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魔王と魔王の父
旅の記録20 選手登場
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美少女達に囲まれながら寝ていた彼はいつもより2時間早く起きてしまい、今は今後の旅の計画を練っていた所だった。
「あれ?勇者さんもう起きていたのだ?」
その声に振り返ると裸の日向が目を擦りながら立っていた。
もう、日向の裸で動揺はしなくなった彼はもう人との感覚とズレてしまっている事は誰も知るはずもない事だった。
「そう言う日向もいつもより早いのじゃないか?」
「私は数分早いだけなのだ。だから、普通なのだ」
日向は自分の杖を取りどこから出てきたのか分からないカバンからいつもの服を取り出して着替え始めた。
「で、勇者さんは何を書いていたのだ?」
日向の声がした時に急いで隠したが隠しきれてなかったらしい。だが、これはまだ言えない事だった。いつか・・・そう、いつかは言う予定だった。でも、それは今ではない。彼は申し訳なさそうに先程の説明を言うと・・・
「そうなのね。それなら待つのだ!絶対言ってね!約束なのだ!」
日向はそう言うと右手の小指を彼の目の前に出し、約束を誓えっと言わんばかりにグイグイと押し出してきた。
「やっぱり日向はどこか幼い所あるな」
彼は笑いながら押し出されていた小指に自分の小指を絡ませ
「約束だ」
「破ったら針千本地獄を見せるのだ」
日向は紅く頬を染め満面の笑みでサラッと怖いこと言った。日向なら本当にやりかねんと思い絶対に守らないとって思ったけど、元々言う予定だったから破ることはないだろうと思っていた。
「儂がいない間に良い雰囲気になるのじゃないわい」
際ほどのやり取りを見ていた魔王は少し頬を膨らましながら彼らを見ていた。
「そんなんで今日の戦いはいけるのか?」
サラッと言われて流しかけたけど二人して思ったことは・・・
「「え?今日が親子喧嘩の日?」」
「あれ?言っておらんかったかの?そうじゃ、今日じゃぞ。ルールはスイが起きてから説明を改めてする」
「さて、ルールは前回も言ったが殺し合うのでは無く相手がリタイアするか気絶させれば良い。武器の持ち込みは基本禁止じゃが、その人に絶対必須の物なら話は別じゃ。だから、日向は杖と本。スイなら壺は持ち込みはいける。お主は・・・その剣は必須なのか?必須ではないなら使えないからの」
現在スイが起きて(無理矢理起こされ)親子喧嘩のルール説明を改めてされている所だった。
「何か武器が支給されるなら大丈夫だが、無いなら必須アイテムになるな」
「そこは大丈夫だ。銀の剣が支給されるからの」
魔王は支給されるであろう銀の剣を手に持って振り回していたが、日向と彼の間に素朴な疑問が生まれた
「なぁ魔王?」
「何じゃ?」
「お前確か吸血鬼よな?」
「まぁ半分近くはな」
「銀を持てるのか?」
そう、普通の吸血鬼なら銀、十字架、太陽の光、ニンニクは絶対避けないといけないはずなのにそれを持っている魔王は・・・っと思うと不思議に思うのも仕方が無いだろ。
「儂は吸血鬼の苦手な物は全て克服してあるぞ?」
「それずるくないか!?」
「序に普通の吸血鬼よりも強いぞ?あ、だが、銀だけは3時間以上持ち続けているとダメージは受けてくるがな」
目の前のチートキャラと一緒に冒険していると考えただけで心強いが同時に心配しかなかった。
さて、そんな事は置いといて戦いの準備のためにスイ、日向、勇者は連携の練習をしていた。
「完璧だな」
「そうだね。でも、勇者さんがあんなの使えたのは初めて知ったのだ!」
「そりゃ、言ってなかったし使う機会なかったからな」
「それじゃ行きますよ。お二人共。魔王様がお待ちしていることでしょうしね」
「さぁー始まりましたーー!魔界政治権を握るための戦いがー!」
彼らが会場入りする前から観客(?)は盛り上がっており席は殆ど満席状態だった。それに圧倒されながら選手の待合室で待機している三人組。魔王はこの会場の一番高い場所から父と対峙するように座っていた。
「はぁ・・・まさか魔王は戦わないとはな・・・」
「いいじゃない。魔王ちゃんと共闘なら魔王ちゃんのお父さんと戦う事になるのだし。本当に魔王討伐になる所だったのだ」
