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4章 闇夜を彷徨う
4-18 いつかのための種まき ◆クリス視点◆
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◆クリス視点◆
「ああ兄さん、こちらに来られていたのですね」
「せっかくだから我が天使の顔を見にー。寝ていて残念」
妹ちゃんは寝ていて良かったと、翌朝思うだろう。
街の外れの保養地にある侯爵邸。
王都の屋敷と領地の屋敷、そしてこの地の屋敷に存在する空間転移魔法の部屋。一回に使われる魔石は高価だが、侯爵が移動に費やす時間を考えると、そのくらいは問題ないものとなる。侯爵の時間のロスの方が金銭的損失が大きい。
兄は妹ちゃんに会いたいがために時間さえあれば頻繁に使う。
俺は必要なときだけ使う。
妹ちゃんは成人するまでは使えないだろう。妹ちゃんの安全のため、この地から出られない。領地でも王都でも、まだ父の息がかかった者が存在する。彼らを穏やかに退場してもらってから王都に行くことができる。妹ちゃんが成人する頃には、兄が綺麗に片付けるだろう。
そう、この魔法は侯爵家でも一部の人間にしか使われていない。というか、存在自体を知らないし、兄が使わせない。
たぶん、この魔法もリアムに疑われている。は?王都に行ってきた?お土産?この前ももらった気がするんだが。往復でどれだけかかると思っているんだよ、何でこんな頻繁に往復できるんだよ、ああ、なるほど、とリアムの目が言っていた。。。
なんとなーく、何の魔法か気づいている感じがする。
「いつもながら天使の寝顔だ。癒される。これだけでもクソ国王とクソ貴族どもを対応してささくれだった気分が浄化される」
それは何より。
この兄には婚約者がいない。すでに侯爵なのに、婚約者がいない。
婚約者になりたいーーーーっ、という要望は山のように来ている。が、すべてお断りである。
それは妹ちゃんが婚約者候補だからだ。
妹ちゃんが成人するまでに、兄にお気に入りとなる他人が現れなければ、妹ちゃんはこの兄と結婚することになる。
兄妹じゃねえか、と思うだろうが、他国では多くが禁止しているが、この国では一応禁止されていない。家の存続、魔法魔力の継承等の様々な理由をつければ認められる。
それほどまでに兄は妹ちゃんが好きなのだ。
だが。
「そういえば、ナーヴァルの恋心をリアムに伝えたんだろ?どうなった?」
興味津々で聞いてくる兄。
リアムも興味の対象となった。
ルイが言うところによると、リアムを試す行為は愚の骨頂。死ね、とリアムに思われる行為なのだそうだ。
確かに、そう思う節がある。
リアムの目が淀む。据わる。けれど、表情自体は営業スマイルを浮かべるか、黒い笑顔になる。
リアムの弟からの話だと、黒い笑顔を浮かべるのは親愛の証の範囲内なのだそうだ。
普段のリアムが表情を出す、ということはまだまだ親愛の証なのだ。
リアムは自分の父と二人の兄には無表情で応対するのだから。というか会わないように動いているくらいだ。
完全に家族の対応ではない。
だが、それはあの者たちが招いた自分たちの責任の果てなのだから仕方ない。
弟がいたから、あの家の状況がわかる。家庭教師のルイが徐々に徐々に事情を聞いていっている。
弟も母親から事情を少し聞いていたようだ。なぜ、兄上は家の外と中であんなにも違うのですか、と。
リアムの食事のマナーは完璧だ。食事のときも一切の音を立てず、フォークやナイフの使い方も文句のつけようがない。
母親が生きている頃から、リアムはあの家での食事の時間に一言も話さなかったそうだ。食卓にはあの父と二人の兄がいたからだ。
自分たちが話しているのに、リアムが話そうとしたときだけマナーが悪いとあの父親に怒られたそうだ。
それ以降、何も話さなくなった。
あの父親や兄二人は食事の席で、リアムをそれとなく見張っていた。
マナーができていないことを叱責するために。
誰も教えていないのに、リアムは兄二人より完璧だった。
彼らはリアムに何も言えなかった。何も怒れなかった。
そのときに、自分たちの行いを見直すことができれば良かったのに。彼らは救いようがないアホだ。
貴族の食事のマナーをリアムに誰が教えたというのだろう。
冒険者である母親や、砦にいる冒険者が知る由もない。
冒険者は貴族と食事をしても、冒険者だからとマナーが身につけられていなくても、ある程度までなら許される。
