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4章
91話「聖神の杖の試練」
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「お姉ちゃん!」
ルミリナさんだ。
神殿の中に入った俺とアリアさんを見た瞬間、うっすらと涙の筋を浮かべながら俺達の元へ駆け寄って来た。
一瞬、アリアさんに飛びつこうとする仕草を見せるが、アリアさんの状態が良くない事を察知したルミリナさんはそこで止め、俺を見ると少しだけ羨ましそうな表情に変えた。
「ルミ」
アリアさんは口元に笑みを作りながら必死に言葉を作った。
「おねえ、ちゃん? どうしたの?」
ルミリナさんは心配そうな表情を浮かべると『治療術(ヒーリング)』の詠唱を始めるが。
「いい、それよりも杖について教えて」
自分に対してヒーリングの効果が無い事を知るアリアさんはルミリナさんの詠唱を止めさせ、聖神の杖の情報をルミリナさんから聞き出した。
「そう、分かった。 私に触らせて」
俺はアリアさんに言われるまま、聖神の杖が安置されている場所に行った。
続いてアリアさんを降ろし、彼女は気力を振り絞って立ち上がり聖神の杖に手を触れた。
5秒程経過したところでアリアさんから溢れ出していた光がさらに強くなった。
ここで、俺の脳に対して直接何者かが台座から離れろと指示をした。
闘神と同じ語り掛け方なら聖神の杖だろう。
そう判断した俺は指示に従いアリアさんの行く末を見守る事にした。
『もう一人の聖女よ、残念じゃが汝の力では我を使いこなす事は出来ぬ』
聖神の杖の言葉だ。
どうもここに居る3人全員に聞こえているみたいで、アリアさんは唇を噛み締め悔しそうに、ルミリナさんはアリアさんでもダメだった事に対し、ショックのあまり絶句している。
『失望するでない。 汝等の力が足りぬと分かった手前、我が試練を与えてやろうぞ。 見事突破する事が出来れば我の力を使いこなす事が出来よう』
聖神の杖の言葉を聞いたアリアさんは僅かながらに表情を明るくさせ、ゆっくり頷いた。
『では、参る。 残りの者はここで待っておれ』
聖神の杖の言葉が終わると、アリアさんに白く美しき光が包み込み聖神の杖と共にその姿を何処へとともなくくらました。
「おねえ、ちゃん?」
「大丈夫だ、アリアさんは試験を受けに行っただけだよ」
突然アリアさんが消えた事により不安気な声を出すルミリナさんの肩に、俺はそっと手を乗せた。
―アリア視点―
「ここは?」
聖神の杖により転移をさせられたアリアは周囲を見渡し様子を伺った。
だが、そこには広い一室以外の情報は何もなかった。
『では始めようぞ』
アリアは、聖神の杖の言葉に対し杖を持ち身構える。
先程までの不調が嘘かの様にその動作がスムーズに行えた事に疑問を思ったのか少しばかり表情を曇らせる。
『なぁに、試練は難しい事じゃ無いぞ。 我を使いこなすには汝ら姉妹の魂の力を結合しなければならぬ』
聖神の杖の言葉に対してアリアは目を丸くする。
だが、ルミリナの為犠牲のなる事をいとわないと考えるアリアは、一瞬の内に覚悟を決めた人間の表情へと変えさせた。
『ふむ、とうに覚悟は出来ていると言わんばかりの顔つきじゃな。 魂を差し出した者の肉体はその生を失う事になるぞ』
アリアの覚悟を悟った聖神の杖は、無駄だと分かりながらも説明を続けるが、やはりアリアの意思は変わらないのか表情一つ変わらない。
『汝の覚悟、しかと受け止めた。 我の力は汝の妹、ルミリナに引き継がれる事になろうぞ。 改めて我に触れるがよい』
「ルミ、さようなら」
アリアは瞳を閉じ、深呼吸をするとゆっくりと聖神の杖に手を伸ばした。
再びアリアの周囲をまばゆい光が包み込むと、聖神の杖に吸い込まれるかの様にその姿を消した。
