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9章 不穏な風が舞い込む

登場人物紹介【神聖国グルシア編】

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ヴァンガル・イーグ(以下、ヴ):「もう次は10章になるので登場人物が増えてややこしく思っている方も多いはず。そこで神聖国グルシアのトップの大神官長であるヴァンガル・イーグが神聖国グルシアにいる皆を紹介しちゃうぞ」

センリ(以下、セ)「補佐として、ビスタの仲間のセンリが勤めさせていただきます。実際には私と大神官長との面識はないし、大神官長も私もその人物に対して知らないはずのことも話している場合があるけど、その辺は流してねー」

ヴ:「では、主人公から」


●ザット・ノーレン、通称レン●

ヴ:「アスア王国の英雄で、万能のギフト『蒼天の館』を持っていた。だが、隣国の神聖国グルシアのシアリーの街の南西にダンジョンが発生して魔物を討伐するために来たが、ギフトを奪われ仲間に殺されかける。王子とヴィンセントに助けられ、回復後に神聖国グルシアのシアリーの街で冒険者レンとして活動する。元は孤児で、十歳のときにノーレン公爵家の養子になる。現在、三十四歳、独身の彼氏持ち、アスア王国では死亡したとして扱われており、神聖国グルシアで保護している」

セ:「いいですよねー。レンの彼氏は、仲間に深手を負わされたレンを助けたヴィンセント。お似合いの二人です」

ヴ:「レンの従魔は、白くてモフモフの丸い塊、角ウサギのツノ、タレタ、オオ、チイ、オレオの五匹。名付けは王子だ。サイズはレンが自由自在に変えられるぞ」


●ヴィンセント・ノエル●

ヴ:「神聖国グルシアの神官で、高い魔力量を誇る魔術師でもある。シアリーの街の西にある教会の土地の家に、生贄候補の王子と住んでいた。重傷のレンを家に連れ込んで、誑し込んだ張本人」

セ:「今のレンはヴィンセントより若く見えるので、本当にお似合いっ。私も目の前で見たいなー。私が本編で見る機会あるのかなー?ビスタはともかく、私はこの人たちが聖都に行ってしまったら接点がなくなるよー」


●王子●

ヴ:「本名はキイ。王子という呼び名はククーがつけたものだが、実際に聖教国エルバノーンの国王の息子。平民の母親は殺されている。三つ子で、長男。次男はイリア、三男はアルス。アルス王子が跡継ぎとしてあの国で育てられている。今は七歳。八歳のときに神聖国グルシアの建国祭のときに生贄として捧げられる予定の人物であるが、レンが身代わりを作ってくれている。次男のイリアはすでに生贄の印を外されて、神官たちの餌食になっている」

セ:「おおっ、餌食に。それはそれは今後が楽しみなイリアくんですなあ」

ヴ:「あ、今は大神官の一人に囲われているのか」

セ:「今後の成長が楽しみなイリアくんですなあ」

ヴ:(感想が変わらないな。。。)
  「王子は世話係のヴィンセントとともにシアリーの街から少し離れた教会所有の敷地の家で暮らしており、ククーが行商人役で月に一度来るのを心待ちにしている。病気の治療でいると思わされており、魔力を高める訓練をしている。レンや角ウサギたちから勉強や料理を教わっている」

セ:「王子も成長したら、いい男になりそうですなあ。相手はククー?いや、レンでもなかなか」


●ククール・アディ、通称ククー●

ヴ:「英雄ザット・ノーレンの一途なストーカーで、元諜報員。現在、聖都で神官をやっており、自宅から通勤している。所属は別だが、基本的に大神官長の私が便利に使っている。ギフト『遠見』は情報収集で有能だが、攻撃魔法が使いづらい等の制限がある。ゆえに魔石研究をしたいという願いを持つ。そして、様々な術を使える魔術師で、本当なら神官にならなくても良かった幼馴染みのヴィンセントに対しては、そんなに良い感情は持っていない。その上、ヴィンセントに英雄を取られて、愛憎劇の危険性がっ」

セ:「レンは最終的にヴィンセントを選ぶのか、ククーを選ぶのか。それとも、二人とも選んでしまうのかっ。いや、王子が成長して、三人ともに仲良くなる可能性も。楽しみ、楽しみ」

ヴ:「え?」
  (冗談だったのに。ククーは英雄を押し倒したりすることはできないだろ。押しが足りないんだよな、アイツ)


●ビスタ・リングランドとその愉快な仲間たち●

ヴ:「シアリーの街で活動する上級冒険者、のフリした冒険者ギルド本部の上層部の人間。神聖国グルシア出身であり、冒険者ギルド受付嬢メイサとの離婚歴を持つ。街の評判は、冒険者として優秀だが、残念なイケメン。ギフト『心音』で相手の状態がわかる。シアリーの街の北のダンジョンに小さな薬草畑を持つ。女性二人センリとリンカ、男性一人イーゼンの三人と組んでダンジョンに行っている」

セ:「ビスタは中級冒険者である私たちのリーダーだね。ビスタは堅物イーゼンと宿屋で二人部屋で同室だから、二人のときはイチャイチャしてしてないかなー、と思っていたんだけど、レンとの仲もこの頃いいから悩みどころだね」

ヴ:「、、、」
  (何が悩みどころなんだ?そういや、この子、だいたい男同士の話しかしてなくない?)