本当になぜリアムは知っているのだろう。身についているのだろう。
砦で高級弁当を一緒に食べるときは、ごくごく普通の冒険者の食べ方だった。冒険者としては綺麗な食べ方かな、と思う程度だ。
今日、侯爵邸で一緒に食べてみてわかった。この子は貴族として食事をしても何の問題もないと。それどころか、あの父親や兄二人よりも所作が綺麗である。彼らが注意できることは何もない。
それどころか、食事の席の程好い会話は貴族の間では必要なものだ。話してマナー違反と言われるのは教会での食事だけだ。本当にただ叱責したいがために怒ったとしか思えない状況だ。
リアムには家族と呼べるものが母親だけだった。
家の食事も、母親とリアムと弟の三人だけのときは、おっにくーおっにくーと楽しくお肉パーティをやっていたそうだ。。。
母親とリアムで楽し気に山盛りのお肉三昧の夕食を作っていたそうな。。。
今では想像がつかんが。
さーて、この兄がリアムを気にいることは必須だ。
気に入らないわけがない。
けれど、リアムを試したら最後、盛大に嫌われるんだろうな。。。
兄は嫌われてもかまうから、相手はたまったもんじゃないだろう。まあ、リアムは砦のためになるのなら営業スマイルを浮かべてくれることだろう。
「うーわ、斜め上の反応だな。ナーヴァルはリアムに惚れているんだから、ハニトラには引っかからんだろ」
「いや、問題なのは、それと同じことを自分がしているって自覚しているところだよ。すべては彼の母上のためにね」
「でも、その母上はもういないじゃん」
「、、、兄さん、その台詞、貴方の最愛の天使が亡くなったとき言われたら?」
「殺す」
こっわー。顔が凶悪になったよ。この人が犯人でーす。捕まらんだろうけど。
でも、そういう感情を抱くってことだよ。
「同じことをリアムも思いますよ。兄さんは実際に殺すのでしょうけど、リアムは、、、」
あ?リアムはどうするのだろう。
彼はたぶん実際には殺さない。殺さないのだが。
ゾクリと背筋が冷えた。
「うわ、、、兄さんよりも怖い」
「え?クリス、お前、何を想像したんだ?」
兄さんは殺すが、リアムは生かすのだ。一瞬で殺された方が幸せなことなど山のようにある。
リアムはたぶん静かに怒っている。表面上は何事もなかったかのような顔をして。
そう、リアムは怒っていないわけがない。
最愛の母親を奪った者たちのことを。それは直接命を奪った魔物のことではない。
リアムは最愛の母親のことだけは、あの父親と二人の兄を今でも許していないのだ。
なのに、家事をずっとやり続けている。
可愛がっていると思われている弟アミールでさえ、リアムの人質にはならない。リアムの人質になれるのは唯一母親だけだった。
ならば、弟のために家事をやり続けているわけではない。
リアムは天罰なんか待っていない。
彼らは制裁を受けるべきだと思っているほどである。
リアムの行動を見ていると、なんとなくわかってしまう。
兄さんとリアムは似ているが非なるものだ。リアムは直接的に手を下さないことを選ぶ。
成人したら、いきなり梯子を外すだけだ。
二人の兄には嫁が来ない。使用人もいない。リアムが成人して砦に冒険者として住んでしまえば、それを止められる者はいない。
あの家には家事をする者が誰もいなくなるのだ。
どういう状況になるか目に見えている。
当たり前のものが当たり前でなくなる。そんなこともあの父親と二人の兄は知らないのだろう。
だからこそ、命をかけて魔物と戦っている冒険者に、すべての家事を押しつけることができるのだ。
自分たちは領地運営を頑張っているんだと信じて。これもリアムがやった方がうまくいくとは思わずに。。。
そして、リアムももしかしたら知らないのだろうが、メルクイーン男爵家は冒険者が継ぐ。
その報復は絶大だ。
けれど、彼がされた仕打ちはそんなものだろうか。
彼が男爵になれました、めでたしめでたし、で終わるくらいの感情だろうか。
リアムのことを知っていくと、彼が並々ならぬ魔導士だからこそ生き抜いてこれたのではないかと思えてしまう。
彼は同情なんていらないと言うだろう。よこすなら、金を寄越せぐらい言う。
ならば。
「なあ、クリス、お前、黙っているなんて卑怯だぞー、俺が怖くて寝れなくなるだろう」
「ねえ、兄さん。成人したら、リアムはメルクイーン男爵家を継ぐよね」
「そりゃ、あの家に冒険者は一人だけだからな」
「八歳のときに保護者と言える母親が亡くなって、リアムはすでに独立した報酬を手に入れている。父親は何の面倒も見ていないのに、報酬なしに砦の管理者をやらせていたのなら、問題があるよね」
