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39話 過去と未来3
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「リチャードさん?」
ヒカルはリチャードの言葉に目を瞬かせる。自分にあんなに執着していたリチャードがさよならと口にしたのだ。ヒカルは、呆然として、はっと我に返る。
「何をしているんだ! 早く逃げろ!」
王眼の力で結界を張り、ヒカルごと守る。ヒカルは、リチャードに苛立ちを隠せない。手に光の杖を持ち、自分の中の相棒に声をかける。
「行くわよ! 光の杖!」
ふわりと光の杖の精霊がヒカルの身体の中から現れて、具現化する。
『久シブリネ! ヒカル!』
「ええ……」
ふわりと金色にヒカルの身体が染まり、光の杖を構える。
『駄目だよ! ヒカルと光の杖!』
リチャードと一体化している四宝の剣が思念を飛ばしてくる。ヒカルは、四宝の剣まで自分を戦わせないようにしたいのかとむっとする。
『前王妃と西の魔王は、もう完全に一体化している! 殺すしかないんだ! だからリチャードは、君たちに知られたくなくて逃げろと言ったんだ!』
ヒカルは、四宝の剣の台詞に衝撃を受ける。
(アリッサおばさまを助けるには殺すしかないの?)
いや、一つだけ方法がある。だが、それには 現世の記憶を失う覚悟がいる。ヒカルは、リチャードやライアンの記憶を失いたくなかった。
「でも……。アリッサおばさまを助けたい……。光の杖……。光の錫杖へと姿を変えなさい!」
ヒカルが両手を組み、天に願う。
「天におられるウェルリース神、あなたの血を受け継ぎし光の王族の子ヒカルがこいねがう。私の一番大切なもの、現世の記憶を捧げます。どうか、光の杖を光の錫杖に!」
しゃらんしゃらんと光の杖が涼やかな音をたてて光の錫杖へと姿を変える。
「光の錫杖! いっけー!」
凄まじい光の奔流と共に西の魔王と完全に一体化したアリッサを攻撃する。アリッサを紫の結界が守った。紫の王眼の力だ。リチャードとヒカルの目の前に前ウィル王のルカが立つ。
「アリッサを殺させはしない……」
毅然とした声と視線でルカはリチャードとヒカルを見つめる。
「ちがっ……。今の光で西の魔王とアリッサおばさまを分断できたのに!」
ヒカルの言葉に、ルカが目を瞬かせた。ヒカルの言葉を疑う。
「その為に私の今の記憶をウェルリース神に供物として捧げて、光の杖を光の錫杖に……」
ヒカルは最後まで言葉を紡げない。眠いのだ、記憶の渦に呑まれていく。ヒカルはふわりと倒れ込み、それをリチャードが受け止めた。
「ヒカル! ヒカル!」
光の錫杖が輝き、その光の渦の中、リチャードとルカが吞まれていく。
ヒカルは、暗闇の中に立っていた。光、あれと願う。ウェルリース神の守護下で光の錫杖の力を振るう。
「ヒカルお姉さま!」
ヒナタの声がする。ヒカルは閉じていた瞼を上げる。そこから青の円らな双眸が現れる。
太陽の如き金の長い髪に澄んだ青の瞳。そして整った鼻筋にさくらんぼのような唇。それを彩る白い小さな顔。華奢な肢体の可憐な妖精のような美貌。この光の王国を司る初代光の女王ヒカル=ウェルリース。天使やウィル神族および魔族の魂をも癒す光の錫杖を持つ奇跡の力を振るう女王。
だが、本人はまだあどけない少女のような表情でむーんと唸っていた。
「お姉さま?」
「ヒナタ、闇を払っていたのだけど、まだ魔王たちの力が強くて……」
「それよりお姉さま! 私、未来を占っていたら大変な未来を……」
