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初めての事。※

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 はらりと呆気なく落ちた夜着。

 (お母様、ちゃんと脱がせ安さも考慮してくれていたんですね。)
 「今だけは見えない事に後悔しかないな。石の妖精と交渉すべきか。」
 『大げさですよ。・・・んんっ』

 ギシッ

 ベッドの上に押し倒されて手で膨らみの頂点に触れた時。腰が自然と浮いてピクリと反応しまう。素直な体め。その反応が彼に伝わったのか、行動が大胆になりチュッと吸われ、ぬるぬると輪郭を舐める。
 反対の手はふわふわと形を確かめる様に触りながらも、くにくにと固くなった膨らみの突起を摘まむ。敏感になったソコから下腹部がキュンとするような、今まで知らなかった何かを感じる。
 
 『んっ、お腹がムズムズします。』
 「この辺か?」
 『ぁっ』

 おへその下辺りを指で軽く押されただけなのに変な声が出てしまった。
 異性に初めて触れられる恥ずかしさと、その優しい触れかたに胸がざわざわする。
 
 「声、もっと聞かせてくれ。見えない分、声で君を感じたい。」
 『でも、恥ずかし、ぁっ!』

 くちゅっ

 お腹を触っていた指は、気がつけば足の付け根に来ていて濡れるソコを撫でていた。
 
 「濡れてる。」
 『あぁっ待って、ん、待ってくださぃ、あぁっ!』

 長くて太い指がくちゅくちゅと入り込み、異物感と羞恥心、そしてよくわからない感覚に悩まされる。自分でも触った事の無いそこに彼の指が・・・それだけでまた変な気分になってしまう。

 (経験が無いはずなのに、こんなに濡れて恥ずかしい。)

 ちゅぷちゅぷと指が動く度にいやらしい音がして頭がクラクラした。

 指が引き抜かれると彼の手が私のそれに汚れて申し訳ない気持ちになる。
 
 「暑い。」

 恥ずかしがってる間にスヴァインさんがさっさと夜着を脱いでいた。
 前世で見た彫刻みたいに鍛えられた美しい体。だけどそこにも大きな傷があった。生きていていてくれた事に心の底から神様ありがとうと思う。

 『格好いい、ここ大きな傷もありますね。』

 起き上がり、その傷跡に触れる。

 「んっ・・・、ごめん。今触られるのは、まずい」

 せっかく起き上がったのに魔物に飛び付かれた様に何も出来ず、ただ押し倒され食べられてしまいそうな勢いで唇を奪われた。

 手は恋人の様に指を絡め握られているのに襲われている感覚に陥る。

 (もう、食べられてるとしても良い!)
 
 食べられても良いとか絶対良くない。その状況でも良い!と思わせる彼の色気。
 長い髪が私のせいで乱れ、荒く求められ切羽詰まった表情をさせている事に快感を覚える。
 長さのある大きな彼のモノが視界に入り、不安になる間も無く先端が入り口から押し付けられ。

 『くっ』
 「ごめん、マーリット。」

 よく濡れたソコでも入る気がしない、それでも下から押し広げられて入ってくる。ピリピリと痛い。だけど大好きな人と1つになれる喜びが上回っていた。
 
 ぐっぐっと入って来るその時間はとても長く感じる。好奇心で結合部分を見れば自分が彼のモノを咥え、くちくちといやらしく飲み込んでいく姿が見える。

 (ぅ、あんなに。入って来てる。)

 その動きもやがて止まりホッと息を整えた。

 「はぁ、はぁ、はぁ。」

 全て入ったのか止まってくれているけれど、とても苦しそう。我慢しないで私で気持ちよくなって欲しい。
 
 『動いて、大丈夫、です。』
 「だけど・・・。」

 まだ痛むけれど彼の首に手を回して引き寄せる。

 『お願い。』
 「・・・。」

 はぁ、と息を吐いてから、ゆっくりトントンとノックする様に動いてから次第に早くなる動き。

 『はぁ、あ、ぁあ』
 「愛してる、っ、マーリット。」

 ゆさゆさと揺さぶられて痛いけど幸福感に満ちていて。とても不思議な気分。痛いのに幸せって、そんな事があるとは思わなかった。

 ぱちゅ、ぱちゅ、と濡れて音が変わり気分も高まる。痛いだけでなく中に彼のモノが入っていると思うとゾクゾクした。
 ぐんぐん押し上げられながらギュウと彼を抱き締めると、彼の荒い息遣いを耳元で感じ自然と『大好き。』と声が漏れていて。

 「はぁ、すまないっ、もうダメだ。」

 さっきまでの動きとは比べ物にならない程、下からガンガン突き上げられて室内に肌のぶつかり合う音がパンッパンッと卑猥に響いた。

 『あ、あっ!んん、っあああ!』


 一番奥を何度も突かれ何かが押し寄せる。何か分からないけれどお腹の辺りが・・・変。
 初めてなのに、感じているのかもしれない。

 『はっ、ひゃぁ、あああ!!』
 「くっ!」

 最奥を突き上げた時、ビュクビュクと温かいものに中が満たされる。

 はぁ、はぁ、はぁ。

 荒くなった息を整えながら天井を見た。

 (凄い事をしてしまいました。)

 ヒリヒリするお腹を撫でながらただ息を整える事だけに集中していると、凄く気だるげなスヴァインさんが顔を上げ、ずるりとモノが引き抜かれる。

 『んっ』

 抜かれた事で少し切なさが残る。それが普通なのに中に彼が居ない事を物足りなく思ってしまう。

 私・・・重症。好きすぎて重症です。

 「そんな声だすのは止めてくれ・・・またしたくなる。」
 『ぇ!ぁ、すみません?』

 自分の下半身を見ると、彼の後を追う様に白い体液が出てきて少しだけ赤いものが混じっていた。

 『洗い立てのシーツに血が・・・。すぐに洗わないと。』
 
 ズルズルとシーツを引っ張るとその手を止められてしまう。

 「記念に取っておこう。」
 『ええ!!それは却下です!』

 汚れたシーツを取っておくなんて、不衛生。

 『無理です無理です、洗いましょう。』
 「嫌だ。」

 そう言うと私が動けないように抱き締めてスヤスヤ眠ってしまうスヴァインさん。

 卑怯だ。これでは幸せすぎて抜け出せない。

 動けず、痛みや疲れもあって私もつられて寝る。すると案の定、シミになっていた。


 
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