魔王のお父さん・・・。魔王とは比較にならないほどの威圧があり近づくだけで心臓が締め付けられそうな感じだった。そう思うと戦わなくて良かったとポジティブに考えるべきなのか。
「さぁ!皆さんご存知の通りの魔王様の選手紹介だー!獣種の長、グウェン!機械種の近衛隊隊長シエル!悪魔種の中では超が付くほどの有名種サリエル!この三種族が魔王軍だー!」
選手紹介と共に出てきた魔王の父の軍団。一言で言えば狼男、機械女、サキュバスだった。
「そして!魔王様の一人娘!フィー様の軍団はーーー!」
フィーの名前を聞いた彼らは戦いよりも名前の方が気になりオドオドしていた。
「海王種の近衛隊隊長スイ!魔物なら誰しもが怖がる人間界の魔女!氷炎の日向!そして、本来ならここにいるのがおかしい勇者!」
歓声とともに登場して来た彼ら。改めて見ると大きい獣種。機械ぽい格好でもやめれば普通の成人女性に見せる機械種。男性を魅惑せる事で有名で、その通りの格好な悪魔種。
両者固く握手を交わす時に互いの健闘を祈る言葉を言う暗黙の了解があるらしく、皆いい人(いい種?)だったから戦うのが勿体なく感じていた
「機械種隊長シエル。良キ戦イヲ」
「人間界の勇者。良き戦いを」
「こんな小さい女の子も戦うのか?この俺獣種の長グウェンが可愛がってやるからな!良き戦いを」
「私を舐めない方がいいよ?氷炎の日向。良き戦いを」
「あら?男の人いるの?後で貰っちゃおうかしら?こんな魚は置いといて・・・なんて冗談よ。悪魔種のサリエルよ。良き戦いを」
「そんな軽口を叩けるのも今のうちですよ。海王種の私、スイがいてますからね。良き戦いを」
最後の所以外はたぶん優しく普通に話せば分かり合えるだろうと思う。そう言う意味では魔王の夢の仲間に入れたいものだと思いながらアナウンスを聞いていた。
「この後敵陣のプロフィールを配布致します。戦いの開始は今から1時間後!それまで作戦を練ったりとしてください!そして、観客の皆さん!今から物販等が開始されます!では、1時間後また会いましょう!」
そのアナウンスと当時に一瞬でいなくなった観客。それよりも殆ど意味がなくなった作戦の方が気になる三人組。この戦いの結末はどうなるか!
「私にいい考えがありますよ。取り敢えず、控え室に戻りますか」
「分かった。任せるぞスイ」
「かしこまりました」
「あれ?勇者さんもう起きていたのだ?」
その声に振り返ると裸の日向が目を擦りながら立っていた。
もう、日向の裸で動揺はしなくなった彼はもう人との感覚とズレてしまっている事は誰も知るはずもない事だった。
「そう言う日向もいつもより早いのじゃないか?」
「私は数分早いだけなのだ。だから、普通なのだ」
日向は自分の杖を取りどこから出てきたのか分からないカバンからいつもの服を取り出して着替え始めた。
「で、勇者さんは何を書いていたのだ?」
日向の声がした時に急いで隠したが隠しきれてなかったらしい。だが、これはまだ言えない事だった。いつか・・・そう、いつかは言う予定だった。でも、それは今ではない。彼は申し訳なさそうに先程の説明を言うと・・・
「そうなのね。それなら待つのだ!絶対言ってね!約束なのだ!」
日向はそう言うと右手の小指を彼の目の前に出し、約束を誓えっと言わんばかりにグイグイと押し出してきた。
「やっぱり日向はどこか幼い所あるな」
彼は笑いながら押し出されていた小指に自分の小指を絡ませ
「約束だ」
「破ったら針千本地獄を見せるのだ」
日向は紅く頬を染め満面の笑みでサラッと怖いこと言った。日向なら本当にやりかねんと思い絶対に守らないとって思ったけど、元々言う予定だったから破ることはないだろうと思っていた。
「儂がいない間に良い雰囲気になるのじゃないわい」
際ほどのやり取りを見ていた魔王は少し頬を膨らましながら彼らを見ていた。
「そんなんで今日の戦いはいけるのか?」
サラッと言われて流しかけたけど二人して思ったことは・・・
「「え?今日が親子喧嘩の日?」」
「あれ?言っておらんかったかの?そうじゃ、今日じゃぞ。ルールはスイが起きてから説明を改めてする」
「さて、ルールは前回も言ったが殺し合うのでは無く相手がリタイアするか気絶させれば良い。武器の持ち込みは基本禁止じゃが、その人に絶対必須の物なら話は別じゃ。だから、日向は杖と本。スイなら壺は持ち込みはいける。お主は・・・その剣は必須なのか?必須ではないなら使えないからの」