リアムが砦を守ると言うのなら。
「ああ兄さん、こちらに来られていたのですね」
「せっかくだから我が天使の顔を見にー。寝ていて残念」
妹ちゃんは寝ていて良かったと、翌朝思うだろう。
街の外れの保養地にある侯爵邸。
王都の屋敷と領地の屋敷、そしてこの地の屋敷に存在する空間転移魔法の部屋。一回に使われる魔石は高価だが、侯爵が移動に費やす時間を考えると、そのくらいは問題ないものとなる。侯爵の時間のロスの方が金銭的損失が大きい。
兄は妹ちゃんに会いたいがために時間さえあれば頻繁に使う。
俺は必要なときだけ使う。
妹ちゃんは成人するまでは使えないだろう。妹ちゃんの安全のため、この地から出られない。領地でも王都でも、まだ父の息がかかった者が存在する。彼らを穏やかに退場してもらってから王都に行くことができる。妹ちゃんが成人する頃には、兄が綺麗に片付けるだろう。
そう、この魔法は侯爵家でも一部の人間にしか使われていない。というか、存在自体を知らないし、兄が使わせない。
たぶん、この魔法もリアムに疑われている。は?王都に行ってきた?お土産?この前ももらった気がするんだが。往復でどれだけかかると思っているんだよ、何でこんな頻繁に往復できるんだよ、ああ、なるほど、とリアムの目が言っていた。。。
なんとなーく、何の魔法か気づいている感じがする。
「いつもながら天使の寝顔だ。癒される。これだけでもクソ国王とクソ貴族どもを対応してささくれだった気分が浄化される」
それは何より。
この兄には婚約者がいない。すでに侯爵なのに、婚約者がいない。
婚約者になりたいーーーーっ、という要望は山のように来ている。が、すべてお断りである。
それは妹ちゃんが婚約者候補だからだ。
妹ちゃんが成人するまでに、兄にお気に入りとなる他人が現れなければ、妹ちゃんはこの兄と結婚することになる。
兄妹じゃねえか、と思うだろうが、他国では多くが禁止しているが、この国では一応禁止されていない。家の存続、魔法魔力の継承等の様々な理由をつければ認められる。
それほどまでに兄は妹ちゃんが好きなのだ。
だが。
「そういえば、ナーヴァルの恋心をリアムに伝えたんだろ?どうなった?」
興味津々で聞いてくる兄。
リアムも興味の対象となった。
ルイが言うところによると、リアムを試す行為は愚の骨頂。死ね、とリアムに思われる行為なのだそうだ。
確かに、そう思う節がある。
リアムの目が淀む。据わる。けれど、表情自体は営業スマイルを浮かべるか、黒い笑顔になる。
リアムの弟からの話だと、黒い笑顔を浮かべるのは親愛の証の範囲内なのだそうだ。
普段のリアムが表情を出す、ということはまだまだ親愛の証なのだ。
リアムは自分の父と二人の兄には無表情で応対するのだから。というか会わないように動いているくらいだ。
完全に家族の対応ではない。
だが、それはあの者たちが招いた自分たちの責任の果てなのだから仕方ない。
弟がいたから、あの家の状況がわかる。家庭教師のルイが徐々に徐々に事情を聞いていっている。
弟も母親から事情を少し聞いていたようだ。なぜ、兄上は家の外と中であんなにも違うのですか、と。
リアムの食事のマナーは完璧だ。食事のときも一切の音を立てず、フォークやナイフの使い方も文句のつけようがない。
母親が生きている頃から、リアムはあの家での食事の時間に一言も話さなかったそうだ。食卓にはあの父と二人の兄がいたからだ。
自分たちが話しているのに、リアムが話そうとしたときだけマナーが悪いとあの父親に怒られたそうだ。
それ以降、何も話さなくなった。
あの父親や兄二人は食事の席で、リアムをそれとなく見張っていた。
マナーができていないことを叱責するために。
誰も教えていないのに、リアムは兄二人より完璧だった。
彼らはリアムに何も言えなかった。何も怒れなかった。
そのときに、自分たちの行いを見直すことができれば良かったのに。彼らは救いようがないアホだ。
貴族の食事のマナーをリアムに誰が教えたというのだろう。
冒険者である母親や、砦にいる冒険者が知る由もない。
冒険者は貴族と食事をしても、冒険者だからとマナーが身につけられていなくても、ある程度までなら許される。
本当になぜリアムは知っているのだろう。身についているのだろう。
砦で高級弁当を一緒に食べるときは、ごくごく普通の冒険者の食べ方だった。冒険者としては綺麗な食べ方かな、と思う程度だ。