●冒険者ギルド所長、主任コードボー、受付嬢メイサ●

ヴ:「シアリーの街の冒険者ギルドの職員は、この三人を押さえておけば何とかなる、きっと」

セ:「メイサ嬢は美人な受付嬢だけど、ビスタは女性との結婚に大きな傷を持つ。ということは、そんなビスタを慰めるのは果たして誰か、、、」

ヴ:「いや、興味ない。誰でもいい」

セ:「無口で何も語らないがそばにいる仲間のイーゼン、ビスタが良くかまう規格外のレン、ナイスミドルの所長、他の冒険者たちのなかにも候補が。あ、でもコードボー主任は鍛えているけど髪がないからちょっと私的には対象外かなー」

ヴ:(人の話を聞かないな、この子)
  「そういや、冒険者ギルドの近くの宿屋はメイサ嬢の実家だ。姉のマイサが看板娘だが、用心棒でもある。並の男どころか冒険者でも敵わないのでこの宿屋は安全が確保されている」


●聖都の薬師ギルドのギルド長、副ギルド長●

ヴ:「ギルド長の名前はまだ出てないぞ。副ギルド長はクッキィ氏。クッキィ氏は生まれがシアリーの街だったため聖都にはほとんどいない。薬師は神聖国グルシアでは重宝しているので、薬師ギルドも国がかなりの保護をしているため、本拠地が聖都にある。ギルド長は呪いを受けて半身以上が壊疽したが、レンが治す。クッキィ氏がアスア王国まで行って購入した償い草は収納鞄に入れたまま使われていない。というか、レンのダンジョンで償い草を栽培しているんだろ。五年後には手に入るんだから、どこかで使っておけ。俺が買ってもいいぞ」

セ:「俺が買う?」(*/////∇/////*)ドキドキ

ヴ:「償い草を、だぞ?」(何を想像したんだ、この子)


●ノエル氏●

ヴ:「神聖国グルシアで高い魔力の一族と言えばノエル家なのだが、この当主は魔道具にはまってしまい、魔道具協会の会長もしている。彼の商会も魔道具を幅広く取り扱っており、英雄とは面識がある。実は息子ヴィンセントより先に英雄に会っていた。ノエル氏に対する英雄の評価は微妙。だが、ククーは自分の両親より、この人物に強い影響を受けたといっても過言ではないだろう。ただ、稀有なギフト持ちのククーは神官にならざる得なかったので、ノエル氏の商会で勤めることはできなかった」

セ:「辛い過去ですね。ノエル氏と結ばれなかったなんて」

ヴ:「ククーは幼い頃から英雄一択だったぞ。ノエル氏と結ばれようなんて露ほども思ったことはないぞ」


●北の女王●

ヴ:「貴金属で飾られている、露出が多く豊満なカラダつきの美女。。。(俺を見るセンリの目が超怖い。)シアリーの街の北のダンジョンのダンジョンコアが人間に化けた姿。この姿は十一層から十五層の神殿エリアでしか見られないそうだが、レンを迎えるためならダンジョン入口までこの姿で行く。美女の歓迎、羨ましい」

セ:「美味しいお菓子をもらった手前、美女は美女というのは認めますけどー、男性陣の横に並んでほしくないっていうかー」

ヴ:「ダンジョンコアなんだから男にも化けられるんじゃないのか?」

セ:「夢が広がるっ」

ヴ:(言わなきゃ良かった)


●カイマ●

ヴ:「神聖国グルシアの神官。けれど、現在は罰を受けている最中か。ククーの馬車に乗り込んだバカはコイツだったのか。神官学校時代からヴィンセントに利用された被害者というべきか加害者というべきか。。。」

セ:「罰?」(= ̄∇ ̄=) 

ヴ:(あ、この子が考えている罰だろうから、この件に関しては何も言わんでおこう)
  「レンに対して意地悪をしたが、ヴィンセントの過去の所業を知ったら、レンすらもカイマに同情してしまうほどの扱いをされた人物。ここに書くってことは今後出る予定があるのか?」


●グーザル・レノワ●

ヴ:「我がイーグ一派の大神官。発情期がある我が一族だが、コイツは万年発情期。性欲の塊だ。ある意味、扱いやすい男だ」

セ:「へー」

ヴ:(おや?食いつかないな)

セ:「いや、大神官長も小物にはその位を譲らないでしょ」

ヴ:「ふっ、」(よくわかってるな。けれど、大神官をつかまえて、小物だとは)

セ:「小物は小物でいい味出すとは思うけど、この人、噛ませ犬っぽいんだよねー」


●ヴァンガル・イーグ●

ヴ:「我こそが神聖国グルシアにて最高峰、大神官長のヴァンガル・イーグだ。イーグ家は戦闘民族とも言われており、戦う神官の一族でもある。アスア王国で死亡した扱いのレンを我が国で保護している。せっかくいてくれるという英雄を保護しない馬鹿はおるまい。英雄にギフトが無くても、あの規格外な能力を見る限り何の問題もない。そして、俺はギフト『乙女の祈り』でパワーアップするぞ」

セ:「大神官長、ぜひともカッコイイ男性と結ばれてください」

ヴ:「そういう祈りじゃない」
  (オチは見えていたが。。。)
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