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02話 主人公、異世界の神様と出会う
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誰もいない白い世界。
突然の登場人物の出現により動きが止まり、目の前の青年を唖然と見上げる。
この人、どこから来たんだろうか。気配がしなかったんだけど。
それより、人でいいんだよね?
「こんにちは」
そんな警戒しまくりな私をよそに、場にそぐわない明るい声が降ってきた。
人懐っこい笑みを浮かべているけど、何か得体のしれない雰囲気を醸し出している。
っていうか、なんでこの人、深い霧の中なのにはっきりと姿が見えているんだろうか。
「え~っと、聞こえてるかな? 『立花 あやめ』 さん」
「あ、ハイ……」
困ったように小首をかしげて名前を呼ばれ、つい間の抜けた返事を返してしまう。
あれ? どうして名前知ってるんだろ。随分と落ち着いてるけど、ここに住んでる人(?)なのかな?
「それは良かった。ここは君達の認識で言うと、三途の川の入り口だね。君が想像している通り、バスの事故で死んでる。それも、乗っていた人間全員ね」
「全員?!」
「うん。で、僕はこの世界とは別の世界にいる神様でね、死にたての君を勧誘しにきたんだ」
「かんゆ……っえ? 神様??」
思わず凝視するとにっこりと微笑まれる。
……神様? 神様ってあの神様だよね。
神道で言うところの、八百万の神。
この、言っちゃ悪いけど、パッとしない顔の男の人が?
思わず首を傾げる。
神様ってもっと神々しくて迫力あって、自然と跪きたくなるようなオーラ発してるんじゃないの?
なんかそこら辺でコンビニのバイトしているような、こんな一般モブみたいなキャラじゃないと思うんだけど。
上から下まで何度見ても、どこにでも居そうな普通の男の人にしか見えない。
あれ? もしかして私、騙されてる?
じゃなかったら、頭のネジが緩んでる人かな?
「いや、これ擬態してるから! 君に馴染みがあるように擬態してるだけだからね!? 断じて一般モブじゃないし、頭のネジも大丈夫だからね?!」
こちらの疑いを感じたのか、慌てたように説明してくる。
そうか、擬態してるんだ。
確かに、神様ならそれぐらい出来そうだよね。
よく見れば、さっきも感じた得体のしれない雰囲気は、あるよね……。
でも、神様っぽいのってそれぐらい? 出来れば、もうちょっとこう、威厳とかあった姿のほうが良かったんじゃないのかなぁ?
じゃないと、今みたいに信じてもらえないよね。
「君って、失礼というか変に肝が据わってるよね。普通はもっとパニックになってると思うんだけどな。……まぁ、だからこそ勧誘しようと思ったんだけどね。それと、今更だけど君の考えてること、全部筒抜けだからね?」
「へ?」
本当に今更なことを言われました。
思わず間抜けな声が漏れてしまった。
そういえば、声に出してないのに会話になってたね。今更だけど。
というか、かなり失礼なこと考えてたと思うんだけど、怒らないのかな?
自称神様の癖に、一般雑魚キャラとかワロスwwとか思われて怒らないなんて、やっぱり神様って心が広いんだね。
流石神様。
「え? 要約するとそこまで酷いの?!」
「スミマセン」
考えていることが筒抜けらしいから、取り繕わずに思ってみたんだけどダメだったようだ。
正直は美徳って聞いたんだけど、違ったかな。
「う~ん、悪意なく思っているから判定しづらいよね。それに今の僕は君に好意を持っているからなぁ。機嫌悪くて敵認定だったら、記憶残して黒いGの名が付く生き物に転生させるぐらいはした、かも?」
可愛く小首をかしげて恐ろしいことを言ってくれる……。
そっか、やっぱり怒らせたらダメなんだね。でも、うっかり何か考えて怒らせちゃったらどうしよう。
せめてG転生だけは許してほしい。
マジ勘弁してほしいです。いや、本当。神様怖い。超怖い。マジ怖い。
って、あれ? この思考も失礼になっちゃうのかな?!
「大丈夫、僕の都合で会話してるんだし、そう簡単に機嫌を損ねたりしないよー? だからホラ、肩の力抜いてー。ねっ? ほら、怖くない怖くないよー。いや、本当に怖くないから!」
必死にフォローし出す神様の言葉に、どうやら自分の身の安全は一先ず確保されたらしいと、安堵する。
そういえば、勧誘に来たとか言ってたっけ。しかも、別の世界の神様とか言ってたよね? わざわざ別の世界の人間を勧誘しに来たとか、なにか理由があるのかな?