現在スイが起きて(無理矢理起こされ)親子喧嘩のルール説明を改めてされている所だった。
「何か武器が支給されるなら大丈夫だが、無いなら必須アイテムになるな」
「そこは大丈夫だ。銀の剣が支給されるからの」
魔王は支給されるであろう銀の剣を手に持って振り回していたが、日向と彼の間に素朴な疑問が生まれた
「なぁ魔王?」
「何じゃ?」
「お前確か吸血鬼よな?」
「まぁ半分近くはな」
「銀を持てるのか?」
そう、普通の吸血鬼なら銀、十字架、太陽の光、ニンニクは絶対避けないといけないはずなのにそれを持っている魔王は・・・っと思うと不思議に思うのも仕方が無いだろ。
「儂は吸血鬼の苦手な物は全て克服してあるぞ?」
「それずるくないか!?」
「序に普通の吸血鬼よりも強いぞ?あ、だが、銀だけは3時間以上持ち続けているとダメージは受けてくるがな」
目の前のチートキャラと一緒に冒険していると考えただけで心強いが同時に心配しかなかった。
さて、そんな事は置いといて戦いの準備のためにスイ、日向、勇者は連携の練習をしていた。
「完璧だな」
「そうだね。でも、勇者さんがあんなの使えたのは初めて知ったのだ!」
「そりゃ、言ってなかったし使う機会なかったからな」
「それじゃ行きますよ。お二人共。魔王様がお待ちしていることでしょうしね」
「さぁー始まりましたーー!魔界政治権を握るための戦いがー!」
彼らが会場入りする前から観客(?)は盛り上がっており席は殆ど満席状態だった。それに圧倒されながら選手の待合室で待機している三人組。魔王はこの会場の一番高い場所から父と対峙するように座っていた。
「はぁ・・・まさか魔王は戦わないとはな・・・」
「いいじゃない。魔王ちゃんと共闘なら魔王ちゃんのお父さんと戦う事になるのだし。本当に魔王討伐になる所だったのだ」
魔王のお父さん・・・。魔王とは比較にならないほどの威圧があり近づくだけで心臓が締め付けられそうな感じだった。そう思うと戦わなくて良かったとポジティブに考えるべきなのか。
「さぁ!皆さんご存知の通りの魔王様の選手紹介だー!獣種の長、グウェン!機械種の近衛隊隊長シエル!悪魔種の中では超が付くほどの有名種サリエル!この三種族が魔王軍だー!」
選手紹介と共に出てきた魔王の父の軍団。一言で言えば狼男、機械女、サキュバスだった。
「そして!魔王様の一人娘!フィー様の軍団はーーー!」
フィーの名前を聞いた彼らは戦いよりも名前の方が気になりオドオドしていた。
「海王種の近衛隊隊長スイ!魔物なら誰しもが怖がる人間界の魔女!氷炎の日向!そして、本来ならここにいるのがおかしい勇者!」
歓声とともに登場して来た彼ら。改めて見ると大きい獣種。機械ぽい格好でもやめれば普通の成人女性に見せる機械種。男性を魅惑せる事で有名で、その通りの格好な悪魔種。
両者固く握手を交わす時に互いの健闘を祈る言葉を言う暗黙の了解があるらしく、皆いい人(いい種?)だったから戦うのが勿体なく感じていた
「機械種隊長シエル。良キ戦イヲ」
「人間界の勇者。良き戦いを」
「こんな小さい女の子も戦うのか?この俺獣種の長グウェンが可愛がってやるからな!良き戦いを」
「私を舐めない方がいいよ?氷炎の日向。良き戦いを」
「あら?男の人いるの?後で貰っちゃおうかしら?こんな魚は置いといて・・・なんて冗談よ。悪魔種のサリエルよ。良き戦いを」
「そんな軽口を叩けるのも今のうちですよ。海王種の私、スイがいてますからね。良き戦いを」
最後の所以外はたぶん優しく普通に話せば分かり合えるだろうと思う。そう言う意味では魔王の夢の仲間に入れたいものだと思いながらアナウンスを聞いていた。
「この後敵陣のプロフィールを配布致します。戦いの開始は今から1時間後!それまで作戦を練ったりとしてください!そして、観客の皆さん!今から物販等が開始されます!では、1時間後また会いましょう!」
そのアナウンスと当時に一瞬でいなくなった観客。それよりも殆ど意味がなくなった作戦の方が気になる三人組。この戦いの結末はどうなるか!
「私にいい考えがありますよ。取り敢えず、控え室に戻りますか」
「分かった。任せるぞスイ」
「かしこまりました」
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