アリアの力を受け取った聖神の杖はカイル達が居る元へ転移した。
―カイル視点―
「おねぇ、ちゃん?」
再度カイル達の前に聖神の杖が現れた。
しかし、試練の為一緒に転移したアリアさんの姿が見えない。
『汝の姉は見事我の試練を突破した。 次は汝が試練を受ける番じゃ』
「え? え?」
聖神の杖が言う試練は、自分かアリアのどちらかが受ければ良いと思い込んでいたルミリナは困惑した表情を浮かべた。
『我は汝等と言うたぞ』
聖神の杖の言葉に、ルミリナはハッとした表情を見せ、少しばかりおどついた様子を見せる。
「大丈夫、試練の場所にアリアさんは居るよ」
「はい、はい、そうですよね」
俺が掛けた言葉に対し、ルミリナさんはぎこちない表情で返した。
『改めて問おう、汝に我が試練を受ける覚悟はあるのか?』
聖神の杖の言葉に対し、数秒程目を泳がせたルミリナだが。
「ルミリナさんなら大丈夫だよ」
「はいッ! 私、頑張ります!」
俺の言葉を受けたルミリナさんは嬉々とした表情を見せ、聖神の杖の試練を受ける意を伝えた。
『宜しい、では我に触れるがいい』
聖神の杖に言われるがまま、ルミリナさんはそっと手を伸ばし杖に触れた。
アリアさん同様、まばゆい光に包まれた後、俺の目の前から聖神の杖ごと姿を消した。
―ルミリナ視点―
アリアが連れていかれた部屋に同じくルミリナも転移した。
「ここは?」
『試練の間じゃ、お主は姉と同じ様我の試練を受けて貰う』
「う、うん」
聖神の杖の言葉を受けたルミリナは、不安気な表情に戻り辺りをきょろきょろしている。
『何、簡単な事じゃ。 我を使いこなしたくばお主等姉妹の魂の力を結合しなければならぬ。 さもなくば聖女としての力が完成されぬ』
「え? それって。 違うよ、お姉ちゃんは? ねぇ、試練は突破したんだよね? お姉ちゃんは何処なの?」
ルミリナの言う通り、聖神の杖が本当とするならば既に姉は居なくなっている事になる。
それだけでは無い、もしもそれが事実だったとしても自分も試練を受けなければならない理由に説明が付かない。
『それに答える事は出来ぬ』
「なんで! どうして! 教えてくれる位良いじゃん!」
考えられる可能性が最悪以外浮かばないルミリナは、涙を溢れさせながら聖神の杖に抗議する。
『それを含め試練である』
ルミリナが今抱く心情などお構いなく、聖神の杖は冷徹に淡々とした声で告げる。
「うぅっ、でも、私」
聖神の杖が言う試練の意味を脳にフィードバックさせたルミリナは止まらぬ涙を抱え、うつむいてしまった。
ルミリナは幼き頃を思い出す。
ずっと姉アリアに守られていた事、両親にも手厚く守られていた事。
あの惨事が起こるまではみんながずっと自分を守ってくれた事。
箱入り娘と言う言葉が似合う様に大切にされた事。
そして。
あの惨事が起きた後も姉、アリアに守り続けられた事。
ルミリナは思う。
いつまでも守られてばかりではいけないと。
聖神の杖はセザール国の命運を掛けるアーティファクトである事。
賢神の石は魔族に取られ、闘神の斧は手に出来た。
だからこそ何としてでも聖神の杖は自分達が手に入れなければならない。
ならば、今まで守られた分今度は自分を守ろう。
この国を守ろう。
例えこの身が犠牲になってしまったとしても。
今現在プリーストとして魔力が高い姉、アリアが聖神の杖を手にする事で自分が持つよりも高い力を手にする事が出来る。
例えこの身が無くなったとしても、魂は杖の中で生きられる可能性はある。
「私はっ」
ルミリナは覚悟を決め、聖神の杖に真っ直ぐな迷いの無い視線を向ける。
「私は守られてばっかりじゃ嫌だよ!」
ルミリナは、涙を振り払い真っ直ぐと聖神の杖に手を伸ばす。
「今度は私がお姉ちゃんを守るんだから!」
ルミリナは聖神の杖を握りしめ、天高く掲げ叫んだ。
『汝の覚悟、しかと受け止めた』