「あ、やっと本筋に戻ってこれた。そうそう、君に僕の世界に転移してきてほしくてね、それで声をかけたんだ」
「転移? ですか?」
「うん、ちょと僕の実験に付き合ってほしくてね、条件に見合う魂を探していたんだ。そして見つけたのが君だったんだよね。いやー運が良かった。もう少し遅かったら、輪廻の輪に戻ってしまって会話できなかったからね」
へぇ、輪廻ってあるんだ? でも西洋の宗教には無い概念だよね。その人達はどうなるんだろ。
もしかして、自分が日本人でその概念があるせいで、それに合わせての会話なのかも?
「え、そっちに食いついちゃう? 君って本当におもしろい子だなぁ。まぁ、時と場合、相手によって色々会話の仕方は変わるけど、大元は変わらないからね、嘘は言っていない。君達に理解しやすい例えで、その都度話してるっていう考えは大体合ってる」
「そうなんですか……。なんだか神様っぽい内容ですね?」
「いや、実際神様だから、僕。それで本題なんだけど、いいかな?」
「あ、どうぞ」
何故か二人で向き合いながら河原に正座する。
中々シュールな光景だけれど、キリっと真面目な表情なので突っ込みは無しにしとく。
「さっきも話したけど、僕は神様といっても別世界を管理してる存在なんだ」
「そう言ってましたね」
「うん。で、ここと結構似た世界だと思うんだけど、違う所もいくつかあってね。その中でも特に顕著なのが、君達の様な人間の他に、亜人という別の人族がいることなんだよ」
「亜人、ですか?」
「そう、エルフや獣人、人狼とかね。意思疎通ができて共存できる人型を、纏めて人族と呼ぶんだ。他には魔物や幻獣なんかが居て、互いに相いれない存在となっているね。その中でも、人族と魔物は対立関係にあって、常に戦っている」
「随分と、デンジャーな世界ですね……」
「え、そうかな? 普通だよ? で、割合にすると、人族の人口の半分が人間で、後の半分が亜人。その亜人の割合がさらに細分化されるから、エルフとか単体で見ると結構少ないんだよね」
へぇ……。魔物とか普通に居るんだ……。
そんな世界に勧誘されかけてるんだね、私。
一瞬遠い目になるが、話の途中だったことを思い出し、逃避先から戻る。
で、人口の割合だったっけ?
あまりに現実離れしていてイマイチ実感がわかないけど、こっちの世界での人種の区別に近い感覚なのかな?
だとすると。
「少ないと、差別とか迫害とかされそうですね」
「うん、そうだね……。そのせいで絶滅した種族もいてね。人狼なんかは更に銀狼、白狼とかに別れてて余計に少なくて……とうとう黒狼という種族が消えちゃったんだ」
悲しそうに話す神様に、若干同情する。
少数民族の弾圧や迫害は、自分がいた世界でもいまだに起こっている問題だ。
何故か日本のテレビではニュースが少ないけど、隣の大陸なんて国際的に非難されてる状況で、結構身近な問題でもある。
「みんな僕の可愛い子供達でね。特に黒狼は数が上手く増えなくて、ずっと気を使ってたんだよ……。最後の一人になった時は、もう増やせないんだって自分の無力さを感じてね、本当に悲しかったなぁ」
「なんだか、希少な犬種を増やそうとしているブリーダーのような会話味を感じる……」
増やすとか、犬猫扱いですか。私の同情を返してほしい。
神様の視点だと、こういう考えになるのかな。真面目に考えた自分が馬鹿だった。
「失礼な。これが生まれたら数万円、とか考えながら飼育しているような輩と一緒にしないでほしいな」
「いや、それ普通じゃないから。全員が全員そうじゃないと思います」
「そう? まぁ、それは置いといて」
「置いておくんですか」
「うん。それで、そうやって消えていった子達をどうにか復元できないかと思って色々試してみたんだよね」
「科学的な話になってきました?」
「あー、うちに科学的要素無いから。あっても錬金術とかだから」
「錬金……ファンタジーな世界なんですね」
「君の世界から見たらそうなるかな。それで、見事黒狼の子の復元に成功したんだけど、肝心な魂が伴ってなくてね」
「あ、嫌な予感が」
「流石カンが良いね。そう、その為の魂を探していたら君を見つけたわけです。どうかな? ちょっと黒狼として人生やり直してみない?」
にっこり笑って爽やかに誘ってくる、自称神様。
……え? 何この会話。
滅茶苦茶軽くないですか?
突然の登場人物の出現により動きが止まり、目の前の青年を唖然と見上げる。
この人、どこから来たんだろうか。気配がしなかったんだけど。
それより、人でいいんだよね?