月光の如き金色の髪に水色の澄んだ円らな瞳。ヒカルよりも愛くるしく、こちらも妖精のように可憐な美貌のややあどけなさが残る可愛らしい少女、ヒカルと双子の姫。百発百中の予言を出す、予言と神の言葉をその身体に降ろす祭祀を司る予言の姫ヒナタだ。ウェルリース王家と癒しと風を司るシルフィーディア王家と大地と言霊を司るアース王家その三王家から天空界はなっていた。中でもウェルリース王家は、天空界の主ウェルリース神に愛されし双子姫の下、平和で豊かな暮らしを光の天使たちは享受していた。
ヒカルは、ヒナタの予言よりもヒナタの王女らしからぬ落ち着きのなさが気になった。
「ヒナタ、あなた落ち着きがなさす……」
妹姫を説教しようとした言葉を失う。
「炎と風と水と大地の四つの力を司るウィル神族の王がやってきますわ!」
ヒカルは、手に持っていた光の錫杖を落とした。
「は?」
妹は知っていたのではなくて、予言していたのだ。
「そ、そう……」
「私、祈りの神殿に戻るわ! お姉さまも光の神殿から王城へお戻りになってね!」
くるりと水色のドレスの裾を翻して、ヒナタが駆け出す。
「もう出てきていいわよ……」
はあと溜息を吐いたヒカルのもとに、服が乱れたままの青年が現れる。紫の双眸に黒の短髪の涼やかで端正な美貌、細いが鍛えられた肢体。くくっと笑う。
「あなたと睦みあう所を見られなくてよかった……」
ヒカルは、青年の色気のある紫の王眼を睨みつける。
「もう! あなたは所かまわず……。ん~!」
青年は少女に口づける。最初は、啄むだけだったが段々と深くなり、少女の唇をこじ開ける。舌が搦められて、吸われる。どんどんと青年の胸を叩いて抵抗していた少女だが、段々と青年がくれる口づけに溺れていく。くちゅくちゅと更に搦められて、唇が離れる。
「ん……」
青年の胸に顔を埋める少女の顔は、上気していた。
「ヒカル、可愛い……」
少女の名を青年が呼ぶ。くるくると少女の長い金色の髪を弄ぶ。少女が赤面して、怒り出す。
「もう! リチャードの馬鹿っ!」
ヒカルは、回想する。
月の綺麗な晩に光の神殿の湖に浸かり一心にウェルリース神に祈っていた所、ウィル神族の青年と出逢い、互いに一目で恋に落ちたのだ。青年は、光の女王と予言の姫の双子姫に目通りをしようとウィル神界からきたウィル神族の王だった。互いに恋をしてはいけない相手に恋をしたのだ。ウィル王リチャードに請われるまま身体を許したが、彼がこの天空界にいる間だけとヒカルは決めていた。
「そろそろルカが来るな……」
ヒカルは見知らぬ名前に首を傾げる。
「ルカ?」
「そう、俺の弟で俺の次にウィル神に愛されし次代の王さ……」
くるくるとヒカルの金の髪を弄びながらリチャードは、再びヒカルに口づけた。
ヒカルはリチャードの言葉に目を瞬かせる。自分にあんなに執着していたリチャードがさよならと口にしたのだ。ヒカルは、呆然として、はっと我に返る。
「何をしているんだ! 早く逃げろ!」
王眼の力で結界を張り、ヒカルごと守る。ヒカルは、リチャードに苛立ちを隠せない。手に光の杖を持ち、自分の中の相棒に声をかける。
「行くわよ! 光の杖!」
ふわりと光の杖の精霊がヒカルの身体の中から現れて、具現化する。
『久シブリネ! ヒカル!』
「ええ……」
ふわりと金色にヒカルの身体が染まり、光の杖を構える。
『駄目だよ! ヒカルと光の杖!』
リチャードと一体化している四宝の剣が思念を飛ばしてくる。ヒカルは、四宝の剣まで自分を戦わせないようにしたいのかとむっとする。
『前王妃と西の魔王は、もう完全に一体化している! 殺すしかないんだ! だからリチャードは、君たちに知られたくなくて逃げろと言ったんだ!』
ヒカルは、四宝の剣の台詞に衝撃を受ける。
(アリッサおばさまを助けるには殺すしかないの?)