聖神の杖の声と共にルミリナの身体をまばゆい光が包み込むと、アリアの時と同じく聖神の杖に吸い寄せられるかの様にその姿を消した。
ルミリナさんだ。
神殿の中に入った俺とアリアさんを見た瞬間、うっすらと涙の筋を浮かべながら俺達の元へ駆け寄って来た。
一瞬、アリアさんに飛びつこうとする仕草を見せるが、アリアさんの状態が良くない事を察知したルミリナさんはそこで止め、俺を見ると少しだけ羨ましそうな表情に変えた。
「ルミ」
アリアさんは口元に笑みを作りながら必死に言葉を作った。
「おねえ、ちゃん? どうしたの?」
ルミリナさんは心配そうな表情を浮かべると『治療術(ヒーリング)』の詠唱を始めるが。
「いい、それよりも杖について教えて」
自分に対してヒーリングの効果が無い事を知るアリアさんはルミリナさんの詠唱を止めさせ、聖神の杖の情報をルミリナさんから聞き出した。
「そう、分かった。 私に触らせて」
俺はアリアさんに言われるまま、聖神の杖が安置されている場所に行った。
続いてアリアさんを降ろし、彼女は気力を振り絞って立ち上がり聖神の杖に手を触れた。
5秒程経過したところでアリアさんから溢れ出していた光がさらに強くなった。
ここで、俺の脳に対して直接何者かが台座から離れろと指示をした。
闘神と同じ語り掛け方なら聖神の杖だろう。
そう判断した俺は指示に従いアリアさんの行く末を見守る事にした。
『もう一人の聖女よ、残念じゃが汝の力では我を使いこなす事は出来ぬ』
聖神の杖の言葉だ。
どうもここに居る3人全員に聞こえているみたいで、アリアさんは唇を噛み締め悔しそうに、ルミリナさんはアリアさんでもダメだった事に対し、ショックのあまり絶句している。
『失望するでない。 汝等の力が足りぬと分かった手前、我が試練を与えてやろうぞ。 見事突破する事が出来れば我の力を使いこなす事が出来よう』
聖神の杖の言葉を聞いたアリアさんは僅かながらに表情を明るくさせ、ゆっくり頷いた。
『では、参る。 残りの者はここで待っておれ』
聖神の杖の言葉が終わると、アリアさんに白く美しき光が包み込み聖神の杖と共にその姿を何処へとともなくくらました。
「おねえ、ちゃん?」
「大丈夫だ、アリアさんは試験を受けに行っただけだよ」
突然アリアさんが消えた事により不安気な声を出すルミリナさんの肩に、俺はそっと手を乗せた。
―アリア視点―
「ここは?」
聖神の杖により転移をさせられたアリアは周囲を見渡し様子を伺った。
だが、そこには広い一室以外の情報は何もなかった。
『では始めようぞ』
アリアは、聖神の杖の言葉に対し杖を持ち身構える。
先程までの不調が嘘かの様にその動作がスムーズに行えた事に疑問を思ったのか少しばかり表情を曇らせる。
『なぁに、試練は難しい事じゃ無いぞ。 我を使いこなすには汝ら姉妹の魂の力を結合しなければならぬ』
聖神の杖の言葉に対してアリアは目を丸くする。
だが、ルミリナの為犠牲のなる事をいとわないと考えるアリアは、一瞬の内に覚悟を決めた人間の表情へと変えさせた。
『ふむ、とうに覚悟は出来ていると言わんばかりの顔つきじゃな。 魂を差し出した者の肉体はその生を失う事になるぞ』
アリアの覚悟を悟った聖神の杖は、無駄だと分かりながらも説明を続けるが、やはりアリアの意思は変わらないのか表情一つ変わらない。
『汝の覚悟、しかと受け止めた。 我の力は汝の妹、ルミリナに引き継がれる事になろうぞ。 改めて我に触れるがよい』
「ルミ、さようなら」
アリアは瞳を閉じ、深呼吸をするとゆっくりと聖神の杖に手を伸ばした。
再びアリアの周囲をまばゆい光が包み込むと、聖神の杖に吸い込まれるかの様にその姿を消した。
アリアの力を受け取った聖神の杖はカイル達が居る元へ転移した。
―カイル視点―
「おねぇ、ちゃん?」
再度カイル達の前に聖神の杖が現れた。
しかし、試練の為一緒に転移したアリアさんの姿が見えない。
