリスが口を滑らせたら聞こう。
複写の魔法でナイフに描かれている転移魔法陣の写しを何枚か作成した。
あのときの状況から推測できるものを記入していき、魔法陣を解読していく。
状況からしても、この魔法陣は一方通行なのだろう。人を送るだけ。
ということは、もう一つ魔法陣を転移予定地に用意しておかなくとも使える便利な魔法陣である。
リースたち九人を運んでも誰も損傷していなかったので、魔法としては使える部類のはずである。
使われた魔石がかなり上質なものであるが。
小さいナイフなので小さい魔石なのだが、小さいからといってクズ魔石ではない。魔力が濃縮された小さい魔石が存在する。金のある王族や貴族が宝飾品として使いたがるのはこういう上質な小さい魔石の方である。
同等の魔力が必要なら、魔石の大きさに拘らなければ俺の手元にもある。
たぶん、小さいナイフに仕込むための魔石だったのだろう。
紙や布に描かれた魔法陣ならば、特に魔石の大きさは問題にならない。
この世界の空間転移魔法は、物の転送魔法と似ているのだが、こちらの転送魔法は生きているものには使えない。生きていたものにも使えるが、虫の息でも残っていると転送は拒否される。
うちの奴隷さんたちはその点を利用して、持っている転送用の袋できちんと死んでいるか判別しているらしい。
生きている魔物が砦に転送されて、最後の馬鹿力で暴れられたら目も当てられないからなあ。
転送されない魔物はもう一回しっかりとトドメを刺すそうだ。
「坊ちゃんっ、ここにいたのかっ」
バンッと扉を開けられた。うーん、ノックぐらいしようよー。
「わざとか?」
ナーヴァルの手にペンダントがブラブラ。
ナーヴァル自身は通信の魔道具のペンダントをしている。
魔の大平原に出る冒険者たちは服のなかに入れるが、砦にいるときは大抵の者は首からそのままぶら下げている。
おや?
自分の胸元を見る。
「道理で今日は静かだと思った」
「坊ちゃん、、、」
はあーーーっとナーヴァルが深いため息を吐く。
ごめんて。わざとじゃないのさー。
ペンダントを受け取る。裏に番号が入っているので所有者がわかりやすい。
「つい最近までは、砦や魔の大平原を捜しまわっていたのにな。通信の魔道具に慣れたら、連絡が取れるのが当たり前になっていたよ」
便利な道具は便利に使ってこそだ。
良いことだ。
ただ、通信の魔道具が使えない状況というのも今後あるかもしれない。対応策は考えておいた方が良いだろう。
「で、何の用だ?」
「、、、」
ん?
「いや、それがかなり震えていたからな。心配になって捜していたんだ」
「あー、留守電機能はないからなあ。後でかかって来ることを祈ろう」
「留守電?」
「音声預かりサービスみたいなもんかなー。相手が取れないとき用件を録音しておいて、相手は後で時間ができたときに聞くんだ」
「へえ、通信の魔道具にはいろいろ便利な機能がついているものがあるんだな」
いや、こっちの世界の通信の魔道具にはそんな機能を持っているのはないと思うけど。。。世界は広いからどこかにはあるのかな?
着信履歴でも良いんだけど。
大元の半分の魔石なら、自動筆記の魔法を組み込んで、着信履歴を書き残すことはできるか。
日時、どこからどこに通信があったのか、通話ができたか、ぐらいで良いか。通話時間はあった方が良いか?魔石が魔力切れで壊れる目安にもなるだろうか。
音声自体の記録を残そうとすると、数が数になればかなり魔力を消費しそうだから、やっぱりやめよう。
砦長室に戻る。
奥の戸棚にしまっている通信の魔道具の土台をいじる。
紙の束を下の棚に用意して、自動筆記の魔法を組み込む。
じっと見ていても動き出さない。誰かがペンダントを使わないと正常に動くか確認できない。
こういうときに限って、俺も誰にも何にも用事がない。書類関係も急ぎのものはない。捻り出せる用事はないものか。
おっと、俺のペンダントが震えた。
紙に日時が記入され、番号が表示される。記録なので、極小サイズの文字で構わない。
お、この番号は。
俺はペンダントを握る。
「どうした?」
「あ、ようやくつながった。クトフだ。リアム、食材の売り込みが直接こっちに来ているんだけど、食堂に来てもらえないか?」
「いいけど」
食材の売り込みなら、クトフが対応できると思うのだが。見たことのない食材なのか?
俺が食堂に行くと、厨房の近くの席に小綺麗な格好をしている男女二人が座っていた。その向かいにはクトフと他の料理人二人も座っている。
「初めまして。この砦の管理者をしているリアム・メルクイーンです」
立ち上がった二人に挨拶をしていると。
おい、クトフ、お誕生日席を作るな。俺がその席に座るのか?料理人側の席に座れば良いだろう。
二人の前には箱がある。小さい瓶と壺がある。
小さい小皿にその内容物が出ている。味見用らしい。
「ああ、醤油と味噌ですか」
「おおっ、知っているのですか」
驚きの声をあげる商人二人。
ナーヴァルやリージェンたちの国の者だ。
どうも彼らの祖国には日本からの転生者が蔓延っている気がしてならない。
そこもクジョー王国と同じく大陸の西にある国だから、国々を飛び回る人には近いと思うのかもしれないが、西の果てにいる俺にとっては果てしなく遠い国だ。
けど、俺は転生しても特に醤油と味噌を望まなかったのだが、俺がおかしいのか?この世界の食材が美味し過ぎて、別段自ら作ろうとは思ってもいなかった。味付けは塩だけでも超美味しいのに。まあ、向こうからやって来るのなら、買わないわけでもないが。財布の紐も緩むぞ。
「同じ国の出のナーヴァルを呼ぼうか。その方がわかりやすいだろう」
俺はペンダントでナーヴァルと連絡を取る。
「テッチャン?テッチャンじゃないかっ」
大声で食堂に入ってきたナーヴァル。
テッちゃんという愛称じゃなくて、名前がテッチャンなの?
知り合いなのかー。世間は狭いなあ。
あ、クトフの前に置かれている名刺にもテッチャンって書いてあるわー。
「ナーヴァルって、やっぱりナーヴァルだったかっ。凶悪な人相は昔のままだなあ。冒険王になるって国を飛び出していって、皆どうしたのかと思っていたぞ」
冒険王って、、、おい。何でも王をつければいいって話じゃないぞ。
「ははは、昔の話さ。今はここで砦長をしている。リージェンは副砦長だ。他の皆は魔の大平原に魔物討伐に行っているから当分は戻って来れない」
「あの三人とも知り合いなら、ペンダントで話をすればいいんじゃないか?テッチャンさんたちはどのくらいこの街に滞在予定ですか?」
テッチャンさんって超言い辛いんだけど。。。
「そうですね。この街には男爵と、街外れのお屋敷を巡ろうかと思っていたので、数日は滞在しようかと」
「それなら特に魔物討伐で忙しくなければ、あの三人も戻って来れるんじゃないか」
「おおっ、そうだなっ。リージェンは不用意に起こすと不機嫌になるから、後にしてー」
ナーヴァルは仲間だった三人が所属しているパーティのリーダーに連絡を入れていた。
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