いや、一つだけ方法がある。だが、それには 現世の記憶を失う覚悟がいる。ヒカルは、リチャードやライアンの記憶を失いたくなかった。
「でも……。アリッサおばさまを助けたい……。光の杖……。光の錫杖へと姿を変えなさい!」
ヒカルが両手を組み、天に願う。
「天におられるウェルリース神、あなたの血を受け継ぎし光の王族の子ヒカルがこいねがう。私の一番大切なもの、現世の記憶を捧げます。どうか、光の杖を光の錫杖に!」
しゃらんしゃらんと光の杖が涼やかな音をたてて光の錫杖へと姿を変える。
「光の錫杖! いっけー!」
凄まじい光の奔流と共に西の魔王と完全に一体化したアリッサを攻撃する。アリッサを紫の結界が守った。紫の王眼の力だ。リチャードとヒカルの目の前に前ウィル王のルカが立つ。
「アリッサを殺させはしない……」
毅然とした声と視線でルカはリチャードとヒカルを見つめる。
「ちがっ……。今の光で西の魔王とアリッサおばさまを分断できたのに!」
ヒカルの言葉に、ルカが目を瞬かせた。ヒカルの言葉を疑う。
「その為に私の今の記憶をウェルリース神に供物として捧げて、光の杖を光の錫杖に……」
ヒカルは最後まで言葉を紡げない。眠いのだ、記憶の渦に呑まれていく。ヒカルはふわりと倒れ込み、それをリチャードが受け止めた。
「ヒカル! ヒカル!」
光の錫杖が輝き、その光の渦の中、リチャードとルカが吞まれていく。
ヒカルは、暗闇の中に立っていた。光、あれと願う。ウェルリース神の守護下で光の錫杖の力を振るう。
「ヒカルお姉さま!」
ヒナタの声がする。ヒカルは閉じていた瞼を上げる。そこから青の円らな双眸が現れる。
太陽の如き金の長い髪に澄んだ青の瞳。そして整った鼻筋にさくらんぼのような唇。それを彩る白い小さな顔。華奢な肢体の可憐な妖精のような美貌。この光の王国を司る初代光の女王ヒカル=ウェルリース。天使やウィル神族および魔族の魂をも癒す光の錫杖を持つ奇跡の力を振るう女王。
だが、本人はまだあどけない少女のような表情でむーんと唸っていた。
「お姉さま?」
「ヒナタ、闇を払っていたのだけど、まだ魔王たちの力が強くて……」
「それよりお姉さま! 私、未来を占っていたら大変な未来を……」
月光の如き金色の髪に水色の澄んだ円らな瞳。ヒカルよりも愛くるしく、こちらも妖精のように可憐な美貌のややあどけなさが残る可愛らしい少女、ヒカルと双子の姫。百発百中の予言を出す、予言と神の言葉をその身体に降ろす祭祀を司る予言の姫ヒナタだ。ウェルリース王家と癒しと風を司るシルフィーディア王家と大地と言霊を司るアース王家その三王家から天空界はなっていた。中でもウェルリース王家は、天空界の主ウェルリース神に愛されし双子姫の下、平和で豊かな暮らしを光の天使たちは享受していた。
ヒカルは、ヒナタの予言よりもヒナタの王女らしからぬ落ち着きのなさが気になった。
「ヒナタ、あなた落ち着きがなさす……」
妹姫を説教しようとした言葉を失う。
「炎と風と水と大地の四つの力を司るウィル神族の王がやってきますわ!」
ヒカルは、手に持っていた光の錫杖を落とした。
「は?」
妹は知っていたのではなくて、予言していたのだ。
「そ、そう……」
「私、祈りの神殿に戻るわ! お姉さまも光の神殿から王城へお戻りになってね!」
くるりと水色のドレスの裾を翻して、ヒナタが駆け出す。
「もう出てきていいわよ……」
はあと溜息を吐いたヒカルのもとに、服が乱れたままの青年が現れる。紫の双眸に黒の短髪の涼やかで端正な美貌、細いが鍛えられた肢体。くくっと笑う。
「あなたと睦みあう所を見られなくてよかった……」
ヒカルは、青年の色気のある紫の王眼を睨みつける。
「もう! あなたは所かまわず……。ん~!」
青年は少女に口づける。最初は、啄むだけだったが段々と深くなり、少女の唇をこじ開ける。舌が搦められて、吸われる。どんどんと青年の胸を叩いて抵抗していた少女だが、段々と青年がくれる口づけに溺れていく。くちゅくちゅと更に搦められて、唇が離れる。
「ん……」
青年の胸に顔を埋める少女の顔は、上気していた。
「ヒカル、可愛い……」
少女の名を青年が呼ぶ。くるくると少女の長い金色の髪を弄ぶ。少女が赤面して、怒り出す。
「もう! リチャードの馬鹿っ!」
ヒカルは、回想する。
月の綺麗な晩に光の神殿の湖に浸かり一心にウェルリース神に祈っていた所、ウィル神族の青年と出逢い、互いに一目で恋に落ちたのだ。青年は、光の女王と予言の姫の双子姫に目通りをしようとウィル神界からきたウィル神族の王だった。互いに恋をしてはいけない相手に恋をしたのだ。ウィル王リチャードに請われるまま身体を許したが、彼がこの天空界にいる間だけとヒカルは決めていた。
「そろそろルカが来るな……」
ヒカルは見知らぬ名前に首を傾げる。
「ルカ?」
「そう、俺の弟で俺の次にウィル神に愛されし次代の王さ……」
くるくるとヒカルの金の髪を弄びながらリチャードは、再びヒカルに口づけた。
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