「こんにちは」
そんな警戒しまくりな私をよそに、場にそぐわない明るい声が降ってきた。
人懐っこい笑みを浮かべているけど、何か得体のしれない雰囲気を醸し出している。
っていうか、なんでこの人、深い霧の中なのにはっきりと姿が見えているんだろうか。
「え~っと、聞こえてるかな? 『立花 あやめ』 さん」
「あ、ハイ……」
困ったように小首をかしげて名前を呼ばれ、つい間の抜けた返事を返してしまう。
あれ? どうして名前知ってるんだろ。随分と落ち着いてるけど、ここに住んでる人(?)なのかな?
「それは良かった。ここは君達の認識で言うと、三途の川の入り口だね。君が想像している通り、バスの事故で死んでる。それも、乗っていた人間全員ね」
「全員?!」
「うん。で、僕はこの世界とは別の世界にいる神様でね、死にたての君を勧誘しにきたんだ」
「かんゆ……っえ? 神様??」
思わず凝視するとにっこりと微笑まれる。
……神様? 神様ってあの神様だよね。
神道で言うところの、八百万の神。
この、言っちゃ悪いけど、パッとしない顔の男の人が?
思わず首を傾げる。
神様ってもっと神々しくて迫力あって、自然と跪きたくなるようなオーラ発してるんじゃないの?
なんかそこら辺でコンビニのバイトしているような、こんな一般モブみたいなキャラじゃないと思うんだけど。
上から下まで何度見ても、どこにでも居そうな普通の男の人にしか見えない。
あれ? もしかして私、騙されてる?
じゃなかったら、頭のネジが緩んでる人かな?
「いや、これ擬態してるから! 君に馴染みがあるように擬態してるだけだからね!? 断じて一般モブじゃないし、頭のネジも大丈夫だからね?!」
こちらの疑いを感じたのか、慌てたように説明してくる。
そうか、擬態してるんだ。
確かに、神様ならそれぐらい出来そうだよね。
よく見れば、さっきも感じた得体のしれない雰囲気は、あるよね……。
でも、神様っぽいのってそれぐらい? 出来れば、もうちょっとこう、威厳とかあった姿のほうが良かったんじゃないのかなぁ?
じゃないと、今みたいに信じてもらえないよね。
「君って、失礼というか変に肝が据わってるよね。普通はもっとパニックになってると思うんだけどな。……まぁ、だからこそ勧誘しようと思ったんだけどね。それと、今更だけど君の考えてること、全部筒抜けだからね?」
「へ?」
本当に今更なことを言われました。
思わず間抜けな声が漏れてしまった。
そういえば、声に出してないのに会話になってたね。今更だけど。
というか、かなり失礼なこと考えてたと思うんだけど、怒らないのかな?
自称神様の癖に、一般雑魚キャラとかワロスwwとか思われて怒らないなんて、やっぱり神様って心が広いんだね。
流石神様。
「え? 要約するとそこまで酷いの?!」
「スミマセン」
考えていることが筒抜けらしいから、取り繕わずに思ってみたんだけどダメだったようだ。
正直は美徳って聞いたんだけど、違ったかな。
「う~ん、悪意なく思っているから判定しづらいよね。それに今の僕は君に好意を持っているからなぁ。機嫌悪くて敵認定だったら、記憶残して黒いGの名が付く生き物に転生させるぐらいはした、かも?」
可愛く小首をかしげて恐ろしいことを言ってくれる……。
そっか、やっぱり怒らせたらダメなんだね。でも、うっかり何か考えて怒らせちゃったらどうしよう。
せめてG転生だけは許してほしい。
マジ勘弁してほしいです。いや、本当。神様怖い。超怖い。マジ怖い。
って、あれ? この思考も失礼になっちゃうのかな?!
「大丈夫、僕の都合で会話してるんだし、そう簡単に機嫌を損ねたりしないよー? だからホラ、肩の力抜いてー。ねっ? ほら、怖くない怖くないよー。いや、本当に怖くないから!」
必死にフォローし出す神様の言葉に、どうやら自分の身の安全は一先ず確保されたらしいと、安堵する。
そういえば、勧誘に来たとか言ってたっけ。しかも、別の世界の神様とか言ってたよね? わざわざ別の世界の人間を勧誘しに来たとか、なにか理由があるのかな?
「あ、やっと本筋に戻ってこれた。そうそう、君に僕の世界に転移してきてほしくてね、それで声をかけたんだ」
「転移? ですか?」
「うん、ちょと僕の実験に付き合ってほしくてね、条件に見合う魂を探していたんだ。そして見つけたのが君だったんだよね。いやー運が良かった。もう少し遅かったら、輪廻の輪に戻ってしまって会話できなかったからね」
へぇ、輪廻ってあるんだ? でも西洋の宗教には無い概念だよね。その人達はどうなるんだろ。
もしかして、自分が日本人でその概念があるせいで、それに合わせての会話なのかも?