『汝の姉は見事我の試練を突破した。 次は汝が試練を受ける番じゃ』
「え? え?」
聖神の杖が言う試練は、自分かアリアのどちらかが受ければ良いと思い込んでいたルミリナは困惑した表情を浮かべた。
『我は汝等と言うたぞ』
聖神の杖の言葉に、ルミリナはハッとした表情を見せ、少しばかりおどついた様子を見せる。
「大丈夫、試練の場所にアリアさんは居るよ」
「はい、はい、そうですよね」
俺が掛けた言葉に対し、ルミリナさんはぎこちない表情で返した。
『改めて問おう、汝に我が試練を受ける覚悟はあるのか?』
聖神の杖の言葉に対し、数秒程目を泳がせたルミリナだが。
「ルミリナさんなら大丈夫だよ」
「はいッ! 私、頑張ります!」
俺の言葉を受けたルミリナさんは嬉々とした表情を見せ、聖神の杖の試練を受ける意を伝えた。
『宜しい、では我に触れるがいい』
聖神の杖に言われるがまま、ルミリナさんはそっと手を伸ばし杖に触れた。
アリアさん同様、まばゆい光に包まれた後、俺の目の前から聖神の杖ごと姿を消した。
―ルミリナ視点―
アリアが連れていかれた部屋に同じくルミリナも転移した。
「ここは?」
『試練の間じゃ、お主は姉と同じ様我の試練を受けて貰う』
「う、うん」
聖神の杖の言葉を受けたルミリナは、不安気な表情に戻り辺りをきょろきょろしている。
『何、簡単な事じゃ。 我を使いこなしたくばお主等姉妹の魂の力を結合しなければならぬ。 さもなくば聖女としての力が完成されぬ』
「え? それって。 違うよ、お姉ちゃんは? ねぇ、試練は突破したんだよね? お姉ちゃんは何処なの?」
ルミリナの言う通り、聖神の杖が本当とするならば既に姉は居なくなっている事になる。
それだけでは無い、もしもそれが事実だったとしても自分も試練を受けなければならない理由に説明が付かない。
『それに答える事は出来ぬ』
「なんで! どうして! 教えてくれる位良いじゃん!」
考えられる可能性が最悪以外浮かばないルミリナは、涙を溢れさせながら聖神の杖に抗議する。
『それを含め試練である』
ルミリナが今抱く心情などお構いなく、聖神の杖は冷徹に淡々とした声で告げる。
「うぅっ、でも、私」
聖神の杖が言う試練の意味を脳にフィードバックさせたルミリナは止まらぬ涙を抱え、うつむいてしまった。
ルミリナは幼き頃を思い出す。
ずっと姉アリアに守られていた事、両親にも手厚く守られていた事。
あの惨事が起こるまではみんながずっと自分を守ってくれた事。
箱入り娘と言う言葉が似合う様に大切にされた事。
そして。
あの惨事が起きた後も姉、アリアに守り続けられた事。
ルミリナは思う。
いつまでも守られてばかりではいけないと。
聖神の杖はセザール国の命運を掛けるアーティファクトである事。
賢神の石は魔族に取られ、闘神の斧は手に出来た。
だからこそ何としてでも聖神の杖は自分達が手に入れなければならない。
ならば、今まで守られた分今度は自分を守ろう。
この国を守ろう。
例えこの身が犠牲になってしまったとしても。
今現在プリーストとして魔力が高い姉、アリアが聖神の杖を手にする事で自分が持つよりも高い力を手にする事が出来る。
例えこの身が無くなったとしても、魂は杖の中で生きられる可能性はある。
「私はっ」
ルミリナは覚悟を決め、聖神の杖に真っ直ぐな迷いの無い視線を向ける。
「私は守られてばっかりじゃ嫌だよ!」
ルミリナは、涙を振り払い真っ直ぐと聖神の杖に手を伸ばす。
「今度は私がお姉ちゃんを守るんだから!」
ルミリナは聖神の杖を握りしめ、天高く掲げ叫んだ。
『汝の覚悟、しかと受け止めた』
聖神の杖の声と共にルミリナの身体をまばゆい光が包み込むと、アリアの時と同じく聖神の杖に吸い寄せられるかの様にその姿を消した。
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