今日、侯爵邸で一緒に食べてみてわかった。この子は貴族として食事をしても何の問題もないと。それどころか、あの父親や兄二人よりも所作が綺麗である。彼らが注意できることは何もない。
それどころか、食事の席の程好い会話は貴族の間では必要なものだ。話してマナー違反と言われるのは教会での食事だけだ。本当にただ叱責したいがために怒ったとしか思えない状況だ。
リアムには家族と呼べるものが母親だけだった。
家の食事も、母親とリアムと弟の三人だけのときは、おっにくーおっにくーと楽しくお肉パーティをやっていたそうだ。。。
母親とリアムで楽し気に山盛りのお肉三昧の夕食を作っていたそうな。。。
今では想像がつかんが。
さーて、この兄がリアムを気にいることは必須だ。
気に入らないわけがない。
けれど、リアムを試したら最後、盛大に嫌われるんだろうな。。。
兄は嫌われてもかまうから、相手はたまったもんじゃないだろう。まあ、リアムは砦のためになるのなら営業スマイルを浮かべてくれることだろう。
「うーわ、斜め上の反応だな。ナーヴァルはリアムに惚れているんだから、ハニトラには引っかからんだろ」
「いや、問題なのは、それと同じことを自分がしているって自覚しているところだよ。すべては彼の母上のためにね」
「でも、その母上はもういないじゃん」
「、、、兄さん、その台詞、貴方の最愛の天使が亡くなったとき言われたら?」
「殺す」
こっわー。顔が凶悪になったよ。この人が犯人でーす。捕まらんだろうけど。
でも、そういう感情を抱くってことだよ。
「同じことをリアムも思いますよ。兄さんは実際に殺すのでしょうけど、リアムは、、、」
あ?リアムはどうするのだろう。
彼はたぶん実際には殺さない。殺さないのだが。
ゾクリと背筋が冷えた。
「うわ、、、兄さんよりも怖い」
「え?クリス、お前、何を想像したんだ?」
兄さんは殺すが、リアムは生かすのだ。一瞬で殺された方が幸せなことなど山のようにある。
リアムはたぶん静かに怒っている。表面上は何事もなかったかのような顔をして。
そう、リアムは怒っていないわけがない。
最愛の母親を奪った者たちのことを。それは直接命を奪った魔物のことではない。
リアムは最愛の母親のことだけは、あの父親と二人の兄を今でも許していないのだ。
なのに、家事をずっとやり続けている。
可愛がっていると思われている弟アミールでさえ、リアムの人質にはならない。リアムの人質になれるのは唯一母親だけだった。
ならば、弟のために家事をやり続けているわけではない。
リアムは天罰なんか待っていない。
彼らは制裁を受けるべきだと思っているほどである。
リアムの行動を見ていると、なんとなくわかってしまう。
兄さんとリアムは似ているが非なるものだ。リアムは直接的に手を下さないことを選ぶ。
成人したら、いきなり梯子を外すだけだ。
二人の兄には嫁が来ない。使用人もいない。リアムが成人して砦に冒険者として住んでしまえば、それを止められる者はいない。
あの家には家事をする者が誰もいなくなるのだ。
どういう状況になるか目に見えている。
当たり前のものが当たり前でなくなる。そんなこともあの父親と二人の兄は知らないのだろう。
だからこそ、命をかけて魔物と戦っている冒険者に、すべての家事を押しつけることができるのだ。
自分たちは領地運営を頑張っているんだと信じて。これもリアムがやった方がうまくいくとは思わずに。。。
そして、リアムももしかしたら知らないのだろうが、メルクイーン男爵家は冒険者が継ぐ。
その報復は絶大だ。
けれど、彼がされた仕打ちはそんなものだろうか。
彼が男爵になれました、めでたしめでたし、で終わるくらいの感情だろうか。
リアムのことを知っていくと、彼が並々ならぬ魔導士だからこそ生き抜いてこれたのではないかと思えてしまう。
彼は同情なんていらないと言うだろう。よこすなら、金を寄越せぐらい言う。
ならば。
「なあ、クリス、お前、黙っているなんて卑怯だぞー、俺が怖くて寝れなくなるだろう」
「ねえ、兄さん。成人したら、リアムはメルクイーン男爵家を継ぐよね」
「そりゃ、あの家に冒険者は一人だけだからな」
「八歳のときに保護者と言える母親が亡くなって、リアムはすでに独立した報酬を手に入れている。父親は何の面倒も見ていないのに、報酬なしに砦の管理者をやらせていたのなら、問題があるよね」
リアムが砦を守ると言うのなら。
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