「え、そっちに食いついちゃう? 君って本当におもしろい子だなぁ。まぁ、時と場合、相手によって色々会話の仕方は変わるけど、大元は変わらないからね、嘘は言っていない。君達に理解しやすい例えで、その都度話してるっていう考えは大体合ってる」
「そうなんですか……。なんだか神様っぽい内容ですね?」
「いや、実際神様だから、僕。それで本題なんだけど、いいかな?」
「あ、どうぞ」
何故か二人で向き合いながら河原に正座する。
中々シュールな光景だけれど、キリっと真面目な表情なので突っ込みは無しにしとく。
「さっきも話したけど、僕は神様といっても別世界を管理してる存在なんだ」
「そう言ってましたね」
「うん。で、ここと結構似た世界だと思うんだけど、違う所もいくつかあってね。その中でも特に顕著なのが、君達の様な人間の他に、亜人という別の人族がいることなんだよ」
「亜人、ですか?」
「そう、エルフや獣人、人狼とかね。意思疎通ができて共存できる人型を、纏めて人族と呼ぶんだ。他には魔物や幻獣なんかが居て、互いに相いれない存在となっているね。その中でも、人族と魔物は対立関係にあって、常に戦っている」
「随分と、デンジャーな世界ですね……」
「え、そうかな? 普通だよ? で、割合にすると、人族の人口の半分が人間で、後の半分が亜人。その亜人の割合がさらに細分化されるから、エルフとか単体で見ると結構少ないんだよね」
へぇ……。魔物とか普通に居るんだ……。
そんな世界に勧誘されかけてるんだね、私。
一瞬遠い目になるが、話の途中だったことを思い出し、逃避先から戻る。
で、人口の割合だったっけ?
あまりに現実離れしていてイマイチ実感がわかないけど、こっちの世界での人種の区別に近い感覚なのかな?
だとすると。
「少ないと、差別とか迫害とかされそうですね」
「うん、そうだね……。そのせいで絶滅した種族もいてね。人狼なんかは更に銀狼、白狼とかに別れてて余計に少なくて……とうとう黒狼という種族が消えちゃったんだ」
悲しそうに話す神様に、若干同情する。
少数民族の弾圧や迫害は、自分がいた世界でもいまだに起こっている問題だ。
何故か日本のテレビではニュースが少ないけど、隣の大陸なんて国際的に非難されてる状況で、結構身近な問題でもある。
「みんな僕の可愛い子供達でね。特に黒狼は数が上手く増えなくて、ずっと気を使ってたんだよ……。最後の一人になった時は、もう増やせないんだって自分の無力さを感じてね、本当に悲しかったなぁ」
「なんだか、希少な犬種を増やそうとしているブリーダーのような会話味を感じる……」
増やすとか、犬猫扱いですか。私の同情を返してほしい。
神様の視点だと、こういう考えになるのかな。真面目に考えた自分が馬鹿だった。
「失礼な。これが生まれたら数万円、とか考えながら飼育しているような輩と一緒にしないでほしいな」
「いや、それ普通じゃないから。全員が全員そうじゃないと思います」
「そう? まぁ、それは置いといて」
「置いておくんですか」
「うん。それで、そうやって消えていった子達をどうにか復元できないかと思って色々試してみたんだよね」
「科学的な話になってきました?」
「あー、うちに科学的要素無いから。あっても錬金術とかだから」
「錬金……ファンタジーな世界なんですね」
「君の世界から見たらそうなるかな。それで、見事黒狼の子の復元に成功したんだけど、肝心な魂が伴ってなくてね」
「あ、嫌な予感が」
「流石カンが良いね。そう、その為の魂を探していたら君を見つけたわけです。どうかな? ちょっと黒狼として人生やり直してみない?」
にっこり笑って爽やかに誘ってくる、自称神様。
……え? 何この会話。
滅茶苦茶軽くないですか?
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____________________________________________
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※他サイト先行にて配信してますが、他サイトと気が付かない程度に微妙に変えてます。
※昭和〜平成の頭ら辺のアレコレ入ってます。わかる方だけアハ体験⭐︎
⭐︎第16回ファンタジー小説大賞にて奨励賞受賞を頂きました!読んで投票して下さった読者様、並びに選考してくださったスタッフ様に御礼申し上げますm(_ _)m今後とも宜しくお願い致します。
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